南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

香港のインドネシア人メイドの日曜日(後編)

2010-05-31 00:17:37 | HONG KONG

昨日、香港のインドネシア人メイドの日曜日(前編)
という記事をアップしましたが、今回はこの続きで後編です。上の
写真は香港のコーズウェイベイにあるビクトリア公園。これは先週
の写真です。今日の日曜日、昼ぐらいまでは大丈夫だったのですが、
午後は雨になってしまいました。フィリピンのメイドたちは、主に
セントラルに、インドネシアのメイドたちはコーズウェイベイに
日曜日に集まるのですが、この雨だと居場所がなくてちょっと
かわいそう。セントラルだと屋根のある場所は多いのでまだよいの
ですが、コーズウェイベイ付近だと歩道橋か高架道路の下とか
くらいです。おそらく日頃は雇い主にこき使われていているので
しょうが、週一日の休暇はゆっくり屋外でリラックスしてほしいと
つい思ってしまいます。

しかし、これは誰か仕切っている人がいるのでしょうか?公園内で
花見のような感じで座っているインドネシア人メイドたちは、
きっちりとサッカーのグラウンドの線の内側とかにいて、整然と
した秩序が保たれています。通路にあたる部分はきちんと確保して
いるんですね。また公共の場所を完全に自分たちだけで占拠すると
いうことではなく、公共の場所であるということを理解していて、
自分たちの座る位置を考えている。これはちょっと感心します。

こちらは高架道路の下あたりのスペース。雨が降ったらこういう
場所は一等地です。



日本の花見のように景色がいいわけでもないのですが、彼女たち
はこうやって仲間達と情報交換したり、愚痴をこぼしたり、悩み
を相談したり、冗談を言い合ったり、故郷の言葉でコミュニケー
ションができることを楽しんでいるのだというのはよくわかります。

遠い異国の地で、異国の家主にこき使われて、いろいろと苦労や
ストレスも多いんだろうと思いますが、こういう日曜日の休日に
同じ境遇の中間達に会う事で、リラックスできて、心が解放され
るんでしょうね。



こちらはビクトリア公園の外側の歩道です。こういうところも
彼女たちの憩いの場。

ビクトリア公園の一角には、露天のお店が出ているエリアがあり
ました。インドネシアのメイドのためだけの露天です。



これは履物を売っている露天。右の女性は、ギターを持ってます。
フィリピン人とかだと音楽好きだというイメージがありますが、
インドネシア人と音楽というのは正直あまりイメージがありま
せんでした。



衣類が売られていますが、10ドルというのはめちゃくちゃ安い!
日本だと百円くらいの感覚ですからね。まあ彼女たちの給料も
かなり低いと思われますので、こういうのも安くないと替えない
のでしょう。まあインドネシア本国からしたら、夢のような給料
なんでしょうけど。だから彼女たちは、余計な浪費はせずに本国
の家族に仕送りをしているんでしょうね。まるで「おしん」です。



こちらのずらっと並んでいるパラソルは、実は写真屋さん。
ちょっとした変身写真を手軽に撮ってくれるお店です。すごく
チープな感じですが、こういうのを楽しんでいる彼女たちは
とても幸せそうです。





背景は、チープな書き割りなんですが、いちおうメークをして
自分の綺麗な姿を写真に残せる。この写真を故郷に送るんで
しょうか。でも背景は、ヨーロッパやアメリカの風景だったり
するんですけど。



厳しい現実を忘れつかの間の夢を見ているような感じですね。
故郷を遠く離れ、家族や恋人とも離れ離れになり、言葉のあまり
通じない異国でがんばっていきている彼女達。もともと少ない
給料の中から大半を故郷に仕送りし、残ったお金で携帯電話で
国際通話をするためのプリペイドカードを買ったり、手紙を出す
ための便せんや切手を買ったり、家族や恋人に近況を知らせる
ための写真をこうして撮ったりしているんですね。

こういうのを見ていると、日曜日だけは雨が降ってほしくない
と思うのであります。

日曜日は、インドネシア人をターゲットにした電話会社とかの
宣伝攻勢も盛んです。



ちらしも看板もインドネシア語だし、サービス内容もインドネシア
との国際通話を全体にした内容になっているようです。こういう
エスニック人口をもマーケティングの対象にしてしまう香港も
またしたたかではあります。

さて最後にこちらは、インドネシア領事館があるケスウィック
ストリート。



こちらがインドネシア領事館の建物です。



土日は締まっていますが。この場所は、ビクトリア公園から
リーガーデンのほうに向かう途中にありますが、リーガーデン2
のすぐ裏手あたりにあります。

このそばにもチャンドラというお店とか、両替店があります。



今回は香港のインドネシア人メイドの日曜日ということでレポート
してみましたが、香港で生活していても我々の知らない事はいっぱ
いあるということにあらためて気付きました。おそらくまだまだ
いろんな事実があるんだろうとは思うのですが、今後もいろいろと
探検をしていきたいと思います。

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香港のインドネシア人メイドの日曜日(前編)

2010-05-30 02:27:14 | HONG KONG

香港にいるメイドはフィリピン人が大半かと思っていたのですが、
インドネシア人の数も相当伸びていたのですね。コーズウェイベイ
のMTRの駅でよく、スカーフ(へジャブとかヒジャブとかいう
かぶり物)をつけた女性をよく見かけたのですが、なんでイスラム
の女性が多いんだろうと疑問に思っていました。フィリピンにも
若干イスラムはいるのですが、ほとんどカトリックです。調べて
みたらインドネシアから来たメイドたちでした。

もともと香港のメイドはフィリピン人が大半だったのですが、
インドネシア人のメイドが着々と数を伸ばし、フィリピン人に
ついで巨大な人口となっていたようです。手元には2006年のもの
しかないのですが、フィリピン人が14万人、インドネシア人が
10万2千人でした。今はフィリピン人が若干減って、インド
ネシア人が増加しているようです。

フィリピン人は、英語ができるし、距離的にも香港から近いと
いうメリットはありますが、インドネシア人のほうが真面目で、
きちっとしたトレーニングを受けているということで評判が高
まっているようですね。インドネシア人はイスラム教なので、
お酒をあまり飲みません。英語はフィリピン人に比べてうまく
ないですが、広東語はトレーニングを受けて来ているようです。

しかし10万人以上の数、しかもほとんどが女性という集団は
すごいものです。メイドの仕事は日曜日は休みのようで、日曜
は仲間たちとおしゃべりをしてすごす日となっています。シン
ガポールでも、フィリピン人メイドはオーチャード通りに、
インドネシア人メイドはイーストコーストパークなどに集まっ
ていましたが、ここ香港では、フィリピン人はセントラル付近、
インドネシア人はコーズウェイベイのビクトリア公園周辺という
縄張りができているようです。こちらの地図で大雑把にまとめ
てみましたのでご覧ください。



この棲み分けは、それぞれの国の領事館の位置と関連があるの
ではないかと私は推測しています。フィリピンの領事館はアドミ
ラルティにありますし、インドネシアの領事館は、コーズウェイ
ベイにあります。またフィリピン人は、水商売関係も多く、
ワンチャイのロックハートロード界隈にはフィリピン人が飲食
関係で多く働いているのが見られます。今回は、インドネシア人
がテーマですので、コーズウェイベイ付近のインドネシア関連の
主なスポットをこちらの地図でご紹介しましょう。



左上端にMTRのコーズウェイベイの駅があります。SOGOもその
あたりですね。そこからビクトリア公園方面に向かって来ますと、
シュガーストリート (Sugar Street) のあたりの丸い歩道橋、
そしてそのあたりからビクトリア公園の園内が、特に日曜日には
リトルインドネシアとなります。上の地図で薄く赤の色を付けた
一体がそれです。また、赤丸はインドネシア関連のスポットを
示しています。この一体には、チャイニーズの麺粥店や、ファミ
レス、コンビニや、携帯電話屋もいくつかあるのですが、日曜に
は急にインドネシア人対応に変化します。この様子はおいおい
ご紹介していきましょう。



コーズウェイベイから歩いてきて、シュガーストリートを曲がる
とそこはもうインドネシアです(日曜日がとくにそうです)。
携帯電話のプリペイドカードなどの宣伝もみなインドネシア語です。



このシュガーストリートに入るあたりに円形の歩道橋があります。
リーガルホテルや、日本人クラブのある建物に渡る歩道橋ですが、
ここは日曜日はインドネシア人でいっぱいになります。上に上がる
のも大変なくらいです。



シュガーストリート(糖街)の看板です。名前が可愛いですね。
このあたりにチャンドラ(Chandra)というインドネシアのスーパー
があります。かなりの老舗のようなのですが、何カ所にも店舗が
あります。



これはシュガーストリートのお店。両替コーナーもあります。
もちろんメインはインドネシア通貨。

お店の中にはいろんなインドネシアグッズを売っています。



お菓子から食材までインドネシアのものばかりです。



おおっぴらに店内で写真は撮れないのですが、衣類から音楽のCD
なども売っていました。

さてお次は普通の麺粥店。でも日曜にはインドネシア人向けの
お弁当を売り出します。商魂逞しい!



こんな小さなお店もインドネシア弁当です。



こちらのお店でも、インドネシアの飲み物を。



このカラフルな飲み物はシンガポールやマレーシアでもよく見かける
ものですね。

さてこちらは、香港ではあちこちにあるファミレス。



店頭には、インドネシア人の大好きなチキンを売っています。



こちらや両替屋。送金などを扱っているところも多いです。



歩道橋のそばにインドネシア料理のレストランがありました。
Sedap Gurih(福興印尼餐廳)という名前で、本格的なインドネシア
料理が食べられます。



このお店に入って、ナシゴレンを食べてみました。



ナシゴレンは二種類ありますが、スペシャルのスパイシーなのに
しました。唐辛子がたっぷり入っていてほんと辛いです。でも
美味しい。これで49ドル。ちょっと高めですね。これを食べたのは
日曜ではなく土曜の午後でしたので、お店は空いていました。
日曜はおそらく混んでいるんでしょう。



この上の写真が店内の様子です。
Yee Woo Street 側はテイクアウトコーナーです。



メニューの手描きの文字がとても可愛い。



弁当を買っている人々です。



シュガーストリートのコーズウェイベイセンターという建物の入り口。



この中には、コピー屋さん、両替屋、ビデオ屋など小さなお店が
いっぱい。しかもインドネシア語表記。



こんな感じです。上は3階くらいまで、地下は一階くらいまであります。

さてインドネシアのみなさんは故郷に電話をするので、携帯も欲しいし、
安い値段のプリペードカードとかも売っています。



コダックの写真の現像の看板が見えますが、インドネシア語です。



こちらも携帯関係のお店。



こちらは別のチャンドラマート。



こちらもチャンドラですが、アクセサリー関連です。



さてお次はインドマーケット(Indo Market) というお店の店内。
これはトップでご紹介したお店です。ここはもうビクトリア公園
のすぐそばです。



同じくインドマーケットでのお弁当コーナーです。



この入り口近くに、ギターを担いだ女の子がいました。ちょっと
お洒落な感じです。この人たちもメイドなんでしょうか?



このインドマーケットにはインドネシア語の本のコーナーもあって、
立ち読みしている人たちもいました。
結構教育レベルは高そうな感じですね。

これからビクトリア公園の様子をご紹介したいなと思ったのですが、
長くなってしまいましたので、この続きはまた別の記事にしましょう。
ではまた。

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香港ワンチャイのマークス&スペンサー・フードでの味覚的探検その2

2010-05-29 00:46:33 | HONG KONG

前回、マークス&スペンサーの食品専門のお店が香港のワンチャイ
にできた
という記事をアップし、その後で、香港ワンチャイ
のマークス&スペンサー・フードでの味覚的探検その1
という記事
の中で、チーズ、ヨーグルトなどをご紹介しました。そしてその後、
香港のマークス&スペンサー・フードでは終日朝食メニューがある
という記事をアップしました。何だかマークス&スペンサーの回し者
のように思われてしまうかもしれませんが、とくに何の関連もありま
せん。宣伝費ももらっているわけではありません。くれると言うので
したらうけとってもよいですが、そういう話はまだありません。

いずれ、マークス&スペンサーそのものについてもレポートしたいと
思っているのですが、それはまた先のお話です。さて、冒頭の写真は
チョコレートです。スイスチョコレートと書いてありますが、
ちゃんとマークス&スペンサーのロゴが入っております。これで一つ
が香港ドルで9ドル50セント(日本円で110円くらい)。お土産と
したら手頃なお値段です。これもマークス&スペンサーのお店でしか
売られていません。

このチョコレートはいくつか種類があるんですが、これはBubbly Milk
と書いてあります。「バブリーなミルク」というと何だかゴージャスな
雰囲気がしてしまいますが、これは単に「泡立てたミルク」という意味
で、懐かしの「バブル」の時代とは関係ありません。

昔、会社の上司の人で、「バブル」を「バルブ」と誤って覚えた人が
いて、「バルブがはじけた」とか「バルブ崩壊」と自信を持って言っ
ていました。水道管のバルブが壊れてしまい、水が噴き出す時の
大変な感じが逆に見事に表現されているので、誰にも訂正されずに
しばらく使っていたのを覚えています。その人がこのチョコレートの
この表記をみたら、「バルビーミルクか」と言うかもしれません。

中身はこんな感じになっております。


泡立てミルクもチョコレートになってしまったら、泡もなくなってし
まうだろうと思いながら食べてみました。確かに泡はないのですが、
なんかふわっとして柔らかい感じがあります。ぱきっと折れるという
感じではなく、柔らかに柔軟に折れていくという感じ。甘いのが嫌い
な人はこれはダメですが、スイーツ好きにはおすすめの品です。

しかしながら、炎天下を持ち歩くと、溶けてしまいそうなので、これ
は要注意。日本のチョコレートと比較すると、このマークス&スペン
サーのチョコレートは、飾り気のない素朴な雰囲気がするのですが、
庶民的でありながら品のよさも失わないで、時代がどのように変化
しようがトレンドに迎合しない、しかしそれでいてとても人当たりが
よいという雰囲気がしました。

さてこちらは、クッキーです。

ブルーベリー&オーツ。とても素朴な英国風の味です。

こちらで39香港ドル(日本円で453円くらい)。

こちらはサワークリーム&ブラックペッパー・ホールグレイン・
スナックス (Sour Cream & Black Pepper Wholegrain Snacks)。

スナックという名前があまりにも普通すぎるのですが、食感は何と
なく日本のエビ煎餅のような感じ。でも味は全然違いますが。
これが実に美味しい!

この波形のトタン屋根のような形状が可愛いのですが、さくさくと
した食感の原材料は、コーン、小麦、オーツ、米、バーレイなどの
穀類。これに黒胡椒とサワークリームでスパイシーに味付けられて
います。これがじつに美味しいのです。とんがりコーンとかの食感
に近いかな?でもいろんな穀類が入っているので、味覚は新鮮です。
小袋一つ60グラムで14ドル(約163円)。

こちらはチョコレート。

ベルギーミルクチョコでコーティングされたブラジルナッツ。
ブラジルナッツというのは全然食べた事がありませんでしが、大きさ
はアーモンドくらいで、味はヘーゼルナッツのような感じです。
重さは100グラムで一袋20香港ドル(約232円)。

こちらはキャンディー。これはオレンジ&レモン・ドロップ。

まだ食べてないのですが、小さなパッケージがとても可愛いです。
大きさは普通の名刺よりも一回り小さな感じ。42グラムで、
12香港ドル(140円くらい)。他にもいろんな種類があります。

このへんのアイテムは、ワンチャイのマークス&スペンサー・フード
だけでなく、他の香港内に数個所あるマークス&スペンサーの店舗
でも販売されていますので、日本に持って帰るためのお土産を買う
方はわざわざワンチャイ店まで来る必要はありません。

こちらはアップル&チキンサラダ。こういうサラダ類はこの
ワンチャイのお店でないとないかもしれません。一つ23香港ドル
(約267円)です。青リンゴが入っているのですが、リンゴの量が
チキンの量よりも圧倒的に多いのですが、この比率好きです。

いろいろ美味しいものがいろいろありますね。

そしてこちらは、ピラフとインド風ベジタブルカレー。

ピラフは28ドル、カレーは48ドル。これらを合わせると
こんな感じのディナーが出来上がってしまいます。

ついでに英国式にギネスビールを添えてみました。
インド料理もイギリスを代表する(?)国民的料理。一見豪華です。
電子レンジであっためただけですが。

あと、ついでにこちらのアイテムもご紹介。シリアルです。

アップル&シナモン・フレークス。値段は忘れましたが、シリアル
類も何種類か美味しそうなのがあります。コーンフレークが
シナモンでコーティングされていて、赤いリンゴのチップが
混じっています。たまにシリアルを食べたくなるのですが、
このシナモンアップルのコンビネーションなかなかよいです。

この他にもいろんなものを試しましたが、いろいろ試していると
きりがないので、とりあえずこのくらいにいたしましょう。
また思いついたら続きをご紹介します。

最後に、イギリスのマークス&スペンサーのテレビCMです。
去年創立125周年を迎えたというからかなりの老舗ですね。

時代とともに変化してきたM&S。アジア各国にも店舗展開を
しているのですが、日本はまだですね。

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香港のマークス&スペンサー・フードでは終日朝食メニューがある

2010-05-28 00:51:59 | HONG KONG

以前、マークス&スペンサーの食品専門のお店が香港のワンチャイ
にできた
という記事をアップし、その後で、香港ワンチャイ
のマークス&スペンサー・フードでの味覚的探検その1
という記事
をアップしましたが、ここのテイクアウトの朝食メニューについて
ご紹介してみたいと思います。

以前もご紹介しましたが、この香港ワンチャイのお店には、ホット
フードのテイクアウトカウンターがあります。本当はこのお店では
テイクアウトではなくて"TO GO"という言葉を使います。「トゥー
ゴー」です。この言葉は、欧米で一般的に使われている言葉ですが、
テイクアウトと同じ意味です。アジアでは時々「テイクアウェイ」
という表現がよく使われます。屋台のようなお店だとすでに屋外な
ので、内から外へという概念の「アウト」ではなく、そこから遠く
離れた場所へという意味での「アウェイ」なのですね。

という余計な事を説明してしまいましたが、今日の午後、ブレック
ファーストメニューのマフィンをトゥーゴーにして食べました。え、
午後にブレックファースト?と疑問を感じてしまう人も多いかと
思います。香港には遅くまで、お店によっては24時間ブレックファー
ストが食べられるお店がいくつかあるのですが、このマークス&
スペンサー・フードのお店も、終日ブレックファーストOKなんで
すね。午後とか夕方にブレックファーストメニューを買う人がどれ
くらいいるのかわかりませんが、私は遅めのランチでマフィンを
買いました。

ランチとしてはじつにささやかなのですが、ちょっと朝食メニュー
を食べてみたいと思ってしまったのです。と言ってもここのお店
は朝食メニューとしては、マフィン、ベーコンロール、ハムチーズ
クロワッサンの3種類しかないんですけど。ちなみにこちらが
ホットフードカウンターのメニューです。

一番上のがブリティッシュ・ブレックファーストメニュー。その
下にパニーニ、トーストサンドと並んでいます。メルツ(Melts)
というのはオープントースト(チーズトースト)のことですね。

さてこちらのマフィン、英国以外では、「イングリッシュマフィン」
と書かないと、アメリカ式のマフィンのことだと思われてしまい
ますが、ひさびさに食べて、この美味しさに感動しました。
ブレックファーストのイングリッシュ・マフィンは、マクドナルド
などでのブレックファーストメニューで何度か食べたことがあり
ますが、やはり本場のイングリッシュマフィンは違いますね。
もちっとしたテクスチャー、味わいのある塩味、外側のコーン
パウダー、上と下のマフィンが真ん中の卵とベーコンをサンドして
います。ベーコンもたっぷりです。これがまた美味しい。

エッグ&ベーコンマフィンは32香港ドル(約373円)、後ろに
ちょっと見えるアップル&マンゴージュースは18ドル(約210円)
なのですが、2アイテム目が50%の割引になるので、この18ドル
の50%の9ドルが割引されました。このジュースもおいしかった
です。

ところで、イングリッシュマフィンは、日本ではパスコのものが
おなじみです。かなり昔、これが珍しくて食べていたことがあり
ます。そういえば小林聡美さんが、「かもめ食堂」の雰囲気で、
パスコの「超塾イングリッシュマフィン」のコマーシャルに出て
いたんですね。こちらです。

どうです?マフィンが食べたくなってきたでしょ?
こちらは最新のバージョンです。


ちょっと小倉はどうなんかな?でも、たまにマフィンもよいもの
ですね。ではまた。

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香港の新聞に出ていた鳩山さんのインパクトのある顔写真

2010-05-27 01:10:09 | HONG KONG

5月25日の香港の代表的英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト
(South China Morning Post)の国際面に出ていた記事です。鳩山さんの
写真が実に大胆にトリミングされていて、このレイアウトは追い込まれ
た悲痛な感じも出ているのですが、ちょっと滑稽な感じがします。日本
の新聞ではここまでの大胆なトリミングはできないでしょうが、香港の
メディアは遠慮はしません。カエルのようにも見えます。おそらく馬鹿
にされているのでしょう。同じ国の人間として(彼は宇宙人でしたね)、
このように笑い者にされるのは残念です。というかこのようなリーダー
に国を任せている日本国民が笑いものにされているようで情けなくなり
ます。

この記事の見出しはこんな感じです。
Hatoyama under fire from all quarters
over handling of US base on Okinawa


―沖縄の米軍基地の扱いをめぐり、鳩山があらゆる方面から非難の的に、
という感じです。呼び捨てです。"from all quarters"という英語は、
あらゆる方面からという意味なんですが、もともと"quarter"とは
4つに分けた一つの意味なので、これは「四面楚歌」という雰囲気と
近いですね。

その上の小さな文字は、こんな内容です。
Policy backflip provokes anger but
Japanese PM may emerge stronger in July election

―政策の逆戻りは怒りを触発、しかし日本の首相は7月選挙に向けて
断固たる態度に
"backflip"というのは、後ろ宙返り、つまりバク転のこと。普天間が
紆余曲折を経て現行案に逆戻りしたということを意味しているんです
ね。首相は「現行案とは違う」と主張していますが、外国メディア
から見ると、何が違うんかということですよね。すごろくで「ふり
だしに戻る」というのありますが、あれですね。ほんと、時間の
浪費です。経費の無駄遣いです。事業仕分けの方は、こういうのこそ
仕分けてほしいですね。鳩山内閣廃止という結論を出してほしい
です。

写真の下のキャプションは、
Japanese prime minister Yukio Hatoyama was
accused of betraying the people of Okinawa

(日本の首相の鳩山由紀夫は、沖縄の人々を裏切ったことで非難を
受ける)
ここで使われている"accused of "というのは「告訴される」という
意味もありますが、実際には法律に触れてつかまったということでは
ないのですが、嘘をついて人間としての法に触れたということは
事実ではあります。

記事内容は鳩山首相に対しては否定的なコメントです。優柔不断
(indecisive)だとか、役立たず(ineffectual) だとかひどい言われよう。
でも最後は、そうはいうものの国民の多くは他に選択肢がないので、
鳩山首相は退陣するにしても、民主党に投票せざるをえない人が多い
かもというような流れです。

下のほうの記事が、「日本は自前の海兵隊を必要としている」
という小見出しの記事ですが、石破さんのコメントなどを引用して、
日本が軍備拡張に動く危険があるが、これは近隣諸国が許さないで
あろうという、中国を意識した論調になっています。まあいちおう
香港も中国ですからね。

この記事の中で、メディアも国民も鳩山首相を"pillory"しようと
行列しているという表現が出てきます。「ピロリー」というのは
あまり聞き慣れない単語だったので、辞書で調べてみました。
物笑いのネタにするとかいう意味なんですね。ピロリーとは、
もともと昔欧米であったような、首と両手首を挟んでさらし者
にするための道具の名前だったんですね。

これです。
となるとこの大胆なトリミングの鳩山さんの写真は、これはまさに
ピロリーを表現しているんではないかという私の解釈です。

Pilloryは、loopyにも似て、発音はとても可愛いですね。

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5億円の五輪招致ビデオの制作費は妥当だったのか

2010-05-26 01:48:14 | オリンピック

5月24日、2016年夏季五輪の招致活動を検証するため、都議会
特別委員会が、招致経費149億円のうち67億円を受託したD社
の幹部や日本オリンピック委員会(JOC)会長ら計3人を参考人
として招き、意見聴取したというニュースがありました。

国際オリンピック委員会(IOC)総会用の約10分間の映像制作
費が5億円かかった問題について、D社の前スポーツ事業局長は
「制作費は品質によって大きく異なり、長さで論じられない。
IOC委員や海外メディアからも高く評価された」と妥当性を強調
したというのです。さらに「7カ国で40時間にわたって撮影した
ものを10分間に凝縮し、高品質な作品になった」と説明したの
だとか。

この件に関しては、かねてからオリンピック招致のプレゼンテー
ションに関して、いろいろコメントをしてきた私といたしましては、
このD社の人のコメントに関して是非一言、言わせていただきたい
と思い、今この記事を書きだしたわけでございます。

この問題の都議会特別委員会の模様がニュース映像の中にありまし
たので、ここにご紹介します。

いきなり「失敗した」という表現はちょっと可哀想な感じもするの
ですが、これは事実なので仕方ないでしょう。JOCの竹田会長が、
今後も日本でのオリンピック開催を目指すと力説し、「再度、
東京都でお考えいただくことだと思う」などと言っておられますが、
東京都民の皆さん本当にまだオリンピックやりたいと思ってらっ
しゃるのですか?もしそうだとしたら、それは何のために?

ところでこのD社の5億円と言われているビデオ映像。これ一本の
作品で5億円ということではなくて数本で5億円なんですよね。
一本で5億円だったらいかにも高い。でも一本一億円で5本だった
らまあありえない金額ではない。バブルの時代だったらあったで
しょうね。いまなら広告代理店からしたら夢のような予算額です。

一番上にアップした画像は、コペンハーゲンでの東京のプレゼンの
中で使われていたD社制作のビデオの中のワンカットですが、正直
金はかかっているかもしれないのですが、駄作だと思いました。
以前にもこのブログで批評しましたが、「高品質」とはいいがたい
作品だったと思います。画質は高品質かもしれませんが、映像作品
としては、まったく心動かされない、つまり過激な言い方をさせて
もらえば、どぶに金を捨てるような作品であったと思います。

この作品をYouTubeで探してみたのですが、見つかりませんでした。
おそらく組織の方がコントロールしたのでしょうか?それとも
誰もYouTubeにアップしようと思わないほどの作品だったという
ことなんでしょうか?しかし別の映像がありましたので、こちらを
アップしておきましょう。これIOCの総会で上映された数本のビデオ
の中に入っていたのかどうか定かではないですが。まずはこちら。



女性ばかりが登場しますが、国際的な視点からすると英語があまり
よくない。発音はなまっていてもよいのですが、英語を話すことに
慣れていないぎこちなさがありますし、見ていて何か変です。
残酷なことを言うようですが、国際レベルのプレゼンで勝ち残ろうと
思ったらもうちょっとがんばらなければダメです。後でご紹介します
が、リオやマドリードは、英語の発音はなまっていても、説得力が
あります。情熱があります。東京のものは残念ながらそれが一切
感じられませんでした。

滝川クリステルがフランス語で話すところも、フランスの人からする
とどこかの見知らぬレポーターがナレーション原稿を淡々と読んでい
ると感じるだけのような気がします。最後のミスユニバースの人も
あまり綺麗に撮れていない気がします。「夜でも安全」ということを
アピールするために夜の11時に撮影しているようなんですけど、
東京ってそんなに安全と言えるんでしょうか?通り魔事件なんて
ありません、地下鉄サリン事件なんてありません、痴漢なんていま
せん、ヤクザなんていません、犯罪なんてありません、と本当に
言えるんでしょうか?

この映像に関してもう少し言わせていただければ、東京の映像が
全く魅力的に見えません。カメラワークがひどい。お台場も全然
綺麗じゃないし、六本木だって全然お洒落な感じがしません。
この作品も5億円の一部になるのでしょうが、これだったらお金の
無駄と言われても仕方ないと思いますね。

こちらはまた別のビデオ映像。

東京は綺麗な街で、人々は礼儀正しいというのはわかるのですが、
静かすぎて、オリンピックを是非ここでやらなければという熱意
は伝わってきません。最初の都市の風景は、入れ物だけのコンク
リートの街という気がするし、祭りや寿司はいかにも唐突だし、
おじぎをする日本人の姿がなんか気持ち悪いんですね。なんだか
よくわからない映像です。これもお金の無駄のような気がします。

さてもう一つ別のもの。こちらは、会場設備とかをCGを使って
紹介した映像です。

すごいCGを使って金をかけているのですが、この安っぽさは何?
それと他の映像にも共通しているのですが、音楽がひどい。この
いかにも安っぽい企業紹介ビデオのようなのは手抜きとしか思え
ません。もうちょっとなんかできなかったんですかね、D社さん。

こちらはまた別のもの。

よくまあ同じような映像をいくつも作るもんだと感心します。
こんなに沢山のバージョンを作ったら億もかかるわなあと思って
しまいます。でも何かこの街、オリンピックを開催すべき都市
というイメージが弱いですね。こんなんじゃ勝てるわけない!

他にもまだ映像は作ったはずなんですが、これを見ればだいたいの
レベルはわかります。こんなんで5億円使ったのが妥当かと言われ
れば、私は妥当なはずないじゃないと答えます。ただし、それは
広告代理店の問題というよりは発注者である都の問題なんですけど
ね。我々広告代理店は予算が豊富にあればそれなりのお金は何とか
消化できるように工夫ができますからね。でもそんなお客さん
東京都くらいですよ。(他にもあるかもしれませんが)

ちょっとダメな映像ばかり見てきたので、どんな映像だったら本当
に効果的なのかという例をご覧意いれましょう。IOC総会でリオと
最終決戦となったマドリードの映像です。これは私のおすすめの
映像なんですが、これこそオリンピック誘致の映像作品です。
タイトルは「マドリード2017年」、オリンピックが開催される
2016年から1年が過ぎた2017年、人々はマドリードオリンピック
を終えて人生がどのように変ったのかを、いろんな人々の短い言葉
をつないで表現しています。

詳しくは後でご紹介しますが、私の過去のブログで紹介しています
のでそちらでご覧ください。

そしてもう一つの名作、リオの映像です。

これはメインの映像ではないですが、音楽と映像がめちゃくちゃ
いいです。日本の映像とはレベルが違います。

そして極めつけはこちら。リオのプレゼンを締めくくる最後の
ビデオ映像です。

いいですね。この盛り上がり、楽しさ、リオでオリンピックを
やったらこんなにも楽しいよということがよくわかります。
最後の空撮で、5輪の輪が見えてくるところ感動的です。

御参考までにこのブログ内でのオリンピックプレゼン関係の記事は
こちらです。ロンドンのプレゼンの時からあります。

ロンドンに学べ!(2006年8月24日)

2006年、オリンピックの最終選考がシンガポールで開催され、
ロンドンが選ばれました。そのプレゼンに関する記事です。

オリンピック誘致は参加することに意義がある?(2006年8月31日)

東京よ、過去のオリンピック開催地選考に学べ!(2006年9月1日)

東京オリンピック(2006年9月2日)

ここからはつい最近のコペンハーゲンでの選考会の記事です。

グッバイ、シカゴ、さよなら東京、アディオス、マドリッド(2009年10月3日)

東京は残念な結果に終わりました。

本当にこれでよかったの?東京のプレゼンテーション(2009年10月4日)

リオデジャネイロはプレゼンテーションも見事だった(2009年10月5日)

架空のオリンピック招致プレゼン・お笑いパロディ版(2009年10月6日)

これでいいのか、日本人の国際プレゼン能力!(2009年10月7日)

まぼろしのマドリード・オリンピック(2009年10月11日)

オリンピック招致における各国指導者の男の色気対決(2009年10月15日)

我ながらずいぶんいろいろとオリンピックのプレゼンのこと書いていますね。

よろしければ、こちらもついでによろしくお願いします。

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香港の街頭に中田英寿が下着一丁で出現?

2010-05-25 00:15:29 | HONG KONG

と言っても、カルバンクライン・アンダーウェアの広告のお話しです。
日本は南アフリカのワールドカップに向けて、着々と準備を進めている
のですが、中田英寿選手は、トップモデルとして世界を相手に大活躍。
今年の2月からカルバンクライン・アンダーウェアX(Calvin Klein
Underwear X) というニューラインの商品が発表され、"Mark Your
Spot"というテーマのグローバル広告キャンペーンが展開されており
ました。

このキャンペーンには今をときめく4人の男性が起用されていて、
中田英寿の他には、アメリカの俳優 ケラン・ラッツ(Kellon Lutz)、
メカッド・ブルックス (Mehcad Brooks) と、スペインのテニス選手
フェルナンド・ベルダスコ (Fernando Verdasco) が起用されています。

中田のこの広告は、すでに他の場所でも(まさに文字通り)露出して
いたのですが、こんなに大きなサイズで、香港の屋外看板の一等地の
コーズウェイベイのSOGOに登場。これは結構インパクト大です。
せっかくなので、もうちょっとアップしてみましょう。


見事なモムチャンです。しかも男の私が見ても刺さるような彼の視線。
フェロモン光線がばんばん発せられているようなそんな強い広告です。
この広告キャンペーンを作ったのはLaird & Partnersという
ニューヨークのクリエーティブ代理店。有名ファッションブランドの
仕事をいっぱいやっている会社です。そしてカメラマンはMikael
Janssonという有名ファッションフォトグラファー。この人も有名な
ブランドの広告写真をいっぱい撮影しています。やっぱり、この
グラフィックにこの写真、ちょっと普通の広告のレベルじゃないです。

このキャンペーンは、すでにご存知の方も多いと思いますが、ムービー
もあります。テレビCMで放映している国もあるのでしょうが、メイン
はインターネット。こちらのキャンペーンサイトで見られます。
http://www.xmarkyourspot.com/
イントロの動画は中田が最初に登場しますが4人全部の映像を編集した
もの。サイトの中で一人一人の動画を見ることが可能です。

YouTubeに中田のバージョンがありましたので、こちらにご紹介
しておきましょう。

なんかすごく挑発的です。台詞がかなり細切れに編集されていて、
きわどい言葉にはピーッという音と、赤いロゴのXの印が入っている
ので、正確な言葉はわかりません。"Come closer"(もっと近くに
来いよ)というのは、かろうじて聞き取れます。最初のほうは
「ぼくのXXX(ピーッ)見たい?」みたいな卑猥なことを言っている
ようにも聞こえます。

メーキングの映像もありましたのでご紹介しておきましょう。

中田の肉体が思う存分堪能できる映像ですね。私はそういう趣味で
はないのですが...

ついでなので、4人一緒のバージョンもご紹介。

ちょっと、これはPTAの方に怒られそうですね。「もっと見たい?」
とか「恥ずかしがるなよ」とか何だかみんな露出狂のようです。
やたらピー、ピー音が入ります。

この映像は、これまた有名なアーティストのDarius Khondjiという人
が作っています。先端的な映像ですね。でも「下ネタじゃねえか。
言わせねえよ」と言いたくなるようなギリギリの下品さ。こういう
ところが挑戦的で過激なんでしょうね。国によって規制を受けている
ところはないか心配になっちゃいます。

早速、これのパロディー映像がアップされていました。ちょっと
できがいまいちですが、いちおうご紹介しておきましょう。

もうちょい中年のオヤジさんがやってもらうともっと面白かったのに
と思います。鳩山さん、小沢さんなどに忘年会ネタで罰ゲームとして
やって欲しいです。

ところで、このキャンペーンウェブサイトで、オンライン広告手法と
しては最先端のAugmented Reality(オーグメンテド・リアリティー=
拡張現実)が広告の世界では初めて取り入れられたというニュースが
ありました。Virtual Reality(バーチャル・リアリティー=架空現実)
というのはおなじみなんですが、拡張現実というのはあまり聞いたこと
がなかったのですが、これはもはやかなりトレンドなんですね。
自分とパソコンの中の世界がさらに一体化するような仕掛けということ
のようです。

まずは、このキャンペーンサイトのAugmented のページを
開きます。アドレスはこちらです。
http://www.xmarkyourspot.com/augmented_x/
こういう画面になります。

左の英語の指示に従って、赤い文字で"Download and print here."
と書いてあるところをクリックします。するとXのマークの画像が
ダウンロードされます。これを紙にプリントアウトします。

その紙を手元に持って、右側にある"Launch Experience"という所を
クリックします。
するとパソコンのウェブカメラが作動します。(ウェブカメラ付きの
パソコンでないとダメなのですが)
画面に自分が映ります。マークが印刷された紙を画面内に入れると、
そこにキューブが組み立てられていきます。こんな感じです。

4人の写真が立方体になります。

こうなるとこれを左右に回転させたりすることが可能になります。
そして動画も起動させたりできるようになるようなのですが、自分
ではダメでした。デモビデオという右のところで大体どんな感じか
見られます。実際にやってみたらわりと簡単にできました。お時間が
あれば皆さんもこの「拡張現実」を経験してみてください。
「録画はしていないのでご安心を」という表示が出ます。
"Augmented Reality"(拡張現実)、覚えておいて損のない言葉です。

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香港ワンチャイのマークス&スペンサー・フードでの味覚的探検その1

2010-05-24 00:39:38 | HONG KONG

前回、マークス&スペンサーの食品専門のお店が香港のワンチャイ
にできた
という記事をアップしましたが、いよいよそこで購入
した食品に関して、少し書いてみたいと思います。まずこの上の写真
ですが、これはクランベリー入りウェンズリーデール・チーズ
(Wensleydale & Cranberry Cheese) 。初めて食べましたが、その
ほのかに感じるハニーの甘味、ぼろぼろと崩れ落ちそうな乳白色の
テクスチャー、柔らかな味わい、それはこれまでのチーズの常識を
変えるような革命的なものでした。



チーズというよりも、どちらかと言うとデザートの感じです。
ビールとか、スコッチウィスキーよりも、紅茶やジュースに合い
そう。何かチーズというと、ついついお酒やワインのおつまみ
という先入観があります(あるいはフランス料理では食後最後に
締めで食べたりもします)が、このチーズはパブよりも、英国の
アフタヌーン・ティーに合うかもしれないという感じです。お酒
の飲めない人でも、チーズの臭みが苦手な人でも、楽しめる
チーズがあったんですね。チーズに関しては全く素人の私なので、
あるいは私の説明は的外れなこともあるかもしれません。そういう
ことを前提で読んでいただければと思います。

ウェンズリーデールとは、イギリスのヨークシャーの地名なので
すが、こちらに英語ですが、ウェブサイトがあります。
http://www.wensleydale.co.uk/
そしてこちらにウェンズリーデールのチーズのテレビCMです。



のどかな牧草地帯です。ヨークシャーというと羊のイメージが強い
ですが、このチーズは羊ではなく牛のミルクで作られています。
熟成は短めの若いチーズで、さらにクランベリーが入っているの
でさらにフルーティーな味わいです。

マークス&スペンサーのワンチャイのお店では、こういうチーズを
食べやすい小さなパッケージで売っていました。

こちらの下のものがウェンズリーデール&クランベリー。上は
レッドレスターです。どちらも香港ドルで9ドル。日本円で
100円ちょっとの感じですね。ちょっと試してみるには最適な
サイズと値段です。このパッケージのデザインはとてもシンプル
なのですが、とっても綺麗です。半透明なので中にどんなチーズ
が入っているのかわかるのも親切。

もう一つのレッドレスター。Leicesterと書いて「レスター」と
発音します。イギリスの中央部にある歴史のある都市です。
色は植物からとった色素で着色してあるので、オレンジ色をして
います。味はウェンズリーデールに比べればいかにもチーズっぽい
濃い感じ。でも癖はなくあっさりして食べやすいです。
こちらのほうがビールとかに合うかな?


これもぼろぼろっとした感じがなかなかよいです。

こちらはまた別のチーズ。

上から、ダブルグロスター、チェダーのマチュア、そして
チェダーのマイルドです。これもいずれも9香港ドル。
ダブルグロスターはまったりとした感じで軽いオレンジ色。
その下の二つはイギリスでは一番有名なチェダーなのですが、
熟成の長さによって、何段階かの商品が取り揃えていました。
私が買ったのは、マイルドとマチュアの二種類でしたが、あと
まだ二種類くらいのチェダーがありました。

チェダーは日本のプロセスチーズにわりと近い味わいで、
マイルドは一番あっさりした感じ、マチュアになると熟成が長く
なり、少し味に深みが出てきます。チェダーのマイルドは、
リンゴジュースに合うとどっかに出ていたので、こちらを買って
合わせてみました。

プレスト・ブリティッシュ・アップル&ペア・ジュース、
絞りリンゴと洋梨のジュースということですが、これがまた
美味しかったです。こちらは1リットルで32香港ドル。日本円
では350円くらいです。

小さなチーズの9ドルシリーズは、数種類だけですが、イギリス
チーズ入門用には最適のアイテムだと思います。いろいろ食べ
比べてみてみるのも面白いかと思います。

さて、チーズも他にもいろいろとあるのですが、ヨーグルトに
関してご紹介いたしましょう。

レモンカード・レイクミード・ヨーグルト。これがまた美味し
かったです。レモンカード(lemon curd) というのはレモンの
バターというかクリームのようなものですが、これがヨーグルト
にブレンドされています。中はこんな感じ。

滑らかなヨーグルトは、甘酸っぱいレモンの香り。とてもクリー
ミー。実はこういう味わいをずっと探していました。中学校の時
に学校の給食でフルーツサラダのようなものが何度か出たのです
がそのときに上にかかっていたソースが、何かこの味に近かった
ような気がしていて、もういちどそういうの食べたいなと思って
いたのですが、何となくその味わいに近い気がしました。
こちらのお値段は22香港ドル(約250円)です。

さてついでに、もう一つ別のヨーグルト。

グリークスタイルヨーグルト・ウィズ・マンゴー&パッション
フルーツコンポート。これもまた美味しかったです。

左にヨーグルト、右にマンゴーとパッションフルーツがコンポート
になっています。ジャムのような感じですね。果肉が大きめに入っ
ています。こちらのお値段は32香港ドル(約350円)でした。

マークス&スペンサーの食品アイテムで感心するのは、ほとんど
が自社ブランドのアイテム。だから商品にマークス&スペンサー
のロゴが入っています。チーズのパンフレットに書いてあったの
ですが、「供給元のチーズ製造業者のことはすべて知っていて、
どういう素材を使っているのか、どこの牛のミルクを使用している
のか、そしてどのように製造しているのかを把握している」という
ことです。また、商品の一つ一つに、アレルギー情報なども書かれ
ていて、とても安心できる感じです。こういう企業姿勢は好感が
持てますね。

しかし本場のイギリスの味が、気軽に香港でも食べられるというの
はとても素晴らしいことです。香港に旅行に来るとどうしてもまず
は中華料理ということになってしまいますが、香港は日本に一番近い
英連邦だった国(1997年に中国返還)なので、その名残の英国の味
を楽しむのもまた面白いのではないでしょうか。マークス&
スペンサー・フードには、美味しそうなものがまだまだいっぱい
ありますが、ページの都合もありますので、この続きはまた別の
記事で。ではまた。

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マークス&スペンサーの食品専門のお店が香港のワンチャイにできた

2010-05-23 01:45:39 | HONG KONG

マークス&スペンサー (Marks & Spencer) はイギリスの大手小売店で、
香港にはセントラルや、ハーバーシティ、タイクーシンなど8カ所
くらいに店舗があります。どこのお店にも食品のコーナーがあるの
ですが、このたびワンチャイに食品専門の店舗Marks & Spencer
Food (M&S Food) ができました。

場所は、MTRのワンチャイ駅から歩道橋を海方向に進み、ロック
ハートロードを超えたあたりで右側を見ると見えてきます。上の階が
フィットネスのカリフォルニアで、ガラス越しにエクササイズを
している人々が見えています。

こんな感じです。地上からも来れるのですが、こんな感じです。

逆方向のグロスターロード側から見てみましょう。

この歩道橋に沿っているのはオブライエン・ロード。M&S Food
の入り口は左側の建物の真ん中くらいにあります。

入り口は一カ所のみ。お店の大きなはコンビニくらいの感じで
しょうか。

入り口のあたりはこんな感じ。

左側がレジになっています。クッキーや、ポテトチップス、お菓子
などは、他のマーク&スペンサーの店舗で置いてありますが、ここに
は、ジュース、パン、サラダ、サンドイッチ、チーズ、ヨーグルト、
ベーコン、ソーセージや、冷凍食品もいろいろありますし、ホット
フードのカウンターもあります。ほとんどの商品は自社ブランドの
商品というところがすごいです。パッケージにはMarks & Sepencer
のロゴがきちっとついています。


こちらはジュースのカウンター。
そしてこちらはサンドイッチやサラダなどのコーナー。

こちらはホットフードのカウンターです。

店内では食べる場所がありませんので、テイクアウトのみです。

このお店には今日を含めてすでに二回行き、チーズやクッキー、
ヨーグルト、ポテトチップス、スープ、紅茶などいろいろと買って
いくつかは実際に試してみました。日本ではなかなかない本場英国
の美味しさが発見できて、とても楽しいです。アイテム数が多すぎ
るので、個々の紹介はまた別の記事で行いたいと思います。

ここで商品を買うと、黄緑色のビニールバッグに入れてくれます。
デザインがちょっとお洒落な感じがします。

香港では、スーパーなどでは袋をもらうと50セント取られるのです
が、ここはそういうことは言いません。M&Sというロゴの下には
「この袋はリサイクルプラスチックを20%使用しています。
環境保護のために再利用お願いします」と書いてあります。
企業姿勢がしっかりと表現されている感じがしますね。
あと、一番下には、「窒息を避ける為、子供の手の届かぬところに
保管ください」と書いてあります。子供が袋を被って遊んだりする
と大変なので、あらかじめ注意を呼びかけています。過去にそうい
う事故でもあったんでしょうかね?でもこれデザインが綺麗なので
ちょっと被ってしまいたくなる子供の気持ちわかりますけどね。

さて、こちらは、ワンチャイの歩道橋から見えた看板。

「食べ物がさらにエキサイティングになった」というキャッチです。
この広告を初めて見たときに、食べ物が今まで以上にエキサイ
ティングになるなんてえことはないだろう、と思っていたのですが、
実際にいろいろトライしてみると、このキャッチコピーは全然嘘
ではなかったんだと今思っています。

では、この続きは、またいずれ。

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釈迦生誕の日は国によって違っているという不思議

2010-05-22 14:57:33 | アジア

香港は昨日の5月21日は佛誕(釈迦誕生日)ということで祝日でした。
韓国やマカオも釈迦誕生日で祝日だったようです。他の国はどうだろう
と思い、ちょっと調べてみました。5月21日は香港と韓国、マカオだけ
は祝日なのですが、他の国は祝日ではない。一体これはどうなんだろう
という疑問が湧いてきました。

上の写真は、釈迦生誕地として知られるネパールのルンビニ(Lumbini)
です。ここはネパールなんですが、インド国境にも近い場所で、記念
公園のようになっているようです。ここは、悟りを開いたブッダガヤ、
初説法を行ったサールナート、入滅をしたクシーナガラとともに、仏教
の四代聖地と呼ばれています。

釈迦(ゴータマ・シッダールタ)が生まれたのは紀元前5世紀のことと
言われているようですが、資料が残っていないため、正確な生年を特定
することができません。古代インドでは、時間が記録されることが少な
かったようなんですね。だから誕生日と言っても正確なところは確かめ
ようがありません。

釈迦は、カピラヴァストゥの国王スッドーダナとマーヤーの子として
生まれます。母マーヤーの受胎告知に関しては、夢を見ている間に白い
象が体の右脇から入ったという伝承があります。やがて釈迦はルンビニ
の花園で生まれます。生まれた途端、七歩歩いて、右手で天を指し左手
で地を指して、「天上天下唯我独尊」(てんじょうてんげ、ゆいがどく
そん)と言ったという有名な逸話があります。

ネパールの宗教は、8割がヒンドゥー教、仏教は約1割という比率です
が、釈迦誕生日は祝日になっています。ヒンドゥー教でも釈迦は聖人の
一人(ヴィシュヌ神の化身=アバターラの一人)となっているようなの
ですね。それで日にちは、2010年の今年は5月27日。香港、韓国とは
6日の違いがあります。

さらに調べていくと、5月27日が釈迦誕生日ということで祝日になって
いる国はバングラデシュ。この国は約8割の人がイスラム教なのですが、
8世紀、9世紀あたりは仏教が栄えていてバハルプールという
世界遺産の仏教寺院遺跡があります。
インドは州によって法定祝日は異なるのですが、11の州が5月27日を
Buddha Purnima(釈迦生誕日)として祝日としています。

タイとマレーシア、インドネシアは5月28日。タイではVisakha
Buddha DayそしてマレーシアではWesak Day、インドネシアでは
Hari Raya Waisak Tahunと言われていますが、いずれも釈迦の生誕
を祝う祝日です。シンガポールは6月2日のVesak Day。微妙にずれ
ています。イスラム教国のインドネシアで、この日を国民の祝日と
定めていることはちょっと驚きです。

ところで日本は毎年、4月8日に灌仏会(かんぶつえ)が行われます。
いわゆる「花祭り」です。これは釈迦の誕生を祝うお祭りなのですが、
日本の日付が早いのは、明治時代に中国暦をグレゴリオ暦に変えた
ことの影響だと言われています。

各国の事情によって、釈迦の生誕日はこんなにもバラバラです。
また生まれた日だけでなく、悟りを開いた日、入滅した日も同じ日に
設定されていて、同時に祝うようなんですね。

ところで、中国が登場してきていません。この仏教大国はどうしたの
でしょう?中国は連休が整備されたために、釈迦誕生日がどっかに
行ってしまいました。同じ中国の香港がそれを祝っているのに、本国
がこの重要な日を重用視していないのが不思議です。

ところで、こちらはバンコクのルンピニ公園。

バンコクではタクシン派が占拠していた地域として有名でしたが、
じつはこの「ルンピニ」という公園の名前は、釈迦生誕地のネパール
のルンビニからとったものです。平和な花の園であるべき場所が
闘争の場となったのを見て、釈迦はどう思っていることでしょう。

数日前の写真ですが、炎上するバンコクの風景です。

釈迦が生きている時代も戦争は絶えなかったのですが、人類は全然
進歩していないことに愕然としているかもしれません。

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香港のダイヤモンドヒルにあるヒーリングスポット、南蓮園池(Nan Lian Garden)

2010-05-21 00:25:15 | HONG KONG

一年以上前の写真ですが、香港のダイヤモンドヒル(鑽石山)という所
にある南蓮園池(ナンリェンガーデン)の蓮の池です。蓮の花は仏教で
言う極楽浄土のシンボルのような花。見ているだけで、解脱できそうな
(?)気がしてきます。

昨年、ある香港人に連れられて何人かでそこに行ったのですが、香港の
中でとてもリラックスできる場所だと言うのです。私たちはそれほど
気乗りしなかったのですが、まあどんなところか見ておいても損はない
かという程度の気持ちでした。

MTRのダイヤモンドヒルの駅のすぐそばにありました。このへんは九龍
の山の麓の住宅街。こんなところに、と思うような場所にその公園は
あります。日本にある日本庭園と比べてしまうと、なんか人工的で、
モノマネチックな感じがしてしまいます。でもここを案内してくれた
香港人は、ここでとても安らぎと憩いを感じていると力説していました。

こちらがその中心にある建物。かなりのきらびやかさです。

中華風の金閣寺のような...屋根の形とか見ると、反り返った雰囲気
はいかにも中国。でも手前の赤い欄干の橋は日本のイメージです。
そして背景は香港の高層アパート。このミスマッチ感覚がいかにも香港
的ではありますが。

でもこの楼閣の雰囲気、織田信長の安土城の天守閣の上の部分を彷彿と
させる雰囲気がありますね。短期間しか存在しなかったまぼろしの
天守閣ですが、信長は中国や、インド、ヨーロッパの建築様式をごちゃ
まぜにして作ったと言われていますので、安土城の天守閣はこの建物
以上の違和感とインパクトがあったものと推察されます。

そしてこちらが、お寺の境内。

こちらはシックな雰囲気なのですが、反り返った屋根の形状が中国風。
手前の盆栽風の松の木はあきらかに和風。そして屋根の上に金のシャチ
ホコ風のものが見えますが、これも和風の名残りなんでしょうね。

こちらは池の鯉の写真。自分の一眼レフカメラで撮ったものなんですが、
光の関係か見事な金色の鯉に見えます。

まるで絵のようです。金色の鯉は、金運、財運のシンボルと言われて
いますが、この鯉、肉眼では水の反射でこんな色には見えなかったの
ですが、写真で見たらこんなんでした。香港のローカルの人たちも、
これはすごい、素晴らしい写真だと言って喜んでいました。

香港ナビにここの紹介がちょっと出ていましたので、御参考まで。
香港の小京都!?都会の喧騒に疲れたらちょっと
こんな庭園で一休みしたい気分です。九龍の真ん中で香港じゃない
みたいな静かな一時を!

たしかにここにいるとどこにいるのかわからなくなります。香港で
はないし、と言って日本でもない...

最後に、ここの映像がYouTubeにアップされていましたので、こちら
もどうぞ。

これは元はDVDの映像で、ここの土産物屋で売っているものです。
私もこのDVD持っているんですが、この映像で見ると実際よりも
すごいところに見えちゃいますね。あまり期待して行かないほうが
よいとかとは思います。でも、石のオブジェとか、唐の時代の建築
方法の説明をするコーナーがあったり、それなりに勉強にもなりま
すけどね。

あまり知られていないんですけど、香港にもこういう所が
あるんですね。近くに住んでいる方、あるいはメディテーションが
必要だと思っている方は、行ってみるのもよいかと思います。

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「ムサシ」のロンドン公演は言葉と文化の壁を超えた

2010-05-20 00:03:45 | Weblog

井上ひさし作、蜷川幸雄演出の演劇作品「ムサシ」が
5月5日~8日、ロンドンのバービカンシアターで上演され、
地元メディアに絶賛された、という記事を昨日、香港の串焼
き屋でコロッケを食べながら読んでいました。お店に置いて
あった日経新聞に小さめの記事で出ていたのですが、いかに
も日本的な題材の戯曲が、日本語で、日本人の俳優によって
演じられ、しかも3時間以上の長さで、抽象的なテーマで
あったにも関わらず、高い評価を受けたのを知って、
「すごいなあ」とただただ感嘆したのでありました。

私はこの作品は、DVDで見ました。本当は劇場でみるべき
だったのですが、香港で仕事をしておりますもので、
なかなか都合よく公演に合わせて日本に行くということも
できませんでした。大好きな井上ひさしさんの作品であり、
蜷川さんの作品でもあるし、白石加代子さんは早稲田小劇場
の頃見に行ったことがあるし、吉田鋼太郎君は大学時代の
芝居仲間だったし...このお芝居を見る理由はいっぱい
あったのに、行けなかったことは残念でした。

DVDで見て、ストーリーはわかったのですが、はたして
このお芝居が、イギリス人たちに理解できるのだろうかと
いう懸念がありました。

まず言葉の問題があります。ロンドン公演だからといっても
台詞はすべて日本語です。しかも時代劇だし、台詞の量も
結構多い。英語でスーパーを追うのだって相当大変です。
我々日本人は、宮本武蔵とか佐々木小次郎といえば、すでに
かなりのイメージが出来上がっているし、巌流島の決闘の
いきさつとか大体知っています。また柳生宗矩(やぎゅう
むねのり)も大河ドラマの「宮本武蔵」を見ていればどん
なにすごい剣の達人かということもわかる。でもイギリス
の人たちはよほどの日本オタクでないかぎり、情報量が
圧倒的に少ないというハンディがあります。

さらに、鎌倉の禅寺が舞台であり、日本の宗教観、生死感
など、言葉で一番説明しにくい微妙なテーマになっています。
こういうのがちゃんと伝わるのかいなと心配だったのです。

ところが、何と、これが言葉や文化の壁を越えて、伝わった
のですね。蜷川演劇は普遍的な芸術レベルに至っていたんで
すね。ロンドン公演は初日からスタンディングオベーション
だったそうです。

現地のマスコミがこの公演を本当にどのように評価していた
のか調べてみようと思いました。日本の報道が大げさに
好意的に書いているところもあるかもしれないと思ったの
です。ネットでイギリスの主要新聞の記事を調べてみました。
その結果がこちらです。



ちょっと小さくて見にくいかもしれませんが、テレグラフ、
ガーディアン、インディペンデント、FT(フィナンシャル
タイムズ)など主要新聞や、演劇情報雑誌に劇評がかなり
出ています。しかも、好意的な表現のものが多いです。

シェイクスピアや現代演劇で目の肥えた辛口評論家の人
たちがネガティブなコメントをほとんどしていない。
これら書評を読んでいると何だか感動してしまいます。

例えば、ガーディアンという新聞にMIchael Billingtonという
著名な演劇評論家の人が記事を書いています。



まず星印の評価が出ていますが、5点満点中の4点。この
人の点数の基準がわかりませんが、これは悪くないと思い
ます。この上に貼付けた画像は、記事の一部なんですが、
全文を英語で読みたい方はこちらをどうぞ。

この上の記事の写真のコメントは「圧倒的な迫力・ムサシ
での藤原竜也と勝地涼」そして記事は、「これは尋常なら
ざる演劇的出来事である」という書き出しから、「見事な
ライティング、スピード感、そして愛情深い平和主義の感覚
で満ちている」というコメントも書いてあります。

そして一番最後に、こんな文章で締めくくられています。
「お寺の修行者の中で、将軍の指南役を勤めた吉田鋼太郎に
特に感動した。彼は"the age of the sword is over"(剣の
時代はもう終わった)という台詞を言うが、まさにこの生命
の尊厳に対する信念がこの物語をこれほどまでに感動的に
している」

細かい事を言えば、吉田鋼太郎は将軍の指南役ではなく、
指南役は柳生宗矩なんですけど、このへん役の名前と俳優の
名前が混ざっちゃってますね。あと、スペルがみんな
Kohtaloh Yoshidaと郎のスペルがlohになってしまって
いますが、彼は今後こういう英語名で通さなければいけなく
なりますね。

他の劇評を見ても、技術的には、能の表現を現代劇に取り入
れたとするコメントや、背後の竹林がまるで生命を持った
生き物のように演技をしていたというようなコメントもあり
ましたが、復讐をすることの空しさ、生命の大切さを感じる
という指摘も結構目につきました。

イラクやアフガニスタン、イスラエルやパレスチナなど戦争
の根源には報復の連鎖があります。イギリス人の観客は、
武蔵と小次郎が最終的に決闘をしないことになるという結末に
人類の未来への救いを感じているような気がしました。
恨みをはらすことの意味のなさ、人が人を殺し合う事の意味
のなさ、そんなメッセージをイギリスの観客の皆さんは受け
取ったような気がします。

外国人には理解できないディテールも多々あったろうと推測
できますが、また同時に、日本人ではわからなかった部分を
彼らは受け取っていたのかもしれません。いずれにしても、
「ムサシ」が海を越えて、演劇の本場のロンドンで評価された
ことは、とても嬉しい出来事です。

私などは、広告という形式を使って、言語や文化が異なる人々
にメッセージを伝えるという仕事に携わっているわけなんで
すが、無理に海外の文化に合わせたわけではない「ムサシ」
が、そのままで海外の人々に通じてしまったということに
正直とても驚いています。と同時に励みにもなります。
私たちも、がんばらなくっちゃと思います。

7月にはニューヨークでの公演があるようですが、そちらでの
成功もお祈りしております。

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美味しいスコーンがテイクアウトで気軽に楽しめる香港のCRUMBS

2010-05-19 00:45:33 | HONG KONG

香港のコーズウェイベイのSOGOの裏手のキャノンストリート(景隆街)
にCrumbs(クラムズ)というお店があります。スコーンとフローズン
ヨーグルトの小さなテイクアウト店なのですが、ここのスコーンを
買って食べてみました。どうせテイクアウトだし、どうせ香港だから、
と正直あまり期待していませんでした。しかし、それがびっくり!
なんちゅう美味しさ!最低3個からということだったので、とりあえず
3個だけ買ってきたのですが、一つ食べたら、感動的な味。もう止まり
ません。3個ともあっという間に食べてしまいました。

お店の名前のCrumbsというのは、パンのカケラとかパン屑の意味。
このスコーンは無理すれば一口で食べれそうな小ささなのですが、
食べようとするとスコーンがボロボロと崩れそうになります。普通の
英国式のスコーンは、水平に二つに割ってクロテッドクリームと
ジャムをつけて食すのですが、このスコーンは水平に割ろうとすると
ボロボロに崩れてしまいそう。だからCrumbsという名前なのかも
しれません。このお店のスコーンは、そのままクリームやジャムを
つけなくても十分の甘みが煉り込められています。だからそのまま
かじっても本格的なスコーンの味が楽しめるというわけです。

本場イギリスのスコーンと比べたら邪道なのかもしれませんが、
味はかなりよいと個人的には思います。またこのすぐに崩れて
粉々になりそうな「もろさ」は、本場のスコーンよりも過剰なの
ですが、これがまたよい感じです。青春時代のもろく傷つきやすい
繊細な心を象徴しているようで(そんな哲学的なものではないです
が)、とても魅惑的なスイーツです。

香港は立ち食い文化が発達しているので、決して立ち食いのできな
かったスコーンがこの地で立ち食い軽食となったことは革命的です。
本場英国のスコーンは、クロテッドクリームやジャムを塗ったり
するという作業が必要だし、また紅茶も必要なので、立って食べる
ことは不可能でした。しかし香港のCrumbsのスコーンは、クロテッ
ドクリームを塗らなくても十分な味わいを有し、またサイズ的にも
小ぶりにして食べやすくするという革新を経て、スコーンが
おそらく歴史上初めてストリートに進出したのではないかと思います。

コーズウェイベイにあるCrumbsのお店の外観はこんな感じです。

先日の日曜日の夕方に、このお店でスコーンを買ってみようと
思ったのですが、満員でお店に近づくことさえできませんでした。
おそらく焼き上がりを待つ人でいっぱいだったのでしょう。
平日の夕方に再度挑戦したら、何とか買うことができました。

スコーンの種類は、レーズン、チーズ、チョコレートの三種類。
私が買ったのは一番ベーシックなレーズンですが、一個6ドル
(日本円で約70円ちょい)、チーズとチョコレートは一個7ドル
(83円くらい)。どれも最低3個からとなっています。

焼き上がったスコーンはこんな感じでお店のガラスケースに入れ
られています。少しづつしか焼かないので、すぐに売り切れて
しまいます。なので混んでいる時間帯は要注意です。


実はこのお店のことは香港の食べ物評価サイトの"OpenRice"で知り
ました。去年の暮れあたりからできていたようなんですが、かなり
評価が高いので注目していました。最新の評価はこちらです。

評価は3種類。舌なめずりしている顔が満足、OKは普通、右の涙
を流しているのが、がっかりです。がっかりは、例えば混んでいて
買えなかったとか、長時間待たされたというのもがっかり評価に
なるので、必ずしも味の評価とは限りません。しかしこれだけ
満足度が高いのは大したものです。

実際のサイトのアドレスはこちらです。
http://www.openrice.com/restaurant/sr2.htm?shopid=39857
ほとんど中国語、ときどき英語なのですが、いろいろと写真も
出ているので参考になるかと思います。

また、このお店のサイトもあります。

http://www.crumbs.com.hk
お店の地図はこちらです。


実は、スコーンは今から25年くらい前、出張でロンドンに行った
帰り、JALの飛行機に乗ったときに、機内食のデザートに小さな
スコーンがついていました。それが最初のスコーンとの出会いで
した。エコノミーでしたが、スコーンをデザートで出すというのは
実に粋でした。スコーンとは何かという説明や食べ方まで解説した
小さな紙が付いていました。そしてそこに付属しているのが、
クロテッドクリームというものであることを初めて知りました。
そして生まれて初めて味わったスコーン。これは感動でした。
世の中にこんなうまいもんがあったのか!というくらいの衝撃
だったのです。

それ以来、ロンドンに行ったときは、フォートナムメーソンの
ティールームに行ってスコーンを食べたり、スコットランドの
エジンバラに行ったときもホテルのティールームでスコーンを
食べたりしておりました。会社の部下に帰国子女の子がおり、
スコーンに詳しくて自分でも作れるというので、会社で
「スコーン研究会」を作り、日本にスコーンを流行らせるための
先駆者となろうと思っていたのですが、その後あまり進展は
しませんでした。

以前、偶然、飛行機に乗っているときにぱらぱらと機内誌を眺め
ていたら、コーンウォールというイギリスの南西の端にある地域
の紀行文がありました。そこに地元のクロテッドクリームの写真
が出ていたのを今でも鮮明に覚えています。クロテッドクリーム
の中でも表面の固まりの特別の部分を使ったものが絶品だという
話だったと記憶していますが、昔のことなので正確ではありません。


コーンウォールはイギリスの一番南の半島の先端部。その隣が
デボンです。上の地図で、ExeterとかPlymouthとか書いてある
あたりの半島が瘤のように膨らんだあたりですね。ちなみに
Plymouth(プリマス)は、17世紀にこの港からメイフラワー号
がアメリカを目指して出航したことで有名ですし、デボンは
「デボン紀」とかの名前で有名ですね。このデボンやコーン
ウォールあたりがクロテッドクリームの発祥の地とされて
おります。

英語で"clot"というのは「固める」とか「凝固させる」という
意味なのですが、牛乳の乳脂肪を固めたものです。脂肪分は
60%程度で、バターと生クリームの中間くらいの脂肪分です。
クロテッドクリームについてはまたいずれ詳しく論じたいと
思います。

さて、本題の香港のCrumbsのスコーン、本場の英国の人から
みるとちょっとこれは許せないと思うかもしれません。
といってもアメリカ式の固いスコーンに比べれば、英国式の
ほうに限りなく近いです。いずれにせよ、素人の私からすると、
その昔、JALの機内で食べたスコーンと同じような味がしました。
気軽なスイーツとしては絶品だと思います。

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天国か地獄か

2010-05-18 00:07:46 | Weblog

4月にインド(ニューデリー)に行ったときに、観光バスでの
ミニツアーがあって、インド人のガイドの人が渋滞の時間つぶし
の時にマイクで喋っていた話です。ちょっと面白かったので、
このブログご紹介します。もとは英語で、細かいところまで覚え
ていないので、かなり自分で勝手に脚色はしてありますが。
上の画像は例によってパワーポイントにフリーのクリップアート
を貼付けたものです。では、どうぞ。

     

ある広告代理店に勤めていた男が死んで、これからあの世に
行くという段になって、天国に行くのか、地獄に行くのか選ば
なければならなくなったんですね。通常だったら、生前の行い
によって、天国に行くのか、地獄に行くのかは自動的に決まる
のですが、その男は、こんなことを主張したのだそうです。

「自分の希望と関係なく勝手に決められるのは、納得できない。
天国と地獄双方にプレゼンテーションをしていただき、自分が
納得したほうを選択したい」まあいかにも広告関係者が言い出
しそうな要求ですね。

それで、天国と地獄それぞれがプレゼンテーションをすると
いうことになったのだそうです。いわゆる競合プレゼンです。

まずは、天国からのプレゼンテーションが始まりました。
「それではプレゼンを始めさせていただきます。天国はご存知
の通り素晴らしいところです」
「ちょっと待ってください。ご存知の通りって、まだ私は行っ
たことがないので素晴らしいかどうか勝手に断定しないでくだ
さいよ。素晴らしいかどうかは私が決めますので、あなたは
私に天国のよさを、私にわかるように説明してください」
男は生前、クライアントによく言われていたような横柄な
態度で、ここぞとばかり、天国の担当者に注意をしました。

「わ、わかりました」天国の担当者は、汗をかきながら説明
をしました。この天国の担当者は、こういうプレゼンには慣れ
ていませんでした。あまり必要性がありませんでしたからね。
プレゼンを聞いているうちに、広告代理店の男は眠くなって
しまいました。

「ちょっとすみません、あなたの説明では、天国はとても平和
で、何の心配もないということはわかったんですが、なんか
退屈なんですよね。天国がそんなに退屈だったら私はあまり
気が進みませんね。ですのでもう結構です」

ということで、今度は地獄の担当者のプレゼンとなりました。
先ほどの天国の担当者とはうってかわって、弁舌爽やかです。

「地獄はみなさんとても嫌なところとの先入観がありますが、
それは事実とは異なります。(天国から生還した例は多少あり
ますが)地獄から生還してきた人というのはいないので、人間
の現世では、地獄はとても恐ろしいところだという勝手な
イメージが作られてしまっています。しかしそれは虚構です。
根拠のないフィクションです。実際は、地獄はとても楽しい
ところなのです。だからひとたび地獄にいらっしゃった方は、
もう絶対に天国だとか、現世だとかには戻りたくないと思う
のです。これは顧客満足度調査でも実証されています。実際、
過去の統計を見てみても、地獄に行ってから、戻られた方は
一人もおりません。つまり、地獄は、それほど素晴らしい
ところということなのです」

広告代理店の男は、その見事なプレゼンを聞いて目を輝かせ
ます。論理に矛盾点はないし、説明はうまい。担当者のプレ
ゼン能力も見事です。

「地獄では、現世では高くて、あるいは健康を気にして、
食べられなかったような世界一流のグルメ料理が食べ放題。
キャビア、フォアグラ、トリュフ、トロ、ウニ、アワビ、
伊勢エビ、フカヒレ、燕の巣、上海蟹、極上ステーキ、
ドンペリ、シャトーマルゴー、お好きなものを、お好きな
だけ、お金を気にする事なく楽しんでいただけます。
またお宿は世界最高設備の最上級のスイートをご用意いた
しまして、世界最高の美女達を時間人数無制限で侍らせます。
また、ギャンブルからスポーツまでありとあらゆる種類の
快楽を思う存分エンジョイいただけます。
しかも何とお値段は無料」

広告代理店の男は、すでに意を決していました。退屈な天国
などに比べて、何と地獄の魅力的なことか。地獄を選ばない
のは馬鹿だとさえまで思ったのです。

「わかりました、もうそこまで聞けば結構です。私は決め
ました。地獄に行くことにします」
と男は言いました。地獄の担当者はニヤリと笑い、男に契約
書にサインをさせます。二人は握手を交わし、男は晴れて
地獄に行くことになったのであります。

地獄に落ちる人間でこれほど意気揚々とした態度の人は
かつていたでしょうか?男は期待に胸を弾ませて、
スキップをしながら、地獄に降りていきます。

しかーし、男を待ち受けていたものは、限りなき快楽
などではなく、文字通り地獄の苦しみでした。それは文字で
書くのも恐ろしい、ありとあらゆる拷問です。

男は、頭にきて、すぐに地獄のマネージャーに訴えました。
「ちょっと、これは騙されたとしか言いようがない!
プレゼンで説明された内容とあまりにも違う!これは酷い!
詐欺だ!これじゃ契約は無効!ちゃんとした本物の地獄に
連れていってもらいたい!」

地獄のマネージャーは、にやりと笑っていいました。
「ここが本物の地獄さ。ひとたびここに来たらもう戻れない。
あんたは自ら希望したんだよね。だからここに来たのさ。
天国に行くというオプションもあったのにね」
男は逆上しています。
「あのプレゼンした野郎に会わせてくれ!あいつが悪い!
諸悪の根源はあいつだ!あの嘘つき野郎め!」
地獄のマネージャーは言いました。
「ああ、あの彼ね。彼はうちの広報宣伝部の部長なんだよね。
あんた、広告をまともに信じちゃったわけ?広告ってもんが
いかに信じられないかってこと、あんた知らないわけないよね?」
男「...」

     

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香港SOHOのブランチ・クラブにてブレックファースト

2010-05-17 00:42:41 | HONG KONG

香港のOpenRiceという書評サイトを見ていたらブランチ・クラブ
というお店が出ていました。評価も結構高い。コーズウェイベイの
レイトンロードにもお店があるんですが、SOHOのピールストリート
にあるというので、早速出かけてみることにしました。

以前、香港のSOHOウォーキングガイド(ストーントン編)
という3月14日の記事で、ピールストリートも紹介したのですが、
このブランチ・クラブを取り上げるのを忘れていました。ピール
ストリートの坂の上のほうにあるので、下からは気付きませんでした。

こちらがピールストリートを下のほうから見た様子です。

坂の途中に人が歩いて来るのが見えますが、その人の左側あたりに
このお店があります。今度は逆に坂の上から見た感じはこちら。

下りの坂道はストーントンストリートを横切って、ハリウッドロード
のほうに降りて行く道です。お店はこの写真でいうと右側にあります。
そして真正面から見たのがこちら。

坂の途中にある小さなお店です。午後の4時頃に行ったのですが、
室内はいっぱいで、奥が小さな屋外の庭になっていて、そちらの席に
案内されました。テーブルがいくつかある秘密のスペースという感じ
です。外側からは想像もできない静かな特別空間。

テーブルから真上の上空を写真を撮ってみました。

これでは雰囲気がわからないと思うのですが、高い建物に囲まれて
います。

まず飲み物を注文しました。

オレンジ・ムーンという名前のジュースです。オレンジジュースと、
セロリ、キャロットのミックスです。これがまたグー。

そしてメインは午後4時だというのにブレックファースト。一番上の
写真のミックスグリルというのを注文しました。ソーセージにハム、
チキンにビーンズ、そして卵に隠れて見えないのですが、ベーコンと
炒めたタマネギが乗っています。あとミニトマトのベイクしたやつも。
卵の焼き方とか雑な感じなのですが、これがまた家庭的な雰囲気。

ハムとベーコンそしてタマネギがとくに美味しかったです。ソーセージ
はちょっと味があっさりしすぎかな?このお店は、朝食メニュー以外
にも、パスタとかいろんなメニューがあります。でも午後の時間帯で
他のお客さんは結構ブレックファーストメニューを注文していました。
このお店のウェブサイトはこちらです。
http://www.brunch-club.org

さて今日持ってきていた本はこちらの本です。

「不幸な国の幸福論」加賀乙彦著(集英社新書)

扉にはこんなことが書いてありました。
「経済は破綻し格差は拡大する一方、将来への希望を持つことが難しい
日本にあって、幸せは遠のくばかりと感じている人は多い。しかし、
実は日本人は自ら不幸の種まきをし、幸福に背を向ける国民性を有し
ているのではないか。精神科医、心理学者でもある作家が、幸せに
なれない日本人の秘密を解き明かし、幸福になるための発想の転換法
を伝授する。追い求めている間は決して手にいれることのできない
幸福の真の意味を問う、不幸な時代に必読の書」

この著者の加賀乙彦さんは、授業をとったことはないのですが、大学
時代、心理学の教授でした。この間、フランシスコ・ザビエルを題材
にした小説は読みました。

本当は個人主義が好きなのに、無理矢理、集団主義を強いる日本の
社会。評価の物差しを他社にゆだねてしまうという不幸。日本には
「考えない」という習性が刷り込まれてしまっているとか、中高生
は自己否定感ばかりが強すぎるというような現状分析は非常に興味
深く、現代日本における様々な心理的問題点およびその原因が列挙
されています。

この本の中にこんな素敵な言葉がありましたので、ご紹介します。
1943年にラインホード・ニーバーという牧師がマサチューセッツ
州の小さな教会で唱えた祈りです。

神よ、私たちにお与えください。
変えることのできないものを受け入れる冷静さと、
変えることのできるものを変える勇気を。
そしてその二つを見分けるための知恵を。


私はキリスト教徒ではないのですが、この言葉、なんかいいですね。
この本の中には、今後の幸せに生きるためのヒントがいっぱい
詰まっているような気がします。

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