Straight Travel

日々読む本についての感想です。
特に好きな村上春樹さん、柴田元幸さんの著書についてなど。

「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」英語版

2006-05-01 | 村上春樹
村上春樹さんの「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の英語版を読み始めました。英訳はアルフレッド・バーンバウムさん。
きっかけは柴田元幸さんの「翻訳教室」でとりあげていた村上春樹さんの短篇「かえるくん、東京を救う」の英語版。(英訳はジェイ・ルービンさん)
日本語の文化を英語に訳すのって面白いなあ・・・と思ったのがきっかけで、村上さんの作品の中でも一番好きな「世界の終わりと~」にチャレンジしてみようと思いました。
英語版では原作の重複する表現などがところどころ削除されています。
一行一行ゆっくり読み進めていますが、改めて村上さんの作品はストーリーの面白さだけではなくて、文章がとても美しいなあ・・・と実感、一気に読んでしまう楽しさもあるけれど、ゆっくりとちびりちびりと楽しむ読書もとても素敵なものだと思いました。
残念だったのが、私が原作で大好きな「彼女の体には、まるで夜のあいだに大量の無音の雪が降ったみたいに、たっぷりと肉がついていた」の比喩が削除されていたこと。すごく素敵な表現なのに、英語圏の人はこの部分知らないのだな~。
また、単語力のない私は「太った」の表現をfat以外にchubbyとかplumpとか、いろいろあることも初めて知りました。
これから読み進んでいくのが楽しみ。