* (大きな幹によじのぼりたい)
「黄金虫」は嵯峨である。「よじのぼりたい」という欲望が、嵯峨を黄金虫に変える。そして、黄金虫は嵯峨の欲望にしたがって「サハラ砂漠」へ飛び立つ。ここに書かれているのは、欲望の現実である。小さな風景を描いているわけではない。
欲望から詩を読み直せば、
という詩も、「歩いていきたい」「考えたい」という嵯峨の欲望だったのだ。
その幹から黄金虫が一匹
サハラ砂漠の太陽へむかつて飛びたつた
「黄金虫」は嵯峨である。「よじのぼりたい」という欲望が、嵯峨を黄金虫に変える。そして、黄金虫は嵯峨の欲望にしたがって「サハラ砂漠」へ飛び立つ。ここに書かれているのは、欲望の現実である。小さな風景を描いているわけではない。
欲望から詩を読み直せば、
駱駝は砂漠のなかを大きな数字を踏んで歩いていく
「無限」ということを考えよう
という詩も、「歩いていきたい」「考えたい」という嵯峨の欲望だったのだ。