横浜でキネシオロジーのサロン「スリーエイト」をやられている澤ひろゆきさんから質問メールを頂き、それに回答した。澤さんから許しがもらえたので(澤さん、ありがとう)、今回はそれを紹介する。
澤さんからのメールは、こういうものだった。
高澤先生、こんにちは。
横浜の澤です。
いつもメルマガで勉強させて頂いてます。
治療に関することではありませんが、下記のようなメールが来ましたので、高澤先生なら、どのような返信をされるのか教えて頂きたいなと思いました。
***来たメール***
精神科に通院していまして7種類の薬を処方されていますが、頓服の薬以外は基本勝手にやめています。どの薬なら飲んでもいいか筋反射テストで診ていただくことはできますでしょうか?
*****以上。****
以下、私の返信した内容です。
-----澤 返信----
お問い合わせありがとうございました。
現在、精神科で7種の薬を処方されているのですね。
『どの薬なら飲んでいいか』となると、医学的な回答になるために、私の筋肉反射テスト(キネシオロジー)ではお答えすることは出来ません。
大変申し訳ございません。
ですが、これは私の見解なので、他の先生でしたら診てくれる人がいるかも知れません。
お薬に対して、どのようにお役に立てるのかを、私も他のキネシオロジーセラピストの先生に確認し、改めてご回答させて頂く形でもよろしいでしょうか?
またはいい先生が居たら紹介させて頂きますね。
私にできることと言えば、心身のバランスを整えることであり、より健康的な生活のサポートが出来るためのお手伝いになります。
-----以上。----
思い返せば、このような場合にどう回答すれば良いのかを、キネシオロジーの教育の中で学んでいなかったな・・・と改めて思いました。
・高澤先生なら、どのようにお返事を出されるのか?
・どのような回答が筋反射を使うものとしての模範的なのか?
・また実際に薬に関して看たりされていますか?
上記3点に関して、お時間ある時で構いませんので、教えて頂いても宜しいでしょうか?
次にお会いした時でも構いませんし、またブログやメルマガでのご回答でも構いません。
御手数ですがお力を貸して頂けると幸いです。
それに対しての私の回答は…(なお、ブログ記事にするに当たって、新たに注を加筆した)
澤さん、高澤です。メール拝見しました。
ウチにも「こんな薬を処方されてるんだけど、見てくれない?」と言って、薬を持ってくる人がいますし、私も「薬を処方されているのなら、差し支えなければ持って来てもらえませんか?」ということをお願いしています。
それは、患者の訴えてくる症状が、使っている薬と関わっていることがあるためです(注1)。
基本的にチェックは筋反射テストを使いますが、(セミナーでもお話したかもしれませんが)単純にそれを手に持たせて/体に乗せて、インジケータ筋がロックしていればOK、ということではありません。
例えば、薬を持たせてもロックしたままなのに胸の上に乗せるとアンロックするとか、(日本では一度に複数の薬を処方されることが一般的ですが)個々の薬ではアンロックするのに、ひとまとめにするとロックするとか、その逆になるとかいうことが普通にあるので(注2)。
またアンロックする場合は、どの部分がなぜアンロックするのかまで調べる必要があると私は思っています。
それがある程度まで可能であるなら、そして澤さんがそれを見てあげることがクライエントにとっての安心材料になるなら、薬を調べてあげるのもいいのではないでしょうか。
ただ、薬に関しては大きく2点、注意しなければならないことがあります。
まず第一に、私たちは医師ではないので、医師が処方した薬に対して「これは飲むな」とか「こっちに変えろ」的なことは言えません。それをすると医師法違反になるので注意が必要です。
ただ、あまりにもヒドイ処方がされていると感じたときは、「私なら、この薬は飲みません」とか「私なら、担当のドクターと相談して薬を変えてもらいます」のような言い方をすることはあります。
もう1つは、患者によっては「最近調子がいいんで…」などと言っていても、実は薬が辛うじて症状を抑え込んでいるだけの人もいます。そういう場合、下手に薬をやめると激烈な症状が出てしまうことがあります。
本当はそれを超えた先に本当の治癒が始まる、という場合は、本来その薬はその人にとって決していいものではないので、筋反射テストで調べるとアンロックするでしょう。けれども、その結果から機械的に可否を判断することはできない、ということです。
なので、そういう可能性もあることを伝えた上で、どうするかは本人に委ねるしかないでしょう。その上で我々ができる限りサポートする、というのが1つの落とし所かと。
長くなってしまいましたが、これが私の回答です。もし、「ここがわからん」とか「じゃあ、これはどうなんだ?」といったことがありましたら、またメールください。
(注1)その具体的な例としては、例えば「薬が引き起こす予期せぬ症状」などを参照されたい。
(注2)薬ではないが、それでヒドイ目にあったということを私が身をもって体験している。詳しくは「局所と全体」をご覧あれ。
この回答に澤さんからはこんな返事を頂いた。
高澤先生
こんにちは。早速のご回答メールありがとうございました。
とても参考になり、そして安心しました。
実際の検査の際に、「どの部分が、何故アンロックになるのか」、に関しては興味があるので、
また今度にお会いする時で構いませんので、臨床例やその方法などを教えて頂けると幸いです。
(メルマガ/ブログでのご回答でも大丈夫です。)
これについては、文章で説明しようとするとかなり冗長でわかりにくいものになってしまうため、キネシオロジー定例勉強会の中で取り上げる予定。次回は2/1。新規参加も引き続き受付中
詳しくは蒼穹堂治療室のHPで
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