銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【東京銭湯】赤羽 岩の湯

2014-04-26 18:26:07 | 銭湯レポート
~本当に優しい銭湯~

本日の
岩の湯さんがある場所は、、、
東京都北区赤羽!

私の近所でございます。
清野とおるさんの漫画で、今さりげなく注目されている街。
ちょっとトリッキーで味ある街です。

ララガーデンという商店街の
手前で左折し、
まっすぐまっすぐ行くとあります。
北赤羽駅からが近いですが、赤羽駅からも10数分でいけます。
(超ざっくり)


*外の創りも味わい濃いめ
岩の湯さんは煙突もしっかり見え、、

入り口も主張しすぎないけどしっかりした創りです。

こういう意志のある屋根、好きです。
凛としてて!

と、外を堪能し、中へ行く

けど下足場の真ん中に宝船ですよ。縁起よしです。入口から絵を拝むことはなかなかないですね。
そう、入る前からいろいろ楽しい気分にさせられちゃいました。


*絶対に忘れない!壁画2トップ!
壁画2トップ、と初めて思いました。
(両A面と感じた壁画はありましたが、岩の湯は別ジャンルですね。)
まず浴室正面の壁画です。
王道富士山!男湯女湯センターにばばーん。下手でごめんなさい。


次に側面の壁画です。

そう、桃太郎!
しかもタッチが寒山拾得風!現代に言うならこびとづかん風のお顔?湯船につかりながらしげしげと壁画を見てしまいます。
ちなみに四展開されている桃太郎は、湯船側からストーリーが進んでゆきます。子供なんか、湯船の浸かり時間を数えるかわりに桃太郎さんを歌ったりして。そんな景色がうかぶような壁画です。
決して丸山さんや中島さんの巨匠壁画ではないのですが、
なんやら赤羽らしい、素敵な壁画です。是非桃太郎をみにきてください。


*やわらか・おいしいお湯
さて岩の湯さんのお湯は、井戸水を蒔でわかしたお湯だけあって、柔らかい!シャワーなんかも一瞬でわかる柔らかさです。いつまでも浴びていたい位。
そして湯船はもっと柔らかさを感じます。それもあってか、お湯は熱いのに、じんわーりあたたまる感じです。だから結構長湯しちゃいました。熱いけど、優しくお湯に包まれる気持ちでした。ふぅ。

で、銭湯のお湯。って飲んではいかんですよね。でも洗髪なり洗顔なりで、口周りに水滴がつきますわ。
そんな道理で、唇を舐めたら、、、水滴が、、甘いっ!おいしい。(皆様、真似してはいけませんよ)でもそんなお湯が満ちた岩の湯です。
番台さんによると、昔は地下水で珈琲や紅茶を入れてお客様にサービスしてたそうです。しかし時代と共に飲用提供はNGになってしまったとのこと。
うーん飲んでみたかったです。


*番台を中心とするお茶の間
岩の湯はテレビは、浴室を向いた番台さんしか見えない場所に設置されています。
でも天井が高いから、脱衣所に音はよく通る。すると、、、番台を囲むようにしてお客さんの輪ができるのです!

その日はテレビで流れる 涙そうそう、霧の摩周湖などを近所の奥様方と私で歌いました。鼻歌レベルですがね。久しぶりでした、こんな空間。
造りとしては一見番台さんがテレビを独り占めしてるようですが、むしろ逆の環境。昔のお茶の間のように、テレビを囲む団欒がここにはあります。
銭湯お遍路は、ジモティーが幅をきかせるコミュニティによそ者が飛び込む醍醐味がありますが、岩の湯にはすごく開かれた、、あたたかいコミュニティがありますよ。


***優しい銭湯
お湯が優しい、
コミュニティが優しい、
言葉にしたら平たいけれど、本当に岩の湯は優しい銭湯です。
それは私の近所、赤羽だからでしょうか。いえ、これはまだ訪問一回目の話です。私がまだよそ者な時です。
ですから、常連になったらどんな楽しいかなと想いはふくらみます。
根無し草、ついに定まるか!?
まぁ銭湯お遍路は続けますが、岩の湯さんは私の心の拠り所です。そんな方がもっと増えますように。
またおじゃまします。


*座式ドライヤーあり
*レトロ体重計あり
*ケロリン桶白あり(レア!)


やすこ。

【東京銭湯】戸越銀座 金泉湯

2014-04-18 23:26:37 | 銭湯レポート
~暮らしのそばにある銭湯

品川区の金泉湯さんは戸越銀座商店街のまんなかにあって、まんなかすぎて、逆に見過ごすくらいの好立地!




*帰りも待ち遠しい入口
下足場から既に男湯と女湯の長いのれんがあるので、何の気なしに入ろうとしたら、男湯ののれん。
び、びっくりしたあ。
ちゃんとこっちから入りましたよ。

でもね、のれんをくぐったら待ち合わせ用のベンチがあるんです。
結局下足場で一緒になるわけです。ちょっと微笑ましいでしょ。

「STEAK」って彫り込みが、味があるです。男湯さんと待ち合わせするなら絶対、「STEAKのとこで待ち合わせね!」って私は言う気がします。待ち合わせする人、いませんでしたが。
あと、この女湯のれんのすぐ隣、焼き鳥屋さんなんです。その場で食べられる式の焼き鳥屋さん。そりゃもう、湯上りに一本と言わず、二本、三本、、、ね、入る前から湯上りも待ち遠しくなる入口なのです。


*落ち着く色と落ち着く白樺。
金泉湯さんの壁画は白樺写真。白樺写真の銭湯はこれで三軒目です。でも、どこも違って見えます。
金泉湯さんの壁は広く、浴室の湯気が立ち込めていないため、白樺がババーンと見えました。クッキリと白樺林ですね。


で、その白樺と合間って、浴室のタイル色が落ち着く色です。ターコイズブルーと、エメラルドグリーン。絵よりももっと深くて濃い色ですよ。

また浴槽のタイルが六角形なんですよ。普通は四角とかだけど。

それがギッチリ貼られているのは、、、さり気ない贅沢さです。


*ゆっくりしてって。
番台さんが高く脱衣所向き式なのですが、ダイレクトに見えないように板囲いがしてあります。みんな気にしてなんていないけど、ホスピタリティですね。

また、雑誌が豊富にありました。週刊誌からファッション雑誌まで。普通、銭湯の雑誌は週刊誌止りですから、これもさり気ない配慮を感じました。
ゆっくりファッション雑誌のページをめくる若い女性もいて、確実にここならではの空気を感じましたよ。たかが雑誌されど雑誌です。

雑誌にしても、番台にしても、
幅広い人が日常的に来たいと思わせる工夫がされていると思いました。
番台さんと沢山しゃべくりたい日もあれば、ぼーっとしたい日も、人間いろいろですから。そういうとこ、「わかっているよ」って感じの銭湯です。


*ケロリン桶あり
*座式ドライヤーあり
*無料手持ちドライヤーあり
*自販機メーカー ダイドー

やすこ。



【名古屋銭湯】中村区役所前 地蔵湯

2014-04-12 09:26:50 | 銭湯レポート
~個性派微笑み銭湯~

先週の金時湯に引き続き名古屋の銭湯です。
地蔵湯。東京にも同名の銭湯はありまして好きな銭湯でありますが果たして。

場所としては名古屋駅から歩いていけるかもしれないのですが、地下鉄中村区役所前駅から10分ほどということで地下鉄を利用しました。地蔵湯に向かって歩きながら、背後には名古屋駅界隈の高層ホテル等がキラキラ。でも街並みはすっかり味のある民家が並んでいます。不思議な感じです。


入口は意外におとなしいつくり。というよりかは暗くて建物が見えない暗さでした。名古屋の民家等は瓦屋根も多いので、もしかしてそのような屋根・・・なのかもしれません。しかしいづれにしても入口はシンプル。金時湯もそうであるように、このエリアの特色なのでしょうか。


*アーチスティックなつくり
金時湯でも記載したように地蔵湯もやはり、全ての造形の角は丸くなっているのです。アーチであります。勝手に名付けてローマ風。


さらに地蔵湯は節々にアーチデザインが組み込まれています。浴室ドア横の窓もアーチ型、浴槽横の飾りくぼみも出窓のようなアーチ型、全てがゆるやかなアーチで統一。

このゆるやかさは、銭湯といってイメージしがちな和風印象を洋風な気分に誘うのです。おしゃれである。特に地蔵湯はタイルのメイン色がターコイズブルーに統一されていて、ラピスラズリに囲まれているような気分になれます。


*あったかい壁画
関東ではないので壁画には期待しないようにしましいたが、心温まる壁画に遭遇!

富士山。と、富士山に向けて帆をはためかせる船、そして砂浜にいるお地蔵さん。平和です。とりあえず中島さんらのようなペンキ絵タッチではないのですが、なんだか安心する壁画です。お地蔵さんの表情も柔和。私が見た印象だとこんな顔をしていた気がしますがどうでしょう。


*いろんな世界が入り混じる
地蔵湯はファッションで言う「差し色」的なアイテムが沢山ありました。

まず脱衣所のロッカーもピンクと白のテレコで、おしゃれな色合い。

また浴室の奥にある湯船には差し色だらけです。
アーチ型に据えられたタイル枠内には、ミッキーミニー・白雪姫・こびとさん等ディズニーキャラの立体人形が勢ぞろい。

(あれ、金時湯もディズニータイルでしたが名古屋の方はディズニー好き??)こういう人形、浴室に置くとすぐ黒カビが出たりするのですが(経験者談)、そんな様子もなく独特の世界観を作り上げていました。ファンシー!

でもその横にある壁画のすぐそばに、お地蔵さんの石像があります。

ファンシーな世界と同居するお地蔵さん。もはやおとぎ話つながり、世界名作劇場つながりな気分ですね。

改めて考えると、お地蔵さんのお姿はありがたいし、眺めながら入ると心が浄化される気がします。でもね。お地蔵さんだけ浴室にあると、もしかしたら怖いかもしれないのですね。特に幼児とかは。そう考えるとお地蔵さんの隣のファンシーエリアって、尚更意味があるスペースなんだなと思います。老若男女、楽しめますよね。


*名古屋の人やっぱり優しい
今回入場した際は、番台さんが20代くらいのイケメンで直視できなかったです笑。でも、大荷物の置き場所を相談する前から教えてくれる丁寧っぷりはちゃんと直で受け止めさせて頂きました。

洗い場で隣のご婦人も、ケロリン桶の置き場を教えてくれたり、石鹸の話をしたり。果ては東京から来たことを話すと、花が咲きました。

交代で入ったイケメンのお母様?も帰り際に「高速バスなんでしょ?」と優しい眼差しでした。
さらに、イベントで余ったからねとあめちゃんをいただきまして。かわいい千歳飴、嬉しいです。嬉しいですと連呼してしまいました。
ちなみにお母様は、どうやらイケメン男子のお母様のようでした。どうりで美しいわけです。
家族で番台を守っているのですね。そんな当たり前のような話が、これまでなかなかナマでは見受けられた事がなかったし、一番は学生くらいの若い人が番台にいるのを見たことがなった気がします。でもこれが本当の銭湯の家族経営ですよね。しみじみ思いました。


**今回は初めての名古屋ということもあって、2軒まわっただけですが、それだけでも関東の銭湯との違いを少しだけ触れる事ができました。これで全てを知ったようなことは言えないけれど、けどこの関東と中部というわずかな距離でもこんなに様式が変わる事を肌で感じれてよかったです。

そしてやっぱり人柄がいい。銭湯は優しいですよね。ホームタウンじゃなくても、受け入れてくれる感じを地蔵湯からは感じました。また地方で銭湯行くのがクセになりそう。そんな機会をくれた地蔵湯に感謝です。



*ケロリン桶あり
*藤かご(長方形)あり
*座式ドライヤーあり
*自販機:伊藤園、JT




やすこ。

【名古屋銭湯】名古屋 金時湯

2014-04-05 06:26:11 | 銭湯レポート
~使い込む美学の銭湯~

本日は名古屋の銭湯に来ました。

関東圏外の銭湯でブログに書くのは初。名古屋駅から徒歩10分位の金時湯です。

名古屋駅の新幹線改札側から出て、ビッグカメラ沿いに直進。銀座という昭和風情ある商店街をずっとずっと直進したら、商店街の終点地の左端にございます。

思わず商店街の看板と一緒に撮影してしまいました。

それくらい、この昭和感とマッチした外観です。番台さんから聞くに、番に登録されているとの事。


*共に歩んできた銭湯備品たち
この金時湯のみどころは建物でありながら、備品もいい味出しています。

下足箱。脱衣ロッカー。マッサージ機。

まず下足箱は格子になっていて通気性が良さそうなつくり。

そして脱衣ロッカー1番から番まで番号がありますが、なななんとこの番号がガラスの上に透かしで入った番号なのです。故に・・少しだけロッカーの中身が見えます。これは泥棒や、間違ってロッカーを開ける事を防止するための工夫だったとの事。

マッサージ機は、少なくとも関東でよく見る形とは違う。背部分が長方形になっています。こちらも新聞取材の依頼があったけど、丁重にお断りしたとかなんとか。せっかくなので私も1回10円の叩きを試してみました。背骨がイタタ笑。でも気持ち良いですよ。


*異なるつくりから生まれる利用方法
関東圏外となるとやはりつくりが気になるものです。

第一印象として番台や男湯女湯の境目がやや低めです。長身の方がちょっとがんばれば見えたり・・・はしないように、脱衣所の境目には板が継ぎ足されています。昔は継ぎ足しの必要もなかったのかもしれませんね。

また浴室の手前にかけ湯ができる場所がありました。浴室のドアを開けてからが、お湯関係を使えるエリアという認識でしたが・・ほかのお客さんを見るとそうでもない様子。浴室前の脱衣所から1段下がったスペースでかけ湯をしてらっしゃいました。確かに「かけ湯をしてください」という張り紙や、ケロリン桶はこのスペース手前にあるので間違っていないはず。

こんなにお勝手が違うのですね。勉強になります。


*角丸のど真ん中湯船でローマン気分
そして浴室。奥に湯船がある配置は関東圏中心とは聞いていましたが、やはりこちらでは浴室のど真ん中に湯船が構えられていました。東京でも1軒ほど、ど真ん中湯船はありましたが、新鮮ですね。

ど真ん中は湧き出る式の湯船。奥にはジェット2機、電気風呂、ノーマル風呂の3浴槽です。お湯はちょっとぬるめです。熱湯好きの江戸っこと言うので、もしかしたらこれが通常なのかもしれませんね。

また関東圏内では湯船の縁は角張っているというか、四角形の組み合わせで湯船が成立しているのですが・・・この金時湯では湯船の全ての角がアーチ。頭をぶつけても(ぶつけませんが)痛みが少ない角丸さんです。そんなさりげないアーチ作りは、ちょっとローマ遺跡的な形状を彷彿させます。あくまでも非常に個人的な感覚ですけどね。


* 僕ミッキー!?
気になる壁画ですが・・・タイルでミッキーです!!!ディズニーのミッキー、ミニー、プルート、ドナルドのタイルが均等にレイアウトされています。これだけ伝統の建物でなぜに!?と思いますが、なんでしょう、なんだか童心に帰って「かわいいね」と思えてきます。たまにあるタイルでディズニーを模したものではなく、リアルディズニータイルなので本気度が伝わってきますよ。
よく見ると建物全般的に部分的にタイルを別途で当て込んだような場所もちらほら。


*大事に大事に。

関東圏の銭湯もそれぞれの建物を大事につかっていますが、この金時湯はもっと大事に使用している感があふれています。ちなみに「修理も全部自分たちでする」との事でしたから、いい意味の「使い倒す」美学があるなと思いました。

ちらほら見えるタイルや板の継ぎ足しもその愛情の垣間見という感じ。お釜も普通10年で取り替えるようなものが、倍位以上の年数使えたとの事でしたから日常のメンテナンスがどれほどきめ細やかにされているのかがわかります。

この大事に使い込んでいるからこそに登録されているとも言えるのかもしれません。時代は変わってゆくけれど、地道なメンテナンスでこれからも愛されていてほしいです。

ちなみに私が「~そうです」や「~とのこと」などと文末に書いたものは全て番台様のお話。

大荷物だったので、東京から来たのですとお話したところ、様々なお話をしてくださりました。このようにあったかい人柄も嬉しいものですね。

駅前のビルの賑わい具合と比べると、この商店街の夜はさびしい感じです。しかし商店街の終着地点に、つくりも人柄もあったかい銭湯がある街が生息していると考えるだけで名古屋っていい街だなって思ってしまいました。


* ケロリン桶あり
* 座式ドライヤー1台あり
* マッサージ機1台あり