チエの目日記

石川県の能登島えの目町からお届けしております。

タイマグラばあちゃん

2005-06-18 23:55:26 | 独り言
本日は、能登島ひょっこり温泉島の湯横のマリンパーク管理棟にて『タイマグラばあちゃん』の映画上映がありました。
私も2、3ヶ月前からこの映画上映実行委員会に混ぜてもらっていました。
そんなこともあり、当日は映画会場で参加したいと、能登カフェを通常の営業はやめ、映画会場で行われるフリーマーケットに能登カフェ出店の形での参加としました。
マリンパーク管理棟での映画上映も初めて、フリーマーケットも初めて、そして能登カフェの出張カフェも初めてということで、なるべくの準備をしようと、昨晩から今朝早朝、結構なお菓子を用意しました。
今日はお天気にも恵まれて、暑すぎず、海からの心地よい風も吹いて、本当にいい日でした。
映画は10時から、14時から、19時からの3回あり、フリーマーケットは9時頃から16時頃までの営業でした。
映画上映30分前には能登島向田町の雨乞い太鼓も演奏される等、能登島ムード満天!
10時からのお客さんは、能登島のご年配の方が多く訪れ、100人程の定員も満席。
14時からは若干年齢層がさがり、超満員。そして19時からは年齢層がぐっと下がったのがおもしろかったです。
しかし、能登島のご年配の方々を始め、多くの島民が映画を見に来たことは、この映画を能登島ですることの目的の一つでもあったと思うので、本当に良かったと思います。
そして私はフリーマーケットが終わった、夜の部で映画鑑賞。
夜の部は意外と前方に空席がありました。
ところが、、、、
睡眠不足がたたり、映画の途中で夢の中へ行ってしまったのです。
ところどころ見て入るのですが、それぞれがとびとびで。。。
睡眠削って作ったお菓子も結構あまり、そして映画も睡魔に負けてしまうと言う、とっても自己嫌悪な日でもありました。

しかし、ところどころの映画を見ていて、
これはみなさんおっしゃることなのですが、島にもこういうばあちゃんいそうだよねと。

先日、能登島在所マップ作りのために散歩したコースをもう一度ぶらぶらしていました。
在所マップ作りの時に、岩に変な穴があいているね、昔の防空壕かねという話があがっていました。
このあいだ、その穴のところを通ったら、向かいの小屋の中におばあちゃんが一人、何やら作業中でした。
こんにちは、と声をかけ、『この穴って何やったんですか?』と聞くと、やはり防空壕やったとか。
そして現在はさつま芋を収穫したら、この穴に保管しておくとか。天然貯蔵庫ですね。
お年寄りの話には耳を傾けるものです。しみじみ思います。
そしてそのおばあちゃんは、らっきょを剥く作業をしていました。
今日は半日かかってこんだけ剥いたんやと言っていました。
それはバケツに3分の2程。
らっきょの皮を剥いて、酢漬けにしておくとか。
ちょうど数日前におばあちゃんが他のおばあちゃん達と能登島にある温泉に入りにいって、お弁当に去年つけたらっきょの酢漬けをもっていったとか。みんなに大好評だったと満足そうに言っていました。
自分の畑でとれたらっきょを酢漬けにして一年分。
半日掛かる作業は、手先だけ動かす作業なので足腰が冷えるとか。
そしておばあちゃんは、こういっていました。
『最近の若いもんな、スーパー行って野菜買ってくる。時期のもんだけだべりゃあいいがんに、時期じゃないもんも買って来て食べとる。昔はその時期に畑になっとるものを食べとったもんや。もう季節もわからんなって来とる』と。
確かにその通りです。
スーパーの野菜で育った私は、自分で野菜を育てるまでは、どの野菜がいつ頃とれるものかということが頭になかったかもしれないし、今でも知らないものがたくさんあります。

今畑でなっているものを、食べる。
おばあちゃん達にはごく当たり前のことで、ある人たちに取ってはとても贅沢に思えることで、そしてある人たちに取っては、どうでもいいことかもしれない。
でも、私は、とても大切なことのように思いました。
そして、おばあちゃんの身を持っての言葉が、結構重かったです。

もっといろいろとおばあちゃんの話を聞いてみようと思いました。
そしてそれを実践していけたらと思います。
スローライフとかいうけれど、それは結局何十年前かに戻ること、と、私の知り合いが言っています。
そして、タイマグラばあちゃんも言っていたけど、年中暇な時はないと。
そう、スローライフとは忙しく、おばあちゃん達は忙しいのです。おばあちゃん達はいつも手を動かしているように思います。
季節は刻一刻と変わり、畑の作物は育ちます。
季節感のあるところでは、季節季節に応じた仕事があります。
時間は人を待ってくれないから、その仕事に追われる。だから忙しい。
そしてそれは何のため。
生きていくためなんだろうな。

最近、生活することの大切さを感じています。
生活者としての自分を磨きたいとも思っています。
そして、それは周辺のおばあちゃん達から学ぶべきことが多すぎることも痛感しています。
また、自分がおばあちゃんになった時に、今のおばあちゃん達から得たことを、若い世代に少しでも伝えていかねばと言う義務感も感じたりします。





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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お疲れさまでした~ (やっち)
2005-06-19 00:15:44
何とか終わりましたね!

明日は監督2人占め☆能登カフェにもお邪魔するやもしれません!!



TBしたかったけれど失敗。なぜだ。

私もタイマグラばあちゃん話を書きました。



とにかく最近疲れますね~

千さんもたまにはゆっくりしてくださいね!!
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豆カン、おいしかったですよ! (tomomom)
2005-06-19 05:49:04
昨日はお疲れ様でした!上映会が実現して、本当に素晴らしいことだと思います

いただいた豆カン、めちゃめちゃおいしかったですよ!特にユイはあんこ嫌い、煮豆嫌いなのに「お豆食べる」ってせっせと食べてましたから。シンプルなお菓子でも、あのお豆の柔らかさ具合とか、甘さの加減とか、絶妙でした♪ハハ的にはトクさんが「ゼリー食べる」と姉弟で住み分けして仲良く食べてくれたので、さらに嬉しかったです



本当に、お疲れ様でした!
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おつかれ、おつかれ! ()
2005-06-19 10:52:31
いやいや、タイマグラばあちゃん、一大イベントでしたね。それにしても能登島のおばちゃんパワーのすごさを知りました。なんとかついていきたいと思います。

私も監督さんの話聞きたいな。

明日はキャンドルナイト!

そしてその翌日は定休日。

そわじでのんびりとして夜を過ごしましょう。



豆かん、ゆいちゃんもトクくんも気に入ってくれて嬉しいです。あのお豆は結構時間掛かってつくっているのです。素朴な味わい、気に入って頂けて何より。
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タイマグラばぁさんのこと ()
2005-06-19 22:29:51
映画の上映は このblogで知りました。

演出のないドキュメンタリー映画でした。おばあの声が訛りがあり聞き取りにくく、わかりにくいところが有りましたが、「タイマグラ通信」と「大地の祈り」のおかげで復習しています。 CDを流しながら 声を聞いたり、本を読んだりしていると、涙が滲んで来ます。

おばあちゃんは 先代からの言い伝えや伝統や知恵をそのまま守りつづけた生き方をしただけでした。



時代の流れから離れて生きることをスローな生活と言うのではないかと思うことにしました。

そして、スローな生活はとても忙しい生活を強いるのです。おばあさんは 朝から日が暮れるまで畑にいて、夜は死んだように眠る生活を50年以上続けてきたんだと思いました。



戦後の所得倍増計画が、現代のコンビニ生活を作り上げました。手軽、便利、ストックレスな生活だけど、天災にはとても脆弱になっている気がしてきました。



スローフードと言われているけど、スローフードは手間暇かけないと美味しくないし消化にも悪いのです。スローフードの一歩は 食べものを噛むところからはじめなければならないのですが、果たしてやわらかい食べ物しか食べたことのない現代には 合うのかなと思ったりもします。



スローフードは スローライフから採れるものであり、スローライフはリサイクルの中から生まれてくるのだろうなぁと 映画を見て、「タイマグラ通信」を読んで そう思いました。



大地をコンクリートで埋めてしまった文明は自然と隔離してしまうので、現代エネルギー文明も200年は続かないのではと思うようになりました。



映画の感想より すこし突っ込んだことを書いてしまいましたが、 この映画をみれて本当に良かったです。

ありがとー。。



監督の話が聞きたかったのに、何時からあるのか解らないので、10時の回を見ました。時間が解ったら、その時間に行ったのになぁと少し 悔しい思いをしています。二人締めは羨ましいなぁ(笑)
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Unknown ()
2005-06-20 08:53:38
祐さん、タイマグラばあちゃん見に来られていたのですね。このブログから発見されたとは嬉しいことです。

感想、そして想い、書き込み有り難うございます。

監督さんのお話、聞けずに悔しい思いをされたこと、お詫び致します。告知すれば良かったと思っています。ごめんなさい。

でも、10時の部には能登島のお年寄りの方達がたくさん見られていて、自分と重なる部分をそこに見つけ、ある部分では笑ったり、ある部分では頷いていたりしていたと聞きました。そういった雰囲気の中で見れたということは10時の特徴でもあったと思います。



私もスローな生活はとっても忙しいものだと痛感しています。そして能登カフェの周りにお手本になるようなおばあちゃんがたくさんいることも感じています。

おばあちゃん達は何十年も当たり前のようにやっていること、毎日同じことの繰り返しだったり、毎年この時期にはこれをやると決まっていたり。そして、それが生活なんじゃないのかなと最近感じています。

食べ物もそのときとれたものを食べる。食べ物の少ない時に食べれるように加工し、保存する。そういった、おばあちゃん達には当たり前すぎることが、現代の私たちには特別になってしまっているのかもしれません。

“スロー”とかいって、もてはやしているのかもしれません。

何十年掛かっても、それが当たり前のことになるように、生活していけたらと思っています。自然に逆らわずに。

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Unknown (enokin)
2005-06-21 21:00:32
千さん、がんばっていますね。ご無沙汰です。毎日自分の仕事に追われ、ほっとする暇もないまま時が流れていってしまします。早く能登カフェ行きたい。

本当に久しぶりにBlogを覗かせてもらったので、いろんな企画をやっていることに驚いています。で、何があったのかよく分かっていないのだけれど、千さんの言葉を聞いて、食べ物だけじゃないなぁという気がしてきました。いろいろ考えてしましました。

虫たちもすみかを奪われ都会では居場所がなくなっています。今の子どもたちは虫を買うんですからね。

ヤゴを教室で飼うことになりました。トンボになって飛び立つ姿を子どもたちに見せてやれたらと思っています。
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Unknown ()
2005-06-23 11:42:01
enokinさん、ご無沙汰です。

小学生を取り巻く環境も昔と比べるといろいろと変わっていて、先生も何かと大変かと思います。

頑張ってヤゴ育てて、とんぼにしてください。

能登カフェのあるここ能登島・八ヶ崎には小学生は二人しかいませんが、どっちの子もいつも目をキラキラさせていて、人懐っこく、とってもいいふうに育っているなと、田舎は豊かだなと、こういう面からも思います。

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とんぼ (enokin)
2005-06-26 09:56:25
先週の水曜に3匹のうちの一匹がトンボになりました。朝来たらトンボになっていたと子どもたちも大騒ぎ。この蒸し暑いなか教室を閉め切っていました。

あいにく、かなりの雨が降っていたのですぐに逃がしてはあげないで、帰りの会のあと話しました。その時子どもたちが「巣立ちの歌」歌い始めたんです。

いざさ~らば~ さらば とんぼ

いざさ~らば~ さらば とんぼ・・・

てなぐあいに。

思わず笑みがこぼれました。
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よかった! ()
2005-06-26 21:17:23
一匹がとんぼになりましたか。

そういえば、最近とんぼを見かけます。今がヤゴからとんぼになる時期なのですか。子供達、かわいいね。やっぱり生き物とか自然に触れる事って、大切ですね。頑張れ!enokin!
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書き込みが少ないので・・・ ()
2005-07-01 22:55:54
足跡残していきます。ヘ( ゜ρ゜)┌θペタッ



10時の上映会は 年寄りばかりだったので 係りの人に この島、若者は居ないのか と尋ねたら夕方から来ると言っていました。 本当にそんなかんじだで 進行していたんですね。



お年寄り達の反応を楽しみながら 見ていました。

「蕎麦の花」のカットでは、「あれ、そばの花だぁ」とか、「味噌は生きている。 味噌に聞いたことはないけど」とすうセリフに 爆笑。



実体験の中でのセリフだからこその共感だと思いました。

能登に映画館が無いのは寂しいので、ビデオにならない素敵な映画をまた上映して下さいなぁ・
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