銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【銭湯】よいお年を

2013-12-31 09:26:02 | メディア・イベント出演
~銭湯OLのご挨拶2013~


一年間、現実の中の非現実=銭湯に何度も心洗われて今に至ります。辛いことがあっても、心も体も切り替えられたのは銭湯ありきです。
お邪魔した銭湯さん、浴場組合さん、そしてブログ読者さんなど関わった皆様、ありがとうございました。

今年から本格的に銭湯巡りをして、廃湯になった銭湯に何度も出逢いました。また廃湯となった文京区おとめ湯さんの見学会におじゃましたり。斉藤湯さんの三助さんが引退されたり。
このような中で、単に銭湯好き好き、という気持ちに留まらない想いが芽生えた一年でした。



さて、そんな一年ですが振り返ると、銭湯でいろいろなことありました。その中でも普段書かないような銭湯レポートを、、、(銭湯名を書くと差し支えありそうなので)幾つか伏せ名の覚書にしてみました。


■驚きのお客様編
いろんなお客様に触れ合いましたが、インパクト強い2方はいろんな意味でMVP。
**エステ開業!
銭湯の露天風呂床(入口前)に寝そべって、お子様にアカスリANDオイルマッサージをさせるママ。
えーと、ここはエステ!?じゃないですよね。遠慮なく「失礼します~」と言って露天風呂入りましたが、平然とマッサージ続行!明らかにマナー外れ?でもなんだか堂々としてるし、そういうものかなと思ってしまうほど。
そして、私、なにも言えなかったんです。。すみません。

** 座席指定
「30年以上所定の洗い場を使っているので、譲ってもらえるかしら?」とおっしゃる御婦人。言葉も丁寧で、なんかもう「はい喜んで!」テンションになってしまう私。「なんかね、落ち着かなくてね。違う洗い場は。」なんてフォローしてくださると後味も良く。
私、こうゆうやり取り、嫌いじゃないです!


■うれしサービス
下記に限らず、銭湯に行けば常にあたたかいねぎらいに触れられるのですが、ちょっとイレギュラーなねぎらいをここに紹介させて頂きますと。
**壁画や内装をしげしげ眺めていたら、他のお客様がいないから、と写真撮影しても良いですよと声がけしてくださった番台さん。二件ほど。撮影つながりでは、外観の撮影指導をしてくださった番台さんもいました。泣けます。その写真は宝物です。
**また、過去に景品だった銭湯ストラップをくださった番台さん。「わたしたちで持ってても、もったいないの。本当に銭湯好きな人にあげた方がいいしね!」と。それも長ばなはしの後にくれたとこが嬉しい。
あぁ、番台の皆様、ありがとうございます。

■銭湯による変化
あくまでも個人的なのですが、嬉しい変化のご紹介。
**超個人的ですが、末端冷え症が治りました。指先が今時期はいつも冷えっぱなしで、その指先をよく先輩があたためてくれたもんです笑。

**髪の毛の毛質がわかるようになりました。お湯やシャンプーリンスで毛質は楽しいくらい変わるので、銭湯後はチェックをします。家でザザッと乾かした時は全然気にしなかったのですが、面白いものです。


約38件の銭湯さん。改めて感謝です。


では、皆様、
来年もよろしくお願い申し上げます。


やすこ。

【東京銭湯】板橋 クアパレスゆうゆう

2013-12-28 07:26:16 | 銭湯レポート
~板橋の宮殿~

パレスとか、宮殿とか。
銭湯ではさすがにないよね(失礼)と思って行きました。オリンピック湯のような名前がまず壮大なテンションかなと。
しかし、ここはリアルパレスです。
間違いない、お湯の宮殿でした。



*お湯の宮殿
なにせ造りが凝っています。
板橋駅から見える明るい外観はさることながら、、、

一番のパレス処は、全てのお湯に区切りがないところ。
言葉では表現し難いのですが、配置は
こんな感じ。

普通それぞれのお湯アトラクションに区切りがありますよね。
特に、必ずと言っていいほど区切られているはずの露天風呂も途中までは一つの湯船なんです。お湯の波を分け入って、階段をあがると、露天風呂のドアがある感じ。
熱湯なせいもあってか、歩きごたえもあり、まるで探検している気分になります。お湯の中歩くのは体力使いますわ。
広さはスパのように大きいという訳ではないのですが、この小宇宙に詰め込まれた宮殿っぷりは、むしろすごいんです。


*宮殿といえばアート
成田和弘さんという方の彫刻が、水風呂、露天風呂にあります。
しかも水風呂はこのアートマンの口から水足しができるという笑。
絵的にはこんな感じです。(絵が、、、ほんと成田さま、ごめんなさい。)

しかし成田和弘さん頼みじゃない、経営者さんのアートもあります。電機風呂やジャグジーが並ぶ列の向かい側に、テレビが見えるようになっているのですが、、、テレビの後ろに、、、桜!?フェイクの桜が薄い桜色を主張してます。

なんだかいろいろ凝っていて、壁画がなくとも芸術を感じちゃいます。


*お湯
露天風呂のお湯はラジウム泉。少ししっとりめのお湯、かつぬるめなので、熱湯と交互に入ると体がほぐされてゆきます。
またお湯の宮殿巡りには欠かせない水風呂もあるので、クールダウンが簡単にできます。(サウナもあり)


ちなみにここの番台さんも優しく迎えてくれましたが、番外編で近所のサンクス。
店長さんの接客が素晴らしく人情味あって、雑談までして、買うつもりなかった二色中華まん買ったりして。


どんな場所でも、人がひたむきに生きてる限り、ぬくもりはあるんだと改めて思いました。
銭湯独特の人柄が大好きだったりしても、決して銭湯にしか街の人のぬくもりがないわけじゃない。
なんでしょう。しごく当たり前のそんな事をしみじみ感じ入りました。


そんな人柄にいろいろな工夫が嬉しいリアルパレスです。是非とも。



やすこ。




【東京銭湯】王子 月の湯

2013-12-27 23:26:14 | 銭湯レポート
~太陽のような姉様と白樺林~

大好きな都電荒川線で月の湯さんへ。
って、、、なんだ??

都電クリスマスバージョン!!
(更新遅いのがばれます笑)

手のこんだ、丁寧な手作り感が嬉しかったです。


さて、こんな都電に揺られて、
都電滝野川一丁目駅に。

月の湯さん。


*番台は太陽。
入るなり、明るい笑顔で出迎えられました。突き抜けて明るい番台さん。
最近は番台さんの当たりがいいです。
しかも「今日は空いてるの。ゆっくり入ってってね!」と気持ちこめて言われました。テンプレート的に言われることはありますが、こんな想いこもった言われ方はなかなかないです。お言葉に甘えてゆっくり浸かれました。

湯上りも番台前の椅子に座ってしばらく談笑。近所のお姉さんも混じって談笑。気付いたら都電の終電逃しました!(JR王子駅がタクシーワンメーター距離なので無事帰宅)こんな終電逃しならば嬉しいものです。

番台のお姉さんは以前化粧品会社の営業だったそうで、仕事への心得などもお話してくれました。とにかく、笑顔と明るさを忘れちゃいけないよ、と。番台として、太陽のようにみんなに明るさを分けてあげようと思って、毎日仕事をされているそうです。
その話を聞いていると、銭湯一軒で世界は変わるように思えてきます。
そもそも、お姉さんは血縁の方が辞めようとした月の湯を引き継いだそうで、尚更揺るぎない想いを感じたわけでした。
やっぱり想いが溢れてる銭湯は気持ちいいです!!


*浴室もお客様思い
さて、人柄話が先行しましたが、お湯だって素晴らしいです。軟水で肌に心地よいお湯。そして女性を飽きさせないラインナップ。水湯も一人利用ですが、あるのがうれしいです。
ちなみに構成はこんな感じです。



*湯気に紛れてさながら本物の林
パッと見、この月の湯の浴室は林の中のような景色なんです。写真プリントですが。
で、なんの林かと目をこらせば白樺林の写真が壁面にありました。白樺林に懐かしい気持ちが溢れてきたので後で検索したところ、白樺の木は私の地元北海道や長野県に多い木だそうです。確かに原生林も街路樹も、白樺だらけですよ、札幌は。東京では見ないと思っていたら、、びっくりです。

そして、その白い白樺の木が立ち込める湯気に紛れて、本当の林のように見えました。この視覚的作用のおかげで私はよりリラックスできました。私の視力が悪いだけではないと思います。

※参考にwikiの「白樺」リンク貼ります。http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A9%25E3%2582%25AB%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2590


この月の湯に行った事で、年末のお仕事をがんばれたと言っても過言ではありません。
非常に勝手な話ですが、湯気に紛れた白樺林とあったかいお姉さんという構成はまるで親戚のお家のような親しみを感じました。みなさまはいかがでしょう。


やすこ。



【北海道銭湯】エアドゥ機内誌に銭湯特集!

2013-12-23 19:26:15 | 銭湯情報
~空飛んで銭湯へ~


北海道の翼、エアドゥ。
エアドゥは北海道便をメインとする航空会社です。
今回、北海道はANA予約経由でエアドゥを利用させて頂きました。

(本題から逸れますが、エアドゥは機内販売グッズから、紙コップまでエアドゥオリジナルキャラクター、ベアドゥで展開。これが愛くるしいのですっ。)


さて、そんな優秀なエアドゥの機内誌。


に、キター!銭湯特集!!


北海道な寒いですし、冬本番ですし、
やっぱりあたたかい話ですよね。
ちなみに今回は函館の、和洋折衷スタイルな銭湯が紹介されています。
銭湯といえば、基本和風ですから、早くから開港された港街函館ならではの銭湯と言えます。

また函館の観光名所であるハリストス正教会が壁面に描かれている銭湯など、こちらも別の観点で函館ならでは。

道内には温泉がたくさんあるので、銭湯までなかなか足を伸ばせないかもしれませんが、このように街ならではの造りを見たら、、、
北海道の銭湯に行かない手はないですよね。

普通ならば温泉特集をしてもよいところを、本当の意味で北海道の魅力を発掘し、伝えようとするスタンス、、、エアドゥらしいですよね。

素敵な特集を読めました。さぁ、次は空飛んだら温泉も銭湯も行くぞ!


やすこ。

【北海道温泉】網走鶴雅

2013-12-22 23:26:58 | 温泉関連
~大自然の威力~

今回は連休で北海道釧路と網走行きまして、その時の温泉レポートになります。ちなみに私自身は釧路に一年だけ住んでいたことがあり、小さな帰郷旅でもありました。

鶴雅。つるが。
道東エリアに住んでいる人に、知らぬ人なしと言われるくらいの有名ホテルです。

鶴雅がすごいぞ、ということだけは知っていたのですが、正直どんなすごさかは知らず。今回やっと知れる機会がきました。鶴雅の網走です。

ホテルのコンセプトとしては、道東にも栄えたアイヌ文化と現代の融合。
なので建物の節々にさりげなくアイヌ文化の香りがします。

客室も同様のテイストですし、従業員さんもアイヌ民俗衣装のアレンジ服だったり、徹底された空間です。
しかし和風との融合もあるせいか、この徹底っぷりが妙に落ち着くんですよね。きっと道民でなくともそうでしょう。

さて、銭湯OLとしてはお風呂を熱く語りたいです。

お風呂入口。
すでにひとつの空間として成立した入口で美しいです。


鶴雅網走はアルカリ性単純泉。
しかし温泉名に記載はできない量ですが硫黄も含まれていて、その香りが程よくします。

造りは岩盤浴が浴室とは独立した脱衣所近くにあり、浴室にはサウナ、屋内湯船。そこから露天風呂があります。

さて、屋内湯船は。
港町の波止場のように電機が、電灯が配置されています。形はほぼ三角。
この情景はどちらかというと網走よりは、釧路を彷彿させられます。
いづれにしても、ひたひたの湯船での温泉はいいもんです。


次にお楽しみの露天風呂。
月、星、草木、雪、岩。
全て味わい尽くせました。

ちょうどパウダースノーの時期で、岩にはふわふわの雪が積もっています。もちろん、手にすくえば、すうっと一瞬で消えてゆきます。
夢中になって雪に触れていると、空には月。そして目が外の暗がりに慣れたら、星。星は満点の星で、いくら見ていても飽きません。
そして星を引き立てるごとく生えている草木。暗がりでも雪化粧をして、輪郭がくっきり浮かび上がります。
こうして、次から次へと網走の自然が流れてきました。
たしかに季節、時間、タイミングが良かったとも言えます。
しかしこれだけ、自然が詰め込まれる設計を描いた鶴雅さんは、、、すごい。



このようにもぎたての自然に触れられるのは温泉ならではです。
はるばる東京から釧路、釧路から網走と来ただけの甲斐がありました。
改めて温泉の良さと、一方で銭湯の良さも知るきっかけになりました。
今回は北海道の銭湯には行けなかったので、そちらもいつかおじゃましたいですね。


※こちらは部屋からの景色。網走湖が見えます。

やすこ。