「そっちはどうなの?キャンパスライフ、楽しい?」
「ああ、楽しいよ。サークルにもいくつか入って、今は車の教習所通いを始めた。あと大学生になると、女が急に色っぽくなる」
「免許とって、車を買ったら、あの美人の有紗ちゃん。彼女を助手席に乗せて」
白川さんが話しに割り込んでくる。
「おじさん。何で矢野でなく、有紗で覚えてるの?でも大学に通っている間に、中古でいいから自分の車が欲しいな。そういえば、おじさんにも娘がいたよね。一度だけ、ちらっと見かけた事があるけど、結構かわいかったなあ」
「おいおい藤沢君、あんなべっぴんな彼女がいながら、うちの娘にまで」
白川さんはそういいつつ、笑っている。
「なあに、うちの娘は十人並みだよ」
「娘さん、高校生くらいですか?」
僕も少し興味を持った。
「うん、16歳だからね。高2だよ」
名前は、亜衣というらしい。僕らは今度、紹介してくれるよう、白川さんに頼んだが、「いや実は、あいつは人見知りなところがあって、君たちが来るとどっか行ってしまうんだ。店を手伝ってくれる日もあるんだけどね」
「おれたち嫌われてるんだな」
僕と藤沢は顔を見合わせ苦笑した。
「来春、坂木君が大学に合格したら、ここでお祝いしよう。勿論、無料で」
白川さんは細い目をさらに細めた。
「ありがとうございます。何とか頑張ってみます」
僕は素直に、そして少し語気を強めた。
「誠、その意気だよ」
藤沢も僕に釣られたのか、声を張った。
「その時は、有紗ちゃんも一緒にね」
「分かったよ、おじさんがそんなに言うなら。おじさんこそ、亜衣ちゃんを参加させてよ」
「ああ、わかった、わかった」
打ち解けた雰囲気のまま、僕らは店を出た。気になったのは有紗の話題になると、藤沢が話を逸らそうとしていたことだ。付き合っているのは確かなようだが、卒業式の時より、少し距離が出来たのかなと僕は勝手に想像した。
「ああ、楽しいよ。サークルにもいくつか入って、今は車の教習所通いを始めた。あと大学生になると、女が急に色っぽくなる」
「免許とって、車を買ったら、あの美人の有紗ちゃん。彼女を助手席に乗せて」
白川さんが話しに割り込んでくる。
「おじさん。何で矢野でなく、有紗で覚えてるの?でも大学に通っている間に、中古でいいから自分の車が欲しいな。そういえば、おじさんにも娘がいたよね。一度だけ、ちらっと見かけた事があるけど、結構かわいかったなあ」
「おいおい藤沢君、あんなべっぴんな彼女がいながら、うちの娘にまで」
白川さんはそういいつつ、笑っている。
「なあに、うちの娘は十人並みだよ」
「娘さん、高校生くらいですか?」
僕も少し興味を持った。
「うん、16歳だからね。高2だよ」
名前は、亜衣というらしい。僕らは今度、紹介してくれるよう、白川さんに頼んだが、「いや実は、あいつは人見知りなところがあって、君たちが来るとどっか行ってしまうんだ。店を手伝ってくれる日もあるんだけどね」
「おれたち嫌われてるんだな」
僕と藤沢は顔を見合わせ苦笑した。
「来春、坂木君が大学に合格したら、ここでお祝いしよう。勿論、無料で」
白川さんは細い目をさらに細めた。
「ありがとうございます。何とか頑張ってみます」
僕は素直に、そして少し語気を強めた。
「誠、その意気だよ」
藤沢も僕に釣られたのか、声を張った。
「その時は、有紗ちゃんも一緒にね」
「分かったよ、おじさんがそんなに言うなら。おじさんこそ、亜衣ちゃんを参加させてよ」
「ああ、わかった、わかった」
打ち解けた雰囲気のまま、僕らは店を出た。気になったのは有紗の話題になると、藤沢が話を逸らそうとしていたことだ。付き合っているのは確かなようだが、卒業式の時より、少し距離が出来たのかなと僕は勝手に想像した。