ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

天動説の提唱

2024-06-27 16:16:22 | 

紫陽花が美しい盛りの頃

太陽は最も長く空に滞在する

 

異端と見なされたガリレオ・ガリレイの地動説の提唱は正しかった

現代にそれを疑う者はいない

しかし幸福については天動説で構わない

いや、むしろ正しいのだ

 

あなたは不幸だと他者が決めつけても

自身が幸せを感じているのなら

それが正しい

幸福は自分にしか測れないものだ

 

また、そうした要素を何もかも持ち合わせていて

他人から羨望のまなざしを浴びていても

自身が幸せを感じていないのなら

それが正しい

つまり不幸ということ

 

嘘は他人に通じることはあっても

自分にはそうそう通用しない

まして、この類いのものは尚更に

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

履歴

2024-06-24 12:35:39 | 

コントロールの効かない心

それによって疲れきった体

長淵の唄などを聴いて

明日も戦うと弱々しく決意する

上質な青春は言うに及ばず

月並みな青春も嫌いだった

病名も判らず

自ら名付けるなら「いきじごく」

 

僕はまだ生きている

「いきじごく」には「パニック障害」という名前があり

それに「うつ病」が加わった

強い決意のもと、生きてきたと言うより

死ぬ勇気がなかったという方が正しいだろう

 

病院に通い

薬を飲み始めて長くなった今も

苦しみ、悩み、生きている

まやかしの希望などを

その都度こしらえながら

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新時代の幕開け 伊藤が藤井を制し、初タイトル獲得

2024-06-21 12:33:40 | 将棋

死闘の末、歴史が動きました。昨日行われた叡王戦第5局は、伊藤匠七段が藤井叡王に勝ち、3勝2敗で叡王を奪取しました。伊藤七段ははじめてのタイトル獲得。藤井竜王・名人は七冠に後退しました。 

 

伊藤さんは快挙を成し遂げました。無敵の藤井さんを番勝負で初めて下したのですから。タイトル10期分の価値はあります。こないだの第3局の勝ち方を見て、伊藤さんを10年に1人の逸材から数十年に1人、ひょっとしたら100年に1人の逸材に上方修正しましたが、第5局も、将棋の内容は違えど、藤井得意の角換わりを堂々と受け止め、終盤での逆転勝ちは共通しています。

10代の頃に比べると終盤に陰りが見える藤井さんとはいえ、例えれば球速165キロが160キロに落ちただけで、まだまだ快速球であることに変わりはありません。その藤井さんを上回る終盤力を持つ棋士が現れるとは。まして同い年。かつての羽生・森内のライバル関係を思い起こす人もいるようです。

「藤井さんが自分をここまで引き上げてくれた」。記者会見での伊藤さんの言葉が印象的です。

 

一方、敗れた藤井七冠。早熟の天才であるがゆえに、同学年の伊藤叡王に差を詰められていましたが、ついに実力的に並ばれた可能性は高いです。しかしまだ21才。早めに敗北を味わってよかったかもしれません。伊藤匠という明確なライバルが現れたことも藤井さんにとってプラスに働くと思いたいです。才能的には大天才であり、どん底にあった将棋界に現れた救世主ですから、これをきっかけに、また新たな藤井将棋を見たいものです。

 

何がともあれ伊藤さん、初タイトル獲得おめでとうございます。そして、藤井・伊藤という新時代のゴールデンカード、楽しみです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

棋聖戦 藤井vs山崎/ドラマ「366日」

2024-06-18 14:41:18 | ドラマ

昨日は珍しい事に仕事が忙しく、自宅に戻った頃には棋聖戦第2局は終了していました。アベマTVなどを見ると、結果が安易に分かってしまい味気ないので、初手から棋譜で再生しました。

 

山崎八段も第1局とは違い、力を発揮したと思います。しかし、それを上回る藤井棋聖の素晴らしい指し回しでした。それにしても、久し振りに藤井さんの野性味溢れる将棋を見た思いです。勝利に繋がる細い細い橋を山崎さんの揺さぶりにも動じず、見事に渡り切りました。

敗れた山崎さんも、久し振りに彼にしかできない独創的な将棋が光りました。藤井聡太以外の相手なら、得意の逆転術が決まっていた可能性は高かったと思います。人間的にも魅力のある棋士なので、このタイトル戦をきっかけにもう一花、ふた花咲かせて欲しい。

藤井さんはとにもかくにも二日後に迫った伊藤匠七段との叡王戦最終局に注目です。

 

そうこうしているうちに時刻は9時を大幅に回っていて、月曜日だった事を思い出しテレビをつけました。いつからか僕は月曜9時になると、広瀬アリスの幸せを願うようになってしまったのです。

 

昨日が最終回だったドラマ「366日」。HYの名曲「366日」の世界観をドラマ化したものです。

高校卒業から10年以上を経て同窓会で再会した明日香と遥斗。それをきっかけに交際することになるのですが、遥斗が事故に遭い、記憶を失ってしまいます。仕事に復帰したものの思うようにはいかず、気丈に支える明日香に対しても、次第に重荷を感じるようになります。僕にはその気持ちが痛いほど分かります。

しかし全体としては、明日香と遥斗を温かく見守る高校時代の友人たちを含めた様々な人々の存在が、見る者に静かな感動を与えてくれます。CMが入ると「早く続きが見たい」と久し振りに思わせてくれた心地よいドラマでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハンカチ

2024-06-15 21:26:02 | 

結局、6月も晴れれば暑い

人々はハンカチで汗をぬぐう

とりあえず、その場しのぎで

しかし、再び汗は吹き出す

顔から手から首から至るところに

それは理解していても

咄嗟にハンカチを取り出し

応急措置をするしか術はない

 

その行動は、社会や日々の生活

ひいては人生を圧縮したようでもある

汗を垂れ流していても、死ぬ訳ではない

それでも拭かずにはいられない

皆、取り繕って生きている

 

雨が降れば傘の花

光が降ればハンカチの街

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

村下孝蔵「初恋」

2024-06-11 12:40:41 | 音楽

五月雨は緑色

悲しくさせたよ

一人の午後は

 

作詞・作曲 村下孝蔵。1983年2月発売。オリコン最高位3位。

 

私が子供だったこともあり、「初恋」を歌う村下さんは公務員のように映りました。アーティストと言えば沢田研二のようなイメージを持っていましたから。しかし、時が進むにつれて村下さんの歌詞の美しさ、歌唱力も高く、真のアーティストであることが理解できるようになりました。若くして亡くなられたのが残念です。

 

冒頭の「五月雨は緑色」

今年は少し遅れていますが、梅雨のしとしと降る雨。後方の木々が雨を緑に染めているイメージを抱きます。

二番の入りも「夕映えはあんず色」。くっきりと季節や時間帯、また光景を聞き手に印象づけます。そうすることで、後に続く歌詞の物語性もより高く、深く刻まれる事になります。職人技ですね。

 

「放課後の校庭を走る君がいた」

私はてっきり、この少女は陸上部というイメージを持っていました。しかし、「実際のところはテニス部だった」とどこかで見聞きした覚えがあります。初恋は実らぬからこそ美しい。メロディーラインは今で言う昭和歌謡に分類されるでしょうが、普遍的な想いを見事に描いた「初恋」は長く後世に伝わっていくのだと思います。

 

放課後の校庭を走る君がいた

遠くで僕はいつでも君を探してた

浅い夢だから 胸を離れない

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心の裏通り

2024-06-04 11:49:27 | 

気だるくペダルに足を乗せ

おぼろげに夢を見ていた

教室でも机にもたれ掛かりおぼろげに

きっと季節は春だった

 

時は今日や明日が大好物で

休むことなく食べ続ける

僕の人生も随分と食べられてしまった

残りはいかほどだろうか

 

過ぎ去った日々は苦しみに覆われているが

少しだけ愛しさが混じる

しばし明日いかにしていきるかは小箱にしまい

「よく生きてきたじゃないか」と

ぶっきらぼうに自分に声をかけてみる

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする