書名 :仕事力
著者名 :朝日新聞社
出版社 :朝日新聞社
刊行年 :2005/06/30
日付 :2007/11/21
定価 :1,400円
入手法 :図書館
読書ペース/分:3.85P
評価:◎
今月 22冊目 今年 347冊目
【書抜き】
*ノウハウではなく、もっと人に深く根ざした「仕事は生き方である」という、力強く優しい働く人への応援でもあります。
*与えられた仕事は、文句をつけたり拒んだりするべきではない。すべてはチャンスだ。せっかくいやな仕事をやり遂げるのだから、自分は必ずノウハウを手にしてやる、と心に決めて取りかかっていけばいい。できればこの仕事からは、これとこれを学べたと分析して文字にしておくことをすすめたい。
~大前研一~
*知的に怠惰にならないことが最も大切なことだ。
~大前研一~
*ここで、何としてもがんばろうと思うなら、勉強するしかない。アヒルの水かきでもいいからスキルを磨く方向に進む。
~大前研一~
*自分の持てる力をすべて注ぎ込むこと、それが仕事をするということだと思います。いま、目の前にあるこの仕事をするために、今日までの自分の経験や努力はあったのだと、精神を絞り込んでいく、尖らせていく。
~朝倉摂~
*自分の地位に固執したり、偉くなったと思っている人はダメでしょうね。その時点で本質を見極めることができなくなってしまう。視点が曇ってくるのです。
~朝倉摂~
*思い込みにとらわれていないか。自分の考え方は手垢にまみれていないか。本質を見極めようとする真剣さを持っているか。できることならまっすぐ振り返ってみて欲しいと思います。
~朝倉摂~
*心が曇る仕事はしない。
~朝倉摂~
*自分の心の深くから自分で引き出した言葉、発想で積極的に進む。そこに新しい仕事の活路が開けていくのではないでしょうか。
~朝倉摂~
*仕事をするというのは生涯をかけて自分の可能性を探していくことです。
~安藤忠雄~
*ひとつの価値観しかもてない硬直した人間にならないために、A面に仕事、B面に趣味でも社会奉仕でも持って生きていって欲しい。両面の厚みを持つ生き方が仕事人としての底力になる。あなたが育ててきたB面が、複眼的な価値観となって企業をも支えていくことになる。
~福原義春~
*一枚の熱意ある報告書、ひとりのお客様への誠意ある対応。どんな仕事にも、昨日よりよくなる可能性があります。流されず、どこかで自分の背骨をしっかりさせてください。
~福原義春~
*仕事の先にある社会に思いを馳せることは、結局、あなたを支えることになる。そういう視点で、今日の仕事に取り組むとまず隣席の同僚に伝わり、やがて部内も変わります。愚痴をこぼす前に動くことです。
~福原義春~
*自分の胸の内にある社会への思い、仕事への思いを生かし、燃やせる場を懸命に探すことが大切なのだと思います。バックボーンになるのは、あなたの今日を作ってきた趣味や、好きなもの、ひかれるもの。つまり個人の文化財産です。それを仕事の燃料にしてください。
~福原義春~
*心して美しい仕事を
~福原義春~
*どのような状況になっても、自分の働く誠意と家族があれば、人生には光が差します。降りやまぬ雨は本当にないのです。
~梅原猛~
*人でも企業でも全力投球の真剣さこそ一流の条件だと思います。
~鈴木敏文~
*どのような仕事でも、あなた自身で考え、仮説を立て、徹底して相手の立場に思いを馳せるべきだと思います。
~鈴木敏文~
*仕事は厳しいものですが、自分の目を曇らせることなく、依存することなく、政治や不況のせいにせずに取り組んで欲しい。そうすれば自分のするべきことは必ず見えてくるものです。
~鈴木敏文~
*何かに失敗したら、ゼロから歩き始めればいいのです。あれもなくした、これもなくしたと未練を持っても仕方がない。いつでもこの体で、両の足で立ち上がって歩く。決して、それを忘れてはなりません。
~稲盛和夫~
*仕事というのは、動くこと、進むこと、やってみることの連続なのです。
~柳井正~
*仕事の面白さは挑戦の面白さであり、自分を知る面白さだと思いますね。
~柳井正~
【コメント】
*ノウハウではない、仕事論でもない。生きていく上で仕事とは何か、どのように取り組んでいきたいかというテーマで日本のトップといわれる15人が仕事の価値観を語る。
*自分の価値観の根っこをつかんだら、ぶれない。その握力の強さが伝わってくる、内容の濃い良書である。
*「仕事=生き方」。やる気が湧いてくる働く人への応援メッセージが満載。