詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

「学歴」よりも「ことば」

2020-06-10 08:18:32 | 自民党憲法改正草案を読む
学歴」よりも「ことば」
       自民党憲法改正草案を読む/番外362(情報の読み方)

小池東京都知事の「学歴」が話題になっている。
学歴詐称の問題は、結局、「学歴」で人間を見ているひとがいるという問題に突き当たる。
批判するのも、肯定するのも、「学歴」を基本としている。
私には、これがなじめない。
他人の「学歴」なんて、私には何の関係もない。
私が気になるのは、「ことば」だ。
「ことば」は話したひとの「ことば」であると同時に、聞いた私の「ことば」でもある。「ことば」で、話したひとと私はつながる。
「学歴」ではなくて。
私は小池についてはこれまで何も考えてこなかった。
最近、よく報道されるので、気になることが増えてきた。
たとえば「東京アラート」ということば。
「東京」という誰もが知っていることばに、「アラート」というどこかで聞いたことのあるような、ないような外国語を組み合わせる。
これって、うさんくさい。
人の知らない、しかし有名らしい大学を出ているという「学歴」に似ている。
「私は、あなたの知らないことを知っている」。だから、偉いんだ、というのに似ている。
でも、人間なんて、「知らない」ことの方が多い。
この「東京アラート」の逆のやり方が、コロナ感染がなかなか終息しないので、「夜の街の従業員」のPCR検査を徹底するという方針。
「夜の街」は「アラート」と違って、「頭」ではなく「肉体(欲望)」でみんなが知っている。そういうことばをつかって「仕事」(働くひと)を差別し、排除しようとしている。「悪いのは、夜の街、欲望だ」という感じかなあ。
そんなことをせずに、だれでもPCR検査を受けられる態勢をつくれば、感染者をもっとはやく把握できたのだ。
ほんとうにやらなければならないことをやらずにきて、あとから「やっています」というためにひとを差別する。
そして、その「差別」をするときに、「夜の街」ということばをつかう。
「東京アラート」と「夜の街」。
このふたつのことばの「つかいわけ」。
それをみつめるだけで、小池という人物がどういう「考え」をもっているかが、私にはわかる。
私の「わかる」は「誤解」かもしれないが、私は私の「誤解」を信じる。


(フェイスブックに書いたものを転写した。)

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