芋焼酎はいかがですか?

英国の情報交換の場であったコーヒーハウスで芋焼酎はいかがですか?

「地方」と「痴呆」

2010-01-05 10:10:10 | Weblog
本年も宜しくお願いします。

年末は、わけあって今までになく長めにホームタウンに帰省した。
年末と言うのに駅前銀座商店街は人通りが殆どなかった。
車で通りかかった次郎長通り商店街も人も車も見られないような悲惨な状態。
それは、昼間からシャッターが閉ざされ、
まるで中古シャッターの展示即売会のようでもあった。
エスパルスプラザのような栄えている新たに開発された地域には、
ユニクロ、ABCマート、観覧車等、
どこの都市にもあるような店ばかりが目立ち
地域色をますます薄めてしまってもいる。
地域色を出すためにB級グルメ富士宮焼きソバに対抗して販売している
「もつカレー」のノボリが何とも滑稽にも思えてしまった。
地域色や地域活性化は、地方にとって重大なる課題だが
「もつカレー」や「静岡おでん」を前面に出さなければならないほど
清水も疲弊している街なのかもしれない。
そのような特色の地方都市、清水ではあるが
一つ素晴らしいと感じたことがあった。
それは、老人福祉施設の充実だ。
墓参りのついでに、わけあってある通所介護(デイサービス)施設を見学した。
東京の品川区では、デイサービスに通うのにも順番待ちの状態だ。
たぶん、それは人口過密で、老人の数も多い東京では
そのような傾向は品川区だけではないだろう。

しかしながら、地方都市の状況は異なっている。
偶然訪問した施設のマネージャーに聞いてみると
静岡ではデイサービス施設の倒産もあるそうだ。
まさに供給過多の状態であるらしい。
さらに農業従事者が多い地域では、
老人介護は嫁の仕事という考え方が強くて
仮に介護認定を受けても
隣近所の視線というプレッシャーもあり介護施設の利用者が少ないそうだ。

就職では、IターンやUターンという言葉がしばしば使われている。
老人施設に入るにあたっても、就活と同様に、
自分自身が惚ける前に、そして自分の意思で
IターンやUターン予約という制度の創設はどうだろうか。
私ならそれをぜひ活用してみたいと思う。

私が最近接することが多い介護ビジネス分野は、まだまだ進化途中だ。
であるから各施設が生き残りをかけて様々な特色を出している。
・ 料理の専門家が常駐する食べ物がおいしい老人施設
・ アニマルセラピーと称してトイプードルが飼われている施設
・ 行事が多く、施設外の公園などに頻繁にでかける施設
・ お泊りを希望すれば、ペットホテル並の価格でいつでも老人を預かる施設
・ ヒノキ風呂が自慢の施設
・ おもてなし自慢の施設
・ お昼寝を必ずする施設
まさに施設それぞれが生き残りをかけて特色を出している。
私は起業するつもりはないが、
私が介護支援専門員(ケアマネ)なら
口頭や資料で上記の施設紹介を行なうことに加えて、
最新の不動産業者のようにウエブを活用して施設責任者の考えや、施設を
その場所に直接行く前に把握できる手立てを考えるに違いない。
介護老人を自宅において、
施設見学も出来ないだろうし
介護老人を同行して数箇所の施設見学も不可能だと思われる。

介護施設に行くと誰しも知っている歌を皆で合唱している。
年末では、「お正月の歌」が歌われていた。
クリスマスには「ジングルベル」だったのかもしれない。
たぶん、日本中の施設でそれらの歌が歌われているのだろう。

私がもし介護施設を経営するならば、
老人を子ども扱いするような扱いをしないことを特色とする施設運営をするだろう。
私が高齢者になっても、
そして私がボケてしまっても
私自身、「幸せなら手をたたこう」を手をたたきながら元気に謳っている自分の姿を想像できない。

ロックミュージックがBGMとして流れていてもいいかもしれない。
地方で痴呆を考えてみた。
座布団一枚?
コメント (1)
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