銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【東京銭湯】入谷 快哉湯

2015-03-28 17:26:59 | 銭湯レポート
~本当の意味でのレトロ銭湯~

東京入谷にある快哉湯さん。
かいさいゆさんと呼びます。


戦前からある銭湯で
一度は行くべしという
銭湯好きの方から聞いて来ました。


~こだわり滲み出る入口~
入口からしてオリジナル暖簾。
私の経験からして
オリジナル暖簾の銭湯は、
いつも期待を上回る銭湯ばかりです。
もちろん牛乳石鹸の暖簾も素敵ですけどね。
それに浴室への入口の戸なども木枠。
脱衣所だけじゃなく入口もレトロにこだわれるのはすごくポリシーがある証拠ですよね。


~早川様のペンキ絵~
木のぬくもりがあるドアから見える
ペンキ絵は、、もしかして
と思ったらやはり。
北海道大沼公園でした。

私は北海道出身なので、
北海道の画には弱いんです。

ちなみに北海道大沼公園とは
大沼及び小沼は渡島駒ヶ岳噴火による土石流が山麓部の凹地を堰き止めて形成されたもの。大沼を代表に小沼、蓴菜(ジュンサイ)沼などが点在し、周囲のシラカバ、イタヤカエデ林と相俟った湖沼景観を呈する。新日本三景にも数えられる景勝地である。


富士山に癒される日本人として、
他の名所は物足りない方は
いらっしゃる方はいるかもしれませんが
広く広がる山脈と
ひたひたの大沼はとても心が安らぐはず。


~シンプルなお湯~
木造のぬくもりがある中、
逆に違和感があるくらい
こんこんと湧くような湯船。

熱すぎず、ぬるくない。
ちょうどお邪魔したのは一月だったので、しばらく、木目と壁画に囲まれながらお湯に漂ってました。

ちなみにこちらには
無駄な置物や造りがなくて、
ロッカーなども中央にはないのです。
ですから
ちょっと清々しいくらい広々。


そしてドライヤーもなかったです。
これには冬だったので焦りました。
番台の奥様にドライヤーがないかを聞いたもので、とても申し訳なさそうに気をつかっていただいてしまいました。
ちなみに、暖房が出ているヒーターはあるのでそこに頭をかざすことのOKをいただきました。
そして手ぬぐいでワシャワシャと乾かしました。

やればできる。
まだドライヤーのなかった時代だってあるわけだから。
なんだか、いろいろなことを教えられる
本当の意味でのレトロ銭湯でした。

また来ようと思います。


やすこ。

【東京銭湯】森下 ときわ湯

2015-03-21 00:26:36 | 銭湯レポート
~熱湯・富士山の王道をゆく~


のらくろの街・森下に用事があって、
なかなか来ない街なので
明るいうちから銭湯に。

煙突が見えるって嬉しい。
明るいと突き抜けて見える。

ときわ湯さんです。

ちなみにお相撲様の入浴は設備が整ってないからお断り、と貼り紙がありました。
一瞬びっくりしちゃうのですが、
私の地元で銭湯を経営する親戚から聞いたことがあります。
お相撲様が来てくれるのは嬉しいが、
沢山いらっしゃるとお湯が追いつかないそうです。ですから、巡業でお相撲さんがいらっしゃるときは貸切にするとかなんとか。
そんな訳で森下らしい貼り紙でした。


~大きな富士山は気持ち良し~
久しぶりに男湯女湯をまたぐ
富士山に出逢えました。
女には女湯だけの、男湯には男湯だけの味わいがあるのも乙ですが、
おっきい富士山は気持ち良い!

松原からの富士山です。
いゃあ、突き抜けてます。

~熱~
さて、富士山を眺めながら入浴・・・
しようとしたら、熱!

だんだん暖かくなってきたせいか、
最近熱湯銭湯に行ってなかったせいか。
理由はあるかもしれないですが、
なんだかとてつもなく熱湯でした。
熱湯好きなんて、もう言えないと若干凹みました。

でも熱湯を涼しげに入る常連さんたち。
ひぇー。
薄めもしないなんて。

しかも湯船のレイアウト的に、
富士山を程よく見るには熱湯に入らなきゃ見れないのです。
ぬる湯は隅っこですから。。

2度くらいチャレンジ。
骨から熱さを感じました。
悔しいです。

次は熱湯好きな方と一緒に、
じっくり入りたいものです。


~心ほぐれるひとひねり~
なんだかふっと心ほぐれる瞬間もありました。
まず、座ドライヤーのお釜が壊れたようで、お釜の支柱に普通のドライヤーがぶら下がってました笑。

しかも座ドライヤーのコイン口にコインを入れたら、普通のドライヤーが稼働。
どうやったんだろう。
すごい、こーゆう使い方好きです。

あと男湯との壁に
でっかい鏡。
これが開放感増します。
この鏡があると、脱衣所の方と、
化粧水とか鏡みながらつける方が
鏡越しにしゃべれるんですよね。
がんばれば、鏡越しにテレビも見れますかね?

あぁ熱湯であたたまった身体が
ほぐれてゆく、ひとひねりです。


~気合いのバリアフリー~
ちなみに下足番からゆるやかな傾斜があり、脱衣所への戸があります。
ちゃんと入口だけでもリフォームしているなんて良いですね。地道に全体をリフォームするのかしら。とりあえず帰りの足取りも軽くなるバリアフリーでした。



***
で、熱湯にわたわたする私も、
ドライヤーにそわそわする私も、
そっと見守ってくれたのは番台さんでしたよ。

ちなみに番台さんは
ベレーが似合う紳士系なお父様でした。

やっぱり熱湯と富士山、
だけじゃないですよ。



*座椅子&ドライヤーあり


やすこ。

【東京銭湯】都電東尾久 大門湯

2015-03-01 23:26:37 | 銭湯レポート
~ただのレトロ銭湯じゃない。
湯船毎に小さな宇宙~

都電東尾久駅から二分程の大門湯さんにおじゃましました。


~ナカジマさん壁画~
凸型湯気抜きの天井と、
ナカジマさんサインの入った壁画。
この最強のタッグがお出迎えです。

ナカジマさんの景色は・・
景色としては、こんな景色。

うっすら水色の山、その背後にもくもくとした雲。別の銭湯でも似たレイアウトの景色は見たはずが、わからずでした。

川辺の清流の勢いが
筆使いからヒシヒシ伝わってきます。
そう、割と富士山だと手前が湖水か、
荒波かが多いから、この川シズルはたまりません。

・・・ご満悦です。


~全ての湯船に宇宙あり~
ナカジマさんの壁画だけで幸せですし、
もう満足満足というとこなのですが
大門湯さんは違いました。

各湯船にこだわりがありすぎるのです。



1 生レモン風呂
足を踏み入れようとしてビックリ。
生レモンがプカプカ浮いているのです。
6つくらいのレモンを半分にカットしたものが、プカプカ。
当然香りもほのかにします。

ボーッとしていると、
肌にコツンとレモンが当たります。
(奥側からお湯がこんこんと出ているのです。)

お肌のピーリングにも良いかと思い、
せっせとレモン汁風呂を顔につけました。果汁◯%と言えるかな・・・と頭を働かせようとしましたが、まぁ細かい理屈はさて置き、なんて素晴らしいサービスなんでしょう。

また床面は凸凹の石になっているので、
足裏に心地よいツボ効果が。

ちなみに、
脱衣所でご近所の方に聞いたら、
いつもレモンは浮いているそうです。
素敵な計らいですね。


2クリーミィジェット
時々炭酸ジェットとか、バイブラとかありますが・・・
なんだこれ!?ってくらいクリーミィなジェットです。

当然泡は手に取れるし、
浴槽の淵には、クリーミィなメレンゲみたいな泡がプカプカ浮いているのです。

普通のジェットに慣れた方も、
こちらには驚くはず。


3 金魚泳ぐ浴槽
こちらこそ普通の浴槽かと思いきや、
違いました。

浴槽の床タイルに
金魚のモザイクタイルが。
それがお湯のゆらぎで、
ゆらゆら泳いでいるように見えます。

しかもゆらぎを作るのは、、
湯船隅からコポコポ沸くようなお湯。
その湧き出し方も、
左右交互にコポコポ動く。

この浴槽自体が生きている様な細工です。


こんな感じで3つの浴槽が
愉しませてくれすぎます。
普通凸湯気抜きと、ペンキ絵があれば、
もうそれだけで十分なのに、
こんなに細やかな仕掛けがあるなんて、
本当に感動。


~ジャケットを来たお父様~
以前も、ジャケットを羽織る番台のお父様に、自分の祖父を思い出して親しみを感じた話は書きましたが・・・
大門湯のお父様もジャケット派でした。

そして、お客様が浴室から全員出たら、
ふんどし一丁で掃除をはじめていましたよ。ちらっとですが、一生懸命ゴシゴシするのが見えました。

ご近所のお姉様に「いつも綺麗に掃除してくれてるのよ」と話は弾む。
そして大門湯には
常時レモン湯があることも知りました。

お父様、偉大すぎるお父様。。
ちょっとシャイそうなお父様が
ゴシゴシする浴室に向かって、
お礼を言って、、帰りました。


**いい銭湯をみつけました。
銭湯初心者の人とも、銭湯マニアの人も受け入れられるであろう、様々な工夫と伝統。これからもお父様にはがんばっていただきたいです。また行きます。


*座ドライヤーあり


やすこ。