深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

治療ツールとしての数学 1

2011-09-05 15:59:40 | 症例から考える

前に「数学をやり直すことにする」で書いたように、今は治療書を開くことはほとんどなく、読んでいるのは数学書か、さもなければマンガ雑誌くらいだ。

『ガロア理論入門』は2回目の通読を終えたが、まだ十分理解できた感じがしない。訳した寺田文行先生が「文庫版あとがき」で「一度の通読で分かる内容ではない。少なくとも3回は学び返すことになろう」と書いている通り。

ただ『ガロア』はいずれまた読み返すことにして、もう少し全体の基礎を積み上げ直す必要があることを痛感したので、解析と線形代数をやり直している。本当に30年を経て、また数学科に入り直したような感じだ。

でもそれは決して、ただノスタルジックなだけのものじゃない。数学書を開くと、そこには否応なく30年前の自分がいて、30年という時間をかけて人並みにいろいろな経験を積んで成長してきたつもりでいたが、深いところでは何も変わっていないという現実を見せつけられるから。

あの頃──何の根拠もなく「自分はできる」「できるはずだ」と信じ、それでいて実は全然できていなかった、そんな当時の自分と寸分変わらぬまま、今、自分はこうしているのだなーということを日々思い知らされる。だから私にとって数学書を開くのは、決して「楽しくてワクワクする」ことではない。むしろ「苦くて重い」ことで、だからマンガ雑誌に逃げることも少なくないのだが、さまざまなものが「このまま数学を続けろ」というサインを送ってくるので、何とか気力を振り絞ってそこへ戻って行く、というような状況である。


──というのは、あくまで前置き。ちょっとヘヴィーになってしまったので、雰囲気を変えるため、アニメ『No.6』のOP、LAMAの歌う『Spell』なんかBGMにどうだろう。

さて、ここから本題に入る。数学を使った治療の話だ。

といっても、述べるのはもちろん「数学的発想を治療に生かす」といった類のことではない。表題にもあるように「数学そのものを治療ツールとして用いる」のである。だから内容的にはテクスチャー・セラピーと呪法セラピーのシリーズの一部と考えてもらっていいだろう。


なぜ数学が治療ツールとなるのか──それは私にもよくわからないが、「数学をやり直すことにする 2」で書いた「数学とは、この世界の成り立ちとありようを記述する言語だ」から、という私の仮説は、それなりに的を射ていると思っている。

では早速、例を述べよう。

EがKの正規拡大体であるための(必要十分)条件は、EがK内のある分離多項式の分解体となっていることである。

これは上記『ガロア』に定理18として載っているものだが、実はこれ自体が非常に強力な治療ツールとして使えるものである。

使い方はいくつかあるが、すぐにできる方法としては、上の定理をそのまま患者の体に書く、あるいはテープに書いて貼る、といったことがある。または波動転写できるものがあれば、この定理を書いた紙を波動転写した水を飲ませる、ということもできるだろう。


ただし、この定理を治療ツールして用いることができるためには1つ条件がある。それは「使う側がこの定理の意味を理解していること」である。この定理が何を述べていて、またこれがなぜ成り立つのか(つまり定理の証明)を理解している時だけ、この定理を強力なツールとして使うことができるのだ。

もし使う側が定理の意味を理解しないまま、それを患者の体に書いたとしても、それは単なる文字列に過ぎず、効果は全くないか、あったとしても、わずかなものになるだろうと思う。実際、私も数学書の自分が既に読み終えた部分からしか、ツールとして使えるものを選び出すことができない。自分が知らないもの、まだ理解できていないものは、(他人がツールとして使うことができたとしても)私には使うことができないのである。


ここで、すぐ上に述べたようなことは「呪法セラピーに関する考察 3」で書いた話と矛盾するじゃないか、と感じた人もいるかもしれない。「考察 3」では『残酷な天使のテーゼ』の間奏部分で使われている「ファリア…」という言葉を、意味は分からなくてもただ書けば、治療ツールとして使える、ということを書いたからだ。

では、なぜ「ファリア…」は意味が分かっていなくても使えるのに、上の定理は意味を理解していなければならないのか?

それを書き始めるとまた長くなるので、この続きは2で。


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