銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【WEBメディアご紹介】マイカラット「お悩みスパッと解決塾」アドバイザー

2018-01-28 06:26:27 | メディア・イベント出演
〜お悩み相談に、銭湯で解決!?〜


女性向けWEBマガジン「マイカラット」さんの「お悩みスパッと解決塾」にアドバイザーとして、
銭湯をオススメさせて頂きました!!


こんな私が何をアドバイスできるのだー?!と戸惑いましたが、
本企画はお悩みをダイレクトに解決するのではなく、ちょっと斜め上の解決策を提案する事で ちょっとだけでも気持ちが楽になってくれたらいいね・・というものです。ホッ。

という事で、どの浴場さんでも癒しを感じられる場所ばかりなのですが、
以下の3軒はほとんど迷わずに決められました!
「心の洗濯&黒湯」で大田区久松温泉さん。
「気持ちよくマチのあかりを眺める&温泉」で品川区宮城湯さん。
「看板男がいる&会話の弾む露天風呂」で三鷹千代乃湯さん。

改めて各浴場さんに撮影に行きたかったのですが時間的に難しく、断念。
ですが、浴場組合さん(草隆社さん)のお写真を許可頂けたので良かったです。

誰しも心が折れそうな事があります。
銭湯マニアの大半は、そういう時に銭湯が心の支えになってくれた・・という人が多いですね。
娯楽とはまた違った愉しい習慣。また少しでも多くの読者さんに届きます様!


やすこ。

【イベント参加】ダンス風呂屋vol3 in日の出湯

2018-01-27 18:26:22 | 参加イベント
〜銭湯DJイベント「ダンス風呂屋」in日の出湯〜

チケットが即ソールドアウトの大人気イベント「ダンス風呂屋」!!
初回から上野・日の出湯さんで開催され、大好評で3回目。
今回はスタッフとしてフロントのお手伝いをさせて頂きつつ、
ご厚意でダンス風呂屋(フロア)の空気感を感じさせて頂きました。


〜ダンス風呂屋イベントとは〜
まさにその名のままの事なのです。
お風呂屋さん(銭湯)でDJプレイもダンスもできちゃう・・・そんな夢の様なイベント。
そのポイントは、「サイレントフェス」であると言う事です。
参加者はワイヤレスのヘッドフォンでDJプレイを聞きながら、
お湯が張られていない浴室でダンスができるのです。
こちらがイベントスタート前の、まだ明るい準備中な浴室。



〜音楽と空間の力を感じる〜
スタートしたダンス風呂屋の空間はこんな感じです。(1階と2階行き来でき、それぞれ違うDJプレイでした)
私の写真だと 参加者さんがめいめいにダンスを楽しむ感じが伝わらなく・・すみません。
でもこの空間・・まさにダンスホールですよね!?

「ヘッドフォンを外すと、無音の中で踊り狂っている人がいてシュールだった」
という台詞は、多くの参加者の人が口にしていました。
私も実践してみて、確かにシュール。
そして、ヘッドフォン外しをすると実感するのは「音楽ってすごい」って事。
別に馴染みの音楽でもないのに、人をここまで動かすなんて。

そしてダンスのフリが決まっていないと、こんなに人の動きは違う。
それをよりシェイクするのが、DJなのかな。
皆さん、かっちょいい。



〜銭湯の空間を感じる〜
サイレントフェスは普通だとプレイできない様な場所での、DJプレイができる事がメリット。
でも単純に「ありそでない場所」という枠を超えて、日の出湯さんで「ダンス風呂屋」が開催される意味を感じました。

ダンスフロアと化した浴室内にサイケなライトが装飾されていたり。
私の好きな1階奥に行くと見上げられる高い天井・・・にもライトアップが届いていて。
銭湯と音楽の力がガチッと合わさった感じがしました。

そして、その最たるところは浴槽(と思う)。
日の出湯さんは、古代檜風呂がとても有名なのです。
過去のイベントではこの浴槽に入ってダンスする人が多かったそうですが、
今回はそんなに多くなかった模様です。
個人的には「普段ダンスできない浴槽でこそ踊り狂うべしー」と思ったのですが、
皆がセンターにある浴槽をちょっと崇めている様な景色で それはそれで楽しかったです。
やっぱり銭湯の象徴って浴槽だから、そこをどう使うかは オーディエンス次第なのですね。

あと私の銭湯お友達(某K師匠)が手桶を手にしてリズムを楽しんでいたので、
私もすかさず真似しました笑。

こうしてちょっと細かいところも含め、銭湯で実施するダンスならではでした。


〜日の出湯さんへのリスペクト〜
2階フロアもミラーボールや電飾での装飾鮮やかでしたが、
1階フロアは、日の出湯さんの3つの細い窓を活かした投影がされていました。

「いい湯だな」「日の出湯」等、銭湯気分が上がる文言はもちろんですが・・

日の出湯店主田村さんが好きでもあり日の出湯のアイコンである「パンダ」が出てきた時は思わずニヤリとしてしまいました。
「銭湯のダンス風呂屋」じゃなくって「日の出湯のダンス風呂屋」としての演出。
やっぱり日の出湯さんという場を愛し、リスペクトされている企画らしいな・・と思いました。



銭湯のイベントは、その機会からその浴場のリピーターになる様な直接的な企画はなかなか難しいかもしれません。
でも、やっぱりその場に対してのリスペクトはすごく大事だし、銭湯と音楽の双方を慈しむ想いに溢れたイベントでした。

そしてこんな忙しい最中にお湯を沸かす準備を店主田村さんがして下さり、最後に皆で入浴・・幸せな仕上げができました。


***「サイレントフェス(R)」はプロデュース事業Silent itを企画し、サイレントフェス等を運営する会社Ozone代表の雨宮様が考案され、全国でプロデュースを行っている一つのフェスのあり方。
後半トークショーからも雨宮さんと店主田村さんの相思相愛感を感じ、銭湯好きな立場から言っても空間への思いやりを感じる素敵なイベントでした。
また開催される事を楽しみに思わずにいられません!



やすこ。

【東京銭湯】荒川区 野崎浴場

2018-01-13 21:26:41 | 銭湯レポート
〜クリーミー泡風呂に包まれて、味わう懐かしい景色〜



〜クリーミー泡風呂〜
野崎浴場さんのジャグジーは格別です。
泡が尋常じゃなくクリーミーで、メレンゲにでもなるんじゃないかと思うくらいです。
過去にこの様なクリーミーな泡風呂の浴場さん、1軒入った事がありますが、
割と希少だと思っています。(店主さんは珍しくないと言うけれど)

市販である「バブルバス」のマシーンや「バスボム」を入れた時、
石鹸の泡立ちがあると思うのですが、
それに等しい泡立ちの泡が浴槽にぷかぷかと浮いてます。
私はシャボンのバブルバスで肌かぶれした事があるのですが(敏感肌なので)
これであればかぶれる心配はありません!

勝手に名前を付けると、クリーミー泡風呂。
温度も熱めだけど、熱すぎではないので オススメです。

他浴槽は 左から・・・

電気風呂、真ん中は大きなクリーミー泡風呂(中にジェットが2機)、右は深めの熱湯です。


〜大胆なペンキ絵に可憐な野草のタイル〜
ペンキ絵は中島絵師様の富士山です。
やっぱりセンター富士山は気持ちいいものです。
中島さんのサインはちなみに平成25年でひらがなでした。
結構状態がよく、レトロ銭湯の醍醐味がちゃんと味わえます。

そして個人的に感動したのは、ペンキ絵下の絵付けタイルです。
どうやら薄めに下絵が描かれているのですが、その上にアザミ等、
幼少期に摘んで帰った様な草花がとても繊細に描かれています。
なんだか胸が苦しくなるくらいの懐かしさでした。

泡風呂に浸かりながら、じーーーっと草花の絵、富士山を眺めます。
色々な懐かしさが混じる空間です。
特に花を摘みながら学校を帰宅した様な人は・・もうたまらんです。


***帰宅時に外観を改めて観ると、庭から立派な松がせり出しているのが見えます。

脱衣所は贅沢に休憩出来るテーブル&チェアがあった事は記憶しているけど、
庭園は見えた記憶が有りません。あああ、詰めが甘かったです。景色がきっと美しかったのかも。
また改めてじっくり来るつもりが、ちゃんと宿題が残されました。

レトロな銭湯でありながら、機能的には実力派な浴場さんです。
是非多くの方にオススメしたい銭湯です。

写真は野崎湯さんの煙突。

*レトロ銭湯ですがフロント式
*お釜ドライヤー2台
*ケロリン桶あり
*ベビーベッド(女湯)あり


やすこ。

【東京銭湯】町田市 大蔵湯

2018-01-07 12:26:34 | 日々銭湯レポート
〜「無」の境地になれる・・・落ち着ける。檜浴槽のあるデザイナーズ銭湯〜

前々から行きたかった、大蔵湯さん。
高い煙突はじめ(夜は見えにくいですが)、凸形の湯気抜き天井など、
俗にいうレトロ銭湯の基本的な造りがまだイキイキとしています。

デザイナーズ銭湯と、レトロ銭湯はもしかして一致しない人も多いのでは無いでしょうか。
それを叶えたのが、まさに大蔵湯さんという事です!


〜木のぬくもりと荘厳さ〜
まず「木目」のあたかかさが一杯です。
ロビーも、脱衣所も、(浴室もなのですが)木がふんだんに使われていて落ち着きますね。
木自体も落ち着いた色味ですし、格子で使っていると風情を感じます。
この木の使い方は、全館統一されています。


そして無駄な装飾が無い!
更にゴミ箱なども、フレームが木で隠されているー。
道理で統一感があるものです。
聞くところ、店主さんがグッとこらえて調整しているそう笑。


〜タイルの富士山〜
大蔵湯さんの象徴は、タイルの黄金富士山。
写真で観ていたのとは全く印象が違いました。
きっと恐らく、想像より大きく、想像より優しい印象の黄金富士山です。
黄金って言うと「金ピカピカ」な派手なイメージでしょうが、
むしろ大蔵湯さんの富士山は 黄金だけどいぶし銀の様な落ち着きを感じる富士山です。
よく見るとタイルの粒は非常に細かく、繊細な稜線や雲がとても丁寧に描かれているのです。
ありがたい景色です。

それにこのありがたみが増すのは、
やっぱり凸の湯気抜きも丁寧に木が貼られているからですね。
多くの銭湯の凸湯気抜きは 空間を広くみせる様な突き抜けた役割を感じますが、
大蔵湯さんの凸湯気抜きは 黄金富士をそっと包む額縁の様な印象で
その空間にいると 普段には無い落ち着きを感じます。


〜両A面の絵〜
あえてB面と言わず、両A面と言いたい壁面。
この壁面の黄金富士山に呼応する様に、脱衣場側のドア上には 太陽もしくはおぼろ月が。

こうして大壁面に呼応した景色を観ると、やっぱり空間としての上質さを感じちゃいます。


〜程よい軟水で檜風呂〜
入浴に関しては、とにかく空間にピッタリのお湯が楽しめます。

まず大きな浴槽は、檜風呂!
こんなに大きい檜風呂は、銭湯ではなかなか無いです。
また、浴槽に入ってゆっくり腰をすえると、お湯があったかく回ってゆく熱気の気流を感じます。
これが熱すぎなく、熱のマッサージを受けている様で個人的にジワジワはまりました。

しかも 軟水がお湯が出る木目の口から、優しく流れ出て温泉気分です。
檜と軟水の両方の気持ちよい肌触りに、身体を委ねてすっかりお肌もすべすべになりました。
軟水も程よい柔らかさで、顔を洗っている時にその軟水具合を実感しますよ。

また、手前には熱湯もあって(熱すぎないです)、
湯上がり前は ここでしっかり身体をあたためます。
年配の方は熱湯浴槽利用率はやっぱり高いです。

また、横には水風呂もあって、サウナ後のさっぱりも、交互浴もばっちしです。
水風呂は涼しげな色合いの粒タイルが、気分もしゃきっとさせてくれます。


***デザイナーズ銭湯の概念を塗り替えている大蔵湯さん。
レトロ銭湯のスピリッツを持ちながらも、徹底して「美」を追求しています。
そして何よりも、軟水と檜風呂が気持ちよいのです!
とにかく、お湯の温度も空間のあり方も、幅広い世代に合う落ち着きの空間。
銭湯マニアにも(既に行っている人多いですが)はじめてさんにもオススメです^^


*フロント式
*牛乳あり
*ナノイオンドライヤーあり(お釜ドライヤーなし)


やすこ。

【イベント報告】第二日の出湯さん復活祭(2017年の冬の話) 

2018-01-02 12:26:52 | 参加イベント
〜新たな門出に、心から感謝を〜
(もう2017年の事なのですが、第二日の出湯さんからの帰路で私が猛烈に書き溜めた文を読み直し、
 やっぱりどうしても文章で残しておきたい出来事だったので ブログにアップしました。)

大田区温泉第二日の出湯さん。
なんて、すごい銭湯。。そして偉大な店主さん。


第二日の出湯さんのペンキ絵に感謝メッセージを書けるので、行ってきました。

お店は2017年10月末で廃湯されていているのですが、
2017年11月18日に限定で店主田村様がもう一度お湯を張る・・・
その時に皆からの感謝のメッセージが読める訳ですね。
以下がスペシャルサイトです(すごいな)。



〜お客さんに愛され、それに応える浴場〜
ここまでお読みになってわかる方はわかるかと思うのですが、
壁面に書かれたのは「感謝メッセージ」です。
つまり・・・「感謝のメッセージを書こう!」と声をあげ、店主さんにOKを頂いた人がいたという事です。
その人は、イチ常連であり、イチ銭湯マニアな工藤さんというお方(会社員)。
工藤さん、感謝の気持ちをどうにかカタチにしようと、もがいた事がまずすごい。
そして、そのもがきを受け止めてくれる、店主田村さんもすごい。
奇跡でしか無いし、その双方あってこそだなあと すごく感動しました。

この2人の両思いが原点で 沢山運営に関わってくださった方もいらっしゃり、
更にペンキ絵にメッセージを書いた人や前夜祭や当日セレモニーに参加された方の1つ1つの思いが集結した・・と思うと素敵ですね。


〜門出と呼びたい廃湯〜
私は素直に言うと この第二日の出湯さん、2回しか入浴できていません。
今思うと後悔、後悔。。
そんな私でも・・・店主田村さん、とっても色々お話して下さりました。

廃業が決定した時、常連さん以外の熱量(特に銭湯好マニア)を
受けきれない事が浴場さんとしては当然なのですが、
何もかもを包み込んで 一緒に楽しく笑う田村さん。

ああ、こんな明るくて前向きな廃湯は無いと思いました。
そして、こんなに達成感の溢れる店主さんの疲労感って無い。

もちろん銭湯が様々な様に、廃湯の理由・あり方も様々ですが、
基本的に廃業日が近い銭湯には「また行きたいけど、私は常連じゃなかったから・・」と気後れしてしまう事が多いのです。
そしてそれが、暗黙のマナーという意識でもあります。
でも、第二日の出湯さんはそんな事なかった。
少しでもその場に思い出があるならば、細かい事なんて気にしないって仰ってくださりました。
最後の最後まで、間口の広い浴場さんでした。

この割り切りの良さと、引き際を自身で見定める潔さが・・・眩しすぎてかっこよすぎて。
もちろん、そうある事が全ての浴場のあるべき姿とは思わないですし、
大事な1軒・第二日の出湯さんがなくなる事は もちろん寂しいのですが。。

とにかく、「銭湯の廃業」=「悲しい」「無念」だけで語られがちなところを、
田村さんはそうでは無い歴史を作られたと思います。

で、ここで話は終わる様ですがつづくところがあって 田村さんの息子さんが
これまた素敵な銭湯をやられているのです。
上野にある日の出湯さんです。
(私も以前テレビで紹介させて頂きました。)
そう、だからお父様は現役引退ですが、その魂は脈々と生き続けるのですね。
でも息子の田村さんは田村さんで、またお父様とは違う 面白い銭湯のあり方を世の中に拡げてゆく姿がお伺いできます。
なんだか素敵すぎる。
・・・と、ちょっと感極まって書き上げてしまいました笑。


こんなに色々思ってしまうのは、
私の実家の家業が廃業した時の 胸苦しい気持ちを思い出すからかもしれません。
世の中変わっても、未だ お店を畳む事はネガな事として捉えがちなので。
でも、新しい風が吹いた気がしました。

最後に、第二日の出湯の田村さん、
本当にありがとうございました。


やすこ。