銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【埼玉銭湯】和光市 浩乃湯

2017-07-29 06:26:12 | 銭湯レポート
〜富士山溶岩の険しさと優しいこもれび〜


浩乃湯さんは、私が東京に来て初めて入ってたまに通っていた銭湯です。

そしてずっと東京の銭湯と勘違いしていた埼玉の銭湯笑。なぜかと言うと、この浩乃湯さんは東京都板橋区練馬区からすごく近いというか、、隣に位置する、限りなく東京な埼玉県和光市の銭湯だからです。そして、和光市唯一の銭湯です。

そんな訳で、久しぶりに再訪し、上京したときの気持ちや懐かしさがぐっと込み上げてきました。
まずここ、駐車スペースがべらぼうに広くて、浩の湯さんの入口に着くまでの高揚感はたまらないのですよ。。



〜溶岩の険しさ〜
富士山の溶岩が浴室にある浴場さんは、都内でも私はまだ他2軒しか行ったことがありません。

浴室の壁面にどどんと構えられた溶岩は、滝が流れていて、その受け石はとても良い色あいをしています。
小さい頃から打たせ滝が好きだったせいか、思わず滝に打たれたくなりますが、サイズ的にそうじゃないのでこらえます。

やっぱり浴槽に滝って、この凸型湯気抜きの高さをより感じさせます。やっぱり美しいなぁ。

あと、昔は浴槽に入るのがビクビク(熱かった)けど、今はすんなり入れました。
お湯は柔らかく。熱すぎはしない。


〜他にない、中島絵師様のペンキ絵〜
中島絵師様のペンキ絵、どうやら2013年にライブペインティングイベントを開催したようです。銭湯ファン内では有名な、熱心な銭湯好きのHさんが企画した模様。
そんな素敵なイベントがあった頃、ちょうど私はこの近所から違う町に引っ越ししてしまったようでした。。

だから、このペンキ絵は初対面。
なんと、イルカが富士山の麓で跳ねているんですよ。

まさに内陸の地のここで、これだけ躍動的なペンキ絵を描く中島さんに改めて感動しました。


〜庭園も荘厳〜
浩の湯さんの庭園は、ライトアップなどされていませんがやはり岩肌などが美しいです。あまりじっと眺める暇はなかったけど、一目見て、なんだかホッとする、その安定した景色。

私の初めての場所は、確かにここだなぁと、、懐かしさを噛み締めました。
皆さまにもそれぞれの、初めての銭湯があることでしょう。そして、それはどんな場であろうと思い出深くなる筈です。

でも、決してこの場所が初めてじゃなくても、私は好きになってしまう浴場だったんじゃないかなと思います。
時間を越えて、壁面、溶岩、庭園、破風、、と大切に持ってきたものがここにあるから。そしてそれらに、すごく合ういいお湯が沸いているから。



***閉店前40分くらいの20分程で入浴したため、烏の行水状態でした。湯上りは脱衣所の牛乳じゃなくて、隣の酒屋で飲み物を買っていた私。

しかし既に時間がオーバーしていた模様。。ちょっとしょんぼりしながらも、昔なんども歩いた地下鉄成増駅までの歩みは軽く。

オススメの帰り方は、近くのお寺を横切り、公園横の坂を上り、豊渓中学を横切り、そからひたすら直進。途中には居酒屋や和菓子屋や酒屋があり、ちょっと賑やか。。私の大好きな町です。



やすこ。

【東京銭湯】三河島 帝国湯

2017-07-23 04:26:31 | 銭湯レポート
〜故早川絵師様のペンキ絵の気迫と共存する、入り口から脱衣所の並々ならぬマイナスイオン〜 

ペンキ絵、立派な格天井、立派な破風・・・これらが揃っている銭湯は、レトロ銭湯と呼ばれる事が多く、その様な銭湯には多くの人が懐かしさを感じます。

帝国湯さんは実は、そのレトロ銭湯の域を超えて、
愛おしい、優しい・・そんな気持ちがこみ上げてくる銭湯です。

今回、取材の同行(ナビゲータ)をして許可をいただけたので写真と共にご紹介させていただきます。


〜早川絵師さんの絵を愛する気持ち〜
女将さんは故早川絵師さんのペンキ絵が大好きだそうです。
といっても個人的愛着だけではなく、そのペンキ絵の大事さをちゃんとご存知である女将さん。

ちゃんと劣化防止の加工を施したそう。今時点でも多少の剥がれはあるけれども、今より著しい劣化は免れる事ができる状態になっています。さすが。

「うちのペンキ絵には、にんじんロケットがあるのよ」
富士の峰等を一緒に眺めた後、ちょっと嬉しそうだった女将さん。
どうやら女将さんが「女湯は子供とくるお母さんもいるから、何か泣き止める様なかわいいものを入れてる事は可能でしょうか?」とご相談したそう。
早川絵師さんとの関係値がお伺いできるお話ですね。
実は銭湯マニア内では、この帝国湯さんの「にんじんに乗ったウサギが富士山付近を飛ぶ」ビジュアルがレアなので愛されています。
でもこんな思い出がちゃんとあるパーツなら、もっと好きになってしまいます。

他にも美術的パーツで言うと、ペンキ絵下の鯉タイルも鮮やかです。

男湯脱衣所には鯉も泳いでいるから、余計空間としての統一感を感じちゃいますね。
それに小さな富士山溶岩や岩が、浴槽に沿う様に山になってお湯がコポコポ出ているのも浴槽から鯉タイルそしてペンキ絵への続く景観をより引き立てています。
なんかもうこれ以上ってないですね。


〜浴槽から見上げるは富士山と日差しと緑と〜
早速ペンキ絵から続いて浴槽のお話をします。帝国湯さんのお湯は薪で沸かした柔らかいお湯。

温度は熱湯と言われる事もある帝国湯さんですが、薬湯の浴槽は結構ぬるめ。
夜に行くと結構なぬるさです。でも女将さん自身も「1つの浴槽はぬるくするのは仕方ないよね」との事。(熱湯の浴槽は薄めないほうがいいと思います。)
なので初めての方も安心してお越し下さい!


〜女将が手入れをする、野鳥も愛する庭園〜
さてここまで記載した早川絵師さんのペンキ絵のある浴室も素晴しいのですが、
タイトルにある様に帝国湯さんはペンキ絵以外の空間創りも抜群に素晴しいです。

まず、お庭。お話を聞く迄知らなかったです・・・この庭園が女将さんが全て手入れされている事を。

いつも季節の花々が咲き誇り、緑は綺麗に整理されている。これはどれだけの庭師さんを入れているのだろう、と思った事が情けない位です。
開店前は夏は開け放った窓際に野鳥がくるそうです。
「動物も ここだけは安全ってわかっているみたい」
それはすごく納得でした。

ちなみに女将様は写真がご趣味みたいで、ちゃんと季節の花々の様子をプリントされています。たまに趣味のお写真を飾る浴場さんもあるので、是非飾って欲しいと話したら、笑われてしまいました。
今生きている自然が、手入れされている自然が目の前にある、今をちゃんと見つめる事でも十分なのかもしれないと心の中で反省。

ちなみに男湯の縁側は1辺多く、鯉がいる事も判明。

縁側の広さに対応して調度と呼びたくなる様な木のテーブルと椅子も発見。
ん〜、一度観てしまうと 男湯がうらやましすぎる・・と思って女湯に行くと、それはそれで美しいから躍起にはなりません笑。
多分、帝国湯のお庭が「量」では勝負していないからかな。


〜窓と日差しに惚れるなんてさ〜
あと、私は帝国湯さんの脱衣所の天井の窓が大好きです。ここから入る日差しが。

初めて訪れた時、慌ただしく服を畳んでいたら「ハッ」としたんです。
すごく天気が良い訳でも無い日なのに、窓から日差しが柔らかに差していたんです。
しかもフレームは木枠。そしてちょっと複雑な木枠は古風な洒落さを出していました。

そして更に、縁側の戸のガラスも細かい縁取りが有るガラスだったりして。

女将様の庭園がより優しく見えるのは、最後にこの窓の演出があるからなんだな・・と思うとため息ものです。
この窓、限られた職人さんじゃないと直せないそうです。この間のひょうが降った際、大丈夫だったでしょうか。。。

思い切ってフレームだけは金属にしているレトロ銭湯も多いなか、
ちゃんと職人さんを探し、この姿を保っている帝国湯さん。
これもまた益々この窓から入る日差しが愛おしくなってしまうではないですか。


***帝国湯さんは、ペンキ絵にしても、脱衣所にしても、入り口にしても、とにかく全部を愛しすぎています。
もちろん他の浴場さんもそうなのだけど、少しでも受け継いだ創りを生かそうとする意識が高くって、だからこんなに愛おしくなる空間なのだと納得しました。


*番台式
*ケロリン桶あり
*ドライヤーは御釜式



やすこ。

【web掲載紹介】NIPPON YOUTH STUDIOさん(学生ライターさんが銭湯を取材第二弾)

2017-07-22 04:26:54 | メディア・イベント出演
〜第二弾・学生ライターさんが銭湯に行くの巻〜


学生ライターさんが記事を書く、「NIPPON YOUTH STUDIO」さん。
ファッションブランドWEGOと電通若者総研が共同運営しているwebメディア。

前回こちらで、荒川区の梅の湯さんをご紹介しましたが第二弾も実施!
引き続き、学生ライターさんの取材サポートとして、私がオススメ銭湯をナビゲート致しました。今回は品川区の新生湯さんです!

学生さん目線のご褒美銭湯企画第二弾
新生湯さん記事



ちなみに以下は私がブログで書いた記事です。長々ととりとめなく書いていますが、感動した気持ちは同じかな^^
銭湯olやすこの新生湯さん紹介記事

やっぱり学生さん、かつ銭湯が生活習慣にない立場からの声は貴重ですね。
是非、これが学生さんの銭湯の第一歩になりますように。


やすこ。

【東京銭湯】中野 高砂湯

2017-07-16 09:26:08 | 銭湯レポート
〜歌いたくなる露天風呂と〜

以前Twitterでフォロー頂いてから、ずっと気になっていた、中野の高砂湯さん。

こんな感じに定期的に薬湯を実施したり、情報発信されているのは 親しみがわきますね。


まず入口ではTwitterのアイコンでもある、高砂湯蛙がお出迎え。親子でかわいいです。



浴室の存在感はまず、丸山さんの松原のあるペンキ絵。近づくと壁面の地は、細い木目が縦に見える。なんとなくいつもの丸山さんのペンキ絵より筆遣いの印象が違うのは、背景が木目だからかもしれません。

男湯と女湯を跨ぐ富士山。そして女湯的に嬉しいのは、右側にある桜かな。
桜色と言う言葉が当たり前に使われるように、桜は色だけで穏やかな気持ちになります。

これを眺めながら入れる、柔らかなお湯の浴槽たち。

左に水風呂。
右に全てが繋がった大きな浴槽。
座ジェットが二機、そのとなりがジャグジーエリアで、手前に電気風呂。
余裕のあるスペース使いですから、
浴槽内の移動もしやすいですよ。

ちなみにジャグジーエリアからは、窓があり、露天風呂が見えます。
日中だと「あ、露天風呂が今空いているから、行こうかな」みたいにタイミングをはかれますのも良いです。


〜歌いたくなる露天風呂〜
浴室から一歩進むと、サウナが正面にあります。
サウナは400円です。
遠赤外線サウナで、サウナ内は木目で二段あります。シンプルな造りですが、清潔感があることがポイントです。

そしてサウナつきあたり、左手に進むと露天風呂があります。
その廊下には、タイルで赤富士を表現したミニタイルアートがあります。

ちょっとしたスペースにも気を抜かない感じが素敵です。

さて、露天風呂に入ると、木目シートで包まれ、岩肌もあるナチュラルな露天風呂が目に入ります。

またキワには、露天風呂あがりな人が腰掛けるスペースがさりげなくあります。独立したベンチではなくて、露天風呂とおなじ木目模様で雰囲気たっぷり。

そして張り紙には「近隣の方のご迷惑になるため、大声を出さないでください」的な張り紙に「歌を歌わないで下さい」という内容を発見。
歌を歌いたい土地柄なのか、とかなぞなことを思いながら浴槽に浸かって納得!
なんて気持ちいい景色なんでしょう。
空を遮るものは一切なく、ひらけた空に気持ちよく伸びた煙突。

こりゃ、歌いたくなるかもです。でもご近所迷惑になるから、私は深く深く深呼吸をしました。音になるくらい、ふーーって。気持ちよかったです。



***レトロ銭湯のフレームはそのままながら進化して、刷新された露天風呂、、そしてしっかりと存在感を残したままの煙突に拍手です。


*シャワーのノズルが左右に動かしたり、押すものではなく、フックを中心に合わせたら出てくるという珍しい方式のものでした。一度くらい使った記憶はあるけど、久しぶり、なかなかない形状に戸惑いました。



やすこ。

【銭湯イベントご報告】金星湯・銭湯ネイル/展示会開催中

2017-07-15 10:26:26 | メディア・イベント出演
〜金星湯の「銭湯ネイル」展示中〜


「銭湯ネイル」のイベント、「銭湯 ol やすこプレゼンツ☆ ~銭湯ネイルをやってみよう!〜」が無事終了しました!
現在は「金星湯・銭湯ネイル」の7作品がイベント会場だった金星湯さんで実施されています。


男性3名・女子3名というネイルイベントとしては、珍しい印象を抱く方もいるかもしれませんが
これはあくまでも「銭湯ネイル」のイベントだからこその参加者構成かと思います。

私が考える「銭湯ネイル」とは「ネイルをして銭湯に行こう」という事ではなく、
「ネイルチップに銭湯のデザインをする事は、その銭湯の魅力をシンプルに理解でき、楽しめるきっかけ」になるのではという意味で行っています。
ですから、作品を観て頂く事で、より金星湯さんが愛おしく・楽しくなる事間違いナシですよ。

(作品作りにあたって、ハンドケアやチップ削り等のステップは全部すっ飛ばしています。。もっと言うとチップはスタンドに付けていません。
 その点は激しく邪道なのですが、まずネイルを楽しく完成させる事を主眼に置いたイベントであることを何卒ご理解願います!)


〜銭湯ネイルイベントin金星湯のレポート〜
折角なので、イベントのレポートをさせて頂きます。

○当日はまず、入浴後に特性モーニングを食べ・・・


○「男湯」「女湯」の探検をし・・・
ここで浴室の色合いや、タイル模様をチェック!


○特別に湯主さんと一緒に「ボイラー地下室」!
普段は観れない地下水の水流等も覗き見できました。

○この探検を踏まえてネイルにしたいパーツをそれぞれ発表。


○そしてまずは全員一緒に壁面の「マリンタイル」を実践。
マリンタイルの中でも「ヨット」と「カモメ」を中心にレッスン。皆様お上手デス!

写真は生徒さん作のマリンタイル。


○最後は自由に創りたいパーツを創作。
茶色タイルや、ジャグジーシズル、グラデーション等、デザインのベースをその場でお見せしました。
写真は生徒さん作のジャグジーの泡を表現しているネイル。 



参加者の皆様の着眼点がすごく面白くて 私もびっくりドキドキする作品ばかりでした。

一緒にイベントを創り上げてくださった、金星湯の湯主さん、銭湯もりあげた〜いの荒木さん、そして参加者の皆様、ありがとうございましたっ!!


やすこ。