隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2065.准教授・高槻彰良の推察 EX

2022年02月14日 | 青春ミステリー
准教授・高槻彰良の推察EX
読了日 2021/09/01
著 者 澤村御影
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 216
発行日 2021/07/25
ISBN 978-4-04-111153-6

 

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リーズ第6巻を7月4日に読み終わったばかりなのに、もう第7巻が出たかと思ったらタイトルはEX(エクストラ)となっているから番外編とか?と読み始めたら、番外編でもなくごく普通の第7巻だ。
しかし、相変わらず物語に引き込む力は強く、第1章の人形の話は、僕も深町君と同様“人形が怖い”の口だから、余計にストーリーに没頭した。
何と高槻准教授や同じ大学の教授たちの面々の面白い人柄が、無理なく描かれて、愉快だ。僕の人形を怖いと感じるのは日本人形に限らず、フランス人形にも恐怖を感じることがある。特に微笑みを現している表情に怖さを感じるのだ。
いつごろから僕の感情の中に、そうしたものが芽生えたのかは分からないが、多分かなり早くから、子供のころからではないかと思うが、そういえば昔観た映画にもそんな怖さを現したものがあったような気もする。

そうした余分な感情を抱きながら途中まで読んだところで、やはりこれは番外編ではないかと思ったら、挟まれていたリーフレットに番外編と言うコピーが記されている。

 

 

 

何より読み終わってカバー裏を改めてみると、そこにも魅力満載のスペシャル番外編!とあるではないか。
僕の眼はいろいろと見逃していることが多いこと、注意力が散漫になっていることに驚いた次第。
それはともかく、第一章の「お人形あそびしましょ」は76頁を費やすストーリーで、中で一番の中身の濃さを誇っているから僕の人形怖さを一層あおっていたのかもしれない。
僕が読み終わってやはり当初思っていた通り、番外編と言うことが分かったのは、この第一章が全体の半分近くを占めており、それ以外が短いストーリーであったことによる。

思い出した。昔観た映画の事だ。
映画データベースをググっていたら、「マジック」と言うタイトルだったことを思い出したのだ。
1978年の作品だから、随分前の映画で僕が映画館で観た最後位ではなかったか?アンソニー・ホプキンス氏を始めて印象付けた映画で、それ以来僕はアンソニー・ホプキンスと言う俳優に、少なからず興味を抱いていたのだが、だからと言って彼の出演作を辿るというようなことはせず、いつの間にか忘れていった。
だが、この映画は人形使いと言った記憶だったが、映画解説によれば人形を使った魔術師のストーリーとのこと。それが、やがて人形に使われるようになるとの筋書きだった。

 

 

が怖さを感じたのは、そうした人形が人に指図をして動かすというところだったと、今更気づいたのだ。元来動くはずもない人形が、夜中に動くというような話もあり、いろいろ数え上げればきりがない。怖さを感じる半面そうした面白さが僕をとらえて、今までに我孫子武丸氏の『人形はこたつで推理する』他の、シリーズ作品を読んだのもその一環だろう。

高木彬光氏の『人形はなぜ殺される』なども、怖いもの見たさが発展した中の1冊だ。全部は思い出せないがこうして思い出を辿ると、割と多くの人形に関わる話を読んでいるものだという気がする。
今回の第1章「お人形あそびしましょ」で、思わぬ関連話がいろいろ飛び出したが、ストーリーを面白く読むというのは、こうゆうことかと気づかされることもあり、映画やドラマの話から予想外の面白さが引き出されることもあり、増々読書を楽しむことにつなげて行きたい。

だが、現在はBVDレコーダーの故障により、見たいドラマや映画も、時間帯によっては見ることが出来ない。ケーブルを延ばして、パソコンでテレビ放送を見られるようにすればいいのだが、面倒さや少し長めのケーブルを必要とするため、出来居ないままになっている。嗚呼!

 

収録作
# タイトル
第一章 お人形あそびしましょ
第二章 わんこくんのわんこの話
第三章 俺の友達の地味メガネくん
第四章 休日は本棚を買いに

 

 

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