深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

2024年夏アニメの感想と評価 2

2024-09-28 20:45:59 | 趣味人的レビュー

2024年夏アニメについての感想と評価。今期は再放送を含む16本の作品を見てきた。そのうち途中切りした3本については「1」に述べたので、この「2」では10月以降も放送が続く3本についてネタバレなしの感想と評価を述べる(なお、10月に最終回が放送される予定の作品は、ここには含まれない)。

ちなみにアニメの評価については、私の場合、何より物語が面白いことが重要で、作品全体の評価の少なくとも半分はそれで決まる。逆に萌えやエロといった要素にはさほど興味はないし、作画崩壊も(目に余るほどヒドくなければ)問題にはしない。

以下、並びは50音順で、評価はA~E。

『銀河英雄伝説 Die Neue These』第3クール

日テレで放送中のリメイク版『銀河英雄伝説 Die Neue These』全48話の第3クールで、ここからはテレビ初放送になる。原作は田中芳樹による小説で、銀河系に一大王朝を築きあげた帝国と、そこから離反した自由惑星同盟の戦い(対外戦争だけでなく、それぞれの陣営の体制内部の争い)を、帝国の若き将“常勝の天才”ラインハルト・フォン・ローエングラムと、同盟が誇る軍略家“不敗の魔術師”ヤン・ウェンリーの2人を軸に描く、政治劇にして軍事劇。
物語は「銀河帝国という悪を善なる自由惑星同盟が打ち倒す」といった単純な図式ではなく、現実世界さながらの複雑で重厚なストーリーが展開され、薄っぺらな物語をエフェクト盛り盛りのバトルシーンで誤魔化しているような凡百なアニメとは一線を画す。というか、そんなこけおどしのエフェクトで誤魔化さなくても、語るべき物語をしっかり語りさえすれば、それだけで十分面白いと言える作品だ。
評価はA-~A。

『多数欠』第1クール

Webコミックが原作の「デス・ゲームもの」。
突然、パソコン画面にYes/Noを問う質問が表示され、その問いで多数だった人たちが死んだ。それが「多数派が死ぬ」というルールの生き残りゲーム、「多数欠」の始まりだった。主人公の高校生、成田実篤(さねあつ)は仲間たちと協力して、このゲームの主催者“皇帝”を倒すべく行動を開始する。その鍵となる「特権利」とは?
『DEATH NOTE』などと同様、さまざまな超常の力が登場する、かなりマンガ的な作品。前半くらいまでは「ああ、またこういう話か…」という感じで、早めに切るつもりで流して見ていたが、物語の基本設定の全体像が見えてきたらグッと面白くなった。
ただこの作品、物語が終始、淡々と進み、ここぞというところでもそれほど盛り上がらない。それはクライマックスの“皇帝”と対峙する場面でも同じで、ここが物語の大きな山場となるはずなのに、妙にサラッと終わってしまった。そういう意味では、これは『鬼滅の刃』のようなやたらとテンションの高い作品とは対極の、いわば「体温の低いアニメ」。その分、見ていて高揚感に欠けるが、私はこういうテンションの低い薄味のアニメも嫌いじゃない。
評価はC~C+。

『ラディアン』1期(再放送)

原作はフランス人、トニー・ヴァレントによる同名のマンガ(日本語版もあるらしいが、私は未読)で、ジャンルは異世界もの。私は本放送も見ていたので、今回が二度目となる。
物語の舞台となる世界では、メネシスと呼ばれる怪物がたびたび出没し、町や村に甚大な被害をもたらしている。このメネシスを倒せるのは魔法使いだけで、彼らは魔法を駆使してそれらを駆除することで社会に資するが、その反面、一般市民からは「感染者」などと呼ばれ、忌み嫌われ差別される存在でもある。主人公の少年、セトは女魔法使い、アルマの元で魔法使いになるための修行をしていたが、出現するネメシスを倒すだけでは問題の解決にならないと感じ、ネメシスの巣があるとされる伝説の地、ラディアンを探し当て、その巣を破壊することを決意。アルマの元を離れ、魔法使い養成機関であるアルテミス魔法学院に入学し、ラディアンの探索と一人前の魔法使いになるための勉学を始める。だが、アルテミス魔法学院では何をするにもとにかくカネがかかり、学院からの莫大な借金を抱えたセトは、ネメシスの生け捕りによる賞金を手に入れるべく、ネメシス狩りの依頼があったランブル・タウンに向かう。
この1期の前半は一体何がしたいのか分からない、ただのドタバタ劇で、本放送ではこの時点で切ってしまった人が少なからずいたようだ。私も正直、見ているのがしんどかった。が、後半のランブル・タウン編に入ると、魔法使い討伐を目的とした機関である異端審問所、全身が包帯に覆われた謎の男、グリム、ネメシスを操る謎の女、ハーメリーヌなどの登場人物が物語の中で生き生きと動き出し、徐々に作品の方向性が見えてきて目が離せなくなった。
評価はC+(前半のみならE+~D、後半のみならC+~B)。本放送は2期まで終わっていて、10月からその2期の再放送が始まる。これも見るのは二度目になるが、続けて見るつもり。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「整体日本一決定戦事務局」... | トップ | 2024年夏アニメの感想と評価 3 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

趣味人的レビュー」カテゴリの最新記事