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日ロサケ・マス漁業交渉(ロシア200海里水域)妥結 ベニなど62㌧の漁獲枠で6月から試験操業

2017-05-07 14:54:49 | ニュース

 ロシア200海里水域のサケ・マス漁業の操業条件を決める日ロ政府間協議が4日妥結し、6月10日から漁船1隻で曳き網の試験操業を行う。漁獲枠はベニザケなど62㌧で、入漁料約1,900万円を支払う。

 この漁業交渉は、2017年の日本漁船によるロシア水域でのサケ・マス漁業の操業条件を決めるもので、水産庁の保科正樹増殖推進部長が日本側代表となってロシア側代表のサフチェク漁業庁副長官らと3日からモスクワで交渉を行っていた。

 妥結結果は、漁船1隻による曳き網の試験操業を実施するもので、漁獲割当量は62㌧(前年68.88㌧)。うちベニザケが23.5㌧(同21.7㌧)、シロザケが23.5㌧(同27.18㌧)。入漁料は1,901万円(同約2,112万円)。操業期間は6月10日〜25日まで(同7月13〜26日)。

 ロシア国内法の改正により2016年1月からサケ・マス流し網が禁止され、日ロ政府間の協議のもと代替漁業の試験操業が昨年から行われている。昨年は漁期を逃し、調査船495㌧を使って34回の操業を行ったが、わずか4,420㌔のサケ・マスしか漁獲できなかった。今年はかつての中型サケ・マス漁船を水産庁がチャーターし、1カ月以上早く操業するため、一定の成果が期待できそうだ。

 道水産林務部の幡宮輝雄部長は「今年の試験操業の結果を生かし、できるだけ早期にロシア水域のサケ・マス漁の操業が可能となるよう期待する」との談話を発表した。