@異文化・異教徒同士の親に生まれたアービーは学校でも、教会でも、食事ですら悩み苦しむ。特に両親の祖父祖母同士がいつも噛み合わず楽しい時間を過ごしたことがない。そんな中で数か12歳の少年が趣味の料理で仲直りさせようと奮闘する映画だ。異文化間の習慣ほど気を張り、気を付け、事前に確認しておくことは必須だ。食事においても肉を食べない、酒も飲まない、食事作法を知らないなど(右手しか使わない食事方)などは極端だが、多くの人々の喜びは「食事時」にある。だから異国の基本作法は最低限知っておくべきだ。
『アービー』ABE 2020
イスラエルとパレスチナ、異国で異宗教の両親の下で生まれたアブラヒムことエーブ12歳は両方の祖父祖母を自分の誕生日の夕食に招待する。自慢のケーキを作り皆んなに食べてもらいたいと腕を振るった。だがいつもの如く政治宗教的話題で激論となる。そこでエーブは夏休みを利用して趣味の料理学校に行くことにするが、なんとか両方の祖父祖父たちに喜んでもらえる料理としてブラジル人のフュージョン料理のシェフ・チコの弟子入りをする。ある日謝肉祭の日のために料理を用意したが、またしても双方の言い合いの場と化し、エーブは家出をする。家族全員で探したがエーブの行方は掴めず、家へ帰る。皆お腹が空いて、エーブが作った料理を全てたらいあげてしまい、エーブの努力と絶妙な料理に絶賛して喜び、双方が家族として打ち解けた。