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米利上げ完了と投資家は判断も-雇用統計受けブラックロックやピムコ 2023年9月3日 10:40 JST ブルームバーグ

2023-09-02 21:14:55 | 日記
米利上げ完了と投資家は判断も-雇用統計受けブラックロックやピムコ
Ye Xie、Michael Mackenzie
2023年9月3日 10:40 JST ブルームバーグ

米2年債は絶叫するほどの買いとブラックロックのローゼンバーグ氏
イールドカーブのスティープ化の取引が行われている-ラジャッパ氏
A U.S. flag flies on top of the Federal Reserve building.
A U.S. flag flies on top of the Federal Reserve building. Photographer: Andrew Harrer
米金融当局が昨年3月に現行の利上げキャンペーンを開始して以来初めて、引き締めサイクルがようやく終了しつつあると、世界最大規模の債券投資家の一部が判断する程度にまで、労働市場の緩和が顕在化しつつある。

  8月の米雇用統計など先週発表された一連の雇用関連データは、金融当局の政策に敏感な米2年債の保有を支持する方向に市場のセンチメントをシフト。ブラックロックのシニアポートフォリオマネジャー、ジェフ・ローゼンバーグ氏は2年債を「screaming buy(絶叫するほどの買い)」と呼んだ。

  米金融当局が過去数十年で最も積極的な引き締めキャンペーンの終わりに近づいているとの展望は、イールドカーブ(利回り曲線)のスティープ化の取引に投資家を促している。当局が金融緩和に転じるかもしれないタイミングに焦点が移り、短期債の方が長期債よりも好パフォーマンスが期待できるというものだ。

  こうした戦略は季節的な傾向からも恩恵を受ける可能性がある。企業は米レバーデー後に社債発行に動くのが典型的で、期間が長めの債券相場を圧迫することになるからだ。  

  パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のポートフォリオマネジャー、マイケル・カジル氏は雇用統計について、「米金融当局が当面は金利を据え置き、恐らくこのサイクルは完了したと債券市場を安心」させる内容だったと指摘する。

  その上で、「この利上げサイクルが完了したのであれば、イールドカーブのスティープ化につながる最初の利下げに関心を向けることになる」と話した。

Two-Year Yields Back Off From Highs

  パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局は現行の引き締めキャンペーンで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを計5.25ポイント引き上げて5.25-5.5%とし、インフレ統計には最近数カ月に鈍化傾向が見られる。

  労働市場の強靱(きょうじん)さが利上げ停止の主要な妨げとなってきたが、今では緩和の兆候が見られる。8月の雇用統計では失業率が3.8%と2022年2月以来の高水準に上昇し、賃金の伸びが鈍化した。

  このほか先週発表された統計では、7月の求人件数が減少して市場予想を下回ったのに加え、ADPリサーチ・インスティテュートがスタンフォード・デジタル・エコノミー・ラボとの協力でまとめた8月の民間企業の雇用者の伸びも鈍化した。

  米10年債は8月に売りを浴び、利回りが07年以来の高水準を付ける場面もあったが、債券投資家は労働省が9月1日に発表した雇用統計を歓迎し、世界的な指標である10年債利回りは4.2%を下回って越週した。

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  1日の米国債市場では短期債がアウトパフォームし、2年債利回りは4.9%を下回った。MUFGセキュリティーズアメリカの米マクロ戦略責任者、ジョージ・ゴンキャルベス氏は8月の雇用統計に関し、「力強い労働市場の終わりの始まりと、金融当局がどの程度据え置き姿勢を維持する可能性があるかのカウントダウンの始まり」のように見受けられると語る。

  「これは長期債に比べて短期債に有利に作用する」として、2年債利回りは4.5%に向けて低下する可能性があると、ゴンキャルベス氏はコメントした。  

  金利スワップ市場でトレーダーが11月までに織り込むもう1回の追加利上げの確率は50%をやや下回り、その後は来年6月までに0.25ポイントの利下げが行われる可能性を完全に織り込んでいる。

  ブラックロックのローゼンバーグ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、賃金の伸びとインフレ率の鈍化に伴い、インフレ調整後の実質金利ベースで「過度の引き締め」状態となるのを回避するため、金融当局としては「利下げしなければならなくなるだろう」との分析を示した。



  ローゼンバーグ氏は、利回りが高い上に米金融政策が転換された場合に恩恵を受ける可能性があるとして2年債を選好すると述べる一方、インフレやリスクプレミアムを巡る不確実性を理由に期間が長めの債券は相対的に魅力が低いと論じた。

  ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略責任者、スバドラ・ラジャッパ氏は、レーバーデー明け後の週の社債発行増加の可能性に備えて、期間が長めの米国債が売られたとしつつも、ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)も相まって、「イールドカーブのスティープ化のトレードが行われている」とみる。

  「市場が金融当局による利下げの可能性を一段と織り込み始めてブル・スティープニングするか、力強いデータを受けて当局が金利を据え置いた場合に長期債が売られるかのいずれかだ」と説明した。

原題:From BlackRock to Pimco, Bond Investors Bet Fed Hiking Is Over(抜粋)

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フィデリティ、24年の景気後退予想を維持-企業の借り換えショックで 2023年9月2日 5:04 JST ブルームバーグ

2023-09-02 21:14:55 | 日記

フィデリティ、24年の景気後退予想を維持-企業の借り換えショックで
Emily Graffeo、Anya Andrianova
2023年9月2日 5:04 JST ブルームバーグ

フィデリティ・インターナショナルのチーフ投資ストラテジスト、サルマン・アーメド氏は、米連邦公開市場委員会(FOMC)が米経済をソフトランディング(軟着陸)に導いたとの見方がウォール街で高まる中でも、リセッション(景気後退)の予測を維持している。

  アーメド氏によると、金融引き締めの完全な効果と景気下降は、今後6カ月間の企業債務の借り換えの波を受けて、来年に現実のものになる。

  同氏は「このサイクルの終着点は景気後退だ」と指摘。「FOMCがある時点で手を引かなければ、誰もが高い実質金利を支払わなければならなくなる」と述べた。

  フィデリティの470億ドル(約6兆8690億円)のマルチアセット・ビジネスで資産配分戦略に携わっているアーメド氏は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を背景にした金融緩和の時期に企業が借り入れた負債は高金利という新たな時代に満期を迎え、引き締めの遅行効果が最終的に景気を崖っぷちに追い込むとの見通しを示した。

  債務コストの上昇は他の条件が同じであれば、企業が投資や労働者への給与を支払う余力を減らす傾向がある。高い株式バリュエーションとタイトな信用スプレッドは、来るべき景気後退がまだ市場に完全に織り込まれていないことの表れだ。

  アーメド氏は「借り手が金利の圧力を十分に感じていないのは、金利が固定されているためだ。だがその状態がいつまでも続くわけではない。2、3、4%で融資を受けていた企業が、10、11、12%で融資を受けることになる。これは大きなショックだ」と説明した。

  フィデリティは、2024年初頭に襲いかかる借り換えの壁に備えるため、過去2カ月にわたって「中立」としていた現金を「オーバーウエート」に引き上げた。株式は引き続き「アンダーウエート」、投資適格債は高利回り債よりも「オーバーウエート」とし、「オーバーウエート」にしていた政府債については9月に「中立」に変更した。

  ウォール街のエコノミストの多くが景気後退説を撤回する中、アーメド氏の予測は暗い。

  同氏に言わせれば、金利が上昇する中で経済が堅調なのは、金融政策の遅行効果がまだ続いている証拠であり、ソフトランディングの前兆ではないという。

  米国の個人消費と労働市場が驚くほど底堅いため、アーメド氏は景気後退の予測を来年に先送りせざるを得なくなり、景気後退の確率を80%から60%に引き下げたが、景気後退がアーメド氏の基本シナリオであることに変わりはない。

  同氏の論拠は米金融当局者グループの最近の研究によって裏付けられている。歴史を振り返ると、将来の利上げの有無にかかわらず、企業がすでに実施された利上げの影響を完全に感じるには約1年かかるという。

原題:Fidelity International Bets on 2024 Recession on Refinance Shock(抜粋)

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鋼材用レアメタルが値下がり鮮明、中国景気の停滞映す グローバルマーケット 2023年9月1日 20:33

2023-09-02 05:43:10 | 日記
鋼材用レアメタルが値下がり鮮明、中国景気の停滞映す
グローバルマーケット
2023年9月1日 20:33

製鋼の副原料に使う金属類の価格が軒並み下落している。レアメタル(希少金属)のバナジウムはおよそ9カ月ぶりの安値圏だ。世界の粗鋼生産の過半を占める中国経済の停滞が強まり、需要が減退したためだ。政府の景気刺激策への期待があっても反応は鈍く、供給過剰感も足かせだ。需要低迷が長期化すれば、世界経済の重荷にもなりそうだ。

レアメタルは埋蔵量が少ないか、採掘や製錬コストが高いなどの理由で流通量が限られている。

米国株、ダウ反発 米引き締め長期化への警戒和らぐ ナスダックは反落 米国・欧州株概況 2023年9月2日 5:02 (2023年9月2日 5:10更新)

2023-09-02 05:41:51 | 日記
米国株、ダウ反発 米引き締め長期化への警戒和らぐ ナスダックは反落
米国・欧州株概況
2023年9月2日 5:02 (2023年9月2日 5:10更新)

【NQNニューヨーク=稲場三奈】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比116ドル56セント高の3万4838ドル47セント(速報値)で終えた。朝発表の8月の米雇用統計では失業率が市場予想に反して前月から上昇した。労働需給の緩和を背景に、米金融引き締め長期化への過度な警戒が和らぎ、買いが入った。半面、米債券市場で長期金利が上昇し、株式の相対的な割高感が意識されたことが重荷となった。

8月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比18万7000人増えた。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(17万人増)を上回った。一方、失業率は3.8%と、横ばいを見込んでいた市場予想(3.5%)に反し、上昇した。平均時給の伸び率は前月比0.24%と、市場予想(0.3%)を下回った。労働市場の過熱感の和らぎが意識され、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が後退した。ダウ平均の上げ幅は一時250ドルを超えた。

ただ、上値は重く、下げに転じる場面もあった。クリーブランド連銀のメスター総裁は1日の講演で、「労働市場は需給がより均衡してきたが、依然として強い」と指摘した。インフレ率については「高すぎる」との認識を示し、FRBによる金融引き締めが長引くとの警戒が再燃。雇用統計発表後に低下していた米長期金利が上昇に転じると、株式市場では次第に売りが増えた。

8月のサプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は47.6と、市場予想(46.9)を上回り、7月(46.4)から改善した。「雇用」や「価格」が上昇し、市場では「インフレ圧力のしつこさが意識された」(マーフィー・アンド・シルヴェスト・ウェルス・マネジメントのポール・ノルティ氏)との受け止めがあったことも相場の重荷だった。

個別では半導体のインテルや建機のキャタピラーが高かった。原油価格の上昇を受け、石油のシェブロンも買われた。半面、飲料のコカ・コーラや小売りのウォルマートなどが下落。ケーブルテレビのチャーター・コミュニケーションズとの契約を巡る不透明感から映画・娯楽のウォルト・ディズニーも売られた。最高経営責任者(CEO)の退任を発表したドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスも安かった。

ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反落し、前日比3.154ポイント安の1万4031.815(速報値)で終えた。