ここはシンガポールのラッフルズシティ。ここで昨年の7月開催
されたIOCの総会で、2012年のオリンピック開催地がロンドンに
決まった。パリ、マドリッド、ニューヨーク、モスクワの四都市
がロンドンに敗れた。それぞれの都市は、自分のところにオリン
ピックを誘致したいがために、死力を尽くして、この最終選考に
挑んだ。それぞれに個性ある都市の自信に満ちた戦いだった。
勝利をつかんだのは、ロンドンだった。
もしこの5都市の中に東京がまじっていたらどのような戦いをし
たのだろうかとふと考えてしまいます。世界を代表する大都市と
いう意味では東京は、この中において違和感はない。しかし、
東京でオリンピックを開催することの意義が見えないのです。
東京の経済効果が云々されていますが、それはあくまでも副産物。
それは決してオリンピックを誘致することの意義ではないのです。
東京にオリンピックを誘致しても、そこにドラマ性がありません。
経済効果があって得をするのは、東京周辺の人々。世界的に見て
東京が潤ったからと言って、それだけのことで終わってしまいます。
ロンドンの場合は、ロンドン市内の改造計画、アフリカなど第三
世界の生活を向上させる計画などが、背景としてあって、ロンドン
のオリンピック開催には大義名分がありました。それが今の東京
にはまだありません。「まだ」と言ったのは、ひょっとしてこれ
からそういうのが出てくるのかもしれないというかすかな希望を
込めてのことです。でも、たぶんダメでしょう。
日本は、金さえあれば何とでもなるだろうという奢りがあります。
しかし、スポーツの精神は本来、そういうものじゃありません。
もう少し純粋な意義がないと開催してはいけないんじゃないかと
思います。
北京と東京は欧州から見れば、兄弟都市のように近い距離に見え
るかもしれませんよね。北の京に、東の京。そんなところで続け
て(ロンドンがその間にありますが)オリンピックを開催する意味
がありませんね。
1964年の高度経済成長の時代におけるオリンピックの意味は
非常に大きなものがありました。今の状況の中でオリンピックと
いうのは、なんだか豊臣秀吉の朝鮮征伐のような気がしてしまう
のです。
されたIOCの総会で、2012年のオリンピック開催地がロンドンに
決まった。パリ、マドリッド、ニューヨーク、モスクワの四都市
がロンドンに敗れた。それぞれの都市は、自分のところにオリン
ピックを誘致したいがために、死力を尽くして、この最終選考に
挑んだ。それぞれに個性ある都市の自信に満ちた戦いだった。
勝利をつかんだのは、ロンドンだった。
もしこの5都市の中に東京がまじっていたらどのような戦いをし
たのだろうかとふと考えてしまいます。世界を代表する大都市と
いう意味では東京は、この中において違和感はない。しかし、
東京でオリンピックを開催することの意義が見えないのです。
東京の経済効果が云々されていますが、それはあくまでも副産物。
それは決してオリンピックを誘致することの意義ではないのです。
東京にオリンピックを誘致しても、そこにドラマ性がありません。
経済効果があって得をするのは、東京周辺の人々。世界的に見て
東京が潤ったからと言って、それだけのことで終わってしまいます。
ロンドンの場合は、ロンドン市内の改造計画、アフリカなど第三
世界の生活を向上させる計画などが、背景としてあって、ロンドン
のオリンピック開催には大義名分がありました。それが今の東京
にはまだありません。「まだ」と言ったのは、ひょっとしてこれ
からそういうのが出てくるのかもしれないというかすかな希望を
込めてのことです。でも、たぶんダメでしょう。
日本は、金さえあれば何とでもなるだろうという奢りがあります。
しかし、スポーツの精神は本来、そういうものじゃありません。
もう少し純粋な意義がないと開催してはいけないんじゃないかと
思います。
北京と東京は欧州から見れば、兄弟都市のように近い距離に見え
るかもしれませんよね。北の京に、東の京。そんなところで続け
て(ロンドンがその間にありますが)オリンピックを開催する意味
がありませんね。
1964年の高度経済成長の時代におけるオリンピックの意味は
非常に大きなものがありました。今の状況の中でオリンピックと
いうのは、なんだか豊臣秀吉の朝鮮征伐のような気がしてしまう
のです。