オレがおろすべき荷物とは何なのか。

さあ，荷物をおろしなさい。
その雑多なあれこれの荷物をかかえてるから，きみは悟れないのだ，

その荷物をおろしなさい。
と，言われたら，どーするよ。

いやー，どれもこれも思い出のつまった大事なものなんです。
ふはー。

そんな感傷的な人間でもない。
いやー，どれもこれもみんなこれからの自分に必要なものなんです。

これだな。
だいたいオレは未来志向で生きているから，

自分にどんどん投資してきているんだね。
だから，自分にできそうに思えなかったこともできるようになった。

そんないろいろな，自分への投資が
まだ実を結んでいないで，

って，それはいったい何の投資。
それは，ただの読書なんだよね。

読んだわりには，賢くなっていないんだよね，オレ。
それがいずれ自分を豊かにしてくれるだろうと思って

道連れにしていて，それが荷物になっているのかもしれないんだよね。
もしかすると，それは

読書でさえもなく，
自分が考えついたアイディアの種かもしれないんだよね。

でもそれが荷物になっているのかもしれないんだよね。
いつか草原みたいになったり，

いつか青空みたいになったり，
自然と見分けのつかない人間になれる日が来るのだろうか。

ああ，そうか，
透き通ったら，そうなるね。

じゃあ，霞みたいにたなびきながら，生きていけばいいのか，
気象的生物として。