札幌のクリスチャン鍼灸師

札幌市中央区山鼻地域、石山通沿い側で、脈診流による経絡治療専門の鍼灸院をしています。

つぼは効くところではない

2015-11-11 12:33:05 | 医療・健康
この前の日曜日11月8日は、私が3年前から支部長を努める経絡治療による鍼灸の研究団体である、東洋はり医学会札幌支部の例会でした。
実はその日に、私は50歳になってしまい、それとともに当鍼灸院、つまりこの「鍼灸ルーム ハピネス」が回院して10年という事になりました。
これも来院される患者様一人一人のおかげだと、感謝しています。
今後ともあなた様の健康のために、少しでもお役に立てれば幸いです。
これからも変わらぬご愛好を宜しくお願いいたします。
 
さて、話は変わりまして、以前から思っていた事を書いてみます。


よく

「○○に効くつぼは・・・・・?」

とか、

「この病気にはどのつぼが・・・・?」

などと聞かれると、正直私は戸惑ってしまいます。

鍼灸師が治療に使用したつぼに対して、素人が押すだけなどして効くとでも思っているのでしょうか?

それだとわざわざ鍼灸治療など受ける意味がなくなります。

じゃぁ鍼をして効くなら、そこらの針金でもそのつぼにぶっ刺せば効くのでしょうか?

あるいは灸をして効くなら、そのつぼにタバコの火でも押し付ければ効くのでしょうか?

そんなバカなと思う人も多いかとは思いますが、単純に

「あのつぼは丸々に効く」、

「このつぼは丸々に効く」

ということは、

素人が単にそのつぼを押す・そのつぼに針金をぶっさす、タバコの火をそのつぼに押し付けるなどすれば効くということに繋がりませんか?

江戸時代の医者であった後藤艮山(コンザン)は、



つぼは治るところでも効くところでもない。

その治療家が直すところ、効かすところである。



という名言を残しているそうです。



福島弘道著

「経絡治療要綱」

第13章 取穴の補瀉 

2 治療点としての経穴

2.生きて働いている経穴の取り方

より



われわれ鍼灸氏は鍼灸でつぼを運用するに当たって、単にぶっさしたり火を押し付けたりするのとは訳が違い、それ相応のテクニックを有して鍼や灸を施しています。

特に現代医学的な鍼と違い、われわれ経絡治療家をはじめ古典派鍼灸は、

補法(気を補う)



瀉法(気を散らす)

などの微妙なテクニックをそれぞれのつぼの状態に合わせて使っています。








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