銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【長野銭湯】戸倉 瑞祥(ずいしょう)

2017-05-03 09:26:47 | 温泉関連
スーパー銭湯に近い空間かなと思って行ったら、
温泉が本格的でびっくりした「瑞祥」さん。

浴室の風呂と、露天では違う泉質の源泉をひいており、贅沢きわまりない空間です。
でも造りも気合いが入っていて、温泉好きも銭湯好きにもオススメな場所です。

〜渓谷に抱かれて〜
浴室に入ると早速ある岩風呂に圧倒されます。
一体このサイズの岩を、これだけの数どう見つけてきたのか・・・と思うくらい岩尽くしです。
瑞祥のHP等では人が入っていない写真が多いのですが、
是非私の下手絵でサイズ感を感じてみてください!

またこの岩風呂は、側面だけではなく、湯船内にもドカドカと岩が置かれているところ。
だから、岩肌の裏にご婦人が気持ち良さそうに浸かっていて、
どの場所でも秘境感を感じる事ができるのです。

ちなみに個人的には下に空間(空洞)が少しだけある岩があり、
上から温泉がしたたっているのです。
ここだと鍾乳洞で温泉に入っている気分が味わえます。
とにかくすごい。

浴室内には他にサウナと、
ボディマッサージ系の浴槽があります。
マッサージ系は確か種類が4・5機ありました。
こういった機能系を入れておくところもニクいですね。


〜広い露天風呂で〜
露天風呂はとにかく広く、また浴槽が普通の露天だけでも3つあります。
それに壷湯が2つ。
温泉は中には、お子様と一緒に入る様なぬるめなところもあったりです。
で、メインの浴槽は屋根があって、テレビが見えて、
温度も熱すぎずぬるくもない適温・・・至福の時でした。

お湯はちょっと硫黄っぽい、効いているなーと思えるお湯でした。

また最近多い寝湯ですが、裸で背中等にお湯の流れを感じるのは
すごく心地よいのですが なんと情けない寝姿笑。
そんな私の思いを見透かした様に、つい立てがある寝湯でした。
これなら思いっきり寝れますよ。


***温泉のお湯の魅力と造形の魅力が凝縮されたスーパー銭湯です。
ちなみに食事はしなかったけどその日は「感謝デー」とかでラーメンが390円でした。
じっくり楽しめる場所。公衆浴場もいいけど、こんなスーパー銭湯も非日常で楽しいではありませんか。

【瑞祥さまリンク】



やすこ。

【北海道銭湯】札幌市 真駒内湯

2017-01-09 07:26:25 | 温泉関連
〜熱さ金メダル並。オリンピックゆかりの地の頼もしい存在〜


真駒内は札幌冬期オリンピックの際に選手村等が建てられた
オリンピックの街です。
用事と合わせて、お邪魔する事になったのは地名ズバリの真駒内湯さん。
真駒内駅からは10分くらいの場所。


〜その背中は勇ましい〜
一度入り口の反対側に回ってしまい、真駒内湯の外壁面が堂々と観えます。
赤茶の色に「ラドン」「家族風呂」等と記載ありますが、
今は家族風呂は実施していないそうです。二階のカラオケもお休み中。
昔銭湯に対して家族風呂の設置が推奨された時期もあったとか。



〜札幌はほぼ解放的脱衣所〜
札幌の銭湯はビル銭湯でも、カウンターが脱衣所を向いているところがそこそこあります。つまり番台式。
ただ、女湯の手前にはつい立てがあり中はほぼ見えない様になっています。


脱衣所にはロッカーは少なく(あるけどつかえない?)、
真ん中に置かれている黄色いカゴにそのまま荷物を置くスタイル。
このあたりはオリンピックで建った集合住宅が多く、
基本的には結構近い距離の人が沢山くるのかもしれないです。
そんな事もあってか、ロッカー等は今も無用なのかな。


〜センター式浴槽と、奥を固める浴槽たち〜
浴槽は真ん中と、奥の両方にある贅沢さ。

真ん中の浴槽は・・・熱。熱いです。
結構思い切り浸かってびっくりしました。。
年配の方でも、埋め湯しているお客様もおりました。
でも不思議。一度浸かるとピリピリしたりはしないしジワジワ身体が温まります。
相方(普段は銭湯いかず)は「半身浴で限界」との事。

そして奥に進めば左側に座ジェットがあります。
関東の座ジェットよりも枠が小さめ?な気がします。
ジェットは3機。このお湯はセンターの浴槽よりもぬるいので、
そこそこゆっくりは入れます。

ジェットの隣は水風呂。そして隣にミストサウナ。
ミストサウナは無料で、ミスト感は強すぎない感じです。
中はチョイ暗めで、少し秘密めいた森の様な雰囲気。
これが無料なのは良心的です。


〜美カラー〜
真駒内湯さんは全般的にか
床のタイルが美しいです。
洗い場のタイルも青や紺を混ぜたよい色合いなのですが、
床はそれよりも薄めの水色をグラデーションにした感じ。

また、男湯女湯の境目にある壁のガラスも、
色が埋め込まれていて ちょっとしたこだわりを感じます。



〜湖畔画〜
奥の壁面タイルには湖畔の絵が描かれています。

どこの景色か、店主さんに伺うも「50年くらい前だからねえ・・」とわからず。
札幌の銭湯は壁面に絵がある浴場は多くはないので、この壁面は貴重。
センターに浴槽があると、まだ慣れない私はたまにどこ向いたらいいかわからなくなります。
そんな時、こんな感じに壁面があるとずーっとほれぼれ観ていれるんです。


***当日は大雪な日で、全景を撮るには雪を分け入る必要があり、できませんでした。
幼少期 札幌で温泉や銭湯に入った後、大概は父の車に乗っていたので、
正直湯上がりに極寒の中歩く自信がありませんでしたが・・不思議と身体がポカポカ。
改めて「身体が芯からあたたまる」という事の意味を痛感したのでした。
銭湯の真意は冬の北海道にあると確信致しました。


やすこ。

【北海道温泉】支笏湖 丸駒温泉

2016-03-12 06:26:00 | 温泉関連
~女同士で語りたい日の秘湯~

昨年の話ですが、
よかったなぁとスルメの如く思い出す
北海道支笏湖の丸駒温泉のご紹介。

高校から長年の友人のリサーチにより、
新千歳空港からも近くて、
絶景らしいからと決めた旅館です。


~支笏湖という贅沢~
普段、銭湯で心に抱くのは富士山。
高い頂。

でも支笏湖の周りにはなだらかな山。
静かだけど水面の動きがある湖。
この写真だとわかりにくいですが。。


なんだか、とっても穏やかな気持ちになりました。もっとひろーいですよ。

この支笏湖を眺めながら、
湯船に浸かることができます。
で、普通の屋内浴槽、露天風呂があるのですが、、、露天風呂がたまらんです。
明るい時間は支笏湖。
夜は満点の星。


~ちょっと鉄っぽい~
丸駒温泉の湯は塩化物泉らしく、
「肌に付着した塩分が、蒸発を防ぐため 保温効果抜群。熱の湯と呼ばれる。」とサイトに書かれています。
確かにかなりポカポカでした。
部屋に戻ると汗もかけてきたりして。

あと塩っぽいだけではなく、
程よく鉄くささもあって
すごく温泉に入っている感がする泉質です。

お肌は赤みが私は落ちつきました。
気分としては、内側から肌が強くなった気がする。。
それに身体が軽い。
ポカポカのせいか腹痛も治った。
なんだか本当にリアルな湯治だなぁと思います。


~女同士で貸切露天風呂~
貸切露天風呂は、やはり家族やカップルなイメージですが。女同士で入るのはとびきり楽しかったです。

暗めだから、ちょっとセンチメンタルになったり。


銭湯だと悲しいこと、つらいことは、
流していこうって気になりますが、、

ここは、悲しくても、つらくても、
いいんじゃない って気になりました。
支笏湖と、丸駒温泉と、やはり親友に感謝。


~秘湯すぎて見過ごす~
そして翌日は朝湯をして、
あとは荷物をまとめる、、という時に
脱衣所にある「秘湯」のドアを発見。

「秘湯って書いてあるよ!」
「え、全部秘湯じゃなかったの?!」
「だよね、、、」
「いや、ここから先が秘湯なんじゃない??」
「そうだ。様子見だけでもしようか笑」
と、秘湯のドアを開ける。

先は木の囲いがあるスロープが延々と見える。
勢いで行った女2人はタオルを持たず、浴衣でスロープを歩きました。
(帰りに後悔したことは言うまでもない笑)
階段を上がったり、下がったりして、
やっと「日本秘湯を守る会」の提灯が!
目の前には支笏湖の水面と、
まるで一続きかのような岩風呂。
ここが、丸駒温泉創業以来続く天然露天風呂でした。
支笏湖の水位と一緒に変動しているため、比較的浅めでしたがそれもまた味です。
天然露天風呂は下に玉砂利を敷いてあり、下から温泉が湧き出ているそうです。季節によって、玉砂利の量を調整して温泉を適温にするらしいです。
で、その玉砂利が足裏に心地よい。
本当に自然と一緒に生きている感じです。
丸駒温泉秘湯紹介
湖とつながったような境目までみえて、
本当に素晴らしい湖畔でした。
丸駒温泉は全てが秘湯級ですが、
この本館から歩いていく秘湯は秘湯すぎました。

身も心も洗われたような気持ちでした。
また行きたいです。


丸駒温泉


やすこ。

【温泉】栃木 鬼怒川温泉 鬼怒川プラザホテル

2014-07-27 21:26:17 | 温泉関連
~羽が生えるような まろやかなお湯~


栃木の鬼怒川温泉は、私がちょくちょく行く温泉地です。

冬も春も夏も秋も。
季節の表情あれども、変わらず険しい岩肌になぜか癒されます。


今回は鬼怒川プラザホテルに行きました。鬼怒川の渓谷沿いに建つホテルです。
と言っても鬼怒川の八割型の宿が渓谷沿いです。切り立つ自然に驚くほどの建築物。このちょっとアンバランスなくらいのバランスが、すごく感慨深くさせます。


さて、鬼怒川プラザホテルは、、、
露天風呂が最高でした。

*大きく二段構えの露天風呂
上は丸い形で桶風呂を意識したようなジャグジー。
ジャグジーから階段を下りると、
桐の露天風呂。

桐の露天風呂の方は お湯のまろやかさをより楽しめますし、なにより渓谷がよく見えます。

温度は程よいぬる湯。熱湯好きですが、夏の露天風呂は暑すぎない方が長く楽しめて好きです。

そして浴室内の大きな湯船も、しっかり窓があり渓谷を眺められます。


*羽が生えるようなまろやか湯
アルカリ性単純泉なので、美人の湯ですね。そしてお湯を手でかくと、お湯のなめらかだけどコシのある手触り。
柔らかいだけじゃないお湯。銭湯とはまた違うお湯というか鬼怒川の泉質に惚れ惚れです。

で、阿呆な話なんですが
人がいない時に、背中の両肩甲骨から さあっとお湯をかいてみました。
わかりますかね?
お湯に柔らかいコシがあり、
まるで、、羽が生えたような心地でした。気持ちいい!


*渓谷ならでは
そんなお湯の堪能を絶景の見下ろしながらできる鬼怒川渓谷はやはり贅沢です。

こちらは浴室から出た廊下からの景色です。

実際の浴室や露天風呂はもっと切り立つ岸壁が見えます。
ちなみに露天風呂は、渓谷が非常に近いので、川の真ん中にある岩の周りにできる小さな渦も見えます。こんな。

小さな渦を観ていると、今まで鬼怒川のこと、ちゃんと観て来なかったような気分になりました。
小さな川辺にも、物語はあります。


*鬼怒川ならでは
そして鬼怒川ならではの景色は、
渓谷とそこに入り乱れる建物でしょうか。
私はこの、人間の欲望とそれに打ち勝つような渓谷が一つにある景色が好きでたまりません。
確かに渓谷は渓谷のままが良いに違いないのですよ。
そう思う方はこちらを観てください。
鬼怒川プラザホテルさんの壁に飾らられた写真です。創業当時みたいです。

こんな昔から、人々は渓谷に魅了され、手にしたいと願ってきたのですね。
私はこの写真をみて、いろいろな意味で鳥肌がたちました。人間は、欲張りだなぁ。でも、夢があるんだよなぁ。
それを呼び覚ますこの自然は、すごい。




そんな感じに普段の銭湯以上に、
お湯と人間を考えさせられた鬼怒川温泉でした。

また他の温泉を検討しながらも、
ついつい鬼怒川に来てしまうんだろうな。
鬼怒川にはそんな魔力があります。
また行きます。


やすこ。



【温泉】富士山 御殿場市温泉会館

2014-01-12 10:23:37 | 温泉関連
~富士山を見るための湯~

本物って書くと、普段が偽物みたいですがそういうワケじゃないですよ。
でも、本物見ました!富士山の。確かにそう思えた一日でした。

その日は富士スピードウェイにて、普段はサーキットコースのところを、マラソンリレーする大会に出ました。
マラソンコースからはこんな真近に富士山!

マラソン前にも朝焼け富士山!

ランも富士山も堪能できて、私はホクホクでした。

しかし帰路につく際に名残り惜しくて、先輩らに聞いてみました。
「お風呂は行かない、、、でしょうか??」
ということで、優しい諸先輩らが、私のわがままに応えてくださりました。

そこで行ったのが御殿場市温泉会館。
入湯は良心的な500円というワンコイン!富士山と問面にある山に設けられた御殿場市の温泉です。

湯船は一つで、軽く階段で下がると湯船になっています。

そうして湯船に浸り、いそいそとガラス窓に近付くと、、、富士山が現れます。

夕方だったので、夕焼けと共に富士山が色を変えてゆきます。

午前中には雪山も眩しい姿でしたが、だんだんとシルエットだけに。そして御殿場市の街明かりと一緒に馴染んでゆきました。


私は改めて思いました。
恥ずかしながら、今まで富士山を見たことがなかったなと。
確かに富士登山は一度しましたが、その時は登ることに集中して、そのものの美しさを感じいることはできていませんでした。
こうして朝焼けから夕焼けまで富士山を見て、夕焼けは湯船から見て、富士山を初めて見れました。

ちなみに湯船は割とぬるめでした。
多分富士山をゆっくり見るためかと思います。土地柄、老若男女が訪れるこのような公共温泉は、それくらいがちょうど良いのかもしれません。
泉質はナトリウム泉アルカリ性単純温泉なので美人の湯とも言えるはずですが特に記載はありませんでした。効能の肩書きもこことなれば、必要ない環境かもしれませんね。

これまで壁画の富士山を幾つか見てきましたが、こうして富士山そのものとちゃんと対面できたことで、より銭湯壁画への感動が研ぎ澄まされたのではないかと思います。
壁画と堂々と対面できるかな。

こんな感じに御殿場市温泉のお湯のみならず、富士山の姿に触れたからこその感動があったので、今日は前段から長々と書かせて頂きました。

改めて、銭湯な一年のはじまりです。


やすこ。