ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

藤井、早くも防衛に王手・スポーツ

2024-01-30 11:19:46 | 将棋

王将戦は藤井聡太王将が菅井竜也八段を下しました。これで藤井王将の3連勝となり、早くも防衛に王手がかかりました。内容的には三局とも藤井王将が圧倒しています。99%決着はつきました。次局はせめて菅井さんが意地を見せ、熱戦になることを期待しています。

やはり注目は2月から始まる棋王戦です。1日制の五番勝負。相手は勢いに乗る藤井さんと同学年の伊藤匠七段。波乱の要素は揃っています。

 

ところで脳科学者の中野信子氏によると強者の時代は長く続かないそうです。分かりやすい例えとしては織田信長、田中角栄。藤井さんは紛れもない強者ですが、長期政権を築けるでしょうか?

 

一昨日の日曜日はスポーツ界も色々ありました。大相撲は照ノ富士の復活優勝。綱の威厳を示しました。

また、石川県出身の大の里は久しぶりに見た怪物級の力士ではないでしょうか。四つ相撲は未知数ですが、あの体つき、前に出る圧倒的な力だけでも大きな魅力があります。

 

大阪女子マラソンは前田穂南選手が2005年の野口みずきさんの日本最高記録を19年ぶりに更新しました。ようやく世界との戦いのスタートラインに立ったと言えます。

 

卓球女子の日本代表争いにも決着がつきました。伊藤美誠選手がポイントを加算できず、平野美宇選手が早田ひな選手とともにパリオリンピックのシングルス出場権を獲得しました。

平野選手は非常に才能が高く中国選手にも強いので、早田選手と共に期待したいです。

しかし、その平野選手も初戦で高校生にフルセットの苦戦をしいられました。同い年の伊藤選手もそうですが、女子の卓球では23歳という年齢は決して若くないのだなと実感しました。その中で二人と同い年の早田選手が台頭する若い力を寄せ付けず、大会を通じて1セットしか落とさずに全日本選手権を制したのは称賛に値します。

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モーメント

2024-01-25 11:33:36 | 

ああ、少年少女の眩しさよ

その笑顔の眩しさよ

その寂しげな眩しさよ

そのシルエットの眩しさよ

 

今のみを見つめて生きる君たちには信じられないだろうが

大人たちにもそうした時代があったのだ

いや、確かにあったのだよ

昨日のように思う事すらあるぐらいだ

神様の背中を見たような気がした

遠い夏の夕暮れの帰り道

 

経験しなければ大人になれない

しかし、それは同時に眩しさをも奪っていく

眩しさの只中にある少年少女たちよ

その笑顔が卑屈にならぬよう 

その寂しさに心が覆われぬよう

そのシルエットが人生に纏わり付かぬよう

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王将戦 藤井、連勝スタート

2024-01-22 11:24:09 | 将棋

王将戦七番勝負第2局が行われ、藤井聡太王将が113手で菅井竜也八段に勝ち、2連勝としました。

 

この2局ともに藤井王将の完勝です。菅井八段は「居飛車トップと振り飛車トップの戦い」と意気込んでいましたが、さすがにこの連敗は堪えているのではないでしょうか。

これまでの内容を見ると、少なく見積もっても、8割以上の確率で藤井防衛が見えてきました。第3局にもし藤井王将が勝てば、かなり100%に近い確率になると思うので、次局は菅井さんにとっては事実上の土俵際と言えます。

藤井さんも昨年の秋口までやや調子を落としていましたが、そこからの立て直しが見事でした。

 

個人的には次に控えている棋王戦が苦戦する可能性が高いと見ています。挑戦者は伊藤匠七段。前回の竜王戦では藤井八冠に4-0のストレートで敗れましたが、竜王戦は2日制の七番勝負でした。棋王戦は1日制の五番勝負なので、これはどちらかと言えば伊藤さんの土俵かなという気がします。

二人は同学年でもありますし、激戦を期待したいところです。

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絶望の花

2024-01-18 12:11:59 | 

ある冬の日から突然咲いた絶望の花

それまで育てていた幸福や夢の蕾は

跡形もなく消されていた

 

あの日から何十年が過ぎただろう

絶望の花を始末すれば

俺も死んでしまう

だから彼が生きるに必要な最低限の水と

微々たる肥料を与え続けた

その度に絶望はニヤッと笑うのだ

 

俺は耐えられず、幸福や夢の種を撒く

やがて芽が出ると祈るのだ

「このまま小さな花を咲かせてくれ」と

しかし、それは叶うことはなかった

瞬く間に絶望に食い散らかされてしまうのだ

どこまでも続く絶望の独裁

 

先にくたばるのは俺か絶望か

そんなことを思いながら

今日も黒く巨大なこの花に

生きるに必要な最低限の水と

微々たる肥料を与え続けている

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散乱

2024-01-16 12:52:31 | 

初雪はせわしなく通りすぎた

相変わらず心が散らかったまま年を越した

もはや整うことはないのかもしれない

 

乱れているのは僕だけではない

社会の変わりも相当である

昨日までのありふれた風景は明日には犯罪となり

善人はころっと悪人になる

常識にとらわれていれば取り残されていく

 

守るべきものは何なのか

捨てるべきものは何なのか

答えは未来の風に漂っている

 

 

 

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スピッツ「みなと」

2024-01-12 12:40:51 | 歌詞

船に乗る訳じゃなく だけど僕は港にいる

知らない人だらけの隙間で 立ち止まる

遠くに旅立った君に 届けたい言葉集めて

縫い合わせてできた歌ひとつ 携えて

 

汚れてる野良猫にも いつしか優しくなるユニバース

黄昏にあの日二人で 眺めた謎の光思い出す

君ともう一度会うために作った歌さ

今日も歌う 錆びた港で

 

勇気が出ない時もあり そして僕は港にいる

消えそうな綿雲の意味を 考える

遠くに旅立った君の 証拠も徐々にぼやけ始めて

目を閉じてゼロから百まで やり直す

すれ違う微笑たち 己もああなれると信じてた

朝焼けがちゃちな二人を染めてた あくびして走り出す

君ともう一度会うための大事な歌さ

今日も歌う 一人港で

 

作詞・作曲は草野正宗。2016年発売。

この曲は東日本大震災で亡くなった人々への鎮魂歌と推測されています。草野さん自身は、そうしたことは語っていませんが。元日の能登の大地震。また、阪神・淡路大地震が起きた1月17日が迫ってきた今、スピッツの「みなと」を思い出しました。

 

「遠くに旅立った君」という表現から、君がこの世の人ではないことが解ります。しかも君は1人ではなく、複数の人を指しているのだと思います。「コンサートを見に来てくれた人」「スピッツの曲を聴いてくれた人」。あるいは大地震で亡くなった全ての人々かもしれません。

 

「汚れてる野良猫にも、いつしか優しくなるユニバース」

草野さんの歌詞にはよく野良猫が登場します。野良猫=弱者でそれほどずれていないのではと思います。「優しくなるユニバース」。日本は寄付の文化が根づいていないと言われます。子供が小銭を寄付していたら、「すごいね、偉いね」と褒めてあげることがこの先に繋がるのではないでしょうか。

 

「君ともう一度会うための大事な歌さ。今日も歌う、錆びた港で」

東日本大震災で象徴的だったのは津波です。だからこそ主人公の「僕」は港で死者に向けて歌っています。

「遠くに旅立った君の証拠も徐々にぼやけ始めて」

この曲の発売はこの大震災から5年後。徐々に記憶の風化は進んでいきます。

だから「目を閉じてゼロから百まで」思い出そうとしているのでしょう。

「すれ違う微笑たち、己もああなれると信じてた」。しかし、そうはならなかった。

 

「君ともう一度会うための大事な歌さ。今日も歌う、一人港で」

言葉を断定的にせず、抽象的な言葉を丁寧に並べていく。草野さんらしい、彼にしか書けない鎮魂歌ですね。

 

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藤井聡太、2024年白星スタート

2024-01-09 14:33:06 | 将棋

藤井聡太、2024年の幕開けです。

王将戦第1局が1月7・8日に行われ、藤井王将が120手で挑戦者の菅井竜也八段に勝ちました。

 

完勝と言っていいのではないでしょうか。お互いが穴熊に組み合う(相穴熊)形になり、特に藤井王将は松尾流穴熊という金銀4枚の堅陣です。ディフェンスの駒が多い分、当然、攻め駒は少なくなります。その細い攻めを繋げ、一流の振り飛車職人である菅井さんを投了に追い込んだのは見事というより他にありません。

 

藤井さんの将棋は、デビュー当時から終盤力が飛び抜けていたのですが、それに序盤の構想力、中盤の捻り合いの強さが増してきて、将棋全体の幹が太くなった気がします。今年の将棋界も藤井聡太を中心に回っていきそうな予感が漂う一局でした。

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新版科学がつきとめた「運のいい人」 中野信子著

2024-01-07 15:08:01 | 

今年もよろしくお願いします。

 

この本の帯には「運は100%自分次第」と記してあります。しかし、元日の能登半島の大地震のような天災はどうにもなりません。それは中野さんも百も承知でしょう。ただ案外、人が思っている以上に運はコントロールできるというのが彼女の真意なのでしょう。

ここで書かれている運は、占い的なものではありません。そういった類いの本ならば、私は読むことはなかったです。科学的根拠も添えられているので、それなりの説得力はありました。

 

例えば宝くじに当選して大金を得たとします。貯金以外に使い道が決まっている人が、中野さんの言う運のいい人なのです。つまり自分の考えを持っている。「自分なりのものさし」を持っているかがこの本の大きなテーマです。もっと言えば「常識よりも自分の考えを上に置く」ことを重視しています。

 

もうひとつは自分を大切にすることです。私には耳の痛い話ですが、安易にコンビニ弁当で済まさず、手料理の店や、自分で作ったものを食べる。自分をいたわるんですね。そうすると不思議と他人も自分を大切に扱ってくれるそうです。

 

もうひとつの考え方は、自分を変える必要はないとのことです。自分を変えることは至難で、不可能に近く、それよりも元々自分が持っているものを生かす方向で考えることが大切だそうです。まあ、これはほっとしますね。自分を変える事はやはり難しいですから。

 

分かりやすい文書で書かれていますから、簡単に理解出来るような気がするのですが、よくよく読み直してみると、なかなか難しい部分もあります。どうすれば自分の脳が喜びを感じるか、ドーパミンやセロトニンを分泌できるかということも丁寧に書かれています。

「真面目に生きてるんだけど、何だか苦しい」と感じている方にはおすすめの一冊です。

 

 

 

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