銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【東京銭湯】南千住 草津湯

2016-05-28 22:26:37 | 銭湯レポート
~湯ノマトペの極み~
※営業時間23:30までです!(2016/05末時点)

南千住駅から徒歩3分の便利なアクセスにある、草津湯さん。
立派な唐破風。

草津と温泉地の名前がつくから、
お湯にはやっぱり期待して行きました!

路地中にあるので全景はわかりにくいですが、このような電照看板が両面あるからまぁ大丈夫かと思います。



~草津に恥じない超やわらか湯~
期待以上のやわらかなお湯。
入って「あっ!」と声が出るくらい、わかりやすく心地よい体あたりです。
草津の泉質とは流石に違うけど、
その名に恥じない素晴らしさ。


~湯ノマトペを存分に~
閉店70分前くらいに入ったせいか、
いやいつもなのか、浴室が静寂に包まれていました。
お客様は他に2人おりましたが、
なぜ静かかと言うとジャグジーやマッサージがボタン式で
よくある 「コポコポ」「ブクブク」がしないんです。
ただ、自分と他のお客様の「シャバシャバ」や「シャー」がダイレクトに響きます。天井が凸の湯気抜きだから、音の響きは抜群。
今、視野にいない奥様が体を洗っているのも、シャンプーなのも音でわかります。

以前銭湯のお友達に教えてもらえた
「湯ノマトペ」を思い出しました。
このような音は、他の銭湯でも聞こえるけど大概ジャグジーやジェットの音と混じり、、まぁそれも素晴らしいですが、ソロではないのです。
でも、草津湯さんは抜群に綺麗に湯ノマトペが感じられます。
ユノマトペYouTube動画
第二日の出湯さんで撮影



~スイッチ式ジャグジー目指した湖畔~
先ほども触れたように、
ジャグジーとジェット二機はスイッチ式です。その前に広い湯船が広がり、そこをスイスイと移動したらジャグジーとジェットのエリアに着きます。
そう、一続きなんです。

だから、本当に静かな湖畔を泳ぐ魚のような気分です。


~湖畔から観る富士~
田中みづきさんの富士山です。
側面まで描かれていて、キワにいる犬の姿が良いです。後ろ姿で顔は見えないのもポイントでしょうか。
なんか切ないですが良いですよね。。

静かな湖畔から、広がる富士はゆっくり眺められて満足です。


~ダウンライトis HOT~
23:00代になると、部分的に電気が消えます。焦って近くの奥様に閉店時間を聞きます。サイトなどでは24:00とありますが、23:30閉店です!
しかしその奥様がちゃんといらっしゃるから、慌て過ぎずに浸かることができました。

そして番台の奥様が、番台から降りてマッサージに座りながらお客様と会話されています。それでちゃんと理解しました。
別に追い出しで電気を消しているワケではないことを。
これが番台式の強みですね。
奥様の姿が見えて、安心しました。


***正直、あの柔らかいお湯は何故か?とか 草津にどんな所縁があるのか?とか とにかくそそられるポイント満載なのですが、聞けずに帰りました。
私が帰るとき、お客様と奥様が常連さんのご病気の容体のお話されていたので。。
親身に語り合うお二人、帰宅時はあたたかく挨拶してくれたお二人。
そんな家族のような懐の広さを感じる銭湯でした。
またお邪魔して、奥様とその常連さんと銭湯の話をしたいなぁ( ´ ▽ ` )


*牛乳あり
*浴室奥に椅子あり
*番台式


やすこ。

【東京銭湯】広尾 広尾湯

2016-05-27 23:26:49 | 銭湯レポート
~広尾の顔としての銭湯~

広尾。
世界の領事館が多く、
ハイクラスな人々が集まる場所。

だから、ちょっとハードルが高い印象な街なのですが そんな広尾駅から超駅近な銭湯があると前々から聞いていたので、、ついに行けました!


~品ある佇まい~
タイルのシックさ。
くっきりと見える広尾湯の文字。
隣にビル入口がありながらも、雑多にならない印象。なんなんでしょう。
早速広尾の街を感じます。



~ゆるやかな晴れの日天井~
広尾湯の特徴の一つ目は、
ちょっとレトロさを感じるストライプのオレンジ天井。
天井がオレンジストライプは初めてですよ。で、普通これだと夜は落ち着かない雰囲気になりそうですが、、、

その天井とバランスを取るかのように、浴槽タイルが落ち着く色合いで揃っています。

うーん、計算されている。


~ちょい熱・勢い強しで落ち着く浴槽~
浴槽は左が深湯。
真ん中にジャグジーというよりかは、
ボコボコ湧き出す湯船。
右側はジェットが2機。

で、湧き出すお湯は勢い強いです。
深湯から眺めていたら、誰もいないのに顔にしぶきが跳ねました笑。
やっぱりお湯の勢いが強いと、生命感を感じるしありがたいです。

~ヨーロッパ風タイル絵も広尾らしく~
忘れてはならないのが、
天井と浴槽の間を保つ、ヨーロッパ風タイル絵。
このヨーロッパ風タイル絵は結構見かける壁面ですが、広尾にあると何故か意味合いを感じてしまいます。
広尾湯の隣に中原淳一のショップ「それいゆ」があったりもするから、
ちょっと懐かしい洋風は丁度よいのかもしれないです。
スワンもカップルで描かれていたりして、ほのぼの。

***「街の銭湯」と言うけど、
この広尾という街の銭湯であることのハードルはそう低くはない。
でも、広尾湯はサラリと広尾に馴染み、
広尾らしい銭湯であります。
広尾に住んだり、広尾を散策した後に入れば、尚更それを感じるでしょう。。
広尾という街の銭湯は素敵です。

ちなみに広尾湯ののれん越しは、、

スタバです!

いつもと違う気分で一杯!

*ケロリン桶ならぬ「廣尾湯」桶あり
「廣」の字も味あります

*この改札からすぐ!



やすこ。

【東京銭湯】築地 寿湯

2016-05-21 16:26:46 | 銭湯レポート
~築地と共に~

※築地湯様は2016年05月17日で、
営業を終了されました。

実は勤務先から近い、
東京都中央区寿湯。
でもその距離感を知ったのは、
廃湯と聞いてから。。

駆け込みに恐縮しつつも
築地自体への思い入れもあり、
最終日におじゃましました。



最終日とその前日は無料で開放されていて、それがまた「お別れの銭湯は、、」
と手書きの張り紙に書かれています。

優しい文字、ちょっと悲しそうな文字。

カウンターではお父様が座られていて、
「今日はいらないの」とお代をキッパリお断り。
常連さんらしき人が私に、
「お別れだからね。みんな無料だから。」と促してくださりました。


~潔く突き抜ける天井と工夫された配置~
凸型の湯気抜きが突き抜けていて、
入口のシンプルさから気持ちよいギャップです。
白と水色の壁画なしだけど、
この潔さは色んな余地を残します。

また浴槽は、マッサージ風呂が湯境を向いているレイアウトで(洗い場を向いていない)、ゆっくりマッサージが楽しめます。
マッサージ風呂とシルク風呂の間に、
無料サウナのドアがあり、
レイアウトは色々工夫されています。

潔く突き抜けた天井と、所狭しと でも上手く配置された浴室は 市場のある築地にとても似合います。。


~さりげなく贅沢なシルク薬湯とサウナ~
シルキーバスではなく、シルクの薬湯です。電機風呂も兼ねていて、贅沢。
最近、電機風呂が苦手ですが、
弱めだったので 落ち着いて入れました。


また、サウナはシャワー式?のもの。
このスプリンクラーではない、やや重ためのミスティーな感じ(日本語変)好きです。このシャワー式のサウナ、きっと減ってきてますよね。。


~押印!~
最後にスタンプ帳出してお父様にお願いをしました。
すっごい力を入れて押してくださりました。しかも、超右肩あがりで。
「お別れの銭湯」、、気持ちよい浴室から、カウンターの力を込めたスタンプまで、全部素敵なおもてなしをありがとうございます。。
最後までお客様と静かに でも力強く向き合う、そんな築地湯さん。
もっと早いうちから、来るんでした。


***最終日ということもあり、常連さんが名残惜しく別れを継げる言葉が聞こえました。「次はどこに行けばいいかわからない、、」と聞こえました。
確かに少し歩けば金春湯さんや銀座湯さんがあるけど、街の色が違うから 自分の街の銭湯は落ち着きますよね。特に築地という場所はきっと。

湯上りは1人で近所の波除神社にお参りし、、



築地市場を臨む。

築地湯さん、ありがとうございました。


やすこ。

【日々銭湯】足立区銭湯をもりあげた~い様イベント参加

2016-05-20 23:26:43 | 銭湯レポート
~銭湯をもりあげた~い様
銭湯まち歩きツアー~


東京都足立区の銭湯応援団体である
、銭湯をもりあげた~いさん主催の
『銭湯と西新井関原まちめぐりツアー』に参加しました!!

ガイドはなんと!風呂わく三さんと、
銭湯をもりあげた~いの皆様。

すっごい充実してましたので、
簡単にまわった銭湯をご紹介しますと、、、

☆堀田湯見学(外観)


カラーで奥様の手書き瓦版が入口にも貼られていて、アットホームさが手に取るようにわかります。きっとあたたかな銭湯なんでしょう。


☆岡田湯見学(内観)


休憩スペースが広くて開放的。また男湯の露天風呂も開放的。随所に観葉植物がオーガニックな感じに配置され、これもまた開放的。とにかく開放感溢れた銭湯。


☆旧関原湯見学(外観)

3.11にて煙突が折れてしまい、廃湯せざる得ない状態となったそうです。。立派な破風は圧巻なだけに残念です。今は倉庫として使われているそう。


☆竹の湯見学(内観)


湯船が多く、露天風呂も広々。露天風呂は湯船の対岸に、涼みどころがあるのも粋です。お姉さん、奥さまと店主さんの明るさも印象に残るポイント。


☆明美湯見学(内観)


男湯にはプール。女湯には薬湯が2種類ある。脱衣所や浴室の仕切りにも瓦があり、素晴らしく調和している銭湯。昔は重油だったが、今は蒔でやわらか湯。


で、最後にお好みの銭湯を選んで行くのですが、私は明美湯さんにいきました。
レポートはまた改めてゆっくり書きます。なぜ明美湯さんにしたかと言うと、
シンプルなレトロ銭湯のようで、様々な工夫を楽しんでらっしゃることが お父様と息子様の二代の説明がひしひしと感じられたからです。

なぜ男湯にプールをつくったかと言うと、ちびっ子が湯船で泳ぐから とか。
女湯にないのは・・・場所がないから とか。過去に砂湯もあったそうです。
そんな内容を話してくださったお父様息子様がとてもあたたかく、様々な歴史を感じに行きたくなりました。
詳しい感想はまた改めて。

このように銭湯を紐解くことを
ツアーに組み込んでくださり、
もちろん銭湯によってはバックヤードを拝見させつ
普通の入浴の何倍もの味わいで入浴ができました。
銭湯と合わせて、街の文化的施設も覗くことができましたし 、、やっぱり銭湯は街と一緒に育まれてきたものだからそんな背景を知れて良かったです。

また開催されたら、是非参加したいです(^_^)


やすこ。

【東京銭湯】練馬区桜台 久松湯

2016-05-14 07:26:37 | 銭湯レポート
~美術館銭湯~

デザイナーズ銭湯の最先端とも言われる桜台・久松湯さんに。
久松湯さんと言えば、「プロジェクションマッピングの銭湯」
として認知されている方も多いのでは。
時間に余裕ができたので、ここぞと思いウワサの銭湯に行きました。


~計算された美術館~
まず外観がオシャレなモデルルームの様です。
遠方から観ても「もちかしてここが久松湯さんかな?」という

オーラを感じさせる・・・さすがです。

浴室は圧巻。
プロジェクションマッピングがゆっくり描かれている壁。
それを引き立てる様なほどほどの浴槽へのライティング。

また、洗い場は別エリアにあって、ここは明るめにライティング。

そしてデザイナーズ銭湯ならではの洗い場景色が、またありました。
洗い場のライトが綺麗だから、老若問わず身体が輝いて艶っぽいのです。

久松湯さんは特に洗い場のスペースが天井が低く、一つのエリアの様になっているからなおさら。浴槽からぼーっと人の輝く背中を観ていたのです。

ただデザインで空間を固めている訳じゃなくて、
露天風呂エリアとの壁はガラス張りで、
そこに繁る植物がガチデザイン空間の緊張感をうまくゆるめてくれてました。


とにかくライトや区切り方で空間の明暗がうまく分かれていて、
それはさながらバーの様。

特に、浴室に続く天井の菱形模様は ロビーの方にも続いており、
脱衣所面は明るく照らされているので 全く違う表情の菱形。

これはかっこ良いというか・・・美術館だと思います。
そこそこ込んでいた筈なのに、ストレスが少ないのです。


~プロジェクションマッピングを味わってみた~
プロジェクションマッピングは4次元的なものを私も想像していて、
正直銭湯に必要じゃないのではと思っていましたが(すみません)
とってもマッチしているものでした。

特に天井とリンクした菱形模様は、普通は幾何学的なものであるはずですが
とっても自然体な景色に見えるんです。
パターンが4パターンくらいありますが基本、マッピングの技術を活かして とても「リキッド感」がある表現をしているからかと思います。
浴槽で少女が「ねえ、アメーバみたい」って言っていましたが、時にはそれくらい極端なリキッド感です。
それは恐らく写真でも伝わらなく、観るが早いくらい細やかな表現でした。

ちなみにアーティストは「アトリエオモヤ」さんで久松湯さんHPには
「滴り、溜まり、漂い、流れ落ちるその瞬間に着目し光の演出としました。」
と書かれています。


~東京圏外な温泉気分~
黒湯かなと思っていたら、塩化物強塩温泉です。
関東近郊では黒湯か単純泉が多いのですが、まさかこんな珍しいお湯が湧いているなんて。。

茶褐色でコーヒー牛乳の様な色合い。
当然口や目に入るとしょっぱく染みます。すっかり東京圏外気分になれる温泉です。顔も引き締まりました。本当に温泉気分になって、何度も何度も入りました。


***行ってわかったのは、今迄の私は久松湯さんを誤解していたという事。
久松湯さんんはプロジェクションマッピングはあるけれど、それは久松湯さんのおもてなしのイチ手段にすぎない。全てが総合されて久松湯さんなんだと思います


ちなみに近所のお蕎麦屋さん・・・
梅照り蕎麦が美味しすぎました(^ ^)
麺も透き通ってるのに、食べ応えがある。こういうのをツルツルしこしこっていうのかな。
確か800円くらいです。安。

松月庵

久松湯さんリンク
*牛乳あり

やすこ。