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ビルマの民主化運動を聞いて その2(K)

2013-04-17 | 事務局のつぶやき・研究所では
ここからは在日20年のビルマの人の話です。彼らはミャンマーではなくビルマと言っていました。

学生が中心の民主化運動
 軍政に対し学生を中心に、1998年3月、民主化運動の時、武器を持たないデモ隊に対して、軍隊に覚せい剤を使って正気ではない状態にして発砲させた、という噂もある。発砲によって多くのデモ隊が死んだ。流血の惨事は何度も繰り返された。しかし、国民の反対に抗しきれず9月に政府はデモに発砲しなくなって民政移管を宣言した。民衆の力が民主化を進めたかに見えた。
 しかし88年以降、社会は犯罪など物騒になった。そこでまた規制が厳しくなった。
 ビルマでは正月に水かけ祭りがある。前の年の悪いことを水で流すという意味で、午後5時まで行われる。5時以降は街の中に舞台ができて、ラップで政府批判など自由に言えたが、1988年以降政府批判ができなくなった。
 今思うと、物騒な社会になったのは軍政府のやらせではなかったのかと思う。

ビルマは民主化するか
 スーチーさんが政権につく可能性は、非常に小さい。政府のトップは軍人でなければならない、また国会は、国民から選挙で選ばれた議員ほかに25%は軍推薦枠があるというのが今のビルマの憲法で、その憲法は「民主化」した今でも変わっていない。軍がスーチーさんの配下になることを容認しないだろう。また、こうした憲法を変えることも難しい。

「今の民主化はなぜ始まったのか」という質問に
 今、政府は財政難になっている。原因は軍幹部が税金を私物化していること、また、「社会主義」ということで公務員が多いことによる。公務員の給料もほかの労働者よりも高い。幹部の贅沢は、例えば、立派な豪邸に住んだり、前の政府幹部の子どもはヨーロッパのサーカーチームを買おうとしたり、夫人が多くの宝石類を買ったりしているということ。こうした幹部の贅沢と多い公務員によって政府は財政難になっている。借金が多くなって、外部から資本を招き、税収を増やさないとやっていけない。そこで、アメリカなどの資本を呼び込むために民主化を始めている。
 スーチーさんの今回の訪日の背景には、ビルマ政府が「民主化」したことの証としてのことであり、その本音は日本の投資を期待してのこと。したがって、今の憲法を変える動きはない。

                                つづく

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