銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【福岡銭湯】博多駅 千石湯

2017-08-27 06:26:21 | 銭湯レポート
具体的に名前を出すのもなんですが、東横イン博多さんから 徒歩4分くらいに位置する千石湯さん。
もし東横インさんが駅からちょっと歩くからどうしよっかなーと思っている人がいたら、
もしお風呂が好きだったら是非この千石湯さんとセットで検討してみて下さい。(回しものではありません笑)

という感じで 最初から行くつもりでした千石湯さんですが、良い銭湯に出逢えましたよ。



〜ロックなカラン〜
Googleマップの評価で「カランを使いこなすのは難しい笑」とあったので、
若い方がプッシュする形状のカランに慣れていないのかな?と思っていたら・・想像を上回るカランです。

一般的に言うと「ネタバレ注意」と書くべきな位、
実際に行って驚いた方が楽しいかもしれませんが・・・

カラン(特に水のカラン)の勢いがすっっっっっっごい良い。
押すと桶をはみ出す勢いでブッシューーーーーーッと出る。
そりゃ、びっくりします。
ダムが流れる様な勢いです。
帰るまでにこのカランをかっこよく使いこなしたいと思うけど、到底無理でした笑。
でもなるべく桶から水が出ない様に桶持ったりして、
この試されている感じは大好きです笑。

ああ、誰かリアクション芸人さんが押してくれないかな と思う様な ロックなカランです。


〜ウィンドウ越しに観る小世界とセラミック越しの湯〜
壁面タイルはセピアの街道のもので、ちょっと郷愁をそそる感じです。
でもそれ以上にタイル下のショウウィンドウが目立っています。
ウィンドウ越しに、狸の置物や石や自然がライトアップされているのです。
たまに変更した事もあったそうで、このウィンドウの発想は素敵ですね。
それに浴室奥が明るいと、浴室全体が明るく感じますから。

そんな明るさの元入る浴槽は1つ。
左側にジャグジーがブクブク出ています。
やっぱり私はこういった2wayの浴槽が好きです。
さらの湯でお湯の感触を感じた後に、ブクブクに入ると、なんだか触感も研ぎすまされて、
より気持ちよく感じる・・気がしています笑。

浴槽で手をヒラヒラしていたら「あ、お湯が柔らかいな」と思いました。
店主さん曰く「セラミックを通しているから」だそうです。
確かに軟水機の様なぬめりは無いのですが、すごく肌触りよかったです。

そんな湯船も含めて、レイアウトはこんな感じです。


〜水風呂冷え冷え〜
水風呂も「セラミック通し」だそうで、単純に冷たいだけじゃないと思ったのは
恐らくその効果かもしれません。(お湯よりはわかりにくい印象)
とにかく冷たい。でも骨が痛くなる様な冷たさではありません。
つまりちょうどいいって事かな。


〜休憩スペース〜
タイル貼りの空間があって休憩スペースと書いてありました。
時間がなかったので中をぐるり観るだけで終わってしまったのですが、
おしゃべり好きな方の憩いの場になりそうです。
あとはサウナと水風呂の間だから、サウナ休憩の場でもありますね。
ちなみに入り口の禁止事項に「放尿」ってあって、思わず笑ってしまいました。


〜3辺ガラスのサウナ〜
案外今まで出逢っていなかった気がする3辺に窓が有るサウナ。
1辺は脱衣所、1辺は浴室、1辺は浴室内休憩所に面したガラス。

そのせいか圧迫感がないです。
今迄知らず知らずのうち、銭湯のサウナでなんとなくの窮屈さがあったけど、
やっぱり窓ってあると嬉しいものだなと思いました。安全面もありますね。


***あまりゆっくりできませんでしたが、地域の人から愛されている感がすごく伝わりました。
ホテルも何軒かあるし、博多駅からも15分くらいでまだ徒歩圏内。
博多での予定がある方、もちろんご近所の方も是非お試しあれ。


*ビオレ桶あり
*サウナ有料
*瓶牛乳、他ソフトドリンクあり
*ドライヤーあり


やすこ。

【web掲載紹介】NIPPON YOUTH STUDIOさん(学生ライターさんが銭湯を取材最終回)

2017-08-26 19:26:00 | メディア・イベント出演
女子大生ライター脇田さんのごほうび銭湯記事・第3弾は帝国湯さんのご紹介です。
ナビゲーターとして関わらせて頂いたこのシリーズも、今回で最後です。
http://youthstudio.jp/2017/08/24/youthnow073/
帝国湯さん、銭湯好きの中ではとても有名なレトロ銭湯です。

※銭湯OLやすこの帝国湯さんブログはこちら※

初めて来た人でも「ああ、懐かしいっ!」と思わずにはいられないのは、
故早川絵師様のペンキ絵と熱いまろやかなお湯のある浴室はもちろん、
入り口から脱衣所まで 全ての微細に宿る女将さんのこだわりがあってこそ。
持ちうるものを ここまで大事に共生してゆく生き様。本当に尊敬です。
ライター脇田さんもその細かい部分を 最大限感じ取って頂けて、嬉しい限りでした。

学生さんがカラオケや宅飲みをする様に、
「ごほうび銭湯」がささやかな日常の選択肢になればいいな。
こんなに手軽で、こんなにリフレッシュできる場は無い。

ここまで取材をしてくれた、ライターWさん、
またWさんを紹介してくれた友人Yさん、
そして取材に協力くださった帝国湯さん、荒川区梅の湯さん、新生湯さん、ありがとうございました。
心より感謝申し上げます。


やすこ。

【埼玉銭湯】西川口 中町一の湯

2017-08-19 06:26:42 | 銭湯レポート
〜スーパー銭湯級の贅沢設備と趣ある露天風呂〜
※浴場名の記載に誤りがあり、読書さまからご指摘いただきました。申し訳ありません、訂正させていただきました。

西川口駅から徒歩15分くらいの、中町一の湯さんに行きました。

向かいにはコインパーキングもあり、都内から車で来ている人もいそうでした。



〜高濃度炭酸泉は丸い浴槽で〜
関東を中心に増えている、高濃度炭酸泉。
肌にプツプツと炭酸がつき、新陳代謝に良い人気の浴槽です。
しかし高濃度炭酸泉の浴槽は、どの銭湯でも混雑。でも、ここみたいに丸い浴槽だと出入りがしやすいですね。

そして高濃度炭酸泉の浴槽からは、高い天井と紫色の気品あるタイル壁が眺められます。タイル壁の反対側はカランです。


また、高濃度炭酸泉の奥は、ハイパージェット、座風呂が二機、電気風呂とひとつながりな浴槽があります。しかも軟水。
高濃度炭酸泉と、機能的な浴槽の二つが浴室内で楽しめます。

これにさらに、露天風呂があるって、、贅沢ですね!


〜露天風呂はベストポジションの宝庫〜
露天風呂は、シルキーバスと、ちょい熱の浴槽。そしてこの浴槽は、まさに青空の下に贅沢に二つある浴槽なのです。
天井が完全に開けていて、かなり開放感あります。

シルキーバスも白濁したまろやかなお湯が人気です。気持ちよい。

ただ、個人的なベストポジションは奥にあるちょい熱浴槽。ちょい熱浴槽壁面には、盆栽がライトアップされていてそれも美しいですし、
なにより、立派な瓦屋根の天井と青空がどどんと眺められます。



〜せせらぎ銭湯〜
中町一の湯さんはサイレント銭湯です。
土曜の夜、おひとりさまで銭湯を満喫する人が結構な数 来ているにも関わらず、静かな銭湯。

理由は、ハイパージェットや座風呂が最新式でボコボコ音がしないものであるからと、お湯を継ぎ足す湧き口はお湯が足らなくなった時だけジャバジャバ出てくるからだ。

だから時折、湧き口からのジャバジャバという音や、
ハイパージェットに身体が当たって出るブクブクブク音が絶妙に聞こえる。
そしてお客様のシャワーの音。
湯のマトペの極みです笑。

いままでサイレント銭湯は、スイッチ式ジェットだったり、ジェット無しだったりが織りなすサイレントでしたが、これは新しいサイレント銭湯です。
もちろん客層がおひとりさま時間帯ということはありますが、家族連れがくる時間帯などは賑やかな声が気持ちよく響いていることが想像できました。


***これだけ充実した設備だから、スーパー銭湯的なオペレーションかなと思いきや、、フロントの旦那様はとても丁寧です。ちゃんと皆様に、お休みなさいと言ってくださる。街の銭湯のあたたかさはそのまま残していること、なにより嬉しいことですね。


やすこ。

【東京銭湯】四ツ谷 若葉湯

2017-08-13 06:26:16 | 銭湯レポート
〜トリッキーな壁面と可愛い装飾、真面目なお湯〜

若葉湯さんは2017/08/31で廃湯されるそうです。そうとも知らずに訪れ、帰宅時に女将さんから廃湯を知りました。

廃湯を告知するポスターは、浴室に入るドアのみ。そっと、静かに廃業されたい意向を感じましたが、番台の奥様は明るく接客をしてくださりご紹介を快諾してくださりました。


〜トランプ札のようなポップでトリッキーな壁面〜
浴室に入ってたまげました。こんな驚き方はなかなかしない。
これが若葉湯さんの女湯浴室の壁面です。

壁面にはピカソのゲルニカを彷彿させる様な女性。恐らく女帝で、勇ましく馬に乗り。なぜかピエロが逆立ち。ピエロは女帝の付人なのか、歓迎者なのか、否定者なのか、よくわかりません。
なんだか、意味深に思うのは私だけでしょうか。解釈は委ねられた映画をみたようなゾクゾクする気分です。

でも、浴槽に入った瞬間、そんな意味深な追求はあんまり意味がないなーと笑える気分になります笑。

お湯は柔らか、ジェットは三機もあり、気持ちよしです。改めて浴槽ってすごいなって思いました。
だから壁面の絵は、なんかトリッキーな楽しい絵ってことでいいんじゃないかな。


〜なんかあったかい脱衣所〜
脱衣所の屋根は山小屋風。三角屋根に梁が何本も入っていて、梁は木目がむき出しで、何本も入っています。これがなんとも優しい印象です。
銭湯の天井は格天井とかだと、強くたくましい印象ですからね。

また壁面には、所狭しと手作りの縫い物が飾られています。

女将さんに聞くところ、親戚の方の手作りらしいです。みんなこの作品が好きなんだなぁって伝わるご紹介の仕方をしていただきました。
そしてこの銭湯という空間が大好きってこともしみじみ伝わりました。

そんなこともあり、裁縫品もある脱衣所は女性らしい優しい雰囲気に溢れています。
男湯はわからないけど、女湯脱衣所はいい感じです!


〜操縦席みたいな番台〜
若葉湯さんは番台はフロント式です。
ただちょっと面白いフロントで、
下足箱のエリアを向いているフロントはすりガラスで透けていて、ちゃんと下足箱が見渡せる番台なんです。

だから下足から出て、暖簾をくぐるときも、入るときも、番台から外が見えるということです。
そんなこの浴場の操縦席のようなフロント。あとわずかな日数ではありますが、最後まで気持ちよくお客様を迎えてくださる気配しか感じません。

ちょっと不思議な壁面、優しいお湯、優しい脱衣所、そしてそれらの舵を取るフロント。どれも忘れられない、若葉湯さんでの記憶になります。みなさま、お疲れ様でした。ありがとうございました。



*ケロリン桶あり
*カウンター式


やすこ

【北海道銭湯】札幌市西区西野 笑福の湯

2017-08-12 06:26:10 | 銭湯レポート
〜道内では珍しいペンキ絵師の富士山と、超熱湯源泉でご利益に期待〜

「笑福の湯」さんは、名前の通りご利益がありそうな浴場さんの名前。
ここは源泉100%の温泉と、ペンキ絵が楽しめる銭湯。浴場名に違わない、良いこと尽くしな銭湯です。



〜側面に広がる、中島絵師さんの筆〜
ここ笑福の湯さんでは、中島絵師様のペンキ絵が観れます。

浴室の正面部分には空間がないため、側面部分に描かれていて景色は壮大ですよ。
しかも側面の両側面も描かれているので、3辺分の景色。
天井は高くはないビル銭湯ですが、この3辺のペンキ絵のおかげで空間の広がりを感じます。

また、白タイル上に描かれているので色のノリが鮮やか。
木の上に描くよりも発色を感じました。
これが2013年のものなので驚きです。
もちろん上部やシャワーが近い部分は劣化がありますが、発色の良さでその辺がさほど気にならない感じです。

絵師さんのペンキ絵が観れる銭湯は、北海道では1カ所かと思っていたら・・
なんと2カ所目に偶然出会えました。


〜激・熱湯〜
お湯が全般的にアツアツですが・・真ん中の浴槽がここぞと熱いです。

しかも熱湯なのに浴槽の中心に 噴水の様な吹き出し口があって、
アツアツのお湯がいい勢いで流れ出ています。
ここを涼しい顔して入っていたいけど、
そもそも浴槽に入ると、動くと痛い様な位に熱く感じるので全然穏やかじゃない笑。
でもしばらくすると(といっても20秒くらいが長く感じられる)、
だんだんお湯の柔らかさを感じはじめます。
やっぱり源泉だし。

でも・・それ位が限界でした。
こんな手強い熱湯は、札幌の真駒内湯以来。
札幌の銭湯は熱めなのでしょうか。
噴水の上にはクリアファイルで「43度〜45度をキープしているから、この浴槽は水でうめないでね」
という趣旨の紙が置かれています。

ちなみにカランもお湯のみです。

覚悟して入りましょう!
カランのお湯自体は熱すぎでは無いですが、でもご安心を。ちょっと熱くなってきたら、水風呂もあるし、源泉のお水もあります。

飲用水の蛇口は出しっ放しで、ちょいぬる目なのでゴクゴク飲めますよ。



〜10穴ジェットとジャグジー〜
上記真ん中の浴槽が最強ですが、浴室の手前両サイドにある浴槽もすごいですよ。
真ん中の浴槽入ってからだと、適温に思えるけどここもそこそこ熱め。

入り口から左手にはジェット風呂があるのですが、
よくある2穴が幾つかある浴槽みたいに 2穴・2穴でスペースがあいているのではなく、
10穴全部が等間隔で配置されています。
一体どの穴を身体で受け止めるべきか・・と少々迷いますが、
中に小さな腰掛けがあったりして うまくジェットに当たれる様に工夫がされています。

また右手にあるジャグジー風呂は、結構良い勢いのジャグジー。
この浴槽は結構水でうめている方が多く「熱いよね」と常連さんが笑っていたのも微笑ましいです。



***この笑福の湯さんは、札幌にある「お好み焼きの風月」さんが経営する銭湯。
風月さんがスタートしてから約10年くらいらしく、その前も歴史があった銭湯だった様です。
それを聞いて納得。源泉熱湯と常連さんの多さは歴史を物語るし、札幌では目新しいペンキ絵を取り入れるチャレンジングさは他業種から参入する風月さんだからこそ踏み切れた事なのかもしれません。

今は浴場組合は抜けている様でしたが、接客もアットホームにしてくださって 1度の訪問では組合の銭湯との違いを感じる点はありませんでした。組合可否に関しては賛否両論あるかもですが、なくなる筈の銭湯をこうして継続してゆく事は1つの有効な術だと思います。そして間違いなく、この場にはいい湯が沸いて、いいお客様が集まっていたのでしいた。



やすこ。