札幌のクリスチャン鍼灸師

札幌市中央区山鼻地域、石山通沿い側で、脈診流による経絡治療専門の鍼灸院をしています。

『イエスの方舟-同乗漂流』を読みました

2017-03-08 23:59:59 | キリスト教
「イエスの方舟事件」、詳しくは
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%96%B9%E8%88%9F%E4%BA%8B%E4%BB%B6
に譲ります。
マスコミが騒いでいた1980年、当時私は中学3年生、テレビのワイドショーなどでスキャンダラスに取り上げられていた事が記憶にあります。
それから6年して私はクリスチャンになった訳ですが、あの事件は何だったのだろうと考える事がありました。
当時の事を知っている人達に聞いたり、近年ではインターネットの情報から判断して、
イエスの方舟を率いていた千石剛賢氏は、家庭に問題を抱えている女性達を善意から受け入れていて悪意が無かった事、ただ若い女性が多く、彼らと集団生活をしていた事、千石氏の行動が誤解を招いたという事は、なんとなく理解していました。
そういう事からもっと知りたいと思い、今回
サンデー毎日編集部編『イエスの方舟-同乗漂流』
を読んでみました。
当時殆どのマスコミがイエスの方舟を批判的に取り上げていた中、サンデー毎日誌のみが擁護していて、逃避行の末には彼らを匿ってました。
上に書いたこれまでの私の感覚はずれてはいないかと思いますが、家庭に問題を抱えていて家出同然でイエスの方舟に頼って集団生活に加わった女性達の家族が押し寄せてきた時、
千石氏が積極的に表に出て家族達と話をしていない感じで、これも誤解の本になった印象です。
それ以前に、彼女達が家族と問題を解決しないまま千石の本に駆け込んできて、人のいい千石氏はそのまま彼女達を受け入れてしまった事、これが誤解の根本かもしれません。
さらにマスコミは、家族の言い分を鵜呑みにして、サンデー毎日誌以外は女性達から各マスコミに送られた手紙を無視した事、これがマスコミの最大の問題なのでしょう。
イエスの方舟の「責任者」とされる千石氏、一般キリスト教会で言えば「牧師」に当たるのでしょうが、信者達は千石氏を「おっちゃん」と呼んでいて、お互い信頼していた様です。
教会といえども人の集まり、正直教会内でも人間関係の良し悪しは少なからず存在するものです。
その意味では、ある意味羨ましくも思いました。
責任者とされた千石氏の死後今も、彼らの集団生活は続いているという事で、どうやらカトリックなどの修道院生活に類する様にも感じました。
千石氏が聖書からどの様な説教をしていたのかは分かりませんが、この本を読む限りにおいては、キリスト教の範疇であって、異端的な教えではない様に思えました。
実際宗教学者の島田裕巳氏も、ある本で、イエスの方舟の教えは他のプロテスタントの教会とそう大きく違いが有る訳ではないという様に、書いていました。
ただ、読んでいて、男性信者も含め彼ら信者が、いわゆる一般プロテスタントでいう「牧師依存」、すなわち千石氏に依存している感じは拭えませんでした。
まぁ千石氏の死後も集団が維持されている事を考えれば、その私の感覚は必ずしも当たっているとはいえないのかもしれませんが・・・・。
イエス之方舟は福岡で、「シオンの娘」というスナックというかクラブというかキャバレーというか、飲み屋をやっているとの事、福岡に行く機会があれば、ぜひ寄ってみたいものですね。




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