銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【銭湯】赤塚 栄湯

2013-09-21 00:58:15 | 銭湯レポート
~創りを愛する銭湯屋さん~

銭湯の番台さんで、
自分の銭湯の建物造りへの愛を素直に表現する人は少ない気がします。
謙遜というか。

でも東京赤塚の栄湯さんのお母様は違います。
ちゃんと建物への尊敬と、愛を、素直にお客の私にも伝えてくれました。

そんな銭湯の外装は、、、

く、暗いです。暗いのがザンネンです。
暗くても、煙突が立派なことや、瓦が荘厳なことはわかるのですが。
銭湯前の土地が開ているだけに、暗がりで見るのは惜しく思えてくるのは私だけではないでしょうね。


まぁ、建物の全貌は、
中からも十分に味わえますから、
お湯に入りましょう。



早速ですが、壁画です。

すごく鮮やかなタイル絵です。
複数の鶴が空に、朝日に向かって羽ばたいているんです。
もしかしたら夕日かもしれませんが、銭湯の壁画では基本的に縁起かつぎで
、「沈む」夕日は描かないので朝日としましょう。

そこでふと思いました。
栄湯。
鶴が朝日に羽ばたく。
それも一羽ではない。
、、、これはまさに子孫繁栄だなぁと。

また鶴が単品で描かれずに、
太陽のある意味も考えました。
太陽は朝日と夕日、登り沈みは繰り返します。
縁起ものを半永久的に魅せたいならば、太陽は必要なかったはずです。
太陽があることで、限りある人の命や、それでも繰り返される輝きが際立っていました。
なにもここまで考える必要もないのですが、なんだか考えずにはいられなくなるような圧巻の壁画です。
私、これ、個人的にめちゃくちゃ好きな絵です。
またこの壁画に、白と水色の開放感バリバリな天井がずるいです。




ほか、脱衣所天井は




さて、そんな素晴らしい創りを見た湯上りは思わず番台さんに感動を伝えたくなります。
そして番台のお母様はそれをこぼすことなく、共感してくれました。

また、夜に来たので、
外観が見えにくいことを惜しんでくださり、
赤福の広告に栄湯の外観が撮影に使われた時の掲出雑誌も見せてくれました。

横から撮影した景色らしく、きっと夕焼けとの相性が良かったのかなと思います。

そんなふうにお母様とあれこれ話しながらの牛乳は格別でした。


やすこ。

【銭湯】荒川車庫前 神田湯

2013-09-17 23:26:23 | 銭湯レポート
~男女一富士。線路から続く楽しみ~

都電荒川線と銭湯はすごく仲良しだと思う。
荒川車庫前駅を降りてすぐにある銭湯ならば尚更である。
それが神田湯。


中は男女一富士。
上がアパートのようで、
突き抜けた天井ではない。
しかし程よく高く伸びた富士山のタイル絵が落ち着く。
男湯女湯それぞれに富士山がある。
平和な富士山の味わい方だ。

富士山の手前には湖が広がる。
ボートには男女が乗っていて、
心地よく動いているような波の躍動感が感じられて清々しい。



湯船は、
電気風呂、
ゲルマニウム鉱石ジャグジー、
マッサージジャグジー、
薬湯。

ゲルマニウム鉱石ジャグジーは
ゲルマニウム鉱石の網が置かれた鉄格子の奥からお湯が流れ行く。
その奥がカッと赤く光る。
美しい!
効能などつらつら書いてあるけど、
やはりストレス解消という文字が眩しい。
このゲルマニウムのマイナスイオンにあやかろうと、背筋がただされる感じ。

脱衣所の天井はシンプルな木枠でモダンさを感じさせらる。

でもちゃんとその下にある空間には、最新の週刊誌が数冊置かれていて、さりげない気遣いが。
普通、週刊誌などは休憩場にあって、番台前で読むものなの。しかし髪の毛を整えながら読む週刊誌は、楽しい。ささやかだけど、素敵なはからいだと思う。


銭湯の暖簾をくぐれば、
都電荒川線の音。
小ぢんまりとした、でも落ち着く神田湯の空間とつながった音である。
ホームに戻れば、車庫に入る都電が見える。

荒川線の車両も、神田湯につかって癒されているかもしるない。
と、思えるくらい、街と線路と銭湯がひとつになった空間でした。


やすこ。

【銭湯】浅草橋 鶴の湯

2013-09-14 04:26:14 | 銭湯レポート
~不思議空間とイス無しのサービス精神~

ちょっと不思議な銭湯さん。
もちろんいい意味ですよ。

まず鶴という縁起ものなお名前をしっかりと反映させた構え。
窓にも鶴が彫り込まれていますし、、


わかりますか、漆喰部分が鶴なんですよ。鶴が二羽と一羽。


こうして空まで届きそうな鶴を見ると、一緒に舞い上がれそうでしょう。

さてさて浴室。
不思議空間です。

壁画と湯船の眩しい色彩。
すぐに朝焼けとわかりますが、みればみるほど吸い込まれる壁画。


まず、朝焼けと思しき太陽が羽を広げた鳥のように見えます。
私の絵では全く伝わりきらないところが残念なのですが。
そしてその和風な荘厳さのキワにヤシの木シルエット。正直ここはどこの国かわからなくなります。
やはり南国だろうか、ヨットもいるし。
しかしもう一隻のヨットをよーく、じっと見たら、縦長の帆が立った船。こちらは和風の船です。

こうして益々国籍不明な、ある意味国籍のない壁画が非日常な癒しを提供してくれます。

また、浴槽には湯船内に緑色のライトが照らされています。

そんな不思議な世界観がありながらも、天井は凸形で湯気抜き窓で白と水色の空でまとめられており、
妙な落ち着きを味わえるのです。


さて長くなりますが
鶴の湯さんでは創り以外に驚きがありました。

浴室に入ってからの所作って、まず桶と椅子の調達です。
しかし、、、
あれ??
椅子がない。
あいにく閉店近くで周りに人がいない。

しかし素っ裸で番台までもどれやしない。
こんこんとお湯が踊るのを見ては、早く入りたい気持ちを抑えられません。
そこで、たまに銭湯でみかけるしゃがみ式の洗いをしようと思いました。
洗い方って本当に人それぞれですから、たまには座らないやり方、試してみたかったんですよ。
なのでここにて念願の銭湯イスなしデビューでした。

ちなみに、湯上がりに女将さんにイスなしの理由を聞くと、
「男性は椅子があるけど、女性はないの。女性はこだわり高くて、イスの幅とか、高さに厳しいから。それくらいならばら各自のイスを置いてゆきなさいってことよ。」

確かに脱衣所の棚上にはカラフルに風呂イスがおかれていました。
お客様にあわせてマンツーマン対応するのではなく、お客様に任せるところは最強のサービスだと思います。
そんなスタンスがこの鶴の湯さんの一サービスから知れて良かったです。


いい湯でした。



やすこ。

【銭湯】板橋 ゆーらんど

2013-09-08 22:26:05 | 銭湯レポート
~お気楽エンターテイメント銭湯~

スーパー銭湯ならぬエンタメ銭湯!



まず、銭湯の上に宴会場があり、
ミラーボールがくるくるしてるんです!部屋は普通の飲食スペースと完全なるカラオケスペース(奥)があります。


かつて、時代、銭湯の二階は地域の社交場だったとか、銭湯検定のテキストにありましたが、
まさにこれの平成バージョンですね。


江戸時代、明治時代の銭湯の二階は男性限定の憩いの場。江戸時代は女湯が覗けるつくりの絵も残っているとか。
そんなことを思い出しました。(もちろんゆーらんどさんの二階は覗き場所などありませんよ!)


そんな充実の二階がありますが、受け付け前にもテレビがある休憩場所はあるんですよ。
でも本腰入れて休んでって!と言わんばかりの二階造りがインパクトあります。

さて本題は浴室です。
広い宴会場があるだけあって、浴槽のバラエティも並じゃないです。

ジャグジーは一人用が
スーパージェット、
座ジェット、
リラックスバスの三台!

女子友達にある黄金の人数パターンの「三人」で行っても、並んで入れるし、さり気なく順番を気にする必要もない。

奥には普通の浴槽。
日替わり湯。
そしてスチームが出てくるミストサウナ風岩風呂。
銭湯しては珍しいテレビ付きサウナ。

全種類制覇するのは結構ワクワクします。水風呂もあるので無理なくお湯を楽しめます。
まさにエンタメです。


ちなみにボディソープ、リンスインシャンプーがありますから、本当に宴会目的で手ブラで来てもいいですよね。


壁画はありませんが、丸形のステンドグラスがはまっていたりして、いろいろ工夫されています。


このようなスーパー銭湯に対して、レトロ銭湯好きな人はイマイチ愛着がわきにくいのではと思います。

しかし銭湯の由来をどこまで遡るかによりますが、飲食含めた憩いの場とするならば、このような銭湯を輪廻転生の一部として楽しんだ人勝ちな気がします。
銭湯の数だけ、銭湯の楽しみ方があるなぁと思います。


ちなみに私は土曜日に一人で行き、
日曜日に母姉を連れて行きました。


やすこ。