銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【北海道銭湯】小樽 柳川湯

2015-05-24 21:26:24 | 銭湯レポート
~北海道の富士~

北海道は銭湯OLの地元。
そして東京都に次ぐ、
銭湯件数の多い都道府県です。

今回は銭湯OLの母出身の小樽で、銭湯に入ってきました。

小樽と言えばお寿司も美味しいですが、
「なると」という若鶏の半身揚げがオススメです。

ここは幼児の頃から通っていました。

さて、その「なると」の隣の隣に
銭湯があります。
柳川湯さんです。
「なると」は素手でかぶりつくのが良いので、
先に「なると」からの柳川湯さんの順番で良いでしょう。

~センター~
関東と違って湯船がセンター配置でした。
北海道はあらゆる都道府県から人が来ているので、
その出身地の形状が反映されるともいいます。

ちなみに道民は、関東の銭湯経営者で多い富山県の出身さんも多いとか。

~北海道式富士山~
タイルに描かれた絵が有り、青々とした美しい山が描かれています。
どうやら富士山のようです。

ようです、と申しますのも、
カタチ的には富士山なのですが、湖畔に白樺が生えているのです。
白樺は私も本州に来て気付いたのですが、本州には生えていません。
白い皮に包まれたような、北海道では塀等につかう方もいる木です。

ですから・・真実さを追求すると、この画は富士湖畔ではないワケです。多分、北海道の絵師さんが描いた「道産子富士」だと思っています。
小樽では富士山の銭湯はここ位ではないかと店主さんがおっしゃっていました。

~深い溝と垢擦り~
印象深い富士山に心奪われつつ、
自分の地元だという安心感と同時に気付いた事がありました。

私以外・・・全員垢擦りしているという事に。

5名様くらいいたお客様全員がごしごし。
連休だし~とお隣さんの背中をごしごし。
そのとたん、私は懐かしさでいっぱいになりました。
関東の公衆浴場で垢擦りする人見ないなと。
もちろん韓国の方とかされていますが、関東には垢擦りする人が少ないのですよ。多分。私は祖母に小さい頃から背中をごしごしされてました。周囲もしていました。
それともこの銭湯が偶然に垢擦りブームだったのかもしれないですが。
北海道の人は垢擦りする人が多いのかな。
全く根拠ないのですが、あまりにも懐かしくて書いてしまいました。

ちなみに思えば思うほどすごくて、
心なしか洗い場のタイルの溝、排水溝の溝が深い。
深いとこを垢がスイーって流れる笑。
絶対コレ、計算されている。と思いました。
そんな場所で垢擦り持ってない悔しさと言ったら。
次回は絶対持参しよう、垢擦り。


~アカるい~
垢の話を書きすぎたから、
本質的によかったところを最後に書きたいです。
明るい話。
柳川湯は採光がとても良かった。
ちょうど天気も良かったからか、
三角の窓から注がれる光は銭湯に清潔感をもたらしていましたよ。

あぁ、これが私が育ってきた空と、
光だなぁ。
ぼんやりと思いました。
故郷の銭湯は、ありとあらゆるものが優しくみえてくるものです。
でも、旅人にもきっときっと優しいはず。

そんなこんなで、北海道らしさを満喫できた銭湯でした。
道外の方は、北海道ならではの富士山を是非みにきて欲しいですね。


*アイスクリーム販売あり
*座ドライヤーなし
*ケロリン桶あり


やすこ。

【東京銭湯】都電滝野川 鶴の湯

2015-05-09 23:26:59 | 銭湯レポート
~広々・清潔レトロ湯~

久しぶりの東京銭湯です。
少し前に行ったものですが、こわいくらい鮮明に覚えています。
都電滝野川駅から近い 鶴の湯さんです。


造りは凸湯気抜きのあるレトロ銭湯で、
番台と脱衣所は切り離されている設計です。

~広々充実湯船~
面積は並ですが、とても上手に湯船をレイアウトされていました。
特に洗い場の後ろにマッサージ湯、水風呂をレイアウト。

そしてジェット湯からマッサージ湯が一続きで、
お湯に浸かったまま、ジェットとマッサージを堪能できる。
その動線が素敵です。
このような動線系の工夫はビル銭湯ではたまにありますが、
レトロ銭湯でここまで考えられていたことは無い気がします。
お湯の中で湯船を移動する、
つまりお湯の中をウオーキングするって家ではできないことですからね。
ここまでこだわって修理をされたのかなと思うと、
尊敬の念でございます。

~音~
一番奥にあるジェットにはマシーンがついていました。
そこから「ガーッ」という機械音が猛烈にします。

その音は、人を不安にさせるような音ではなくて。
(とりあえず私にとっては。)
わくわくさせるような機械音でした。船の甲板で聞くような音なのかな。
他の方に響くかわかりませんが、個人的には気に入りました。

~清潔ぴかぴか~
で、音は趣味がありますが ここは鉄板なポイントでしょう。清潔さ。
ちゃんと昔の木枠を所々に残しているにも関わらず、それらも美しく映えていました。

浴室ももちろんですが、つい手を抜きがち?なお手洗いがピカピカでした。
「おお」と1人で声を上げてしまった程です。
床も白いのですが、あえて白くしたのかという位美しかったです。
こうやって隅々まで美しくして迎えてくださっているのだと思うと、
やっぱり嬉しいですよね。
トイレは大体の方が入浴前に行きますよね。
ですから、実は脱衣所に次ぐ、大事な第一印象の場所なんだと思っています。

~雑誌が充実~
また、脱衣所には細長い本棚に文庫本。
ラックに最新の週刊誌が沢山ありました。
座式ドライヤーに座りながら、週刊誌をぺらぺら。
以前週刊誌を読めた銭湯は既に廃業していたな、
と思い出し ちょっと寂しくなり、
そのありがたみを感じ入りました。

**綺麗な銭湯でした。いろいろな銭湯を巡っていると、清潔であり、綺麗である事がいかに大変かがわかります。ですから、綺麗・清潔は大切なポイント!そして他の細やかな気配りがあったのも、その綺麗さを引き立てているのでしょうね。モノが増えると、綺麗にするのって大変ですから。


やすこ。

【石川県銭湯】金沢駅 くわな湯

2015-05-05 00:26:10 | 銭湯レポート
~東山に息を潜める エリア銭湯~


前回に引き続き、金沢の銭湯に。
東山にあるくわな湯さんです。

くわな湯さんとの出逢いは
風情ある街並みで
有名な東山のバス停に降りたとき。
浅野川大橋の向こうに
ぼんやりと「くわな湯」の字が浮かんでいました。

まさに、私を呼んでる・・という錯覚に笑。東山を散策後、早速向かうことにしました。


~愛され愛され~
くわな湯さんの入口に入り、券売機に向かう。と、恐らく常連さんとおぼしき方が改築のお祝いを祝した絵が飾られています。

まずこのバリバリ人気な観光地に、
ちゃんと常連さんがいて、ちゃんと愛されている証を見て、私は入口からしてホッとしました。

また脱衣所にも、びっしり書籍があります。常連さんというか、返却できる方は借りて良いらしいです。
ということを常連さんから教えてもらいました。

ちなみにくわな湯の常連さんたちは、本当に親切。土地柄をご自身たちでよく把握されていて、一見さんがいることも理解してくださっています。
私にも、湯上りにオススメなツツジスポットを教えてくれたりと、なんだか店主さんだけじゃなく、常連さんから愛をいただきました。

これって、店がお客様を愛し、愛されてないと成り立たない空気だと思うのです。そんな意味で、とにかくまず心地よい空気でした。


~一休みすべし~
くわな湯さんは清潔で、かつ、ゆっくりできる一休み空間を守っている感じがしました。大きくポイントは3つ。

1。まず、壁面にお湯の排水溝がある、
これ、綺麗な排水口です。
ですから、そこに肘をついて一休みする人が沢山いました。

関東の銭湯と違い、浴室奥の壁面ではなく、
男女浴室の壁面側に湯船がある金沢の銭湯では、湯船の手前に肘をつくと
まるで洗い場の人をガン見しているような気まずさが発生さます。
図々しくて肘をつけません。
しかし壁面なら、洗い場に背を向けるので、皆が過ごしやすい設計ということですね。

2。浴室の出入口近くにある
サウナの上にテレビがあるんです。
つまりどんなことかというと、
頑張れば、洗い場の人も、湯船の人もテレビを観れる!計算された位置です。
ちょうど、ブラタモリで金沢特集が流れていたので、その計算された配置の恩恵にあずかりました。

3。サウナ無料
サウナ無料はたまにありますが、
この便利な立地でサウナ無料は素晴らしいです。しかも甲冑の背後からスチームが出る、ビジュアルとしても楽しいサウナ。

これらで、私はゆっくり旅の疲れを流しました。流れますよ。


~光明石ミネラル温泉~
くわな湯さん自身が改築で担保させたクオリティのひとつがこちら、光明石ミネラル温泉かと思います。
手前の薬湯以外は、この光明石ミネラル温泉で、漬かっているとじわじわと心地よい気持ちになれます。

商標登録されている、身体に良い温泉システムのようで、継続して浸かると効能を感じられるそうです。
そんな効能が長々と書かれた看板がありますが、細かい効能がどうのではなくて・・こうした工夫をこらしてくださること自体が幸せですね。


~牛乳と合わせて、仕上げる景色~
くわな湯さんののれんを出ると、、、
浅野川です。風情ある街並みが、湯上りにたまらないです。

ちゃんと待ち合わせ用?にベンチもあるし、そこで一息つくのは最高に贅沢。

東山の旅館には宿泊できませんでしたが、東山の空気をいっぱい、存分に吸い込ませてもらえました。幸せです。


**東山という地で、
主張しすぎずに、背伸びしすぎずに、
街に彩りを与えてくれる場所。それがくわな湯です。
もっとレトロにしたり、観光向きにという方向性もありでしょうが、今はそのニーズを感じません。くわな湯さんは、ありのままに、くわな湯さんであり続けて欲しいなと思います。


ちなみにくわな湯さんが
良い感じで紹介されていたページがあるので、貼ります。
くわな湯紹介


やすこ。

【石川県銭湯】金沢 兼六温泉

2015-05-02 13:26:03 | 銭湯レポート
~体もほぐれる旅にピッタリな温泉~


北陸。金沢。

北陸新幹線開通で、
今いちばんホットな場所でしょうか。

そんな熱い金沢に、私行きました。
・・・夜行バスで笑。
夜行バスには銭湯がしみる。。

とりあえず
一通りの目的を果たした後で、
兼六温泉という
兼六園に近いとこにある銭湯に行きました。

外観がわかりにくいですが、銭湯です。

兼六園は
昔中学校の教科書にもありましたね。

ここから徒歩16分くらい。

煙突が遠くから元気にアピール、
兼六温泉さんです。


~本気で温泉~
本気で、本当に温泉です。
烏龍茶色の源泉。

肌に化粧水のようにまとわりつく、とろみ。どんどん潤ってゆくのがわかります。気持ちよいです。普段銭湯や温泉慣れしていない人でも、この違いはわかるでしょう。

~源泉を囲む環境は~
先ほど早速、泉質についてかきましたが、創りもなかなか面白いです。

まずは浴室。
なぜかうねる浴槽の形。

浴槽の周りに洗い場があります。
シャワーは2対で、2つのシャワーが水道管むき出しで繋がれていました。
そんなシャワーがない洗い場が、
四席くらいあるのですが その席も埋まるほどの混雑っぷりでした。
源泉求めて、みんなやる気満々です。


~学校に露天風呂ができた!
みたいな驚きと自然の露天~
浴室の源泉も醍醐味ですが、
兼六温泉来たならば、露天風呂です。
そもそも浴室と露天風呂の入り口は違い、危うく気づかないとこでしたが、、。

中はこんな感じです。

タイトルにもしましたが、
学校に露天風呂ができたって感じです。
いい意味で。
露天風呂からみえる銭湯の壁面は、
コンクリむき出し、ガラス窓には白いテープでの強化貼り。それらがさながら、小学校か中学校みたいな素朴さを放っているのです。
露天風呂となれば、最近は
レプリカ竹とか添えるところではありませんか。
そこをむき出しの建物、むき出しの草木で囲む兼六温泉さんはセンスがあるなぁ。やっぱり、兼六園近いだけあります。


**とりあえず、
旅情みたいな渋いものはないのですが、
兼六温泉で明らかにわかったことは、、
肌ツルツルになったこと。
露天風呂の自然体さが心地よかったこと。

こんな方向性の銭湯は
関東にはなかったです。。
また行きたいなぁ。


やすこ。