書名 :幸せさがし
著者名 :鎌田實
出版社 :朝日新聞社
刊行年 :2007/09/30
日付 :2007/11/12
定価 :1,200円
入手法 :図書館
読書ペース/分:2.47P
評価:◎
今月 12冊目 今年 337冊目
【書抜き】
*生き方がおしゃれとか、生き方がかっこいいというのは大事なことのような気がする。
*おばあちゃんが僕の手を握った。
「先生、ありがとね」
ぼくの胸がキューンとふるえた。
*日本一のセールスマンになるためのコツは何かと聞くと「優しくすること」だという。
「私、人に優しいの。騙されても、意地悪されても、私、人に優しい。過酷な状況の中を生き抜いた経営者たちが私のことを信頼してくれるようになるまでじっと待つ。私は絶対に信頼を裏切らない。常にお客様を大切にする」
*自分の仕事をよく観察して、売り物は何かをはっきりさせる。そこに物語をつむぐ。実践する。汗をかく。ひたすらに努力する。物語はいつか重なると伝説になる。こうやって、その業界のナンバーワンは生まれるのだろう。幸せは結果としてやってくるのだ。
*なんといっても最大の魅力は、人間的な心の美しさだと思う。一緒にいて気持ちがいい。
*勝ち組にならなくてもいい。でも負け組みになってはいけない。人生に負けてはいないのだ。幸せは「勝ち」と「負け」の間にあるような気がする。
*がんばるのが好きな人ほど発想の転換がしづらい。歯をくいしばって、がんばってがんばって人生の幅をせばめてしまう。がんばらないけどあきらめないのが困難や病気に負けないコツ。
*もちろん闘いに負けることもあるかもしれない。でも負けていいんだよ。
誰かにコントロールされて生きて、闘いに負けるなら悔しい。自分の人生をちゃんと生きた結果、外から見れば負けたように見えても、自分がきちんと自分の人生を生きればいい。結果ではないような気がする。
*人間は自由である。いろいろなアドバイスを受けたり情報を得て、最後は自分のジャッジで、自分で選んで自分の人生を全うすることが一番大切なことだと思う。人生はそれしかない。それでいいんじゃないか。
*大切なことは誠実な商い、誠実なつきあい。これで人生は何とかなる。
*あなたは膨大な情報の海を前にして、臆病になっていないか。夢をあきらめていないか。最もカッコワルイのは、決めないこと、行動しないこと。
*人を動かすには、正直さと、熱い心と失敗をおそれぬ行動力。
*早い決定、実行、修正の繰り返しを忘れないで。
*魚と野菜を食べて運動して、笑えば、無理なく健康を手に入れられる。健康は幸せの第一歩である。
*幸せだから笑うのではない。笑うから幸せになるのだ。
*精いっぱい生きればいいのである、できたら楽しく、できたら自分らしく。それ以上はなるようにしかならないと割り切ってみよう、ちょっと生きるのが楽になる。
*シンプル・イズ・ビューティフル、シンプル・イズ・パワー、簡単なものでいいのである。簡単なものに美しさや生きる力があるように、ぼくは思う。丁寧に丁寧に生きてみよう。幸せが見えてくるはず。
*夢を語ることが大事だと思う。語らなければ夢は実現しない。とにかく語り始める、「こうしたい、ああしたい」と。
*悲しみのどん底にいるとき、悲しみだけを見つめていないで、悲しみを横に置き、誰かのために生きることが大事なのかもしれない。誰でも自分が存在していることの意味が知りたい。自分が誰かの役に立っていると感じたとき、へこたれないぞと思えるのだ。
*「なぜ自分はこんなに不幸なんだろう」と、愚痴やあきらめが出やすくなる。自分の困難を少し横において、より困難な人のために何か手伝ってあげる、汗を流してあげる。
汗を流しながら、何か大切なものに気がつくときがある。人生ってうまくできている。逆転の発想が必要なんじゃないだろうか、困難なときほど誰かのために生きる、それをまずやってみたいなあ。
【コメント】
*鎌田流、「幸せになる方法」を伝授する。
鎌田さんの語り口調のやさしさに癒される。
幸せってなんだろうって考えてみる。
がんばらないけどあきらめない、そんな生き方が幸せにつながるような気がする。「自分の困難を少し横において、より困難な人のために何か手伝ってあげる、汗を流してあげる。」そんな風にできたらいいな。
その向こう側に幸せは待っているのだろう。