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デンマーク、スウェーデン視察報告第4日目 スウェーデンに列車で渡る(K)

2014-08-02 | 企画・行事
スウェーデン
5月14日

デンマークとスウェーデンをつなぐオーレスン橋。手前がコペンハーゲン側、遠くに見えるのがスウェーデンのマルメ市2000年7月1日に完成した。海底トンネル(3.75キロメートル)、人工島ペウオホルム(手前の島4.05キロメートル)、斜張橋(7.85キロメートル)からなる全長16キロメートルの橋。この橋を電車に乗ってスウェーデンのマルメ市に着いた。乗車時間は30分程度。入国手続きも何もない。

そしてマルメ中央駅に到着。



ホテルで小休止をしてから訪問地、エスロブ市に向かう。


ホテル入口のごみ箱 分別 左から色ガラス、無色ガラス、その他のごみ、リサイクル缶

11:00~エスロブに行くまでのバスの中 ガイドの富山さん説明
(マルメ市の)18基の風力発電は60,000世帯に電力を賄っている。海の上に洋上風力発電が見える。

エスロブ市の概要
 市長が二人いるんです。今回話してくれる人、シシリアさん(市長)はスウェーデン社会民主労働党の党員の方で、もう一人(の市長)は穏健党、今の連立政権で、ラインフェルト首相が所属している中道右派の政党に所属している。
エスロブコミューンは緑が多くてきれいなところですが、スウェーデンで一番退屈なコミューンと言うあだ名もあります。検索すると一番始めに出てくる。何を持って退屈と言うか分からないが、すごくきれいなところです。
(マルメ市から約30㎞、30分くらいのコミューンです。)

スウェーデンの概要
 スウェーデンは人口が約1000万人。デンマ-クの約2倍弱です。そのうちの10%が移民と言われている。統計で合法の移民の数だけなので実際にはもう少し多いのではないか。特に、マルメは移民が一番多いエリアとなっていて、社会問題にもなっている。スウェーデンも王国なので王様がいて、カール16世グスタフと言う名の王様がいます。ナポレオンのベルナドットと言う将軍の子孫。デンマークのマルガレーテ女王といとこの関係にある。
首都はストックホルム。人口100万人。マルメ市はスウェーデンで3番目に大きい都市。人口は約30万人で、マルメのある南スウェーデン、スコーネ地方は人口約126万人なので、岩手県は130万人、スコーネ全体が岩手県として、マルメは30万人ちょうど盛岡市と同じくらい。

マルメ市のあるスコーネ地方について
 スコーネ地方は1658年まではデンマーク領でした。デンマークとスウェーデン、6回戦争していて、1658年にスウェーデンの王さま、カール10世グスタフが勝利をして現在に至る。
 宗教は2000年までは国教としてルーテル派プロテスタントの福音派教会が国教だったが、2000年に国教制度が廃止された。しかし、人口の9割はルーテル派に属している。ちなみにルーテル派に属していると教会に行く行かないにかかわらず年収の1%は宗教税として払うことになっている。教会に税金を払うのが嫌だということでメンバーから抜けてしまう成年者が増えている。今、宗教的なお葬式をやらなければいけないという伝統も薄れてきているし、洗礼みたいな儀式も意味がないので昔みたいにやらない家庭も増えてきているのでメンバーの数は減っています。今、菜の花見えるが、スコーネ地方は菜の花の栽培が盛んで田舎の方に行くとあちこち菜の花の畠が見える。

 古い風車。スコーネでは方言でメーと言うのですが、おそらくフランスのムーランから来ているじゃないか。標準語のスウェーデン語では違う。

 スコーネ地方の特産としてはリンゴ、養豚、ライムギ、小麦。非常に農業が盛んで小麦は100%国内で賄っている。ほかに主な産業としてはIT、家具のイケア、インテリアデザイン系、製薬会社、前は造船も盛んだったが今は終わってしまった。携帯電話のエリクソン、これはソニーになってしまった。あまり経済は回復していないが、法人税減税になって、一般的な法人税は20%だが、それを下回るようになるだろうと政策が打ち出された。ルンドは京都と同じ1000年の歴史のある街、今はITとか大学があるので研究が盛んで科学的なまちになっている。
 しかし、ソニーで1000人解雇された。ルンドのソニーの社長は日本から来た。
 科学センターにいろいろな会社が入るようになる。

 一面に黄色い花が咲いているのがアブラナです。菜種油は食料用です。


 家が赤錆色のものが多い。スコーネ地方は木が少ないので木造住宅よりも石造りの家が多かったので赤錆色の木造の建物は珍しいが、農家の馬小屋や納屋に使われている。これは赤錆と小麦粉を混ぜて作る、それを木に塗ると腐りづらいので使っている。もう少し北に行くと木造の家が多いがこの赤錆色のペンキが一番安いので、お金持ちは財力を見せたいためにもっと高い黄色の塗料を塗った。サイズも大きい。赤い色は貧乏人の色ということで数も多い。赤錆色の木造住宅と言うのはよく出てくるのでスウェーデンのシンボルマークのようになっている。

次はエスロブ市の市長や自治体労働組合の話です。