先日、廃線になったのと鉄道能登線の駅舎をいくつか見て来ました。
すっかりと魂の抜けてしまった駅舎。なんだかこちらの魂まで吸いとられてしまうような、虚脱感がありました。
写真家の湯浅啓氏による『能登線日和』という写真集があります。
とっても素敵です。
のと鉄道の、鉄道そのものも素敵なのですが、そこに素朴に生きる人々、車窓から広がる景色、風景と一体化した鉄道が、そこには収められています。
それを見てから行ったせいか、余計に感慨深いものがありました。
駅にはたいてい桜の木が植えられています。
昭和30年代に鉄道が開通した当時の、能登の人たちの興奮、活気が、この桜から感じられました。
失ったものを、今更どうすることも出来ないわけですが、
これ以上、大切なものを失わないようにしたいなぁと思いました。