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デンマーク、スウェーデン視察報告第6日目 認知症施設 明るく伸び伸びと暮らしていた(K)

2014-08-20 | 企画・行事
施設内の見学から

入居者の部屋に入ったが、中は撮影しなかった。

入居者の70%が女性で30%が男性。なんでかと言うと、女の人が男の人を疲れさせるから。(笑い)
オープンの共同スペースと部屋が直結が、入居者にとって動きやすい


ここは共同キッチン。

朝食と夕飯は職員が作る。食事は質が大事で。よくここでパンを焼いている。パンやケーキ焼くのが伝統なので。作りたかったらパンやケーキを焼いて。


 オープンのスペースになっているのでお年寄りの様子が見られる。大切なのはお年寄りが動けるスペースがあって、部屋と直結になっているシステム。
 シルビアシスターのバーブルさんはこのグループと向こうのグループのリーダー。看護師さんはこのグループとあのグループの薬。バーブルさんと連絡取ってやっている。バーブルさんはこれからお年寄りが何をしようかとするのかという社会的ことが担当ですが、看護師さんは投薬と健康チェック。看護師とグループリーダーが連絡取ってやっていくのが重要。

共有スペースでも個人の住宅 部屋はなおさら

部屋の中の転倒事故などへの対応
Q:部屋の中で転倒した時の連絡は
A:腕にアラームは付けてあるが、認知症なのでアラームの使い方わからない。普段から職員とお年寄りが細かくコンタクトを取って様子を見る。

Q:倒れてわからなかったということは。
A:絶対ない。いつもドアを見てチェック。
共同スペースも家。ドアの中は家。お年寄りがカギを持っている。何かあったら困るので合鍵は職員が持っている。特に夜勤の場合はノートに書いてチェック。お年寄りの中では部屋に入ってこないでという人もいる。それは敬意を払ってちゃんと守っている。尊敬の念を持っていないと。

 部屋の中を見せてくれるという女性がいたので見せてもらったが、自分の好みのアンティークがたくさん飾ってあって、きれいな部屋だった。自分らしく暮らすことが保障されているのだろう。



最後の視察、グループホームをあとにした。とても認知症とは思えない、伸び伸びとした環境の中で、明るく暮らしている人たちのように思えました。

デンマーク、スウェーデン視察報告第6日目 グループホーム 民営化のメリットは 入居者負担は(K)

2014-08-20 | 企画・行事
質疑で、いろんなことがわかりました

民営化の意義は
Q:民営化によって利益を上げるのか。
A:(お金儲けるのが目的だが給料を減らすと言ったら驚いていた。減らすんですかって。)この会社は家族経営です。デンマークの家族が経営している。株の利益は入っていない。株の利益ではなくて収益金は自分の会社に投資する、そして質を上げる。
介護の利益を上げるのはどこから上げるのか。できるだけ効率的に仕事をしている。計画的にやる。組織も作る。日本とは逆に従業員の賃金を下げるのでは、コミューンで働いている人よりのちょっと賃金を上げて質を上げる。民間なので意識しないとやっていけない。コミューンの人よりの要望が高い。高い要望を作っていって差をつける。

公立と私立で入居者の負担は異なるのか
Q:入居者の負担は
A:全部、国とか含めて10,000kr。すべての方がちゃんとしたケアを受けられるという権利があるので、それを決めるのがコミューンなんですけれども、コミューンの人がその人の家に行って、チェックしてこの人は一人で住めないなと思ったら送ってくる。お年寄りはたくさん年金はないです。ほとんどの方の年金は足りないので、その補充と言うのはコミューンがする。それで誰でも老人ホームのケアを受けられる。だから、いくら貯金があるかとか、どんな財産があるかと言うことではなくて、どれだけケアが必要かによって入居の条件が変わる。

公立か私立は空きがある方に決まる
Q:公立に入るか私立に入るかはどうやって決まるのか
A:コミューンの方はできるだけ自宅に長く住めるようにと言うのがスタンスなんです。ただ、どうしてもホームヘルパーを家に置いてもダメと言うときにどうにもならないというときに老人ホーム、この人は民間、公立というのではなく、どこに空きがあるかで決まる。元々資産はいくらというわけではないので、でないとここはリッチな人でないと入れないので。

公立の方が自治体負担少ないのになぜ
Q:10000krと言うのは
A:公立はもっと安いです。6600krです。
Q:補助はあるでしょう
A:ここもコミューンの資金援助を受けている。支援は公立と大体同じ。まず、お年寄りが困ってきた時、家賃とか食費はコミューンに支払います。その後に、コミューンがこちらに払う。お年寄りはコミューンに払って、コミューンがこちらに払う。
老人ホームとコミューンは契約をして一日にかかる費用はこれぐらいとか、このお金が収入になり、職員に払ったりご飯になったり。いいヒント頂いて職員の給料を下げる。笑っている。
高齢者一人分が10,000krがここに来る。そこが個々の収入。10,000kr×人数。
本人負担は、違いは家賃、唯一の違いは建物が新しいか古いか。この10,000krでどれだけ効率よく働けるかが需要。

認知症の施設が増える傾向か 高齢者教師の役割
Q:日本はこういう認知症の施設が増えてきている。スウェーデンもこういう会社をもっと増やす傾向にあるのか。
A:高齢化も進んでいるので伴って認知症の人口も増えている。高齢者の人口増えていくのに世話をする人いない。増えていく傾向はある。高齢者教師は社会サービスの一環の職業。どれだけお年寄りが健康で過ごしていけるか、というのを支援して考えていく。このビクトリアでもお年寄りが社会の中で生きていく支援のケアもしているが、大学で教育を受けた高齢者教師と言うのはさらに高い教育と知識があるので、ここで働いている職員さんがもっと効率的に働いていけるように指示、教育する役目がある。高齢者教師と言うのは新しいプロジェクトを始める資格があって、そのプロジェクトを作って、いかに効率的に仕事をしていけるか、よりよく質を上げていけるかというプロジェクトです。


公と民が正々堂々と同じ条件で競争する。日本ではありえない。日本では民間労働者は低賃金、悪い労働条件、それではフェアな競争とは言えない。どうしてこんなことがまかり通るのか、見過ごすしてしまう社会なのか。

デンマーク、スウェーデン視察報告第6日目 認知症施設 人間らしく暮らせるように (K)

2014-08-20 | 企画・行事
施設長の説明


会社について
 我々の仕事とVictoriaという会社について説明します。
 フェルナンデ・ケアと言うこの会社はデンマークが経営している会社です。スウェーデンにあるフェルナンデ・ケア・スウェーデンと言うのはその子会社。介護が仕事で、老人ホーム、診療所、ホームヘルパー、みとりのターミナルケアなどをやっている。医者が勉強するときは見せて、医者のための講義もしている。
 組織は上から社長、地域主任、施設長となっているが、ピラミッドではなくて横つながり。長所と言うのは何か結論出したいときに早く出る。スウェーデン中で従業員の数が約4000人。決して一番大きい組織ではないが小さい組織でもない。

施設規模
 この老人ホームは4年半前に始まった新しい施設です。初めは59部屋。それを6つのグループに分けている。各グループは10人単位で。一つの部屋は大体28平方メートル。各部屋にはトイレ、シャワー、棚がついている。入居するときには備え付けのベッドがあるので、持ってくることはない。持ってくるのは自身のシーツ、枕カバー。希望ならば自分で持ってきてもいいし、電話線を引くこともできる。料理したい人は簡易キッチンもついているので、自身で料理のできる。しかし、使用されることはほとんどない。共同キッチンもあるので、ほとんどの人はみんなはここで食べている。
 共同部屋は一日のうち数時間はそこで過ごして一人になりたいときは自分の部屋に行く。

運営と体制
 職員の人数は全員で65人。65人のうち100%働いている、フルタイムが59人。職種の内訳は7人の看護師、うち3人は夜勤、4人は昼勤、作業療法士一人や理学療法士一人も65人に含まれる。高齢者教育者も一人。准看護師の一人がアクティビティに対する責任者で、准看護師は53人います。
 夜の時間帯は全体で7人。6グループあるので各グループに一人。必ず職員がいなければいけない、6グループ6人のほかにもう一人いるが、必要に応じて動く。前は、夜は5人しかいなかった。夜9時から朝7時までが夜勤になっている。
 昼間の人の配置は、午前中は少なくとも各グループに3人の職員。午後になると夜勤の日音が入るので各グループに5人とか7人になったりになります。

職種の違う人が集まって協議、日常的に改善
 毎月、施設長と作業療法士、准看護師、理学療法士、グループリーダーが毎月どんな事故があったか、問題なのかと言うのを集めて話し合って、今後そういうことがないようにしている。
 作業療法士、看護師それぞれ仕事が違う。大事なのは職業が違う人が集まってケースを勉強して対策を取っていくこと。予防策と言うのもどのような危険が潜んでいるのか、高齢者だけでなく、職員がけがをしても休んでしまうことになるのでそういうことも研究している。分析を毎回重ねていくことで質が上がっていく。
 予算見るのは施設長ですけど、例えば理学療法士25%となると、この曜日は理学療法士、他の曜日は作業療法士とかがあって、老人ホームに新しく入居してくる人は転倒のリスクと言うのがあるので、それを考慮した時にトレーニングさせるということで新しく入ってきたときは作業療法士と理学療法士がくっついて一緒に仕事をする。看護師は24時間体制です。午前3人と言うのは准看護師。作業療法士の人数は入っていない。理学療法士の人に教育して、こういう風に動かすとかを准看護師の人に教えるんです。それを准看護師さんがお年寄りに伝えていって次の週には理学療法士の人が来てどういう風になったかをチェックする。

世話は準看護師の仕事
 介護福祉士と言うのはなく、世話していく方と言うのは准看護師でそこに座っているのはシルビアシスターで特別な認知症の方を世話をする教育を受けています。准看護師だったらここで働けます。社会福祉士とケアマネを足して2で割ったような人がコミューンにいて送ってくるんです。この人は認知症が進んでいるからもう住めないからと送るんです。こちらの老人ホームでも病気の対策をしています。看護師さんが准看護師さんに対してどうやってお世話していくかと言うことを教育していくんですけれども、ここは認知症のグループホームなので病気ももちろんありますけど、もうちょっと心理的なことに対する対策、認知症の方がいない老人ホームの場合はもっと病気の世話、介護になるんですが、こちらは心は病気だけれど体は健康なので心理的、職員が病気になってしまうとお年寄りに伝わっちゃうので、そういう心理的な関係の方が重視している。

症状の程度への対応ではなく、希望することを叶えるために
 この人はグループAとかではなくって、コミューンの人がこの方は認知症なので、遅れてくるので、この人は症状が重いからグループBとか軽めだからグループCとかと言うグループ分けではないです。
 職員と認知症の関係は、高齢者の人が今日はシャワーが浴びたいから手伝ってと言われたら、ハイと言って手伝ってやります。その人がして欲しいことをしてあげます。ジレンマはある。その時に必ずしも入浴できるわけではないが、出来るだけ要望には応えて、どうしてもジレンマはある。

規則的な生活で状態が改善
 薬を飲む管理については、認知症の方は薬を、ほかの疾患も抱えているので職員が薬の世話をしている。ここに入居する前はお年寄りはだいたい一人暮らしで、ご飯を作って投薬やるんですけれども、認知症だとちゃんと薬を飲めない、ちゃんとご飯も食べられないので、引っ越してきたときは体調が悪いんです。こっちに引っ越してきたときに、あなた今日、10時にこんな薬、12時から頭の薬と管理してちゃんと栄養のいい、ご飯が12時ランチと決まっているので、状態がよくなっていきます。

様々なアクティビティの工夫で生きる喜びを
 アクティビティは大きいのから小さいのまであるが読書、コーラス、ビンゴ、ノスタルジーの時間過去を振り返っての話、昔の映画の上映会、思い出の籠、60年代昔のマルメの資料が入っているが、いろいろあって、縫物の思い出の籠、大工仕事の思い出の籠、とか。皆さんの公共の。これに高齢者教育と准看護師とオリエンテーション主任の方で考え、計画し作る。親戚の方も来て、会話何にしていいか、その時に会話の元になる役目がある。エステ、タッチケア、爪きれいにする、職員と高齢者の親近感、スキンシップが目的、タクティールという。インターネットでも認知症が治るというので出てくるし、夜中起きない、冷え症もよくなった。あと、美術館を訪ねる、家族の会と言うのがあって助成金を申請で来て、何に使うかと言うと老人ホームの質を上げること、それによって父母と住んでいる人がいっしょに遠足に出て、レストランでご飯をためるとかそういうのにつかわれる。ガーデニング、音楽、バンドを呼んでコンサートと言うのがあった。

ここでも、病気の程度に応じてではなく、楽しく、自由に、生き生きと、暮らせるために必要なこと、が目標になっているようです。
誰かが上から指示するのではなく、専門的な職種の人たちが専門的な立場から意見を言い合い、日常的に改善する、協力し合う仕組みになっている。


つづく

デンマーク、スウェーデン視察報告第6日目 認知症グループホーム視察 (K)

2014-08-20 | 企画・行事
グループホーム  5月16日午前
認知症の人たちが入っているグループホームです。ここは民間の経営です。
施設長が入り口に出て待っていてくれました。そして、案内をしてくれました。

施設長
一階が診療所です。この会社が経営している診療所です。老人ホームは看護師を雇うことが出きるが医師を雇うことはできない。医師は診療所。組織が違うが連携してやっている。
まず、外の方へどうぞ。

開設してから4年半です。庭自体は大きくないがこれからいろんなことをやっていきたい。


われわれが庭ですることはすべて意味のあることで、例えば鶏がいる。お年寄りが外に来るために。ここに住んでいる高齢者は認知症を持っている、その前はペット持っており人が多かった。餌をやって、卵もとって。

この高さは車いすの人でも届くようにしている。


庭はここだけなので、天気のいい日は座って、椅子の所に鶏小屋があるのは、鶏のことについて話して、と社会的なコンタクトを取るきっかけになって。ことになるように。外に出る機会。外に出るのはいつでもいい。自由。


外の扉に鍵はかかっていない。法律で鍵をかけてはいけない。保育園のように2重になってあけづらいようになっている。いつでも出られる。認知症の方は普通の判断できないので必ず職員がいてチェックする。


左の男性が施設長


2階からの階段には扉がついている。転落防止のためなので自由に開閉できる。

つづく

デンマーク、スウェーデン視察報告第6日目 市民の食生活 (K)

2014-08-20 | 企画・行事
5月16日午前

 マルメ城です。19世紀一時期刑務所として使われた。今は、中が博物館、美術館になっている。


 前の記事でウナギをウツボに間違えました。訂正します。
 赤い小さな屋根は魚市場になっている。スウェ-デンで売られている魚はノルウェーからの鮭、ニシンは特産、ウナギの燻製、大みそかの夜とかの特別なものです。エイとかヒラメ、タラなど。タコやイカはこの辺にはなくて輸入、伝統的に食べてこなかったということもあると思うが、タコやイカを示す単語は1個しかない。タコとイカを分ける時にどうするかと思ったら、イカは足が10本ですが、イカの場合は腕が10本のこっち、足が8本のこっちとか、指でさしてこっち、あっちと言う感じでやるんです。ブレックフィスクという。フィスクと言うのは魚という意味、ブレックは墨、直訳すると墨の魚。レストランのメニューでもブレックフィスクとなっていたり、魚介類となっていたり大雑把です。
 お寿司なんかもスウェーデン人は大好きです。最近になって海外の食べ物が入るようになった。料理番組も好き。

 テレビでもガーデニングと料理番組はすごく多いです。あとは政治討論、今は選挙の前なのですごくやっている。
ようやくグルメブーム、余裕が出てきたというか。一昔前までトマトもなかった。スウェーデン人はイタリア料理も好きです。南欧の方に旅行に行く人口もおおいので。イタリア料理は日本人にとっての中華料理と同じで一番身近で愛されている外国料理。パスタ自体は昔からあった。マカロニと言うのがあったようです。主食はジャガイモと黒っぽいライムギのパン。
 老人ホームの所も高級エリアとなっている。マルメは貧民街、ゲットーもあるし、高級住宅地もある。
 マルメは公園の多い街。元は重工業の町で大気汚染があった。それで緑を作ろうとあちこちにわりと大きな公園を作ろうと。
 移民の多い貧民街のアパートは緑地率も守らなかったり、修理しなかったり。もともとスウェーデンにはゴキブリはいないが、そういうエリアに行くと、部屋中にいて子どもがゴキブリの中で寝ているというような。ニュースでやっていた。
 ゴキブリは珍しいのでニュースになっちゃうというのもあるけれども。スウェーデン人はゴキブリ見たことない人が海外、例えばイタリアとかに行ってゴキブリを見ると「ああかわいいカブトムシ」といって触ろうとすると、「やめなさい」と言ってという話が、実際にそういう人いたんです。