南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

ムンバイのサハラ・スター・ホテル

2011-02-18 00:51:24 | インド

ムンバイの国内空港のそばにあるサハラ・スター
ホテルです。ここにいると、ここがインドだという
ことが信じられないような空間なのですが、あえて
ホテルの外側の景色を見せないという作りのおかげ
なのでしょう。ホテルの外は、埃っぽい工事現場
だったり、交通渋滞だったり、あまり見たくもない
景色ばかりなので、こういう人工的な景色のほうが
心地よいというのも変なものです。



今朝の朝食もこのレストランのコーヒーショップで
食べましたが、食べ物のバリエーションも質も大した
ものです。こちらが私の取った物。



例によって、インドでの朝食はインドスタイルです。
ベーコンとか丸いパンを除いては、後はインドの朝食
です。左手前の魚のフライもこれは一応西洋料理に
なるのかもしれませんが。

しかし、このホテルで関心したのは、従業員の教育も
きちっとしているところです。朝食の間にも、何か
欲しいものはないかといろいろな人が聞いてきます。
その聞き方も礼儀正しい。一日の始まりが気持ちよい
感じになります。

こちらは受付ロビーにあった仏像のような、飾り。
仏教っぽいのがお洒落なのでしょうか?もともと仏教
発祥の国なので、インドにこそこういうのは相応しい
のでしょうが、ちょっと異国情緒を感じてしまいます。

このホテルのサイトはこちらです。
http://www.saharastar.com

一歩外に出ると、喧噪のムンバイです。



埃っぽい感じです。



こちらのオート三輪(?)は何とも可愛いスタイルです。
このへんは少しこぎれいな一帯です。



オープンエアーのテラスのある喫茶店です。最近、インド
でもこういうのが随分増えました。

さて、こちらは夜のホテルの雰囲気。



綺麗です。

明日はいよいよ撮影です。

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インドのデリーの空港が新しくなっていた

2010-12-11 15:27:34 | インド

先日、デリーの空港から香港に戻ってきたとき、空港が
すっかり変わっていてびっくりしました。前回来たのは
今年の5月で、まだ昔の設備でした。ほとんどお店が
なく、あまり印象がよくなかい空港でした。

それが、すっかりと変わっていてびっくりでした。



利用したのは午前4時発のキャセイパシフィック
(バンコク経由)だったのですが、こんな夜中なのに
なんと発着便が多いこと。この写真は午前二時前後
なのですが、空港はじつにたくさんの人がいます。



こちらは土産物売り場の一部。以前は、ほんのちょっと
しかありませんでした。雲泥の違いです。



お酒売り場です。シングルモルトがずらっと並んでいます。
この奥にもシングルモルトが並んでいるコーナーがありま
す。でもさすがにラガブーリンンはないかな、と店員に
聞いてみたら、一本だけありました。しかし、スペシャル
エディション。値段もそれなりにします。しかし「明日の
朝までには売り切れてしまうでしょう」という店員の言葉
に買ってしまいました。



本屋から、ブランド物のお店などが実に沢山あります。



これまでは空港内で時間をつぶすことは至難の技でした。
それがこんなにお店があると楽しくなります。



飲食店もいろいろあります。さすがに和食系はないですが。

ということで香港に帰ってきました。

そして、すぐにチョンキンマンションiに。



インド映画の最新のDVDを買うためです。



夜のチョンキンマンションはちょっと怖そうな雰囲気ですが、
いつもこのDVD屋にインドのDVDを買いに来ます。インド
ではインド映画のDVDをこんなに売っている店を知りませんが、
ここにはいっぱいあります。しかも一枚が20ドル(約240円)。
趣味というわけではなくて、仕事の資料なのですが、13枚
買ってしまいました。

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インドでの初日の朝食

2010-12-06 01:44:49 | インド

夜中にインドに到着したのですが、ホテルの朝食が10時までだと
いうことだったので、がんばって9時前に起きての朝食です。
インドでの食事は、最初はどうしてもインド風のものを食べたく
なります。手前にある揚げドーナツ風のものは、甘いわけでは
ありません。ちょっと香ばしい感じのパンです。奥の油で揚げた
パンはプーリー。右のほうに見える白い蒸しパンのようなのは
イディリー。お米はベジタブルフライドライスでした。ちょっと
重複感のある炭水化物系ですが、チーズのカレーと、ココナツ
チャツネ。小さなお椀にはいっているのは、カレーを薄くした
スープのようなサンバールというもの。その右横に見えるのは
パパイヤです。

あとはオレンジジュースとカフェラテです。インドに出張に来る
とこういうのが食べれるので、ちょっと楽しくなります。でも
こういうのが毎日続くときっとうんざりするのかもしれませんが。

ここはグルガオンのアイビスホテルというホテルなのですが、なか
なか快適なホテルです。レストランはこんな感じ。



何と、朝食メニューのオプションに「ヤクルト」がありました!



2本で69ルピー(140円くらい)です。インド人はヨーグルトと
か大好きなので、ヤクルトの味はインドでも人気があるようです。

ちなみにロビーはこんな感じです。



部屋も、広くはないんですが、清潔感があり、いい感じです。

今日のお昼は、昔、うちの東京の会社にいた人が出張でインドに
来ていたので、日本食屋でのランチでした。と言ってもその人が
食べたのは、野菜炒めとライス、私は冷やし中華でしたが。

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インドのチェンナイでのトランジット

2010-09-10 15:02:47 | インド

今、インドのチェンナイの空港でトランジット中です。空港の出発
ロビー内はたいしたお店もないので、香港で契約しているEモバイル
でネットにアクセスしています。ローミングで繋がる国が増えて、
便利になりました。

ところで、今日、バンガロールからチェンナイに向かう飛行機は
ひさびさにプロペラ機でした。十数年ぶりにプロペラ機に乗ると、
ちょっと不安でいっぱいになります。飛行機はキングフィッシャー。
ビールでおなじみのブランド名ですが、飛行機会社も持っています。

飛行機全体は、こんな感じの機体です。



座席は中央通路を挟んで、左右に二席づつで、全部で80席くらい
ではないかと思われます。

バンガロールの空港を時間ぴったりで飛び立ち、チェンナイには
一時間弱で到着。本当にバスのような感じです。

機内食はいたってシンプル。ベジタブルサンドイッチと水だけ。
選択は食べるか食べないかだけです。



私はもらったのですが、水だけ飲んで、サンドイッチは食べません
でした。その理由は、バンガロールの空港で、朝食にマサラドーサ
を食べてきたからです。



見かけはすごいのですが、クリスピーなクレープを巻いた中には
ポテトとタマネギなどの黄色のカレーがちょっと入っているだけ
なのでボリューム的には見かけほどすごくはないです。
朝からスパイシーなのですが、美味しかったです。

実は今朝方までCMの撮影をしていたのですが、昨夜食べたのも
じつはマサラドーサ。そちらのはこんな感じでした。



パン生地がパンケーキのようです。こちらのは素朴な感じでした。

チェンナイでシンガポール行きのエアインディアのチェックイン
をしたのですが、インドは、非効率な手続きがいくつかあります。

その一つは、チェックイン前の荷物のX線スキャニング。
これを受けないと荷物を受付てもらえません。( 航空会社によって
このシステムは異なりますが)



X線チェックと言っても、画面を見ているような人はいません。



さらに、荷物に白い紐でぐるっと巻くのが、チェックを受けた印と
なるのですが、私のちょっと前で、その機械がこわれ、急遽、
ステッカーを貼るだけの対応に。そんなことなら最初からそうして
もらえれば、もっとスピードアップできるのに、と思うのですが、
インドの空港はこういうのがいろいろあります。

では間もなく飛行機が出ますので、このへんで。

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バンガロールでの二日目の朝食

2010-09-08 13:24:27 | インド

昨日、バンガロールでの朝食の写真をブログで見たMy Wifeは
「ちょっとボリューミー」と評しておりましたが、いくら説明
しても理解できない物体をブログで見せられるのは便利です。
と言っても味覚は伝えることはできませんが。

さてこれは今日の朝食。今日も、インドローカルとインター
ナショナルの混成部隊です。右は普通のオムレツ。その横に
ミルクティーがありまして、その左は昨日と同じサンバール。
ジュースはグレープジュースです。

さてお皿の上の品々ですが、左のドーナツのような物。これ
は、Onion Vadaというパン。ヴァダ(Vada)とういうのは、
穀類の粉を練って油で揚げた物のようです。卵とかは入って
いないので、ドーナツとは違うのですが、さくっとして美味し
かったです。その上方に横たわっているのが昨日もあった
イドゥリー。蒸しパンです。

中央部にある黒っぽいソーセージのようなものは、カシュー
ロールと書いてありました。カシューナッツのカシューだと
思いますが、ポテトコロッケのような感でした。これもベジ
なので肉類は使っていません。右はハムです。あとは左下が
ポテトで、その横は名前を忘れましたが、芋っぽいものでした。
あとはビーンズ、すいか、一番奥にちょっと見えているのは
ベジ・サグと書いてありましたが、カレーです。
というわけでちょっと今日も朝からスパイシーな刺激で、
身体が目を覚ましました。

ここのレストランは、イージーリスニングのBGMがかかって
いるのですが、「上を向いて歩こう」がかかっていました。
テネシーワルツとか、ベサメムーチョとか、マイウェイとか
の定番曲もかかるのですが、ホテルに到着した時にかかって
いた曲は、菅原洋一の「知りたくないの」でした。インド人
は原曲を知らないと思いますが、私などは「あなたの過去な
ど知りたくないの」という歌詞を思い出してしまいます。
バンガロールに流れ着いた旅人の過去は問わないと言われて
いるようで、何か面白かったです。

ところで昨日もちょっと書いたのですが、インドの音楽番組
を見ていると、めちゃくちゃポジティブで元気な曲作りを
していて、スポーツと音楽が合体しているかのように、元気
に身体を動かしているのを見ると、「草食男子」という定義
がよくわからなくなります。インドの人はベジタリアンが
多いので本来の意味での「草食」です。でもこの身体の動き
は肉食以上に元気でリズムに溢れています。草食だからと
言って穏やかにしているというわけではないんですね。

バンガロールの中心地にブリゲード・ロードという通りが
あります。若者向けファッションのお店があってお洒落な
ストリートなんですが、昨日、ちょっとここに行ってみました。



こんなリーバイスのショップがあります。



こちらはLeeのお店。



こちらはマクドナルドのお店。右側のくるくると丸っこい文字の標記は
ヒンディー語ではなく、バンガロールのあるカルナタカ州の言語の
カンナダ語の文字です。インドは州によっていろんな言語が使われて
いるんですね。



偶然、通りかかった赤いジープに乗っていたのはインドの有名人。
名前がわからなかったのですが、お店のイベントに駆けつけてきた
みたいで、カメラマンが写真を撮っていました。



どの人がセレブなのかわかりませんでしたが。



これは、ブリゲード・ロードではありませんが、"Better Late Than
Never"という標識。交通渋滞でイライラしている人たちに、「遅れ
たっていいじゃない。全く行かないよりましなんだから」という
メッセージ。渋滞でもあせらないでと言いたいのでしょうか。



こちらはバンガロールの交通巡査。白い帽子がちょっとかっこいい。


こちらはカントンメントという地域。イスラム比率が高い地域なの
だとか。バイクの人もイスラムっぽい服装の人が目につきます。

今週はイスラムのお祭りがあるようです。

ではまた。

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バンガロールで朝食を

2010-09-07 16:16:52 | インド

昨夜、シンガポール経由でバンガロールに到着。上の写真は、
バンガロールのホテルの朝食です。ビュッフェで自分で好きな
ものを取ってきた結果がこれなんですが、手前左はベーコン。
そしてお皿の中央部にはゆで卵です。これら二つのアイテムは
Non-Vege(ノンベジ)です。インド人はベジタリアンが多い
ので、ビュッフェの大半の料理がVege(ベジ)なのですが、
外国人を含む少数派のためにノンベジのアイテムもあります。

お皿の右上の茶色のつぼのような容器に入っている白い物は
ヨーグルト。これは牛からとれてもベジとなります。動物の
生命を犠牲にするのでないからなんですね。

左上の黄色っぽいジュースはライムジュース。お皿の中の
ベーコンの上で卵の左に見える白い容器に入った茶色の液体。
これはインドの朝食の定番のサンバールという物です。野菜
とか豆とかを煮込んだ、スープっぽいカレー味の物です。
日本で言えばみそ汁のような役割ですね。味は全然違って、
朝からスパイシーです。ちょっと辛いのですが、何か身体には
よさそうな気もしてインドに来た時は時々食べています。

インドでは、お腹を壊すのが怖いので、日本人の方はあえて
これを食べたりはしない人が多いと思うのですが、私は
郷に入れば郷に従えというか、ローカルの食事を優先するん
ですね。

卵の右横にあるのはプラタ。お好み焼の具のない状態のよう
なパンです。その下に隠れて見えないのですが、白い蒸しパン
のイドゥリーというのがあります。それ自体食べても味が
あまりないパンなのですが、サンバールに浸けたりして食べ
ます。右手前はお米をパラパラにしたピラフのようなクスクス
のような物(名前はよくわかりません)、そして右は焼トマト。
これ以外にコーヒーと、フルーツを食べました。

ベーコンとかがあるので、典型的なインドの朝食というわけ
ではありませんが、久々のインドっぽい味は、異国に来たと
いう感じがしました。

こちらが宿泊しているロイヤル・オーキッド・セントラルと
いうホテルのロビーです。



左側にフロントのカウンターが見えます。上の階がレストラン
です。そしてこちらが窓から見えるバンガロールの景色。



ちょっと雲っていますが、高層ビルはあまりなく、緑が多くて
気候は爽やかです。日本の暑さが信じられないくらいの快適さ
です。バンガロールは北緯12度で、赤道にかなり近いのですが、
標高が920メートルの高地にあるので、インドの他の都市よりも
過ごしやすい気候になっています。

最近はベンがルールとか呼ばれたりもするIT関係で有名な都市
ですが、ここに金曜の朝まで滞在しておりますので、また何か
発見があったらレポートします。

ところで、東京を出てからここに来るまで、撮影した写真があり
ますので、まとめてご紹介しておきます。

まずは昨日の月曜日の成田空港で撮った写真。



上海蟹は日本に持ち込めないという注意書き。季節ですね。
ちなみにマンゴーとか東南アジアのフルーツ類も持ち込み禁止
です。でもドリアンとかは食物検疫を受ければ大丈夫なんですね。



こちらは成田の出国審査場を出たところの写真。出国審査の所は
撮影禁止になっているのでこちら側から撮りました。実は今回、
自動化ゲートの登録をしました。My Wifeはすでにこの登録をして
いて、簡単だからやっておいたほうがいいと言っていたので、
今回やってみました。たしかに簡単。申し込み用紙が置いてあって、
そこに住所氏名などの基本情報を書きこんで、カウンターに持って
いくとそこで、右と左の人差し指の指紋が登録されます。数分で
登録終了。これで自動化ゲートが即利用可能になります。



こちらはシンガポールのチャンギ空港。トランジットで第3ターミ
ナルから第2ターミナルへ。久々のシンガポールで懐かしかったの
ですが、この第2ターミナル内のこのジャングルっぽい木々はすごい。
虎は写真ですが、草木は本物です。



シンガポールからバンガロールへはSQの便をマイルでアップグレー
ドできたので、ちょっと快適な旅でした。テレビもでかい!
上の写真のドリンクはGolden Spiceというオリジナルドリンクで
ライムジュース、ジンジャエール、パイナップルジュースの
ミックスでノンアルコールです。飛行機の中では、『デトロイト
メタルシティ』というのを見ました。ビジネスクラスで見るような
映画ではなかったのですが、まあ気分転換にはなりました。

しかしインドでMTVとでかかっている音楽はめちゃくちゃ明るくて
ポジティブですね。基本はシンプルなダンスビートなのですが、
音樂を聞いているだけでもインドの前向きなエネルギーを
感じます。

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アバターの国インド

2010-04-12 14:35:26 | インド

インドには3億3千万の神様がいると言われていますが、それらは元の神様
の化身(アバター)であると言われています。昨日、デリーの土産物屋の
前を通ったらこんな木彫りの像が置いてありました。青い肌です。これは
神様のアバターです。動くことはないですが、インドはアバターに満ちて
います。

こちらはデリーにあるフマユン廟です。

ムガール王朝二代目のフマユンのお墓です。16世紀のもので、世界遺産です。
後のタジマハールは、これを意識して作ったのだとか。
知らなかったのですが、ムガールというのは「モンゴル」から来ているのだ
そうですね。あのチンギスハン(ジンギスカン)の末裔です。

中国ではモンゴル人は元を作っているし、そのエネルギーは巨大だった
のだなとあらためて思います。今、日本の相撲界に押し寄せているのも
このモンゴル帝国のエネルギーの名残なのかもしれませんね。

こちらはフマユン廟の中の景色。
イスラム教なので、像は一切なくすべてが幾何学模様です。

窓から太陽の光が幾筋もの光になって差し込んでいました。
ちょっと神秘的です。

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インドの神様とアバターとマイケル・ジャクソン

2010-04-10 09:33:00 | インド

今、インドのニューデリーに来ています。昨日の飛行機でシンガ
ポールからニューデリーに来たのですが、機内でまた「アバター」
を見てしまいました。もちろん3Dではないですが、今度の飛行機
はエコノミーでもスクリーンが少し大きかったので、かなりの
臨場感はありました。

ところで上の画像は、『スラムドッグ&ミリオネアー』の1シーン
です。クイズの三問目で、「ラマ神が右手に持っているものは?」
(答えは、弓と矢)のところで、子供の頃に、暴動のなかスラムを
逃げ回る回想の中で一瞬現れる映像です。子供がラマ神の扮装を
しているところなのでしょうが、インドの神様は青い肌をしている
のが多いです。この映画の4問目に出てくる『クリシュナ神の歌』
(子供たちが歌わされる悲しげな歌)のクリシュナ神も青い肌の
神様としてインドでは有名です。

映画『アバター』に出てくるパンドラの先住民ナヴィも、インド
の神様のように青い肌をしています。だいたい青い肌の人物という
のは古今東西、インドの神様くらいしか知りません。

ということはこの『アバター』という映画も、インドと何か関連
があるのではなかろうか、またインド人はこの映画を特別な親近
感を持ってみるのではないのだろうか、と思ったのであります。

調べてみたら、「アバター」という言葉の語源は、インドのサン
スクリットで「化身」を示す「アバターラ」という言葉から来て
いるんですね。先ほどインド人に聞いてみたら、日常会話では
この言葉を使うことはないけれど、インド人は「アバターラ」と
いう言葉はだいたい理解できると言っていました。

『アバター』の映画の中で登場する先住民ナヴィと人間のDNA
を合体させて作ったものも「化身」です。元の人間を代理する
存在です。考えてみると、人間の身体というのも、精神が仮に
宿っているアバターといえるのかもしれませんが。

インド人に聞いたら、この映画はインドでは人気があるのだが、
それほどの爆発的なヒットには至っていないと言っていました。
インドは世界有数の映画量産国なので、映画に対しては好みも
わかれるのでしょう。青い肌の生物たちは、あまり特別な存在
でもないのでしょうか。

インドは、人間と動物が日常生活の中で共存している国です。
牛は神聖な動物として尊重され、堂々と車道を歩いています。
豚や象もたまに見かけます。殺生を嫌ってベジタリアンで
通している人もかなりいます。ナヴィの世界と共通したところ
もあります。

ナヴィたちは、エイワの森の神様を信じていますが、神様は
特定の形をしているわけではありません。インドには、誰が
数えたのか知りませんが、3億3千万の神様がいると言われ
ています。日本でも八百万(やおよろず)の神がいると言い
ますが、インドのは桁違いに多いです。

西寺郷太さんの『マイケル・ジャクソン』(講談社現代新書)
の中に、マイケルが神について語った詩が紹介されていまし
たので、引用させていただきます。(この本については先日
も言及しましたが、正式なタイトルは『なぜマイケルは誤解
されたか』ではなく、『マイケル・ジャクソン』でした。)

「神(GOD)」

おかしなことに、神は彼自身を世界中のどんな宗教に対して
も区別せずに表現しているのにもかかわらず、人々は自分達
の信じている方法、それだけが唯一正しいという考え方に
ずっとしがみついている。
あなたが何か神について語ろうとすれば、誰かが必ずその
意見に反論してくるだろう。
もし、あなたが「すべての人の神への愛は間違っていない」
と発言したとしても、それにさえ反論する人はいるものだ。
私にとって、神の姿や形はさほど重要なことではない。
何が最も大切か、というと
それは「物事の本質(エッセンス)」
私のあらゆる歌や、あらゆるダンスは、神がこちらに現れた
ときに、そこに漂い充満してもらうための入れ物のようなもの。
私がその「器」を差し出すと、女神はその中に限りなく甘い
優しさを注いでくれる。

夜空を見上げて、本当に仲の良い友達を見るように星達を
見つめていたことがある。まるで、それは私の祖母が、私の
ために用意してくれたような、そんな景色だった。
「なんて贅沢で、なんて素晴らしいんだ」
そんなふうに感じていた。
その瞬間、「神の創造物」の中に、私は「神そのもの」を見た。
虹の美しさの中に、草原を跳ねながら駆け抜けてゆく鹿の
優雅さの中に、父親がしてくれるキスの真実の中に、私は
いとも簡単に女神の姿を見ることができる。
しかし、私にとって最も甘美な神との出会いの瞬間には、
まったく形がない。
私は目を閉じて、瞑想し、そして深くやわらかい静寂へと
吸い込まれてゆく。
神の創造した無限の世界が私を抱擁する。
そして、私たちはひとつになる。


これはまさに『アバター』で描かれたナヴィの世界に共通
したものがある気がします。「エホバの証人」として活動
していたこともあるマイケル・ジャクソンは、こんなこと
を思っていたんですね。彼の歌を聞いていると、何だか
彼こそが、神の化身だったのかという気がしてなりません。

いちおう、こちらが今宿泊しているインドのニューデリー
のオベロイ・ホテルの部屋の写真です。

超一流ホテルなのですが、普通の出張ではとても泊まれ
ない豪華なホテルです。部屋の机の上に真っ赤なバラの花
が挿してありました。


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ゴアを再び訪れることはあるのだろうか?

2010-03-11 18:50:42 | インド
インドのゴアから香港に戻ってきて三日が経ちます。香港からはほとんど
縁のない場所ですが、ゴアは不思議な場所です。もともとはポルトガルの
大航海時代のアジアへの拠点だった港ですが、そこからポルトガル人たち
は、マラッカや、マカオ、そして日本までやってきたんですね。何年か前
ポルトガルのリスボンに行ったことがあるんですが、リスボンの港から、
アフリカの喜望峰を回って、ゴアに、そしてアジアに来て、ポルトガルの
教会や街並を作ったポルトガル人たちは本当にたいしたもんだと思います。

ゴアは、インドで一番小さな州だと言われています。ポルトガルの植民地
だったので、ポルトガル風の建物はあちこちに残っています。またポルト
ガル風でない普通の建物でもカラフルなペイントがされていたりします。

こんなピンクがあったりします。黄緑やオレンジやブルー。その色彩は
とても鮮やかです。

色鮮やかといえば、ちょうどこの時期、春の訪れを祝うホーリーのお祭
りをしていました。普通は一日だけのようですが、ここゴアでは少し長め
にやっていました。こちらが車で偶然通りかかったホーリーの一団です。

鮮やかな色の粉を塗りたくってお祝いします。

また、日本ではちょっと想像ができませんが、ゴアではずいぶん沢山の
ロシア人を見かけました。撮影で使ったエキストラの白人モデルは全部
ロシア人でした。そういえば去年仕事で使ったダンサーたちの多くも
ロシア人でした。我々の知らないところで、インドとロシアは結びつき
を深めているようです。

プーケットやコサムイでは、ドイツ人やヨーロッパ系の人が多くいまし
たが、ゴアはロシア人です。ビーチでも白人の人が多く見受けられまし
たが、おそらくロシア人が大多数だと思います。

熱帯地方の植民地を持っていなかったリゾートに縁のなかったロシアに
とって、ゴアは人気のデスティネーションになっているようです。

ホテルの近くにこんなロシア語の店がありました。

カラオケのモスクワという店のようです。ロシア人もカラオケをするの
かというのも驚きです。


こちらは撮影で使ったアシュウェンビーチのレストランですが、この
白人の二人は昼間からずっと躍り続けていました。ビーチパーティー
の雰囲気が何となくわかります。


土日はゴアは「ドライデー」でした。お酒の販売をしないし、バーや
レストランでもお酒をだささないという日でした。たまたまゴア州で
選挙があったのでそうなっていたらしいのですが...
ホテルのバーはやっていないし、酒屋も酒類は白い布で覆い隠して、
販売をしていませんでした。


でもこのビーチでは、そんなの関係ないとばかり平気でビールを出して
いました。おそらく街から遠く離れていて、こんなところまで警察が
来るわけないとでも思っているんでしょう。こちらはインドでは
メジャーなビールのキングフィッシャーです。

ゴアを去る日の月曜日、ゴア州の州都のパナジを訪れました。ランチ
はゴア料理の老舗のモティ・マハールというお店に。

ゴアはもう一度来るチャンスもそうそうないだろうということで、
締めのゴア料理でした。

蟹のザクティとマトンのビンダルーです。赤い色のほうがビンダルー
ですが、これはちょっと辛かったです。でも美味しかった。
左に見えるのはナンですが、小さく切ってくれていました。これも
美味しかったです。
だめ押しでゴア産のポートワインと、フェニーのライムソーダ割も
飲みました。いつかまたこの街を訪れることがあるだろうかと思い
ながら昼間から酔ってしまったのですが、連日の日焼けで顔がすで
に赤くなっていたので、酒を飲んでいることを気付かれないですみ
ました。という感じでゴアを後にしたのでした。

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フランシスコ・ザビエルが眠るゴアの教会

2010-03-09 16:41:51 | インド
日本に初めてキリスト教を伝えたことで有名なフランシスコ・ザビエルは、
1552年、中国へのキリスト教布教という大目的を全く果たせぬまま、
中国広東省南岸のサンチャン島(上川島)でなくなります。その後、彼の
遺骸は、マラッカを経て、ここインドのゴアに運ばれ、このゴアのボム・
ジェス教会(The Basilica of Bom Jesus)に安置されています。

今回、インドのゴアまで来た理由は、仕事(撮影)があったからだったの
ですが、本当の理由は、ザビエルがいたゴアを見ておきたかったからなの
です。去年の9月、マカオの聖フランシスコ・ザビエル教会を訪問して
から、しばらくして加賀乙彦さんの『ザビエルとその弟子』(講談社文庫)
を読みました。それ以来、ゴアにも行ってみたいと思っていました。
今回、偶然に仕事でゴアに行くことになったので、目的を果たすことが
できました。

この上の写真のボム・ジェス教会は、ゴアでの最大の見所です。この教会
の建物自体が世界遺産になっています。1605年の建造です。
中はこんな感じになっています。

中での撮影は自由ですが、お祈りをしている人々の写真は撮影してはダメ
と書いてあります。この中央に祀られているのは、ザビエルではなく、
イエズス会のリーダーだったイグナチウス・ロヨラ(イグナチオ・デ・
ロヨラ)。この人はザビエルの上司にあたる人ですが、東京の四谷の上智
大学にあるイグナチオ教会のイグナチオはこの人です。

この教会に入ってすぐ左側にザビエルの像があります。

ちょっとアップにしてみます。

そして祭壇の右側にあるのが、ザビエルの遺骸が安置されている棺。

この上のほうにガラスの小窓がついているのが棺のようです。
遠い歴史の中の人物だと思っていたザビエルの実際の亡骸がそこに
物理的に存在しているというのがちょっと衝撃的です。

ザビエルの棺の上のほうにある天使たちの彫刻ですが、ちょっと顔
がおっさんです。

よく見ると教会の美術的な細工の完成度が低いというか、素人っぽ
い感じがします。

おそらく遠く欧州を離れたゴアまで来る美術家、彫刻家は、それほど
レベルの高い人はいなかったんだろうなと思われます。たとえば、
こちらの最後の晩餐と思われる絵。

ダビンチのものと比べるのは酷です。

こちらの教会の柱の彫りものもちょっとインドっぽい。

現地の職人に作らせたんでしょうか?

こちらはザビエルが亡くなったときの様子を描いた絵。

彼の最後は、アントニオという中国人の弟子が一人いただけでした。
歴史には名前を残していますが、日本の布教も中後半端だったし、
一番の重要な課題の中国布教は全く目処もたたぬまま死んでしまう
のですが、彼の死の瞬間は失意でいっぱいだったのでしょう。
数多くの人々をキリスト教の世界に導いたという点では満足感も
あったのかもしれませんが...

こちらは、ボム・ジェス教会の中庭の景色。

ここはポルトガルと全く同じような感じです。

この庭の手前に、ザビエルに捧げられたろうそくが燃えています。


ボム・ジェス教会の近くに、アッシジの聖フランシス教会と、
セ・カテドラル教会が見えます。こちらも世界遺産。


こちらがアッシジの聖フランシス教会。

こちらがその中。

その名前の通り、アッシジの聖フランシスをまつっています。
『ブラザー・サン・シスター・ムーン』という映画がありましたが、
この映画は聖フランシス(フランチェスコ)の話です。
この教会の建物の他の部分は考古学博物館になっています。
入場料は10ルピーですが、ポルトガルの歴史的な肖像画が多くて、
正直、あまりぱっとしない展示でした。

こちらはセ・カテドラル教会。

かなり立派で大きな規模です。こちらはその中。


こちらの教会があるのはオールドゴア地区ですが、ゴアの街の
あちこちに教会があります。畑の中にもものすごく小さなチャペル
があったりします。こんなに沢山の教会のある街は見た事がありま
せん。こちらはゴア州の首都のあるパナジの中心地にある白亜の
パナジ教会。

こちらも16世紀の建造物ですが、とても美しい景観です。

ゴアはビーチリゾートという顔もありますが、歴史的にも見物は
多いです。私はこれまで、リスボン、マラッカ、マカオとポルト
ガルの大航海時代の拠点となった街を訪問しましたが、日本がまだ
戦国時代だった頃、グローバルな拡大を目指していたポルトガルの
ことを思うと感慨深いものがあります。

アジア地区でのキリスト教布教拡大を課題として与えられた
ザビエルは、言葉や文化の壁もあり、環境的にも劣悪だった未開地
での仕事に不安も感じたに違いありませんが、巨大人口を抱える
アジアの地での布教に果てしない可能性を感じていたことでしょう。

大航海時代にポルトガルの力を借りて一気にグローバル展開を目指し
たイエズス会とフランシスコ・ザビエル。インドや、マレーシア、
インドネシアや日本など前人未到の地で果敢に布教していった
ザビエルのフロンティアスピリットとその体力は見習うべきものも
多いと思います。

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ゴアに入れば、ゴアに従え

2010-03-05 02:07:18 | インド

ゴアには独特の味覚があります。もとポルトガルの植民地だった
こともあり、ゴアの料理は他のインド料理とはちょっと違います。
この上の料理、一見、普通のカレーかと思うでしょうが、これは
ザクティ(Xacuti)という煮込み料理です。

ココナッツとスパイスで作ったカレーです。タイ料理とかでは
ココナツがカレーに使われることが多いですが、あちらはココ
ナツミルクですが、こちらはココナツの果肉を乾燥させたもの
を使っているようです。結構辛いのですが、ココナツの食感が
感じられます。

これはゴアの名物ということで、今日のランチはこれを試して
みました。チキンか、ビーフか、マトンかが選べたのですが、
マトンを注文しました。一口食べたらその美味しさにびっくり
でした。外見はインド料理といえばインド料理なのですが、
これまで食べたインド料理とは全然違う雰囲気です。

ココナツの食感がありながら、唐辛子とかいろんなスパイスが
見事な味をつくり出している。それはポルトガルの大航海時代
の風味とでも言えばよいでしょうか、これはたしかにうまい
と思いました。このゴアの空気の中で食べるザクティは最高
です。

ザクティというとサンヨーの製品のような響きですが、あちら
はXacti、こちらはXacutiです。でもちょっとまぎらわしいです。

さてこちらはフェニ (FeniあるいはFenny)。
これもゴアの名物です。

普通の水のように見えるかもしれませんが、ココナツから作っ
たお酒です。結構強いので、スプライトで割りました。
ヤシ酒というのはあちこちにありますが、ちょっと薬のような
きつめの風味です。フェニはココナツ以外にも、カシューや他
の植物から作ったものもあるようです。

地元に来たら、やはり地元のものを味わうにかぎりますね。

こちらはゴアの夕陽です。


ビーチには、こういうのんびりした掘建て小屋のレストランが
あちこちにあります。

なんかのどかです。

そしてこちらはゴアのビーチから見えた星空。余計な町灯りが
ないので星がとても綺麗です。

オリオン座がまたくっきりと見えています。こんなにいっぱい
の星を見たのは久しぶりです。

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ここは何処?私は誰?

2010-03-04 14:55:23 | インド
インドのゴアです。水曜日に香港を出て、バンコク経由で、
ムンバイで一泊し、今朝、ゴア到着です。何だかいきなり
リゾート地です。The O Hotel Goaというホテルにチェック
インしました。住所はDando Candolim Bardez。ビーチ
のすぐそばです。

建物はこんな感じです。


部屋の中はこんな感じです。

リゾートっぽい感じで綺麗です。一階の部屋です。

バスルームはこんな感じです。

シャワールームは壁面はタイルの
ように見えますが、石を四角く切ったものを使っているので、
ちょっとオシャレです。また水は壁面のちょっと上のほうから
滝のように出て来て、温泉地の打たせ湯という感じです。
旅の疲れもふっとぶような気持ち良さです。バスタブもあり
ます。

ちょっとホテルからプライベートビーチのほうに行ってみました。

プーケットかコサムイかと思えるような雰囲気です。


こちらは掘建て小屋のバーですが、キングフィッシャーはインド
で有名なビールのブランドです。これのロゴマークが人気です。
このピンクがかった赤の色が鮮やかです。


ビーチはいかにもアジアのビーチリゾートですが、ちょっと雑然と
してる感じかな?


プーケットとかにありそうな景色です。砂とか海はコサムイとかの
が綺麗ですが。朝ということもあって人があまりいないのがグー。

ちょっと沖(というほど沖でもないですが)古いタンカーが座礁
して、無造作に打ち捨てられていました。

こんなのがあっても気にしないという大雑把な性格の人々なんで
しょうか?そうとう錆びています。

こちらは今朝、空港からホテルに向かう道の様子です。

ここにもキングフィッシャーです。


ぼろぼろの街並も絵になります。ポルトガルの影響が残って
いるからでしょうか。

ヤシの木が南国という感じです。


さて明日からここで仕事なのですが、ちょっと今日はゆっくり
しましょう。

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インドの花嫁花婿募集広告

2010-02-01 00:39:29 | インド
日曜日の新聞に、花嫁花婿募集広告のセクションがありました。ヒンドゥス
タンタイムズ(主にインド北部地域に強い英語の新聞)のニューデリー版な
のですが、6ページにわたってびっしりと広告が掲載されています。
このセクションのタイトルは、Matrimonial(マトリモニアル)となってい
ますが、これは「結婚に関する」という意味の英語で、結婚相手を募集する
広告を「マトリモニアル広告」と言います。モノクロの小さな広告が多い
ですが、6ページすべてカラー印刷で、目立とうとしている人たちは色や、
特別なデザインを使って工夫をしているというのがわかります。

インドでは、お見合い結婚が一般的。同じカースト同士、同じ出身同士、
など相手に対する複雑な条件があるため、親が決めるお見合い結婚が主流に
なっているのです。この新聞の"Grooms Wanted"というページは、娘を持っ
ている家から、花婿募集をしている広告がぎっしり出ています。またよく
見るといくつかのセクションに別れていて、カースト別や、生業別、出自別
に区分けされているのがわかります。

"Brides Wanted"というのは、息子を持っている家からの花嫁募集の広告の
セクションです。どっちも同じくらいの数の求人がありますね。

この上の写真の左ページの下は、この募集広告の応募要項です。

ここに広告を出すには、モノクロの文字で5行が基本単位になっていて、
デリー地域版だけでよいということなら1330ルピー(約2700円)で広告
が出せます。行数が増えたり、色やデザインを追加したり、地域を広げた
場合はその都度追加料金となるようです。

で、広告の内容はどんなことが書いてあるのかという例ですが、例えば
こんなのがあります。

中央ちょっと左寄りの黄色の広告の文面は、「ステータスの高い、デリー
の著名な実業系のシーク教アローラの一家が、その非常に色白で、
可愛くて、スリムな学歴のある娘(22才、身長160CM)のための花婿
を求めています。その条件は...」というような感じ。

自分ところの娘を、色白で、可愛くて、スリムと宣伝するのは、ちょっと
どうなのかと思うのですが、この一家が特殊なのではなく、どの広告も
みな、色白だの、非常にビューティフルだの、非常にハンサムだのと恥ず
かしげもなく堂々と書いています。インド恐るべしです。


こちらは花嫁募集の広告の例。「スリムでビューティフルな相手求む。
当方ハンサムで学歴のある建築家」とか「スリムで背が高い相手を
パンジャブのクシャトリア階級に属する息子(31才6フィート)」など
と書かれています。家系の条件と外見が多いですね。性格とかは二の次。

キーワードになる条件を拾ってみると
男性は圧倒的に「ハンサム」と「教育がある」こと。「ハンサム」という
言葉、映画の「ハンサムスーツ」で聞いたときもちょっと気恥ずかしい
言葉でしたが、こういうところで使われるのも我々からするとすごい
インパクトですね。

女性は「色白」、「美しい」、「スリム」という感じですね。写真もない
ので実際のところ確認できないのが怖いですが、ちょっと誇大広告ばかり
のような気がしますね。写真と履歴書送れと書いてあるのですが、写真を
見て考え直すケースも多いんでしょうねきっと。

あとこれを見ていてところどころ目についたのが"Caste no bar"という
表現。カースト不問ということなのでしょう。カーストを気にしない見合
いも出て来ているんだなとわかります。しかし大半がカーストとかを前提
にしているらしいですが。

さてこちらの広告、花婿募集広告ですが、この人も「カースト不問」です。

「デリー首都圏在住のとっても美しく、非常に色白でスリムな31才の
5フィート6.5インチ、学校は常に最優秀の成績。アメリカ系の太平洋
地区での出版社でフリーのジャーナリスト兼リスクアナリストとして成功。
父親はエンジニア系の偉い人。相手の希望は、非常に高収入で、非常に
ハンサムで、色白で、スリムで、背の高い(5フィート10インチ以上)
有能なドクターか、エンジニアか、銀行家、しかも思いやりがあり、野心
もある方。できればアメリカ国籍保持者希望。カースト不問。ダウリー
(持参金)なし」ってあんた、ちょっと条件つけすぎじゃないの?
インドってここまで主張しないとダメなんでしょうか?こういう人と結婚
したら後が大変なような気がしますけどどうなんでしょう。

インドでは、女性がダウリー(持参金)を嫁入り先に持っていかなければ
ならず、そのために娘を持った親は苦労するらしいのですが、この人は
「ダウリーないよ」と堂々と言っています。こういうケースも多くなって
いるんでしょうか?

こういうのを眺めていると、インドの複雑さと、なりふり構わぬ厚顔無恥
さと、結局は個人恋愛ではなく家と家とのマッチングを第一に考えている
のだという感じがひしひしと伝わってきます。こういうのが一流新聞の
紙面で行われているというのもインドならではですね。

新聞だけでなく、ウェブもいろいろとあるようです。こちらはその一つ。
http://www.matrimonialsindia.com/
なんかいきなり細かな個人情報が出て来てしまいますが、こういうの
大丈夫なんでしょうか?人ごとながら心配してしまいます。くれぐれも
詐欺にあったり、だまされたりしないように。皆さんの幸せをお祈りして
おります。

見上げてごらん、デリーの夜空に輝く星を

2010-01-31 04:17:32 | インド
めずらしくデリーの夜空に星が見えました。これまでは、ずっと霧がかかっ
ていて星などはとても見えなかったのですが、今日は珍しく空気がクリアー
です。ホテルのベランダから写真を撮ったら、そこにオリオン座が写って
いました。懐かしい!何かオリオン座を見たのは久しぶりです。

中央の三ツ星の下にM42星雲とM43星雲もちゃんと見えています。ウル
トラマンの故郷とされるM78星雲は、三ツ星の左上方向に見えるはずなの
ですが、そこまでは見えませんでした。

今日は満月でした。夕方、会社の人たちと日本食屋に出かけたときに明る
い満月が見えていました。月の近辺に赤っぽい星が見えていましたが、
ひょっとしたらあれは火星だったのかもしれません。今もわりと接近して
いたんですよね。

火星かなと思って思い出したのが、高村光太郎の「火星が出ている」とい
う詩でした。高校の頃、親戚の家が火事になり、そこで焼きだされてきた
日本文学全集の中の高村光太郎の本を一生懸命、読んでいたことを思い出
しました。

要するにどうすればいいか、といふ問は
折角たどつた思索の道を初にかへす。
要するにどうでもいいのか。
否、否、無限大に否。
待つがいい、さうして第一の力を以って、
そんな問に急ぐお前の弱さを滅ぼすがいい。


という始まりの詩が「火星が出ている」です。

お前の心をさらにゆすぶり返す為には、
もう一度頭を高く上げて、
この寝静まった暗い駒込台の真上に光る
あの大きなまつかな星をみるがいい。

火星が出てゐる。


この「火星が出てゐる。」というフレーズの何と衝撃的だったことでしょう。

おれは思ふ、
人間が天然の一片で有り得ることを。
おれは感ずる、
人間が無に等しい故に大である事を。


インドに来てみると、人間というのが世界秩序の中のほんのかすかな一部
でしかないことを痛切に感じます。



ホテルの部屋でお香をたきました。煙を見ていたら、その変幻自在の形に
なにか芸術的なものを感じてしまいました。そういうのを見ていると、
心が落ち着いてきます。この煙を写真に撮りたいなと思って挑戦したのが
この上の写真です。こうしてインドの夜は更けていくのでした。

再びインドへ

2010-01-30 15:32:11 | インド
水曜日にシンガポール経由でニューデリーに到着しました。グルガオンの
ホテルに泊まっています。この前、1月の6日から15日までインドにいたの
ですが、霧が濃く、マフラーやコートが必要なくらい寒かったのですが、
今はいきなり初夏の気候です。空港に到着したときに、全然寒くないと感じ
たのですが、今日は天気予報によると、このへんの最高気温は25度にもなる
ようです。(最低気温は14度)

それほど暑くもなく、寒くもないちょうど快適な気候です。大気はちょっと
ガスっているのですが、これは霧なのか、砂塵なのか、光化学スモッグなの
かよくわかりません。

インドのホテルは一般的にかなり高いのですが、ここは郊外ということもあ
り、一泊一万円程度。朝食付きです。値段の割には部屋は広く、リビングと
ベッドルームが別々になっていて、キッチン、洗濯機などついていて、バス
ルームにはバスタブもついています。インターネットネットももちろん無料
です。

ベランダもあって、まわりの景色も見渡せるのですが、近所にめぼしいお店
もなく、歩いて買い物に行くとかはできない感じです。上の写真はベランダ
からの風景なのですが、住宅地の中にあるホテルですね。

いちおうホテルの部屋の設備をご紹介しておきましょう。
こちらがリビングルーム。



けっこう広いです。別の方角から見てみるとこんな感じ。



そしてこちらがキッチンです。



一番左に冷蔵庫があり、その奥に流し、中央の下は洗濯機。その横は
ディッシュウォッシャーなどもついています。洗濯機の上には電子
レンジがありますね。湯沸かし器、食器などもついています。

そしてこちらがベッドルーム。



前回はプレゼンなどがあってあまりゆっくり眠れなかったのですが、
今回はちょっとゆっくりできるのがよいです。来週の月曜からは、
それほどゆっくりもしていられないかもしれませんが。

前回も同じホテルに宿泊したのですが、もうちょっと大きめだったの
ですが、今回のほうが快適です。午後にはベランダに陽もあたっていて
ちょっといい感じ。インターネットでFMラジオにつなげて、アメリカの
ライトジャズの番組を聞きながら仕事をしていますが、ここにいると
インドにいるという感じがしません。世界はフラットで、自分がどこに
いようと関係ないという気がしてきます。

今日は一日中ホテルの部屋で仕事をしています。インターネットが
快適につながるのが非常に助かります。ではまた。