里山人雑記

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南阿蘇でちょっと観察♪

2013年09月24日 00時12分12秒 | Field Note<観察>
先日、南阿蘇ビジターセンターにお邪魔し、周辺で生き物を観察してきました。

トノサマガエル Rana nigromaculata がいました(笑)
カエルの仲間の顔って、ほんとにおもしろい……笑
大きい個体から少し小さめの個体まで、数個体見ることができて楽しかったです♪

エゾビタキ Muscicapa griseisticta がたくさんいました。
この時期は季節の変わり目であるため、旅鳥のエゾビタキなどがたくさん観察できます。
あ、旅鳥って言うのは、主に春や秋といった季節の変わり目に、日本を通過する鳥のことです。

コサメビタキ Muscicapa dauurica も観察できました。この鳥も旅鳥です。
エゾビタキとの一番の違いは、お腹の模様。エゾビタキには縦縞模様がありますが、コサメビタキにはないんです。比べてみてください!

サメビタキ Muscicapa sibirica もいました。この鳥もやっぱり旅鳥です。
エゾビタキやコサメビタキとの識別がちょっと難しいです。ここで説明しても長くなってしまうので、過去の記事"-識別ポイント-エゾビタキ・サメビタキ・コサメビタキ"をご覧ください。そこに、おおざっぱな識別のポイントを書いています。ただ、個体差もあるため、これがすべてに当てはまるというわけではありません…

↑これは…そう、エゾビタキですね♪前述したエゾビタキの特徴、お腹の縦縞でわかりますよね??

↑こんな木の実を食べていました。虫を空中で捕まえて食べる"フライングキャッチ"は目につきやすいですが、木の茂みでは、こういった木の実も食べています。
う~ん、なんの実だろう…ちゃんと見ればよかったです…

ハラボソトンボ Orthetrum sabina sabina がいました。
お腹の部分が細くなっているのがわかりますか??
記憶にある限り、これを意識して見たのははじめてでした!トンボっておもしろいなぁ~♪

↑翅にある帯状の模様が特徴的なミヤマアカネ Sympetrum pedemontanum elatum (上)と、体の色が濃い青色のオオシオカラトンボ Orthetrum triangulare melania (下)です。
オオシオカラトンボは、同種の他個体と、かなり頻繁に縄張り争いをしていました。トンボの仲間の多くの種は縄張り意識が強く、自分の縄張りに入って来た他のトンボを攻撃して追い払ったりします。そのため、繁殖期の終わりに近づくにつれて、縄張り争いのために翅がぼろぼろになってしまった個体をたくさん見るようになります。
もしこれからトンボを見ることがあれば、ぜひそういった点も意識して観察して見て下さい♪

ホシホウジャク Macroglossum pyrrhosticta (虫)とハガクレツリフネ Impatiens hypophylla Makino (花)です。
このホシホウジャクって虫、よくハチの仲間と間違えられがちですが、実はスズメガの仲間なんです。刺したりしませんのでご安心を。
すばやく飛び回りながら移動し、花の正面でホバリング(羽ばたきながら空中の一点で停止すること)をしながら、長い吻(ストローのような器官。チョウの仲間が蜜を吸うときに伸ばすあれとほとんど同じ。)を伸ばして花の蜜を吸います。

↑えっと…ハガクレツリフネだっけ(葉っぱの写真のみしか撮っていなかったため忘れちゃった…)…の葉っぱです。
かなり虫に食われてました。何が食べてるのかな。そこまで観るべきでした……

ミゾソバ Persicaria thunbergii (Siebold et Zucc.) H.Gross (花)とウラギンヒョウモン Fabriciana adippe (虫)です。
このウラギンヒョウモン、翅がぼろっぼろですよね…
こうなった主な原因の1つは、前述したオオシオカラトンボと同じものだと思われます。ウラギンヒョウモンなどのタテハチョウの仲間には、縄張り意識の強いものが多いんです。よって、このシーズン、ここまで翅がぼろぼろになった個体も観察できるんです。

↑もう一回ミゾソバの写真!
ミゾソバの花、好きだなぁ~(笑)
あ、"ソバ"という名前がついているから気づいた方もいらっしゃっると思いますが、この植物も、ソバと同じくタデ科の植物なんですよ~。

↑そうそう、クリ Castanea crenata Siebold et Zucc. もこんなになっていました。

↑あとは、これ。なんだと思いますか??
これですね、キンミズヒキ Agrimonia pilosa Ledeb. var. viscidula (Bunge) Kom. の種だそうです。こういうトゲトゲな形をしているから、いろんなものにひっつくことができるんです。そうやって何かにひっついて遠くへ運んでもらうことによって、種子散布するんですね~。おもしろい。
ちなみにキンミズヒキって言う植物は、黄色い小さな花をいくつかつける、かわいい植物です。写真撮り忘れました…ごめんなさい。
でも、過去の記事"久々の金峰山"や"野草園withS藤先生(こちらはヒメキンミズヒキですけど…)"にアップしているので、気になる方はぜひご覧ください!

以上、南阿蘇での観察でした~♪