ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

東京五輪1年延期・藤井聡太、光速の逆転

2020-03-25 11:24:42 | Weblog
東京オリンピックの1年延期が事実上決まりました。個人的には少数派だと思いますが、延期は年内秋までという考えを持っていました。古代オリンピックから4年に一度開催され、それは近代オリンピックにも受け継がれて五輪憲章に定められています。まずこれを改正しないといけません。それに年内開催ならば、内定した選手をそのまま出場させることもでき、また大会を後方で支えるボランティアの方などもこのままの体制でいけるでしょう。コロナが今秋までに収束しなければ中止しかないとの思いがありました。

1年延期というのは、最も無難な判断ではあります。コロナも収束している可能性がかなり高いですからね。労働者は泣く人、笑う人さまざまでしょう。東京ビッグサイト、幕張メッセなど大規模なイベント会場を中心に働いている人々にとっては先行きが見えない状況だと推測されます。
選手選考も基本的には白紙に戻すしかないと思います。アスリートにとっての1年は長いですから。人生に置き換えれば5年から10年といったところでしょう。内定した選手は、あくまで2020年の夏季オリンピックの選考。2021年の夏はその時のベストの選手を出場させるのが筋でしょう。根本的な見直しが必要です。


昨日、将棋の藤井聡太七段が稲葉陽八段を下し、王位リーグ3連勝、また年間勝率8割を決めました。よく苦しい将棋を逆転しましたね。それに藤井七段は中盤までに時間を多く使ったため、稲葉八段との時間差が一時は3時間開きましたが、それをはねのける終盤力は驚異的でした。勝負、特に将棋は最後まで分からないことを改めて実感しました。
王位戦は3連勝でタイトル挑戦に一歩前進しました。また年度勝率8割も確定したそうで、3年連続は史上初の快挙です。まさに紛れもない天才なのですが、最近は序中盤での劣勢が目立ちます。実力のみならず、不世出のスター棋士ゆえに相当、藤井君の将棋は研究されているようです。

対して藤井君は高校に通っていますから、当然、研究時間は少なくなります。もともと長考派ですが、研究量の差がもろに考慮時間に反映されている状況です。いかに藤井君といえども昨日のような将棋の内容になると、勝率は落ちてくると思われます。高校3年になる4月からの来年度を乗り越えられるかが、今後の藤井聡太を占う意味でも大きな意味を持つでしょう。学業との両立は大変でしょうが、頑張れ、藤井君。あなたは将棋界の未来です。


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春たち

2020-03-20 16:31:57 | Weblog
冬のトラウマのような雪がまだ色濃い春
強い風に包まれながら、急な温かさに戸惑う春
目に明るく、軽い装いを楽しむ春
頬杖つく春
生活用品の買いだめに余念のない春
いまから梅雨を恐れる春
自らのぼやけた空気を嫌い、凛とした秋の姿にあこがれる春
あと何度、春を迎えられるだろうと想う春

春が眩しく笑った
春が美しく咲いた
春が高らかに飛び立った
春が卒業した
春がくしゃみした
春が夕暮れに焼けて、明日の晴れを約束した

様々な場所に様々な春
到底数え切れるものではない
毎年、春たちは「知恵を出し合えばきっとより良い春が生まれるはず」と誓い合う
その議論の果てに湿度と高温に溶かされ消えてゆく

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コロナ猛威 国民生活はどうなるか?

2020-03-18 14:15:10 | Weblog
まるで日本の近未来を見ているかのようです。オリンピックが終わり、団塊の世代が後期高齢者になった世の中はこんな感じなのかという、漠然と持っていたイメージがいま具体的に目の前に広がっています。

報道で伝えられている感染者数を素直に信じれば、感染拡大が著しいヨーロッパ諸国に比べると、日本はうまくコロナウイルスを抑えている様にも見えます。もちろん、検査数を増やせば感染者数も増えるのでしょうが。諸外国に比べて政府が大胆な対策を取らず、対処療法で動いてきたことが、医療崩壊も起こさず、今のところは成功しているのかもしれません。

しかし、経済への影響はあまりにも大きく、国は大胆な政策を迫られています。現金給付、消費税減税。この二つのどちらが経済のダメージを少なくできるかといえば、消費税減税でしょう。現金給付は5万円程度の線で調整しているようですが、この額では消費には回らず経済効果は上がらないでしょう。消費税の方が効果があるとは思いますが、いまさら感がありますね。自分は消費増税反対だったので、これも一時的に下げても効果は限定的と思われます。

日本は国として年老いているので、経済を持ち直すといっても他国よりも時間がかかります。子育て世帯を中心に額が少なくても一時的ではなく、恒久的な給付が必要な時期に来ています。そういう意味では大阪市の給食費無償化は一石を投じました。

あとは中小零細企業の倒産、自営業の廃業をなるべく防ぐことが重要です。倒産、廃業件数が増えれば自殺者数は間違いなく増えます。だからマスコミ、特にワイドショーの罪深さは言うまでもなく大きいです。特に専門家として行動自粛を過剰に煽った方々は、言葉で多くの人の命を奪ったも同然です。勿論、国民に必要な情報は流すべきなのは当然のことですが、その中心はワイドショーではなくニュースで伝えるべきですね。

東京オリンピックに関しては延期論が幅を利かせてきました。しかし、1年、まして2年となると選手選考一つとっても、ゼロに戻るといっていいでしょう。現実的には延期より今夏の開催が困難なら中止となる可能性は否定できません。一気に中止では選手や関係者、また国民のショックが大きいので、そのクッション役として延期論が浮上したとみています。

それにしても大変なことになりました。しかし、日本においてはそろそろ国民に自粛疲れが出てくるので、大きく状況が悪化しなければ、4月以降、生活を徐々に戻す方向に動いてくるのではないでしょうか。ウイルスはなくならないので、それと共生をする覚悟が必要になるでしょう。

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卒業

2020-03-13 18:35:52 | Weblog
鈍い照明の薄暗い体育館に、春になりたての新しい光が差し込む
紅白の幕と、幾重にも並べられた椅子が、特別な日を物語る
僕らは「大地を愛せよ」などと口ずさむ
本当の意味など分からないままに

惜別と解放が交差する日
だから皆の顔には、涙と笑顔が織り交ざっている
健やかなる時、病める時、喜びの時、悲しみの時
明日から僕らは、別々の場所でそれらを積み重ねていく
頂上たる死に向かって
最後の卒業に向かって

ハーモニーのようなざわめき
包むように降る、白くて柔らかな光
未来を信じる権利があった場所
もはやそこへ戻っても
色あせた校舎のみが残り
未来がくっきりと消されている

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使いまわしの詩です。卒業生の皆さん、おめでとう。




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ひねた心

2020-03-10 18:33:41 | Weblog
アリバイ作りの仕事を終えて
とぼとぼと暗闇の家に到達する
文明の光を点けても
僕は暗闇のまま

リモコンを押せば
キャスターたちが「今は経済よりも命が優先です」と善人面
ひねた心が疼き、テレビを消した
静寂の部屋の隅で僕は凍える

それにしても今日の雨は温かかった
もう春なんだね
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一山麻緒、西山朋佳 ヒロインの明暗

2020-03-08 12:40:32 | Weblog
それにしても女子マラソンの一山麻緒選手、見事な走りでしたね。素晴らしい。一山さんに関してはこの後書きます。

昨日、行われた将棋のプロ棋士養成機関、奨励会の三段リーグ最終節が行われました。注目の西山朋佳三段は2連勝で14勝4敗としましたが、上位の二人も崩れず、3位と惜しくも四段昇段はなりませんでした。

それにしても14勝4敗は凄いですね。普通ならプロ棋士になれる成績です。あの藤井聡太七段でさえ、13勝5敗ですから。ぜひとも女性初のプロ棋士の快挙を見たかったですが、そこは男性陣も意地がありますからね。勝負の世界。仕方ありません。今回3位ですが、次点が付きました。もう一度3位の成績を残せば、フリークラスではありますがプロ棋士になります。

現在24歳、26歳の年齢制限まで残された機会はあと3回。女流棋戦にも参加しているため、棋譜が残り、研究もされていると思われます。伝統のある将棋の世界だけに「女性プロ棋士は是か非でも阻止する」という空気も一部にはあるでしょう。実力が紙一重の三段リーグ。なかなか現実的には難しいですが、これまで中学生からプロを目指すために、ほぼ男ばかりの奨励会の世界で、ここまで戦ってきた西山さんですから、何とか彼女の夢が叶ってほしいです。がんばれ西山朋佳。

夢が叶ったといえば、名古屋ウィメンズマラソンでオリンピックの切符をつかんだ一山麻緒選手です。五輪出場設定タイムを大きく上回る2時間20分29秒での見事な優勝。ちょっとこの子はモノが違います。高橋尚子、野口みずき級の素質を持っていますね。

レースは30キロ付近からスパートをかけ、逃げ切るマラソンの王道の勝ち方で、長い低迷期が続いた女子マラソンにもついに光が差しました。初マラソンが去年の東京で、わずか1年で急成長。東京オリンピックのマラソンの開催の場所が、酷暑の東京から北海道に移ったため、彼女のようなスピードランナーにチャンスが出てくる可能性は高いです。メダルの可能性は男子は厳しいですが、女子は一山選手の出現で一気に現実味を帯びてきました。
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コロナの春

2020-03-02 18:11:40 | Weblog
今年は春が来ないかもしれない
日に日に暖かくなるに違いない
桜も咲くに違いない
しかし、そこに喜びがなければ春じゃない

コロナは帝国を築こうとしている
類い稀なる感染力と正体不明を武器にして
人々の顔はこわばり、蟻のように物資を抱え込む

そしてコロナに覆いつくされた春でも
僕は目を覚ますなり
怠く不快なベッドで生きるのが嫌になり
そして数時間後、玄関のドアを閉め
ギリギリの社会人になるのだ
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