絶版になったルドルフ・シュタイナーの『オカルト生理学』を読み解くシリーズ?の4回目。
「3」では中枢神経系と自律神経系の働きの違いについて述べたが、今回の「4」では器官についての話。
西洋医学では、器官がどのように形成されるかを発生学(胎生学)の中で述べている。しかし、シュタイナーの語る器官形成のプロセスはそれとは全く異なる。オカルト生理学では人体を構成する要素を、肉体、エーテル体、アストラル体、そして自我と考えるが、人体の諸器官はその4つの要素の関係性の中で形成されるのだという。
その辺りことをセミナーで話したので、その下りをご覧いただこう。
さて、繰り返しになるが、オカルト生理学的な人体諸器官は肉体、エーテル体、アストラル体、自我の関係性の中で作られ、4つの要素それぞれの影響下にある。だが、4つの要素が器官に及ぼす影響は全ての器官に対して同じではない。そのどれの力が本質的に強く働いているかは器官ごとに異なる。
例えば、「2」でオカルト生理学では血液は自我の道具である(血液は本質的に人間自我の流れや放射に関係している)と述べたが、それゆえ血管に関わる器官組織は自我からの強い影響下にある。
広義の排出器官と腺組織、つまり分泌器官は肉体の力が優位を占め、高次の組織(=エーテル体、アストラル体、自我)の影響をわずかにしか受けない。そのため、これらの器官を生体から取り除くと肉体そのものの維持に大きな支障をきたす。
逆に、器官が霊的な働きの直接的な表現になればなるほど、それが物質として存在することは重要な意味を持たなくなる。その代表が脾臓で、だから成人では脾臓を摘出しても生命維持にはほとんど影響がない(脾臓の本質は人体に霊的作用を及ぼすことであり、それは物質としての脾臓を失っても止むことはないから)。
西洋医学的な脾臓は、大人になる前は免疫に関して重要な働きを持っているが、成人以降は中身が脂肪組織に置き換わっていくため、ほとんど存在意味を持たない臓器とされている。東洋医学(中医学)における五臓は肝―心―脾―肺―腎だが、この脾は西洋医学的な臓器では脾臓ではなく膵臓に対応づけられることが多い(キネシオロジーでも五行の脾は主に膵臓の意味であると見ている)。実際、脾の主な機能のうちの水穀の運化(=食物から栄養物質を抽出し全身に運ぶ)は膵臓の働きを表していると解釈できる。
けれども、こうしてオカルト生理学的に考えると、脾臓について一段違った視点から見てみる必要があるかもしれない(ちなみにシュタイナーは、胆汁という言葉で胆嚢と膵臓を一括して考えているようだ)。
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