ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

岩橋玄樹がパニック障害のため、グループ脱退

2021-03-30 10:57:53 | Weblog

パニック障害のため、活動休止していたKing&Princeの岩橋玄樹さんが、グループを脱退し、ジャニーズ事務所を退所することが発表されました。

私もパニック障害とは30年以上の長い付き合いになりますから、岩橋君の苦しみはよくわかります。

パニック障害は元来、10代から30才前後の若い人が発症する病気なのですが、若ければ若い程、症状が重くなる傾向があるようです。私も大学を中退したのですが、パニック障害は気力や根性ではどうにもなりません。

岩橋君も抗不安薬などの薬物治療をしていたと思いますが、薬で少し楽になる部分もあれば、全く効かない部分もありますからね。本来のパニック障害には完治という言葉はありません。少しでもましな状態にすることを目指すだけです。

またうつ病を併発しやすい病気です。私も併発しました。岩橋君も併発している可能性はあるでしょう。

そして、パニック障害の社会的特徴として、行動範囲や人間関係が狭まってくることが挙げられます。電車に乗ることすら命がけということもありますから仕方ないのですが、周りの人々が彼を支えて欲しいです。

 

パニック障害を抱えながら、浮き沈みの激しい芸能界に身を投じ、活動休止後も懸命に仲間やファンのもとに戻ろうとした岩橋君。あなたは勇者だ。これからの彼の人生に幸多いことを願います。

 

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現状   

2021-03-27 10:14:58 | 

昨日、年配の顔見知りに声をかけられ、挨拶を返したつもりなのだか、その時の自分の声の小ささに驚いた

相手には聞こえてないだろう

俗にいう消え入りそうな声

得意だったはずの感じのいい人の演技も出来なくなってしまったのか?

 

これまで辛うじて生きてくることができたが、コロナという新たな荷物がのしかかり、押し潰されそうだ

正直、オリンピックなどどうでもいい

やりたきゃやりゃいいんだ

一生に一度の日本での夏のオリンピック

もっと歓迎できる人間に成りたかった

もっと感激できる人間に成りたかった

 

最近、去年自死した女優が俺の心に住み着いている

生前は好きか嫌いかといえば好きという程度だったのに

 

終着駅が近いような気がする

安楽死させてくれる人が目の前に現れたら、俺は目の色を変えるだろう

反面、終点のアナウンスに怯えてもいる

そして未だに、奇跡のようなものが風に揺られながらひらひらと舞い降りて来ないだろうかと微かに願ってさえいるのだ

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藤井の4一銀

2021-03-25 12:43:12 | Weblog

竜王戦2組準決勝、藤井二冠対松尾八段戦

藤井の先手で始まった対局は想定通り、橫歩取りとなった

熱戦が展開されていた56手目、松尾は8八角成と勝負に出た

そして57手目だった

藤井と松尾の飛車は橫に向き合っている

当然、時間をかけずに松尾の飛車を取ると思われたが、藤井は指さない

AIの示した最善は4一銀

藤井もその手を考えているのだろう

しかし、結局は飛車を取るだろうと僕は思っていた

 

やがて、藤井は駒を手にし、描かれた放物線はその場所へ吸い込まれていった

本当に4一銀を打った

まるで谷川浩司のように

75手目、藤井の7五桂打は分かりやすい即詰み

松尾のニヒルな情熱は消え、勝負は決した

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見頃迎える前に

2021-03-20 10:31:24 | 

短い通勤に通りすがる公園で、桜が見頃を迎えていた 

昨日咲いたのか、おととい咲いたのか

僕は下ばかり向いて歩いているから気付かなかった

 

最近、女子高生の自殺が増えているという

満開を待たずに、ひらひら散った花びらたち

彼女たちのまなざしから見た社会や人間たちは醜かったのだろうか?

弱りきった心に死神は敏感で

彼女たちに憑き、首を絞めたり、高所から背中を押したりして、若い命を奪っていった

 

それでも、今は生きる苦しみから解放されたんだね

どうか向こうの世界では、春のような笑顔で

そしてたまには綺麗な花びらを降らせて欲しい

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10年後の3月11日

2021-03-13 10:08:43 | 

東日本大震災から10年が経った

コロナ一色だった報道も、この日ばかりは3月11日の衝撃を大きく取り上げる

それでも、テレビでは震災番組に混じってバラエティー番組を流している局もいくつかあった

それは10年という歳月を雄弁に物語る

数字の奴隷であるテレビ局は、震災特番では不安なのだろう

確かに人々の記憶は薄れやすいものだ

 

僕はといえば、津波が襲った雪の舞う海岸を画面越しに眺め、波に飲まれた人々は、どんなに寒かっただろう、冷たかっただろうと思う

ただ、それだけを思う

感性は貧困化し、白骨化していた

 

東北の大震災が、これだけ大きく取り上げるのは、これが最後になるだろう

間違いなく最後になる

キャスターが「これからも忘れない」と誓ってみても、必ず忘れる

当事者以外は必ず忘れる

良くも悪くも、それが人間というものだ

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笑えて泣けてくる

2021-03-04 16:33:03 | 
選挙期間中の名前の連呼のように
止まない雨はないとか
明けない夜はないとか
陳腐な言葉たちがなみなみと注がれる

ジャンクフードの満腹感でベルトを緩めたら
止まないプリンやら明けないケーキが次々と運ばれてくる
これらを食べ尽くす別腹などもはやどこにもない

地獄に落ちてから30年が過ぎた
あの時、僕はまだ高校生だったのか
何だか笑えて泣けてくる

最近、よく死者に話し掛けるようになった
たまに声を返してくれるけれど
向こうでの生活は一切語ってくれない

冷淡な小雨が降る中
札束も、針を刻まぬ時計も
世間知らずの海にあっけなく飲み込まれてゆく
何だか笑えて泣けてくる
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理由なきひたむき

2021-03-04 14:07:56 | 
薄汚れた倉庫の壁にもたれて
彼は煙草をくわえている
疲れきった体に冷たい風が吹き抜けた
いったい何のために頑張っているのか?
報われることなどあるのだろうか?

夢なんていつの間にか失くしてしまった
なりふり構わず走っていたから
それがこぼれ落ちても気付く事はなかった
家庭も持っていない
出世のレールからも外れている
それでも彼は何故に

くわえていた煙草が短くなった
このひとときの休息が終われば、彼はまたひたむきに働くだろう
上からの命令を黙々とこなし
困っている仲間がいれば、助けてあげるに違いない

人はいつから頑張るための理由付けが必要になったのだろう
人々はいつから彼を不自然に見るようになったのだろう
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レール

2021-03-04 11:33:36 | 
雨に洗われたレールが朝日に照らされ輝く
少年の頃、この上を走る者たちに憧れていた
半端な力を加えても微動だにしない鉄の道
そのことに安心して疾走する列車たち
僕はどこまでも続くレールの果てを見つめていた
知りたくても叶わない遠い未来のようだった

右へ進むべきか
左へ進むべきか
どちらが善で、どちらが悪か
どちらが成功で、どちらが失敗か
どちらが賑やかで、どちらが寂れているか
どちらがささやかで、どちらが虚しいか
どちらが生で、どちらが死か

大人になった僕は修正の利かない直線の怖さに目を伏せた
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凛とした光

2021-03-04 10:30:45 | 
バケツから不安が溢れ出していたから
僕はそちらに気をとられて
握り締めていた小さじ一杯の希望を落としてしまった
暗黒の大海に落としてしまった

あれだけの希望を集めるのに
どれほどの時間を要したことか
どれほどの労力を要したことか

秋は同情もせず
あざ笑いもせず
ただただ凛とした光を放っている

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緑色の雨

2021-03-03 19:59:40 | 
夜空に緑色の雨が降る 
傘に弾かれ、滴り落ちる滴は透明である
緑色は、夏の花火の残像なのだろう
 
閑静な住宅街は、静かで寂れた街並みに変わった
萎えた空気を秋の音色が励ます
僕は例年通り、苦悩の色に埋め尽くされている
未だに幸せの色を知らずにいる
早いもので、今年も4カ月を切った
 
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