銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【札幌銭湯】中央区南11条西12丁目 末広湯

2017-11-03 06:26:44 | 銭湯レポート
〜「人の痛みのわかる銭湯でありたい」札幌にある人柄銭湯〜

末広湯さんを知ったのは、祖父がくれた北海道新聞の記事。
末広湯の暖簾前で笑顔で写る、旦那様と女将様の写真を眼にした。

記事の内容は旦那さん女将さんで育む銭湯だけではなく、
女将さんならではの「人柄」に迫った内容だった。
銭湯は偶然の成り行きに任せて行く方針だけど、ここは間違いなく行くべき銭湯と思った。

※今回は特別にオープン前に許可を頂き撮影をさせて頂きました※


〜壁面タイルへの上品な絵付け〜
奥の浴槽がある壁面には、富士山が描かれている。
女湯は雪が多めに積もった富士山だ。

北海道はペンキ絵が関東の様に一般的ではないので、
タイル絵への富士山絵付けは多くはない。
淡い色使いのタイル絵を眺めているだけで、気持ちはほぐれてゆく。

上品だなと感じたのは、細かいとこで言うとポスターの貼り方。

とにかく枚数が沢山あって 貼り方は大変だと思うけど、
脱衣所のポスターは天井に綺麗に等間隔に貼られている。
銭湯での清潔感を感じるポイントは様々だけど、案外こういう所も大事だと思わされる。

タイル絵を眺めながら入る浴槽は、
右手は「ラジウム温泉」。
左手は「超音波風呂」。
ラジウム温泉はちょっと熱いけど、じっくり入りたい温度。
これも女将さんや旦那さんがくべる薪の成せる気持ちよさです。


その浴槽横に男湯とのドア(もちろん開きません)があり、
浴槽から隣につながっている様な なかなか面白い見栄えだ。

幼い男子なら、無意味にドアノブに手をつけてしまうかもしれない。
聞くところ、清掃時の配管の都合で、この位置がベストだったそうだ。


〜女将さんが大好き〜
ここのお客様は店主さんが大好きだ。
特に女将さんは、お客様の状態を事細かに把握している。
でもそんな機能的な事ではなく、案外女将さんは冷静。
「家にお風呂が有る時代に、どうしてわざわざ外風呂に入るか・・という事を考えるの」
お風呂に来る人の理由のそれぞれを女将さんは知ってる。
「友達に会いたいから」とかそんな前向きな理由もあれば、
「旦那様に先立たれ一人暮らしのため、お風呂に1人で入るのが恐い」という理由もあったりする。
その1つ1つを最大限 カウンターから受け止め、「人の痛みのわかる銭湯でありたい」と女将さんは言う。
多分私が仕事帰りに末広湯に寄れたら、そっと包み込む様な空気で迎えてくれるのが想像できる。


〜横イチで並んで野球を観よう〜
末広湯の象徴する絵は、綺麗なタイルの絵だったり、アツアツの浴槽だったり色々だが、
やっぱり一番はこの暖簾をくぐった後に出現する、カウンター&横一列の椅子の配置だと思っている。

このカウンター&横一列の椅子から見えるのは・・・テレビである。
そう、お客さんと番台さんが家族の様な一体感でテレビを観る。このレイアウトが最高に良い。
普通、この椅子の向かいに対面式で椅子を置きたくなるが、それは無い。
でもその分、座っているお客さんと湯上がりばっかりのお客さんとで会話が生まれる。
このレイアウトは神ってる。

札幌も日本ハムファイターズが札幌に来てから、
年配の方も相撲以外に観る楽しみとして「野球」が君臨した。
だから野球放送の時、このフロント前は家族以上に家族感があるかもしれない。


*農協買い付けの野菜ジュース等が期間限定であり
*お釜式ドライヤーあり



やすこ。

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