ついに最後になりました。
何を書こうか・・・
左45・・・
エース・・・
響きのいい言葉ですね。
初めて見たエースは高島さんでした。
圧倒的なエースでした。ロングシュートもミドルシュートもフェイントもDFも何もかもが規格外でした。
自分のミスで失点しても、また自分ひとりで取り返しにいけるくらい能力の高い人でした。
ただ、身体能力で自分が劣っているとは思いませんでした。
そして、いつか高島さんを越えるプレイヤーになってやろうと・・・
ハンドボールを始めて間もない若僧は思っていたわけです。
入部して5ヶ月、大きな問題が発生します。
2つ上、3年の玉井さんがキャプテンになり、そして左45につきます。
ちょっと待て・・・あんた、あと何年そのポジションにいるつもりですかと。
この時点で俺の左45デビューは早くて4年の9月。
あと3年・・・
初心者なんだから、もっと早くから練習しないと上手くなれねぇよ。
と思いながらも3年の月日は流れ・・・
3年前は玉が速いだけで半分以上枠外に撃っていた玉井さんは絶対的エースとなりそして高島さんを越えるエース(僕はそう思う)となり、このチームを去っていきました。
そしてついに僕が左45に。
この頃から僕の中に小さな変化がありました。
今までは左45を無意識に「エース」と言っていましたが、自分がつくようになってからは「左45」と言うようになっていました。
やっと念願のポジションにつけて喜ぶのも束の間、今までの遅れを取り戻さないと!とセンターの立入さんにいろいろ教えてもらいながら、ひたすら頑張って、ちょっとずつOFができるようになってきた5ヶ月後・・・事故は訪れます。
右膝前十字靱帯断裂+半月板損傷
・・・
・・・・・。
不思議なことにハンドボールをやめようという気は全く起こりませんでした。
練習は毎回出席したし、西医体前の朝練も皆勤。毎日ひたすら筋トレをし、投げ込みました。
ただ、頭のどこかで自分の思い描いていたハンドボール人生はもう送れないことはわかっていました。
それでも、もう意地でした。
ここまできたらやれるところまでやろうと・・・
でも、周りの反応はもう違いました。
「お前みたいなやつも必要。今までそんな大きな怪我で諦めんとあかんやつはおらんかったし・・・チームにとってはお前みたいな存在も必要なんやろうな」
・・・
・・・・・ん?
「まぁな、こればっかりはな。しょうがないわな」
んん?
「最後まで頑張ってな!」
・・・
ああ。
まぁ、、、そういうことやな。
ここからはもう必死です。
とにかく、上手くなってやろうと。
去年の10月に復帰して、周りがチームのモチベーションが低いだのなんだのといってる中、
「いや、周りがどうであれ自分が頑張ることになんの関係もないやろ。自分が頑張れんことを周りの雰囲気のせいにすんな」と思いながら、周りがダレてる冬もひたすら頑張りました。
毎日、練習をビデオに撮ってもらい、練習から帰ったら、すぐにその日の練習を確認。
とにかく、同じ失敗はしない。常に前回の失敗を修正して、どんどん課題を消していこう。
俺に同じ失敗をしてる時間はない・・・。
得意なフェイントを一つ覚えてからは、一気に門が開けた感覚がしました。
練習試合では少しずつ結果を残せるようになり、周りも少しずつ評価してくれるようになりました。
しかし、その自信もすぐに崩れました。
公式戦で結果を出せない。
ミスを恐れるあまり、普段できていたことが、全くできない。
慎重にしようとするから、全く走り込みができない。
走り込まないから、フェイントが怖くない。DFにつかまる。自分では原因がわからないから、同じミスを繰り返す。焦る。フェイントが通用しないから、ロングを撃つ。これも走り込めていないから、枝は万全の状態で上がってくるし、玉も走らない。
フェイントもダメ、ロングもダメ。もう、どうしたらいいかわからない。
速攻なんて、パスする相手しか探していない。
なぜ・・・
練習では、練習試合ではもっとできるのに・・・
春を迎える頃からは、チーム事情が深刻になりだす。
6年生が自分のことだけ考えていたらダメだと気づく。
そして自分の技術を磨くだけでなく、チームのことにも関わるようになるようになって、はじめて知る。
チームが俺のOFをどうにかしないといけないと思っている。
そんなことは、俺が一番わかってる・・・
そして、悪夢の春リーグ。
チームの敗北はみんな責任であって、誰が悪いというわけではない。という神話が崩れる。
お前のせいで負けたと責め立てられる。
そんなことはわかっている。ただ俺一人の責任か?それは言いすぎではないか?という疑問。
俺はこのチームが始まって以来、一度も妥協せず、誰よりも練習してきた自信がある。
それでも、結果を残せない。
結果を残せば文句もないのだろうが、それができずに困っている。
これ以上、俺に何を望むのだ・・・。と
そして、チームのみんなの真意を知る。
俺にエースになれ と
いや、なにをおっしゃるのですか・・・
俺は左45であって、エースではない。
俺の右には1:1も2:2もOFマネジメントもできるすごいセンターがいるし、その更に右には誰もが認める滋賀医のスコアラーがいるじゃないか。
お前らは何を言っている?
俺は左45のポジションをやってトータルでも10ヶ月ちょっとだぞ。
脚だって満足に動かんし・・・
エースなら他にいるだろう。
チームに対する不満を抱え、俺を責め立てたやつを恨みながら、 自問自答して、葛藤している中、2年前の玉井さんのブログを見る。
左45というポジションに誇りを持っている。
このポジションがエースと呼ばれているからだ。
周りは無意識に左45の選手をエースと呼ぶが、この言葉はとても責任が重い。
事実、自分は左45ではあるがエースではないと責任を放棄していた時代もあった。
しかし、どう言い訳をしたところで左45はやはりエース。
エースをどんな選手と考えるかは人それぞれだが、
多くの期待や希望がこめられ、人生まで乗っかかってきたような場面でも、臆さず振り抜き絶対決める。
それが僕のエースだ。
悩みを友人に打ち明けている中、友人に言われる。
「緊張したら、勿体無いやん。それで今までの練習が無駄になるねんで?」
練習試合でHC.ADLERの乾さんに言われる。
「どんな体勢でも撃って、全力で決めにいけ。それがエースや」
バレー部の二人に言われる。
「みっちゃんがエースになるしかない。」
お前ら、散々迷惑かけたな。
このブログで俺がどんなけ士気の高い言葉を綴ったところで、お前らが俺に求めてることがそんなことじゃないことは、もうわかってる。
もう、結果でしか示せん。
てっぺん取りに行くぞ!!!
ついて来い!!!!!!!