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詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

「嵯峨信之全詩集/時刻表(1975)」を読む(3-28)

2017-05-28 00:20:36 | 『嵯峨信之全詩集』を読む
「嵯峨信之全詩集/時刻表(1975)」を読む(3-28)(2017年05月28日)

55 *(星の持つている記憶を奪わないと)

星の持つている記憶を奪わないと
ぼくのアリバイは成立しそうもない

 二行の詩がつづく。
 この作品は、何のことかわからない。

56 *(もはや其処しかない)

もはや其処しかない
狂つた男の頭の中がぼくの唯一の安住の地である

 「狂う」と「安住」が結びつく。「頭」と「地」が結びつく。矛盾というが、反対のもの(対極のもの)が結びつき、バランスをとる。「逆接」ということができる。
 その一方、「男」と「ぼく」という結びつきがある。「男」を他人と読めば、自分と自分ではないものだから「逆接」になるのだが、私はそうは読みたくはない。
 「男」の性は「男」。「ぼく」の「性」は「男」。「男という性」を手がかりにして、「男」と「ぼく」は接続している。これは「逆接」ではなく「順接」ということになる。
 「逆接」と「順接」のまんなかに「唯一」ということばがある。「接続」の「一点」(接点)。
 何を書こうとしたのかわからない。「唯一」ということばが、印象に残る。 

嵯峨信之全詩集
クリエーター情報なし
思潮社



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