小春奈日和

赤ちゃんは、人間は、どのように言葉を獲得するの?
わが家の3女春奈と言葉の成長日記です。

春奈ちゃんちがう!

2013年03月24日 02時43分51秒 | 日記
2010年6月12日(土)(2歳2か月)

 
 最近、春奈が自分のことを、

 「はるなちゃん」

と言う。

 人から「春奈ちゃん」と呼ばれたりするせい
だろう。

 でも、僕もみんたも自分のことを、ちゃん付け
で呼ぶのがキライなタイプなので、

 「春奈ちゃん、やなくて春奈やろ」

と、言ってきたけど直らない。

 それが、今日、風呂の中で自分のことを

「はるな」

と、言っていた。

 さてさて、風呂から上がって春奈が家の中を
駆け回る。

 ドライヤーはおろか、パジャマさえ着ようと
しない。

 みんたがタオル片手に、

 「はるなちゃん、こっち来てくださーい」

と、言うと、立ち止まって、

 「はるなちゃんちがう。は・る・な!」

と、一語一句区切って言った。

 いつそういう言い方を覚えた???

117 天孫降臨と海の神話

2013年03月24日 02時40分12秒 | 大国主の誕生
大国主の誕生117 ―天孫降臨と海の神話―


 太陽神の変換とは、天照大御神を唯一の太陽神としてしまったこと
に尽きますが、それによって、それまで太陽神として信仰されていた
神々の性格も変わらずにはおれませんでした。

 たとえば、元は太陽神であったと思われる大物主の場合、『日本書
紀』の一書に、大国主の国譲りの際に、タカミムスヒ神から、
 「八百万の神を率いて永久に皇孫を護り奉れ」
と言われる場面がありますし、「崇神紀」や「垂仁紀」などでも、国
家の安定を司る存在として描かれています。

 また、太陽神と思われる神は、ホアカリにせよ、イセツヒコにせよ、
あるいは佐太大神にせよ、海に関係を持っています。
 大物主もまた、海からやって来た神でした。

 『古事記』、『日本書紀』に、最初に登場する太陽神はヒルコである、
とする説があります。
 イザナキとイザナミが最初に生んだのが、このヒルコでした。
しかし、イザナキとイザナミは、「良くない子だ」と言って、ヒルコ
を葦で作った船に乗せて流してしまいます。
 ヒルコは、『古事記』では水蛭子と表記されていて、そのために、手
足が不完全な姿で生まれてきたのだろう、と言われていますが、ヒルは
古代日本語で「日」を意味する言葉でもありました。
 アマテラスの原像も、男性神の太陽神に仕える大日女(オオヒルメ)
という巫女神だと言われます。
 それに、世界の神話を見てみても、貴種が船に乗せられて流される話
がありますし、最初に作られた太陽は不完全であった、とする神話もあ
ります。メキシコの神話にも、神々が太陽と作ろうとして失敗したのが
月である、という起源の神話が登場します。

 唯一の太陽神となるアマテラスの子孫が地上の葦原中国に降りる神話、
すなわち天孫降臨の神話にも海の神話が関わるのです。天孫降臨の神話
は、『古事記』、『日本書紀』ともに、途中から海の物語に変わります。

 ホノニニギが葦原中国に降りようとした時、天からの道の途中にサル
ダビコが現れ、
 「天つ神の御子が天降ると聞きましたので、お仕えいたしたく参りま
した」
と、言います。

 このサルダビコの容貌は、「口、尻、明るく輝いており、目は八咫鏡み
たいで輝けることホウズキの似ている」と、あります。
 光輝く様子から、この神もまた海人が信仰した、古い海の太陽神だった
とも言われています。
サルダビコは、後に、比良夫貝(ヒラブ貝)に手を挟まれて海底に引きず
り込まれた、とされ、海の底で、底度久御魂(そこどくみたま)、都夫多
都御魂(つぶたつみたま)、阿和佐久御魂(あわさくみたま)の3つになっ
た、と『古事記』にあり、海に関わるエピソードを持っています。
 さらに『古事記』では、サルダビコが、海に住む大小の魚たちを集めて、
 「天の神の御子にお仕えするように」
と、言い渡し、これに対して魚たちが、「仕えまつります」と、答える中、
ナマコだけが黙ったままだったので、ホノニニギに従って天から降りてき
たアメノウズメが、
 「この口は返事もせぬ口か」
と、小刀でナマコの口を裂いてしまった。だから、今でもナマコの口は裂け
ている、といった話が載せられています。
 これも海の神話です。

 そして、天孫降臨の主人格であるホノニニギは、海の神大山津見神(オオ
ヤマツミの神)の娘木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)を妻にし、
火照命(ホデリノミコト)や火遠理命(ホオリノミコト)らが生れます。
 ホデリはまたの名を海佐知毘古(ウミサチビコ)、ホオリはまたの名を山
佐知毘古(ヤマサチビコ)といいますが、ホオリはある時ホデリの釣針を借
りて魚を釣りに行きますが、海で釣針を失ってしまいます。
 そんなホオリの前に海から塩椎神(シオツチの神)がやって来て、海の神
綿津見神(ワタツミの神)の宮に連れて行きます。
 ワタツミは魚たちを集めて、ホデリの釣針を飲み込んだ魚はいないか尋ね
ますと、はたして一匹の鯛が釣針を飲み込んでいたのでした。
 こうして釣針を見つけることのできたホオリを一尋和邇(おそらくサメだ
と思われます)が乗せて浜辺に送ります。
 ホオリはワタツミの宮にいた時に、ワタツミの娘豊玉毘売命(トヨタマビ
ミノミコト)を妻にしており、間に生まれたのが、天津日子日子波限建鵜葺
草葺不合命(アマツヒコヒコナギサタケウガヤフキアエズノミコト)です。
 ウガヤフキアエズは、トヨタマビメの妹(すなわちウガヤフキアエズの叔
母)玉依毘売(タマヨリビメ)を妻にして、生まれたのが神武天皇です。

 とりわけ、海幸彦として語り継がれるホオリの神話は海の物語として際立っ
ていますが、いわゆる日向三代、ホノニニギ、ホオリ、ウガヤフキアエズ、
すべてが海神の娘を妻に迎えているのです。


・・・つづく