2千㌧前後の漁獲が予想される日本海の石狩湾系ニシン漁は、沿岸の刺し網漁が
1月中旬からスタートしたが、このほど道水産林務部水産振興課普及指導員が1月
末現在の漁獲状況速報をまとめた。石狩と後志の両振興局管内で167㌧と前年同期
の121㌧に比べ約4割増となっている。石狩湾漁協では100㌧(厚田58㌧、石狩36
㌧、浜益6㌧)と前年同期の2倍に達した。
道総研中央水試によると、石狩湾漁協の厚田、石狩地区は1月上旬~中旬に行っ
た調査ではほとんど漁獲されない状況が続いたが、27、28日にまとまった漁獲が
あった。メスはすべて完熟状態、尾叉長30㎝以上(平均体重300~400g台)の
大型個体がほとんど。厚田では、5年魚(2015年級)が全体の6割、石狩では主群
となる4年魚(2016年級)が5割を占めていた。また、小樽市漁協でも27、28日に
まとまった漁があり、メスの完熟度は全体の9割弱と推定され、尾叉長30㎝前後
(平均体重343g)の大型個体で、4年魚が6割弱を占めた。全体として中盤から
主群になると予想していた4年魚が序盤からかなり来遊している。
その後、厚田地区では2月に入り、1日70㌧、30㌧といった大量漁獲があり、魚
価が低迷している。豊漁が続く中で、魚価対策が必要になってきた。
札幌市中央卸売市場の1月分のニシン入荷状況をみると、石狩産は66㌧、2,040
万円で㎏単価308円。後志産は26㌧、933万円で、㎏単価360円。全道では127㌧、
4,499万円で、㎏単価354円。前年同期に比べ4割ほど数量が多く、金額は2割強上
回った。㎏単価は1割強下がっている。
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