先に「筋反射テスト考 その9」で書いたこととダブるが、筋反射テストの精度、あるいは結果そのものを左右する要因には大きく3つあって、それは
1.指標とする筋肉(インジケータ筋)の筋肉自体の問題
→これはインジケータ筋がクリア・サーキットの状態にない、つまりUF,OF,UI,OIのいずれか(ただし1つだけとは限らない)を起こしている場合。
2.術者、患者の少なくともどちらかに電気的、エネルギー的な問題がある場合
→これは言い換えれば、術者、患者の少なくともどちらかにスイッチングがある場合。そしてスイッチングについては、オーソライズされていないものも含め、まだまだ未知のものがあると考えられる。
3.術者の心理的な問題
→例えば術者の強い思い込み、先入観などは筋反射テストの結果にバイアスを生じさせる。
「その9」では上の3つに加えてもう1つ、インジケータ筋として選んだ筋肉の持つ性格という要因がある、ということを述べたが、これについては調べが進んでおらず、提供できる新たな情報はまだない。ただ、3の心理的な問題について最近気づいたことがあり、今回はそれについて述べる。
これまで(少なくとも私は)術者の心理的な問題としては、上にも書いたように術者の思い込みや先入観などしか想定してなかったのだけれど、それ以外にも術者の心理状態(厳密に言えば負の感情)がキネシオロジーを行う上で筋反射テストの結果の大きなバイアスになることに気づいた。
このバイアスを生み出す負の感情は、必ずしも患者やテストしている事柄に対してのものであるとは限らない。術者の抱える何らかの不安、不信、恐れ、悲しみといった感情は全て、そうした感情の対象以外のものに対しても筋反射テストの結果を歪める要因となり得る。
もう少し具体的に書くと、術者の持つそうした感情は、その強さによって変わるが、術者の皮膚の上1ミリくらいから数十センチくらいまでの高さで全身を覆うように広がる。
皮膚の上数ミリから数センチのレベルなら、患者の筋肉をインジケータ筋として使っている限りそれほど影響はないが、私のように自分の筋肉を代理筋として使って筋反射テストを行っているような場合、自分の体に近いところでテストするのと離してテストするのとでは結果が変わってくる。
キネシオロジーの流派?の中には、「自身の筋肉をインジケータ筋にして、自分で自分のことを聞かないように(つまり、必ず別の人に調べてもらえ)」と教えているところがあるようだが、それはこういった理由があるのかもしれない。ただ、それが皮膚の上30センチ以上の高さにもなると、もう患者の筋肉をインジケータ筋として使っていても影響はまぬがれないので、「自分で自分のことを調べない」ということに本質的な意味があるわけではない。
いずれにせよ、こういうふうに術者自身が何らかの負の感情に包まれた状態でテストを行っていると、スイッチングがある時と同じく筋反射テストの結果は全て「不定」になってしまう(注)ので、もうテストすること自体が意味をなさない。
これが内臓の状態など、別の手段でも調べられるものであれば、別の方法で得た結果と筋反射テストの結果をつき合わせて、筋反射テストの結果に異常が生じているようだ、ということを知ることができるが、患者自身も気づいていないその人の心理的背景や場合によっては過去生など、筋反射テストの結果が全てというものでは、その信頼性が揺らぐということは致命的だ。
恐らく、キネシオロジーに基づいた数多くのセラピー・システムの中には、そういうケースまで想定して対処できるようになっているものもあるのだと思うが、そういうシステムを使っていない場合は自分で何とかするしかない。私の場合は、仮想的に作った自分以外の他人を借りて調べる「空蝉(うつせみ)」と名づけたやり方で、自分の筋反射テストの結果が正しいかどうかを検証しながら治療するようにしている。
そいうわけで筋反射テストでは、それを使える条件を満たしているかどうか見極めが必要である。
(注)一部では「スイッチングがある場合はYesとNoが逆転するから、逆に解釈するように」と教えているところがあるらしいが、それは間違い。逆転するのではなく、不定になってしまうのだ。
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