会社の自分の部屋に
鈴木英人のリトグラフが掛かっている。
大掃除の時などに額縁とガラスを拭いているくらいで、特別なことはしていない。
また、気に留めてくれる訪問者もいない。
リトグラフのタイトルは「Wonderful View of Canal」
平成の初め頃、近くのギャラリーへ入ったら、この鈴木英人の即売会をやっていた。
その中に「ちょっと気に入った」リトグラフが在った。38万円くらいだったと思う。
当時、女子短期大学の美術デザイン科の講師をやっていたので「こんなリトグラフも一枚くらい無いと格好が付かない」と思ってしまった(笑)。
しばらく眺めていたら、担当者が出てきた。
「あっ!、田中さん」
ヨットの知人だった。
「田中さん、このヨットのリトグラフはお似合いですよ!」
「う~む」
この日は帰宅した。
数日後、購入するつもりは無く、また眺めに出かけた。
その知人が出てきた。
「いかがでしょう!。鈴木英人が最終日に来ますからサイン入をいれますヨ」
「いやぁ~、買えないよ、こんな高いモノ」
「いえいえ、田中さん、一枚は持っていた方がよいですよ。
2割or3割ほど値引きした金額を言っったら諦めるだろう…と思って言ってみた(笑)。
「はい、分かりました。そうします」
「ゲゲゲのゲ(驚)(焦)」
「現金にしますか?。ローンにしますか?」
もうデスクの上にショッピングクレジットの用紙が置かれていた(苦笑)。
展示即売会の最終日、鈴木英人のサインを入れて貰うために出かけた(笑)。
それが今はこんな金額になっている。
リトグラフと言うと、食いついてくる人が一人居るかもしれない(笑)。