goo blog サービス終了のお知らせ 

絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

受験生のデッサン (魚)

2010-11-28 | 受験生の指導
今回は、魚を描いてもらいました。
受験で、魚を手で持ったデッサンを描けという出題があったそうです。
しかも、魚を見ないで描けとのこと。
そんな馬鹿なと思いますが、もしそうなら、魚を描いた体験がないと全く描けないだろうと思い、一度経験しておこうということで、描いてもらいました。

魚を買ってきて、見ながら描くことも考えましたが、それよりも魚の図鑑から取り出した方がカンタンなので、インターネットで調べて、プリントアウトしました。
だから、写真を見て描きました。



この後、次は何も見ないで、これを思い出して描く訓練をすればいいねと話しています。
この魚は、ここがこんな形で、背びれはこの辺に着いていて、このくらいの大きさで、などと他の人に説明するようなつもりで、形を捕まえてくださいと話しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松岡さんの個展 2

2010-11-28 | 展覧会


松岡さんの個展を見学して二日が経ち、やっと少し落ち着きました。
私は、見学しながら、ため息ばかりついていました。すばらしい作品に圧倒され、本当に興奮していました。

何がそんなに自分を興奮させるのかを考えたとき、その構成力だったかもしれません。
今まで、自分が考えてきた構図の研究の全てを当たり前のように踏まえていて、しかもそれをはるかに超えるレベルなのです。この構図については、自分でもかなり研究したつもりなので、ある程度自信を持っているのですが、この松岡さんの構成力には、本当に脱帽です。

しかし、一時間くらいの見学の間で、何度か耳にしたのは、色の透明性についてでした。
松岡さんは、もう少し色を透明に見せたいとおっしゃっていました。
私は、それについて深く質問をしませんでしたが、透けて見えるという意味ではない気がしました。おそらく、色の美しさを透明という言葉で表されていると思います。
濁りのない色の美しさです。

私は、初心者にばかり絵を教えているので、立体感を出すために、明暗法を教えます。
そのときに、白黒を混ぜることを教えますが、それは濁ります。濁ってもいいからとことん描けというのが、私の指導です。

しかし、あるところまで行ったら、色の問題をもっと丁寧に考えた指導をするべきかもしれないと思いました。松岡さんの絵を見ていると、濁りを全く感じません。
最後は色の問題なのだということを感じます。

構成については、本当にもう極めてしまったので、今は色のことを意識されているんだなと受け取りました。

透明という言葉を聞いて、もう一つ思ったのは、空間の透明性ということです。それも色から来るといえば、そうなのですが、松岡さんの空間表現を見て、透明という言葉が当てはまる気がしました。透き通った空間という言葉を使いたくなりました。
決して現実空間ではないのですが、透き通った空気のようなものを感じるのです。

つづく



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする