札幌のクリスチャン鍼灸師

札幌市中央区山鼻地域、石山通沿い側で、脈診流による経絡治療専門の鍼灸院をしています。

安保徹先生の本を読んで来院

2010-10-21 08:49:00 | 医療・健康
これまでも何度か新潟大学の安保徹(アボトオル)先生の理論を紹介した事がありましたが、この前来院された患者さん、安保先生の本を読んで、鍼灸治療に関心を持ち、湿疹を治したいという事でした。
安保理論を簡単に私の理解で書いてみますと、まず自律神経は交感神経と副交感神経の二つに分けられます。
理解しやすいように書きますと、交換神経は睡眠していない時に働く神経で、副交感神経は睡眠時に働く神経となります。
そして、交感神経が優位の時は白血球の中の顆粒球が増え、副交感神経優位の時は白血球の中のリンパ球が増えますが、この顆粒球とリンパ球のバランスが大事なのです。
季節や時間帯によって変動はありますが、通常の白血球の各成分の割合は、顆粒球が54~60%、リンパ球が35~41%、マクロファージが約5%となっています。
現代はストレス社会と言われますが、このストレスが交換神経優位の状態になり、顆粒球が増えます。
顆粒球の寿命は二日から三日だそうで、その顆粒球が死ぬと活性酸素を発生させ、それが癌をはじめとした各疾患の原因となる分けです。
また、リンパ球は癌細胞を攻撃しますので、リンパ球が減ると癌に対する抵抗力が落ちる事にもなります。
睡眠不測で働いたりする事は好感神経優位となり顆粒球が増えます。
悩み事などで不眠になったりする事も、交感神経優位という事です。
ですから、休む時は休み、睡眠を取る時はきちんと睡眠を取り、交換神経の緊張を和らげ、副交感神経とのバランスを保つ事が、今日では大事な事です。
また、食事においても、穀物野菜を中心にする事は副交感神経を優位にします。
鍼灸をはじめとする代替療法の多くは副交感神経の働きを高める事になり、その意味からも免疫学の立場で治療効果が説明できるとの事です。
ですから、安保先生は代替療法の研究団体からの口演依頼が多く、引っ張りだこだそうです。
話を戻すと、その患者さんは玄米も食べているとの事です。
安保先生の本の他にも、帯津三敬病院(埼玉県川越市)↓
http://www.obitsusankei.or.jp/
↑の帯津良一(オビツリョウイチ)先生の本も読んでおられた様です。
この様に、もっと鍼灸治療に対する理解が一般の人達に深まる様、安保先生・帯津先生の様な、鍼灸を含めて代替療法に理解がある医師が、もっと増えていただきたいものです。
ちなみに、両先生とも、私が所属する東洋はり医学会の本部例会で、外来講師として公演をされた事があります。
録音ではありましたが、私も聴きました。
なお、2007.10.26に、安保先生がラジオに出演した時の事を書いてます。↓
http://pub.ne.jp/shinqroom/?entry_id=998942

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2 コメント

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最近は患者さんも良く勉強しているので、ついて行くためには寝ている時間も無いですね・・・あ、寝ないと病気になりますね。 (油公)
2010-10-21 09:50:37
ラジオ日経の医学番組も、ネットにアップされており、医療関係者であると自己申告すればだれでも読んだり聴いたりできるようになっています。良質な情報の普及は、人類に多大な貢献をするでしょう。安保先生は、たしか体温を上げればガンにかかりにくいと言っておられたと思いますが、今愛用しているエゾウコギが、体温を上げる働きがあるらしく、10年飲み続けている間に、だいぶ体調がよくなりました。ガンの方は、実験できないので分かりませんが・・・。 
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油公さん。 (黒沼一也)
2010-10-21 18:33:07
確かに患者さんも、特に自分の病気となると、よく知ってますからね。
交感神経優位になると、冷性体質になり易いと聞いてます。
その意味でも、体温を上げる事は良いのでしょうね。
返信する

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